都市ガスよりもここがすごい! 引越しの際に参考にしたいプロパンガス(LPガス)のメリット
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プロパンガス(LPガス)のメリット!都市ガスよりおすすめなのはどんな人?

ガスの種類には「都市ガス」と「プロパンガス」(LPガス)の2つがある。利用料金が低い都市ガスが好まれる一方、プロパンガスには災害に強い等のメリットがあり、選ぶ基準は人によってそれぞれ異なる。
また、「入浴はシャワーが中心」「料理の火力にこだわりたい」という人は、実はプロパンガスのメリットを享受しやすい。
今回はプロパンガスのメリットについて詳しく解説していくので、これから引越しを考えているという方は参考にしてほしい。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いとは
都市ガスとプロパンガスは、原料や供給方法、料金システムに違いがある。まずはその差について表にまとめたので、参考にしてほしい。
都市ガス | プロパンガス | |
---|---|---|
原料 | 液化天然ガス(LNG) | 液化石油ガス「LPG」 |
供給方法 | ガス導管 | ガスボンベ |
料金システム | 消費者が会社を選べる | 消費者が会社を選べる |
ここからは、表にまとめた3つの項目についてさらに深掘りして解説していく。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違い①:原料

都市ガスの場合は、メタンを主な原料とする「液化天然ガス(LNG)」を使用している。一方のプロパンガスは、プロパンやブタンで作られる「液化石油ガス(LPG)」が使われる点が大きな違いだ。賃貸物件検索サイトの物件情報でプロパンガスのことが「LPガス」と表示されている理由はここからきている。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違い②:供給方法

都市ガスは地下を通るガス導管からガスを供給している。そのため配管にトラブルが発生した場合は、その地域全体でガスの供給がストップしてしまう。大きな地震などの災害に弱く、復旧するまでの間はガスが使えなくなってしまうことになるだろう。
一方のプロパンガスは、各家庭の屋外にガスボンベを設置してガスを供給する。鍋料理などで使う「カセットコンロ」を大きくしたものと考えればわかりやすいだろう。プロパンガスはガスを使い切った後に交換する必要があるが、トラブル発生時の復旧は比較的早い。
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違い③:料金システム
2017年4月に都市ガスが自由化され、現在は全国にあるガス会社から好きなプランを選べるようになっている。一方のプロパンガスは、都市ガス自由化前から消費者が自由に会社を選べるシステムが確立されており、会社間の料金格差が生まれやすい状況になっている。
なお、どちらも一定の基本料金に加えて、使った分だけを追加で支払う従量料金制を採用しているため、ガスの使い過ぎには注意しなければならない。
プロパンガス(LPガス)のメリット
ガス代が高いイメージがあるため、人気が低いプロパンガス。実は、都市ガスよりも優れたところもある
プロパンガス(LPガス)のメリット①:災害時の復旧が早い

プロパンガスは、物件ごとにガスボンベが設置されている。都市ガスよりもシンプルな仕組みであるため、災害時の復旧が早いことがメリットだ。 実際に、東日本大震災発生時には、プロパンガスの完全復旧は都市ガスよりも12日早かったという結果が出ている。(※1)
※1 一般社団法人エルピーガス振興センターの調査資料
プロパンガス(LPガス)のメリット②:火力が強い

ガス熱量の効率が、プロパンガスが1立方メートルあたり24,000kcalであるのに対し、都市ガスは10,750kcal。プロパンガスの方が2.23倍。都市ガスは、プロパンガスと比較した場合お湯を沸かすのに2.23倍の使用量がかかってしまう計算になる。(※2)
このため飲食店などではカロリーの高いプロパンガスを選んで使っているところがほとんどだ。
都市ガスよりも熱量が多いプロパンガスは、その分お湯が早く沸く。お風呂や料理の時短につながることもメリットと言えるだろう
※2 引用 プロパンガス料金消費者協会
次のページでは、都市ガスよりもプロパンガス(LPガス)の物件がおすすめなのはどんな人かを詳しく解説する。