家賃をクレジットカードで支払うメリットと注意点をカード会社に聞いた

キャッシュレス決済が普及する中で、家賃をクレジットカードで払える物件も増加中。家賃は月々の支出で大きな割合を占めるため、カード払いにすることでポイントも効率よく貯まる。「ポイ活」の観点からも注目を集めているのだ。
ただし、クレジットカード払いにはメリットだけではなく注意点もある。この記事では、家賃をクレジットカードで支払うメリットや注意点について、クレジットカード事業を展開する「株式会社エポスカード」のコメントを交えながらわかりやすく解説する。
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物件によっては、家賃をクレジットカードで支払える
家賃の支払いといえば、銀行口座からの自動引き落としが一般的だ。しかし、最近はキャッシュレス決済の広がりとともに、クレジットカードで家賃を支払える物件も増えている。
すべての物件でカード払いに対応しているわけではないが、大手の不動産管理会社が運営する物件や、新築・高級賃貸を中心に導入が進む。カード払いができるかどうかは、管理会社や大家さんの方針によって決まるため、契約前に確認しよう。
家賃のカード払いには、①管理会社が加盟店になり通常のカード決済で家賃を支払うケース、②家賃保証に使うケースがあります。
②は、弊社が運営する「ROOM iD」のように、家賃のカード払いと家賃保証サービスを組み合わせた仕組みです。「ROOM iD」の場合、保証会社が毎月の家賃を立て替え、入居者のクレジットカードで家賃が引き落とされます。
家賃をクレジットカードで支払うメリット
家賃をクレジットカードで支払うことで、さまざまなメリットが得られる。特に、利便性の向上やポイント還元が大きな魅力だ。
①ポイントがたまる
家賃はまとまった金額のため、日常の買い物と比べ効率よくポイントを貯められる。家賃をカード払いにすることで、貯まったポイントをキャッシュバックやショッピングなどに活用できる。
家賃のカード払いを行う編集部員Aの感想
私は7年以上、家賃のカード払いを続けています。住んでいるマンションが「ROOM iD」の家賃保証サービスを導入していて、エポスカードで引き落とされる仕組みになっているんです。
家賃の支払いでポイントが貯まるのは大きいですね。今の還元率だと年間で4,000ポイントほど貯まるので、そのポイントを保証会社の更新保証料(2年ごとに約1万円)の支払いに充てています(※1)。
実質的に、更新保証料の支払いが2,000円程度で済むのは助かりますね。
※1:エポスカード「ROOM iD 保証料ポイント充当サービス」を利用
②家計管理がしやすい
クレジットカードの利用明細で家賃の支払い履歴を簡単に確認できるため、支出の管理がしやすい。家賃と他の固定費をまとめて管理することで、毎月の支出がいくらかかるか見通しが立てやすくなる。
③振り込みのコストがかからない
カード払いは自動引き落としになるため、毎月の支払い手続きの必要がない。長期の旅行や出張などがあっても安心だ。振込手数料がかからないのも嬉しいポイント。
④手元に現金がなくても支払える
家賃の支払いは、クレジットカードの引き落とし日にまとめて行われるため、手元に資金が無くても、銀行口座に残高があれば支払いが可能だ。
家賃のカード払いをスムーズに!押さえておきたい注意点
家賃のカード払いには多くのメリットがあるが、スムーズに利用するためにはいくつかの注意点を押さえておきたい。事前に確認しておくことで、思わぬトラブルを防ぐことができる。
①支払いの遅延には要注意
クレジットカードの支払いの遅延が続けば、個人の信用情報に影響を及ぼす可能性がある。
参考サイト:信用情報とは|指定信用情報機関のCIC
②口座の登録&残高チェックを忘れずに(支払い不能による滞納のリスク)
支払い口座の登録が正しくできているか、残高が不足していないか確認しよう。登録漏れや残高不足があると、決済ができず、結果的に滞納につながる可能性がある。支払日までにしっかり確認しておこう。
③カードの有効期限をチェック(期限切れによる決済不能のリスク)
クレジットカードの有効期限が切れていると、家賃の支払いができなくなる。新しいカードが発行されたら、すぐに登録情報を更新することを忘れないようにしたい。
また、保証会社によっては普段使っているカードが家賃の引き落としに対応していない場合がある。
カード会社の家賃保証サービスを利用して、同じ会社が提供するクレジットカードで家賃を払っている場合、カード会社が有効期限の対応をしてくれるケースもあります。
例えば、エポスカードの家賃保証サービス「ROOM iD」をお使いいただいている場合、株式会社エポスカードが有効期限の対応を実施します。
家賃をクレジットカードで支払う方法
クレジットカード払いができる物件は増えているが、すべての物件で対応しているわけではない。家賃をカードで支払うための確認・手続き方法を押さえておこう。
入居後に家賃の支払い方法を「カード払い」に変更できる?
現在住んでいる物件で家賃のカード払いが可能かどうかは、管理会社や大家さんに直接問い合わせるのが確実。カード払いの仕組みが導入されている場合は、手続きだけで変更できる可能性がある。一方で、未対応の物件ではカード払いの交渉をしても対応が難しいことがほとんどだ。
入居前に家賃のクレジットカード払いが可能か調べる
家賃をカードで支払いたいなら、部屋探しの時点でカード払い可能な物件を探すのがおすすめ。以下の方法で調べるのがおすすめだ。
- ポータルサイトで検索する際に「家賃クレジット払い可」の条件を設定する
- 不動産会社に「家賃のカード払いが可能な物件」をピックアップしてもらう

家賃のカード払いが可能な物件は増えている
キャッシュレス決済が広がる中で、家賃をクレジットカードで支払える物件は増えている。
今後もクレジットカード払いに対応する物件は増えていくと考えられます。大家さんとしても、入居者の利便性向上につながるため、積極的に導入されるケースが増えるでしょう。
また、引越しの際の初期費用(敷金、礼金、前家賃など)をクレジットカードで支払えたり、分割払いが可能なケースもある。初期費用は数十万円単位になることも多いため、カード払いが可能ならポイントを貯めるチャンスにもなる。契約時に不動産会社に確認してみよう。
監修、取材協力=株式会社エポスカード
取材、文=佐々木正孝(キッズファクトリー)