共益費は何のために払うの?管理費との違いや、消費税がかかるのかといった疑問を解決!

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共益費に関する様々な疑問を解決しよう!

賃貸物件の共益費はどのような役割を果たしているのだろうか?

賃貸物件を探すうえで、家賃は重要な比較要素のひとつだ。
しかし物件によっては、記載されている家賃とは別に支払う「共益費」があることを忘れてはならない。一見すると割高に思えるが、賃貸物件にとって必要な費用である共益費。
共益費が実際にどのような役割を担っているのか分からないという方も多いのでは。

・共益費は何のために払うのか?管理費との違いは?
・消費税の有無について
・平均相場はどのくらいなのか?
・共益費込みの物件と別途で徴収される物件の違いは?

といった共益費についての疑問はこの記事を読んで解決しよう!
それでは、具体的に解説していこう。

共益費は何のために払うのか? 管理費との違いやその使い道は?

賃貸物件を探していると、家賃とは別に記載されている「共益費」。いったい、何のために支払う必要があるのだろうか。また、物件によっては「管理費」とも記載されており、違いがわからないという方も多いはずだ。

まずは「共益費とは一体何なのか?」という基本的なポイントから、「管理費との違い」や「共益費の使い道」について丁寧に説明していこう。

共益費とは?

不動産公正取引協議会連合会の規約には、「借家人が共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用」と記載されている。簡単にいうと、共益費とは賃貸物件などで住人が使用する共用部分の管理費のこと。

賃貸物件には、
・毎月家賃とは別に共益費・管理費を支払う必要がある物件
・共益費の・管理費の記載がなくても家賃に含まれている物件
の2種類がある。

人気のあるシェアハウスやフリーレント物件は、一見「共益費・管理費」が不要なように思えるが注意が必要だ。
シェアハウスの場合は基本的に共益費・管理費を含めた家賃設定をされているからだ。また、基本的に光熱費やネット料金も家賃に含まれており共用設備が多いため通常の賃貸物件よりも高くなる場合もある。

フリーレント物件は、一定期間の家賃が無料になる物件のことを指す。
この場合、家賃が無料の期間であっても別途で共益費や管理費が発生する場合があるため契約前に確認しておこう。

共益費と管理費の違いは?

物件情報を比較していると「共益費」と書かれたものと、「管理費」と書かれているものがある。表記が混在しているため違いが気になるが、この2つはほぼ同じ意味合いで使われている。

2つを明確に区別するならば、「共益費」は共用部分の清掃などの管理、「管理費」は管理人の人件費や共用部分の固定資産税に充てられることが多い。一般的には管理費の方が、共益費よりも広い意味で使われていると考えられる。
しかし、あくまでも表記の違いと考えればよく、「共益費」と「管理費」のどちらかを支払えばいい。

共益費・管理費の使い道は?

実は共益費や管理費は、明確な使い道が定められていない。共通するのは、どちらも共用部分の清掃や設備管理のために使われる点だ。

賃貸物件の共用部分に該当する箇所

・マンションの入り口から玄関までの通路
・エントランス
・階段
・エレベーター
・廊下
・ごみ置き場

上記以外にも物件の設備によってさまざまな場所が当てはまる。ごみが散乱していたり廊下の電気が暗かったりと、共用部分の管理が行き届いてない物件は住みにくさを感じるだろう。共益費・管理費はこのような物件の管理のためにも欠かせない費用だといえる。

共益費に消費税はかかるのか?

結論として、共益費・管理費には消費税はかからない。

国税庁 「集合住宅の家賃、共益費、管理料等の課税・非課税の判定」にて定義づけられている

「住宅を共同で利用するうえで居住者が共通に使用すると認められる部分の費用を居住者に応分に負担させる性格のものについては、共益費、管理費等その名称にかかわらず非課税となります。」

引用:国税庁「集合住宅の家賃、共益費、管理料等の課税・非課税の判定」

共益費・管理費の平均相場はどのくらいなのか?

共益費・管理費の役割についてわかったところで、次に知っておきたいのは平均相場だ。家賃の約5〜10%が共益費・管理費の相場である。

ただしあくまで目安であるため、物件によっては多少前後することもある。オートロックや防犯対策など設備が充実している物件は維持費がかかるため、共益費・管理費が高いとされている。また、同様に新築物件も共益費・管理費が高い傾向にある。

共益費が平均相場よりも低い場合は、共用部分がしっかり管理されているのかどうか確認しよう。
反対に共益費が平均相場よりも高い場合は、新築物件であるか、設備が充実しているかを確認しておきたい。

共益費込みの物件と別途で徴収される物件の違いは?

家賃に共益費・管理費が含まれている物件と、別途で徴収される物件の違いはなに?

賃貸物件には家賃にすでに共益費・管理費が含まれているものと、別途で徴収されるものの2種類がある。
共益費込みの物件と共益費が別の物件の違いは以下の2つ。

・共益費・管理費が家賃と別の物件の方が初期費用は安くなる
・共益費・管理費が家賃込みの物件は家賃の計算がしやすい

それでは詳しく見ていこう。

共益費・管理費が家賃と別の物件の方が初期費用は安くなる

まず1つ目は、初期費用は共益費・管理費が家賃と別の物件の方が安くなるということだ。

敷金や礼金は家賃にもとづいて計算がされる。そのため家賃に共益費・管理費が含まれている物件は、初期費用が高くなってしまうのだ。

物件の初期費用を、共益費・管理費込みの物件と家賃とは別にかかる物件で比べてみよう。
初期費用は以下のように想定する。

・家賃2ヶ月分
・敷金(家賃1ヶ月分)
・礼金(家賃1ヶ月分)
・仲介手数料(家賃1ヶ月分)

家賃6万円(共益費・管理費込み)の物件は、初期費用が30万円(6万円×5ヶ月分)になる。

対して家賃5万5千円+共益費5千円の物件は初期費用が27万5千円(5万5千円×5ヶ月分)となり、2万5千円の差が出た。

毎月かかる費用は同じであるが、家賃と共益費・管理費が別の物件の方が初期費用が安くなった。ただし、毎月の支払いに関しては、共益費を合わせた全体の費用が同じであれば、共益費込みと別の物件では大きな違いがない。

共益費・管理費込みと共益費・管理費が別の物件で悩んだら、初期費用が抑えられるかどうかを基準に考えるのもよいだろう。

共益費込みの物件の方が家賃の計算をしやすい

2つ目は、家賃の計算のしやすさだ。

家賃とは別に共益費・管理費が徴収されない物件の場合は、家賃に共益費が含まれている。そのため、共益費・管理費を別途計算する必要がなく、毎月の家賃の計算がしやすくなる。共益費・管理費のことを忘れてしまい、支払額が足りなかったというトラブルも抑えられる。

共益費・管理費込み/別かどうかは希望に応じて選択できる

共益費・管理費込みの物件と、共益費・管理費が別の物件はどのようにして見分ければいいのだろうか。

多くの物件検索サイトでは、共益費の金額を知りたい場合、物件の条件を絞り込むことができる。また、全体の費用を知りたい場合は、共益費を家賃に含んで選択することも可能だ。このように共益費・管理費が込み/別の物件は自分の希望に応じて選択できる。

家賃を比較する際は共益費・管理費にも着目しよう!

共益費・管理費は、賃貸物件の共用部分や設備を管理するために欠かせない費用だ。物件によっては共益費や管理費の金額に幅が出るため、平均相場を知っておくことが大事である。

また、共益費や管理費を家賃とは別で支払う物件は、月々の支払いが総額でいくらになるかを把握する必要がある。賃貸物件を探す際には、家賃のほかに共益費・管理費が発生する場合があることを忘れないようにしよう!

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CHINTAI編集部
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1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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