二人暮らしの生活費は平均〇〇万円!同棲するときの上手な折半方法や節約術を解説
二人暮らし・同棲の生活費をシミュレーション

二人暮らし・同棲にかかる生活費は、単純に一人暮らしの倍額というわけではない。二人暮らしや同棲の経験がない人にとって生活費がどれくらいになるか予想できない項目もあるだろう。
今回は、二人暮らし・同棲における生活費の平均費用やケース別のシミュレーションについて解説していく。また、二人暮らしならではの費用の折半方法や、節約方法も紹介する。二人暮らし・同棲を予定している人はぜひ参考にしてほしい。
このページの目次
この記事でわかること
二人暮らしの生活費の平均は、約35万円!?
学生と社会人では8万円弱の差が!3つのパターンで生活費をシミュレーション
公平にするには、どう分ける?二人暮らしの生活費
二人暮らし・同棲の生活費の平均は「約35万円」
二人暮らし・同棲にかかる生活費の平均は、一般的に約35万円といわれている。
二人暮らし・同棲で1ヶ月にかかる生活費の内訳
総務省の家計調査「二人以上の世帯」のデータを参考にすると、二人暮らし・同棲世帯には、以下の費用が発生する。
費用項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 80,000円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 20,000円 |
食費 | 83,000円 |
家具・家事用品 | 12,000円 |
被服及び履物 | 8,000円 |
保健医療 | 16,000円 |
交通・通信 (自動車等関係費含む) | 33,000円 |
教育 | 600円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 30,000円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 66,000円 |
合計 | 348,600円 |
※その他項目は、総務省 「家計調査 二人以上の世帯 2021年」を参考に算出
※参考 総務省統計局 「家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)」
上記の表では、二人合わせての1ヵ月の合計金額が348,600円となった。これは1人当たり約18万円ほどかかる計算だ。
その他の費用には、理美容サービスや身の回り用品、交際費などの費用が含まれる。上記には貯蓄金額が含まれていないため、貯金をしたい人はさらに費用が必要になるだろう。
家賃は世帯手取り収入の「3分の1以内」が目安
上記のシミュレーションでは「家賃8万円」として計算したが、賃貸物件で暮らす場合の家賃は、「世帯手取り収入の3分の1以内」が目安だ。
たとえば一方の手取り収入が25万円・もう一方の手取り収入が20万円の同棲カップルを例に出すと、家賃目安は以下の通り。
(25万円+20万円)×3分の1=15万円以内
気をつけるべきポイントは、「手取り収入」の3分の1以内ということだ。手取り収入とは給与の総支給額から税金や保険料などが引かれた、実際に手元に入る収入のことなので、給与の額面とは異なることを知っておこう。
同棲にかかる「初期費用」を知りたい方はこちらもチェック▼
二人暮らし・同棲の生活費を、3つのパターンでシミュレーション!
ここからは、実際の同棲二人暮らしの生活費を年齢別にシミュレーションしていく。実際の自分たちの年齢に照らし合わせて、シミュレーションを参考にしてほしい。
【10代・大学生カップルの場合】の生活費シミュレーション
安定した収入が少ない大学生カップルの場合、理想の生活費は以下のとおりである。
費用項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 70,000円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 12,000円 |
食費 | 40,000円 |
家具・家事用品 | 10,000円 |
被服及び履物 | 10,000円 |
保健医療 | 5,000円 |
交通・通信 | 30,000円 |
教育 | 0円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 0円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 50,000円 |
合計 | 227,000円 |
大学生カップルは多くの場合、収入源がアルバイトや親からの仕送りとなる。そのため食料代や水道・光熱費など多くの生活費はなるべく抑える必要がある。
住居費は、世帯手取り収入が21万円前後の場合を想定して「7万円」としている。世帯手取り収入がそれ以下の場合は、家賃をさらに下げる必要がある。
上記の費用は学費を考慮していない生活費のため教育費は0円となっているが、お互いが学費を自分で払うなら月あたりさらに5〜10万円がプラスでかかる。仕送りや奨学金がなく、学業と並行してのアルバイトだけで二人暮らし・同棲はかなり難しいだろう。
【20代前半・新卒社会人カップルの場合】の生活費シミュレーション
社会人になりたての新卒社員同士が同棲二人暮らしをする場合、以下の生活費が予想される。
費用項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 100,000円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 20,000円 |
食費 | 40,000円 |
家具・家事用品 | 10,000円 |
被服及び履物 | 10,000円 |
保健医療 | 5,000円 |
交通・通信 | 30,000円 |
教育 | 0円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 0円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 50,000円 |
合計 | 265,000円 |
どちらも新卒社会人の場合、大学生カップルよりは余裕をもって二人暮らし・同棲が可能だ。
住居費は間取りや立地によってさまざまだが、都内でも都心を避ければ、10万円以内で二人入居可能な賃貸物件を見つけることが可能だ。会社によっては家賃補助等の制度があるケースもあるため、活用すれば物件選びの幅を広げることができる。
教育と教養娯楽費は0円に設定しているが、将来のための資格取得や勉強をしたい場合、旅行資金を貯めたい場合などはさらに費用がかかる。
【20代後半・社会人カップルの場合】の生活費シミュレーション
社会人になって約5年以上経ち、結婚を意識した20代後半・社会人カップルのシミュレーションは以下のとおりだ。
費用項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 120,000円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 20,000円 |
食料 | 40,000円 |
家具・家事用品 | 10,000円 |
被服及び履物 | 10,000円 |
保健医療 | 15,000円 |
交通・通信 | 30,000円 |
教育 | 5,000円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 5,000円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 50,000円 |
合計 | 305,000円 |
20代後半になると、結婚や将来のキャリアアップを意識する同棲カップルも多いだろう。その場合、新卒カップルと比べると住居費等は将来を見据えたものにシフトしていくケースが多いと予想できる。
また20代後半はキャリアアップや転職を考える人も多いため、教育や教養娯楽費にもお金をかけていきたい。大学生や新卒時代よりも、自分自身にお金をかける人が増えてくるのではないだろうか。
お互いある程度の収入をもらえるようになれば無理な節約は必要なくなるが、結婚資金など将来に関する貯金が必要になってくる。結婚生活を見据えて、お金の使い方について話し合っておこう。
なお、二人の収入に差がある場合、折半の仕方を工夫しよう。
たとえば、住居費は収入が多い方、水道光熱費は収入が少ない方が負担して、残りは折半と仮定すると、片方は20万円、片方の負担は10万円となる。このように項目別に費用負担を分けることで、無理なく支払うことができるようになる。
生活費の分担の仕方については、次の項目で詳しく紹介する。
二人暮らし・同棲の生活費の上手な折半方法は?

二人暮らし・同棲を始めるにあたって、切っても切り離せないのがお金の問題だ。収入や支出に差がある場合、完全に折半してしまうと納得がいかず、ふたりの関係がギクシャクしてしまうことも。そのため、生活費の公平な分け方をふたりで話し合う必要がある。
二人暮らし・同棲の生活費には、以下のような折半方法が考えられる。
- 二人で半分ずつ負担する
- 項目別に支払い担当を決めておく
- お互いの収入に応じて負担割合を決めておく
それぞれのメリットやデメリットを交えて詳細を見ていこう。
生活費の分担方法① 二人で半分ずつ負担する
多くの同棲カップルが採用しているのが、生活費を完全に「割り勘」にする方法だ。たとえば月々15万円ずつ出し合い、生活費の支払いはすべてそこから賄うといったやり方がある。二人の収入の差が少ないカップルにおすすめの方法で、細かい計算や煩雑な管理が不要になるのがメリットだ。
ただし、二人の支出の差が大きい項目を折半してしまうと、不満が生まれやすい。
例えば、彼氏の通信費が1.5万円、彼女の通信費が0.5万円の場合、折半すると彼女が1万円支払わなければならない。そうなると一年で6万円も損をすることになる。支出差の大きい項目は個別で支払う、多めに負担するなど話し合うことが重要だ。
生活費の分担方法② 項目別に支払い担当を決めておく
項目別に支払い担当を決める方法もある。
以下はパートナーよりも自分の手取り収入の方が高い場合のシミュレーションだ。家賃を自分が負担し、食費と水道・光熱費をパートナーが負担。それ以外は完全に折半とした場合、それぞれの生活費の負担額は以下のようになる。
費用項目 | 自分の負担額 | パートナーの負担 |
---|---|---|
家賃 | 120,000円 | 0円 |
光熱費 (電気・ガス・水道) | 0円 | 20,000円 |
食料 | 0円 | 40,000円 |
家具・家事用品 | 5,000円 | 5,000円 |
被服及び履物 | 5,000円 | 5,000円 |
保健医療 | 7,500円 | 7,500円 |
交通・通信 | 15,000円 | 15,000円 |
教育 | 2,500円 | 2,500円 |
教養娯楽 (書籍・旅行費用等) | 2,500円 | 2,500円 |
その他の消費支出 (美容・交際費等) | 25,000円 | 25,000円 |
合計 | 197,500円 | 112,500円 |
上記のように項目によって分けることでお互いに無理をせずに二人暮らしができる。
片方が生活費を多く支払う場合は、もう片方が家事などでカバーするという方法もある。後々不満が噴出することのないよう、生活費や家事の分担などについて、同棲前に入念に話し合っておくことで、トラブルを回避しやすくなる。
同棲にあたって決めたいルールについてはこちらの記事もチェック▼
生活費の分担方法③ お互いの収入に応じて負担割合を決めておく
項目別でなく、収入額に応じて負担する生活費の割合を決める方法もある。お互いの収入に応じて負担割合を決めることで、無理なく二人暮らし・同棲生活を送ることができる。
例えば自分の手取り収入が30万円、パートナーの手取り収入が15万円のカップルの場合、収入の割合は2:1なので、生活費の負担割合も2:1と当てはめることが可能だ。生活費の合計が30万円の場合、自分の負担額は20万円、パートナーの負担額は10万円となる。
二人暮らし・同棲の生活費の節約方法
約35万円かかる二人暮らし・同棲の生活費は、できるだけ抑えたいというカップルがほとんどだろう。ここからは、二人暮らし・同棲の節約方法を7つ紹介する。
- 自炊をする
- 水道光熱費を節約する
- キャッシュレス決済を活用する
- デートでお金を使いすぎない
- 食料品・生活必需品は特売日にまとめ買いする
- 共同財布を作る
- 家計簿をつける
それぞれの内容について、具体例を交えながら解説していこう。
①自炊をする
生活費の大きな節約になるのが、外食を抑えて自炊することだ。適切な食材の選び方ができれば、自炊をすると一人当たりの食費を一食100円以下で抑えることもできる。
仕事などで疲れてしまった日はついつい外食したくなるものだが、スーパーのお惣菜や、調味済のレトルトなどをうまく活用し、お米だけでも自宅で炊くようにすれば安く抑えられる。
▼食費の節約方法についてはこちらの記事もチェック!
②水道光熱費を節約する
固定費である水道光熱費は、意識して節約することで年間の支出が大きく変わる。例えば水道代の場合、水の流しっぱなしを控えたりお風呂の残り湯を洗濯に使ったりなどの工夫を行うことで、毎月の水道代が抑えられる。
光熱費を抑えたい場合は、こまめにコンセントを抜いたり時短できる調理器具を使ったりすると、電気やガスを使う時間を減らせる。契約している電力・ガス会社やプランを見直すことでも、節約につながる可能性がある。
③キャッシュレス決済を活用する
多くのキャッシュレス決済にはポイント制度が採用されており、ポイントで物を買ったり運用したりすることができる。
キャッシュレス決済を利用すると履歴が残るため、家計簿をつけなくても支出額が把握できるのも節約につながるポイントだ。現金を引き出す機会が減るため、引出し手数料も抑えられる。
④デートでお金を使いすぎない
二人暮らし・同棲をしていても、お互いの休みの日は外でデートをしたいと思うものだ。しかし、外でのデートは食事代や交通費、施設利用料など何かとお金がかかるため、生活費を節約したいカップルはデートでお金を使いすぎないように意識する必要がある。
例えばランチは家で済ませてからデートに出かけたり、飲み物を持参したりするだけでも節約になる。ピクニックやハイキングなど、普段しないことをすることで、お金の節約だけでなく新たな発見があるかもしれない。
⑤食料品・生活必需品は特売日にまとめ買いする
食料品や生活必需品は、まとめ買いをすることで節約につながる。小分けのパックより大容量の物の方が同じサイズに置き換えると安くなるなるのだ。また、買い物の回数が増えると、無駄なものを買う機会が多くなってしまうが、一週間に一度など購入頻度を制限することで、無駄な買い物を減らすことが可能だ。
まとめ買いの日をスーパーの特売日に設定することで、さらに節約効果が高くなる。ただし食材を余らせてしまうと逆効果なので、小分けにして冷凍するなど上手に活用しよう。
⑥共同財布を作る
カップルで管理する共同財布を作ることで、月々の収支が明らかになり、無駄な出費を減らすことも可能だ。二人の財布のために、お互いが無駄遣いを減らす意識が生まれ、節約にもつながる。誰がどれくらいの生活費を共同財布に入れるかは、生活費の負担方法に合わせて話し合おう。
⑦家計簿をつける
家計簿をつけることで、毎月の収支が明らかになる。月の終わりに見直して何の項目の支出が多かったかを把握することで、次の月に意識して節約することが可能だ。家計簿の情報は二人ともが知っておくことで、お金に関しての価値観をすり合わすことも可能にになる。
二人で話し合い、無理のない同棲生活を送ろう
二人暮らし・同棲の国内平均費用は約35万円だが、生活費の内訳はカップルの状況や収入などによってさまざまだ。同棲を考えているカップルは、今回紹介したシミュレーション費用を参考に生活費用を考えてみよう。
折半方法もカップルによってさまざまなので、自分たちに合う方法を見つける必要がある。お互いに意識して節約を行いながら、無理のない同棲生活を送ろう。