一人暮らしの場所の決め方は?住みたい街がなくても見つかる、探し方のコツ
一人暮らしの場所の探し方。お部屋探しにはコツがある!
初めての一人暮らしは、期待とともに不安も膨らむもの。特に新しい土地での部屋探しでは、どんな街に住んだら良いのか迷ってしまうことも多いのではないだろうか。
一人暮らしに向けて部屋を探すなら、初心者が陥りがちな失敗に注意したい。今回は、部屋探しの第一歩となる「街選び」についてガイドする。実際に一人暮らしをしている先輩たちの意見を紹介しながら、かしこい街選びのコツを学んでいこう。

この記事でわかること
一人暮らしの場所の探し方は、通勤・通学の利便性が最優先!30分以内が目安
住む場所なら治安の良さも大切。目星がついたら実際に街歩きをするのがおすすめ
人気の街に住みたい場合は、近隣の駅を狙ってみるのも良い
このページの目次
初めての一人暮らし。暮らす街選びは何を優先すべき?
初めての一人暮らしで「何となく、おしゃれなあの街に住みたい」と思って後悔する人は多い。
誰もが憧れるような人気の街は、家賃相場が高い。また、職場や学校まで通いやすいとは限らないからだ。満員電車で長時間の通勤・通学で疲れてしまい、休みの日は家でゴロゴロしていては、せっかく素敵な街で一人暮らしを始めても意味がない。ここはバランスの良いエリアを見つけたい。
実家に帰るときに便利な場所、よく遊ぶ友達の家の近くという条件を挙げる人も多いが、部屋探しではあまり気にしないことをおすすめした。
何か事情があって、頻繁に実家に帰らなければいけないのであれば別だが、たまにしか帰省しないのであれば、実家への移動時間はあまり日常には関係ない。
また、友達の家についても同様。週末しか会わない友達のために、毎日の通勤・通学が不便になるのは避けた方がよい。
一人暮らしでの部屋探しなら、まずは通勤・通学の利便性を最優先しよう。

都市部での一人暮らしなら、通勤・通学時間は30分を目安にしよう
では、職場・学校までの所要時間はどのくらいを目安にすればよいのだろうか。
都内で一人暮らしをしている男性からは、こんな意見が寄せられている。
「通勤に片道1時間と少しかかる場所に一人暮らししていたことがあり、その時は満員電車がきつかった。台風や大雨などで電車の遅延があるとさらに混み合って疲れる。やはり30分くらいで着く距離での部屋探しがちょうどいい」(東京都・31才男性・IT会社勤務)
総務省の調査によると、通勤時間の長さ(片道)は、神奈川県が全国でトップの43.5分。次いで千葉県の42.6分、埼玉県の40.8 分、東京都の40.2分と、首都圏の通勤時間が特に長い。また奈良県の39.9分など関西でも長い傾向となっている。大都市圏での一人暮らしを予定しているのであれば、ある程度の通勤時間は覚悟しなければならないだろう。
一方、「職場からあまり近すぎると落ち着かない」という声もある。都市部での一人暮らしを検討しているのであれば、通勤・通学時間は片道30分くらいの距離感がおすすめだ。
(出典=統計局 平成28年社会生活基本調査の結果を片道分に換算したもの)
一人暮らしの住む街選びでは、治安の良さはやはり外せない
「仕事から帰ってきたら、部屋の中に侵入された形跡があった。もし在宅中だと思うと、恐くてすぐに引越した」(東京都・27歳女性・事務職)
職場・学校から近くて家賃も手頃なエリアはないか?と部屋を探していても、一人暮らしならば治安だけは絶対に譲ってはいけない条件だ。
特に女性の一人暮らしの場合は、最寄駅やバス停までの徒歩経路はもちろん、通勤・通学に使う鉄道経路も含めて治安の良いエリアで物件を探したい。不動産会社の人に聞けば、必ず親切に教えてくれるはずだ。

街の雰囲気や治安については、実際に街を訪れて歩いてみるのが一番。ただ、なかなか足を運ぶ暇がないのであれば、各都道府県の警察が運営しているホームページで犯罪発生状況をチェックできるので調べてみると良い。
東京都であれば警視庁が運営する「犯罪情報マップ」、大阪府なら大阪府警の運営する「犯罪発生マップ」で調べることもできる。
せっかくの一人暮らし。どうせなら人気駅の近くに住みたい!という場合は?
せっかくの一人暮らし。どうせなら人気駅や便利な駅の近くに住みたい!という人は、人気駅に近接する駅を狙ってみるのも面白い。
東京や大阪などの都市部では複数の路線が入り組んでおり、実は人気駅まで徒歩で行けるという穴場物件もたくさんある。
「新宿まで通うのに便利で、駅周辺が面白そうな中野駅で探していたけど、家賃が高すぎて断念。不動産会社さんのすすめで隣の東中野に住んだけど、中野から歩いても20数分で通えるので夜遅くまで飲んでいても心配ない。新宿までは電車で5分だから便利すぎた」(東京都・25才男性・IT会社勤務)
このように人気駅の隣駅を狙えば、予算以内の家賃で部屋の選択肢が拡がるはずだ。

初めての。アクセス・治安・家賃相場を考慮して、理想の一人暮らしを叶えよう
一人暮らしにむけて部屋探しをする上で、役立ちそうな街選びのコツについて紹介してきた。しかし、忘れてはいけないことは、全ての希望を叶える完璧なエリアや部屋はないということ。「設備も条件も、どれも欲しい!」と欲張ってしまうと、確実に家賃が予算オーバーになってしまう。どこを妥協して、どこを妥協できないのかをよくよく検討しよう。
一番役立つコツは、親切な不動産会社さんをみつけることかもしれない。わからないことがあれば、ドンドン問合せしてみよう。
文=西条 阿南
新聞社を経て、フリーランスの記者、編集者として活動。新聞社勤務時代は8年間で5回の転勤・引越し経験がある。