エアコン暖房の電気代を節約する方法とは?電気代の目安なども解説!
暖房を使う時、気になるエアコンの電気代。節約する方法はある?

エアコンの暖房をつけているとき、電気代のことが気になってしまう方も多いのではないだろうか。エアコンの電気代は室内温度と設定温度の差が大きい方が高くなるため、一般的に暖房の方が冷房より電気代が高いといわれている。
今回は暖房をつけたときのエアコンの電気代や適切な設定温度、エアコン暖房の電気代を節約する方法について解説する。エアコン暖房の電気代を少しでも節約したいと考えている人はぜひ参考にしてほしい。
このページの目次
暖房をつけたときのエアコンの電気代
電気代を計算するには、「1時間あたりの電気代=消費電力(kW)×単価(円/kWh)」の式を使う。 これを踏まえ、暖房をつけたときのエアコンの電気代について、部屋の広さ別に以下の表にまとめてみた。
【電気代の目安】
※1kWhあたり27円、1ヶ月30日間で計算(1日あたり7時間使用の場合)
※Panasonic Xシリーズ使用時
広さ | 消費電力量 | 1時間あたりの電気代 | 1ヶ月あたりの電気代 |
---|---|---|---|
6畳 | 586kWh | 15.8円 | 3,318円 |
8畳 | 676kWh | 18.3円 | 3,843円 |
10畳 | 746kWh | 20.1円 | 4,221円 |
12畳 | 1,032kWh | 27.9円 | 5,859円 |
14畳 | 1,182kWh | 31.9円 | 6,699円 |
6畳では1ヶ月あたり約3,318円の電気代となり、14畳では約6,699円という結果となった。ただし、製品の消費電力や契約している電気料金は家庭によって異なるため、あくまでおおよその目安として参考にしてほしい。
暖房のエアコン設定温度は何度がいいの?
環境省が2005年から提唱しているウォームビズでは、暖房のエアコン設定温度は20℃を推奨している。暖房に必要なエネルギー使用量を削減することでCO2の排出量を削減し、地球温暖化の防止を図っている。
また資源エネルギー庁の調査によって、冬の暖房時の室温を21℃から20℃に下げた場合、年間で53.08kWhの省エネとなり、約1,430円の電気代が節約できることがわかっている(使用時間:1日あたり9時間の場合)。エアコンの設定温度を1℃下げるだけで、毎月かかる電気代を抑えることができるようになるのだ。
ただし地域差や個人差などもあるため、実際の設定温度が20℃だと寒いと感じる人も多いだろう。CO2削減も大切だが、快適に暮らせないと健康を損ねてしまうので、20℃にして寒いと感じる場合はエアコンを効率的に使用して部屋を暖める工夫をしてみよう。
エアコンを暖房運転する際の電気代を節約する方法5選

暖房を使用する際は、少し工夫をすることで効率的に部屋を暖められる。ここではエアコン暖房の電気代節約方法を紹介していくので、1つずつ見ていこう。
エアコン暖房の電気代節約方法①:家電製品を活用する
エアコン暖房の電気代を節約する方法として、エアコンよりも電気代が安い家電製品を併用するというやり方がある。エアコン電気代の節約に効果的な家電製品は以下の通りだ。
- サーキュレーター
- こたつ
- 加湿器
なお、灯油が必要なファンヒーターや石油ストーブの使用も効果的だが、火災の原因になってしまうという理由で、賃貸では禁止されていることが多い。一度賃貸借契約書に目を通して確認しておくことをおすすめする。
エアコン暖房の電気代節約方法②:こまめに掃除をする
エアコンのフィルターは、2週間に1回を目安に掃除しよう。
フィルターが目詰まりしていると余計な電気代がかかる。エアコン(能力2.2kW)のフィルターが目詰まりしている場合とフィルターを清掃した場合で比較すると、年間で31.98kWhの省エネとなり、約860円の節約となるといわれている。
また、フィルターの掃除と一緒に室外機周りの掃除や整理も行おう。室外機周りに草が生えていたり鉢植えなどが置いてあったりすると、エアコンの稼働効率が下がってしまう。無駄な電気代を発生させないためにも、室外機の周りは常にきれいにしておく必要がある。
また雪が積もる地方の場合、雪が室外機の吸い込み口をふさいでしまわないよう、防雪フードや防雪ネットなどを使って対策しておこう。故障の原因にもなってしまうので、あらかじめ用意しておくと冬場も安心して過ごせる。
エアコン暖房の電気代節約方法③:断熱シートを窓に貼る
暖かい空気を逃さないためには窓の断熱が重要となるため、窓に断熱シートを貼ると良いだろう。電気代の節約だけでなく、結露対策にもなる。
窓に貼るシート状の断熱材には、シートにシールがついているタイプ、窓に霧吹きをして貼り付けるタイプなど、さまざまなものが販売されている。どちらのタイプも貼り付けは簡単。また、値段が手ごろなのも魅力的だ。
ただし、断熱シートを貼りっぱなしにすると、剥がすときに窓ガラスに糊の跡が残ってしまう場合もある。汚れがひどいと業者に頼まないと落ちない可能性があるので、賃貸の場合ワンシーズンで剥がした方が良いだろう。
エアコン暖房の電気代節約方法④:設定を自動運転に変更する
エアコンは室内温度を設定温度にするときに多くの電力を使う。そして設定温度になってしまえば、その後はあまり電力を消費しない仕組みになっている。
節電のために「弱運転」を選ぶ人も多いが、弱運転だと部屋が快適な温度になるまで時間がかかり、かえって電力を消費することになる。一方「自動運転」を選ぶと、室内が設定温度になるまでは強風、その後は微風など、自然に電気代が抑えられるような運転をしてくれるようになる。このように、弱運転ではなく自動運転にしておくことによって、電気代の節約につながるのだ。
エアコン暖房の電気代節約方法➄:厚手のカーテンに変える
厚手のカーテンは、熱が窓から外へ逃げるのを防ぐ効果がある。部屋の温度変化が少なくなり、電気代の節約が期待できる。薄いカーテンを使用している場合は、遮光カーテンなどの厚手のものに変えると良いだろう。
エアコンの暖房はつけっぱなしの方が安い?
エアコンはこまめにオン・オフするより、つけっぱなしにした方が電気代の節約になると聞いたことがある人も多いのではないだろうか。つけっぱなしの方が安いかどうかは、使う状況によってそれぞれ異なる。
つけっぱなしの方が安くなるときもあれば、消した方が安くなる場合もあるため、どちらが良いかは一概にはいえない。ここからは、どちらが良いか場面ごとに解説していく。
1時間以内のお出かけの場合
お出かけ時間が1時間以内なら、つけっぱなしの方が電気代の節約になる。暖房をきってしまうとその間に部屋が冷えてしまい、再び部屋を暖め直す際により多くの電力を使ってしまうためだ。近所のスーパーやコンビニへの買い物くらいならつけっぱなしで出かけよう。
数時間家を離れる場合
数時間の外出の場合、エアコン暖房は切った方が良い。エアコンを消した方が電気代を節約できる。
1日中家にいる場合
1日中家にいるのならば、つけっぱなしがおすすめ。こまめにオン・オフをしてしまうと、逆に電力を消費してしまうので注意が必要だ。
エアコン暖房の電気代を節約しながら快適に過ごそう
エアコン暖房を使用するときの推奨設定温度は20℃。その温度で寒い場合、サーキュレーターや加湿器などの部屋を暖かくする工夫をすることで快適に過ごせるようになる。
また断熱シートを貼ったり、定期的にフィルターの掃除をしたりするなど、比較的簡単にできる節約方法は多々あり、すぐに実行できることも多いはずだ。自分に合ったエアコンの節約方法を実行して、日々の電気代を節約しよう。