シンプルな部屋でつくる。ミニマリストKさんの、心にゆとりのある二人暮らしを紹介
シンプルな暮らしを実践するミニマリストって?
最近話題の「ミニマリスト」とは、持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人のこと。本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、「最小限の」という意味のミニマルから派生した造語だ。
そんなミニマリストにあこがれて、物を減らしたいと思っている方もいるのではないだろうか。しかしいざ手を付けようとしても難しい。何から始めればいいのか、自分に合う物の量ははたしてどれくらいなのか。
シンプルな暮らしを実践されているKさんのインスタグラム(@k.m.k.bt)では、部屋の写真を始め、様々な整理整頓・収納に関する知識を知ることができる。
自分にあったシンプルで豊かな暮らしをするためにはどうしたらいいのか、お話を伺った。
お話を伺った人
Kさん(@k.m.k.bt)
関西在住。二人暮らし。部屋の写真やアイテム、収納のコツなどをインスタグラムで紹介している。元々はDIYが好きで物がたくさんある生活をしていた。
このページの目次
部屋の中は、ミニマムというよりシンプルに

─── インスタを見たのですが、本当にすっきりとした印象のお部屋ですよね……!今の暮らしを始められたきっかけはありますか?
Kさん:もともと部屋の中には物が溢れているタイプでした。服も多かったし、雑貨や家具も結構ありました。
普段は働きに出ているのですが、あるとき体調を崩して家にいることが多くなって。家で過ごす時間が増えると、いろいろなところが気になってきてきたんです。ここ動線悪いなとか、このへんごちゃごちゃしてるなとか。
外に出ていると気にならないところが一気に気になってきて、豊かに暮らすためにもっと快適な空間にしようと思ったのがきっかけです。


─── でもいざ物を減らそうと思っても、なにから手を付けたらいいか分からないという人も多いのでは。
Kさん:私も今までそうでした。でも例えば、普段ファッション誌を見る女性は多いと思うんですが、こんな服着たいなって想像して、実際買いに行ったりコーディネートしたりしますよね。部屋もそれと同じだと思うんです。わたしの理想はこれだ!を見つけたら、早いと思うんです。
部屋の整理を決めたあと、本屋に行きました。そこで出会ったのが『狭くてもすっきり暮らせるコツ61』という本です。
Kさん:インテリアや配色の好みはもちろん、「左脳派」か「右脳派」で整理整頓のポイントが違うということを知って目からウロコだったんです。
─── 白で統一して収納してみたけど、なかなか物が見つからないっていう悩みがあるんですが……。
Kさん:この本で解決できると思います(笑)。元々DIYが好きだったので、色やインテリアを統一したりおしゃれにすることを優先したりした部屋でした。


Kさん:何事もそうだと思うんですけど、自分にあったやり方を見つけることって大事じゃないですか。片付けももちろんそうだと改めて実感しました。
─── 大袈裟かもしれないけれど、自分と向き合うことが片付けの始まりかもしれないですね。理想を見つけたあとは物を取捨選択していくと思うんですが、断捨離って難しくてわたしもよく困ります。これは捨てても大丈夫というものってありますか?
Kさん:もちろん人によって違うとは思うんですけど、うちは炊飯器を知人に譲りました。うちは二人暮らしなので、土鍋で炊いて十分足ります。

Kさん:あと、友人を招いて一緒に食事をすることも多いので、土鍋だとそのまま机に移動できるんです。好きにごはんおかわりしてねっていうスタイルで。話しながらわたしが台所との往復をしなくても済むし、誰も気を遣わない。わたしは炊飯器を手放して正解でした。
ソファも譲ったんですけど、それも後悔してないです。
─── なるほど。逆に捨てなくてよかったものはありますか?
Kさん:捨てなくてよかったものは、TVボードですね。大きくて面積もとるし要らないかなあと悩んでいたんですが、なんだかんだよかったです。リビングがテレビ台の暗い色によって引き締まっているような感じもして見た目もすっきりしているし。
ここからは、引き続きKさん流・シンプルライフの極意をご紹介。「物を減らしすぎない」ことがコツという、その真意は!?
物を減らしすぎずにつくるシンプルな暮らし

─── 部屋に満足していても、新しい家具や雑貨が欲しくなるときもあってついつい増えちゃうことも……そういうときって、どうしていますか?
Kさん:物を減らそうと決めて本を買って、家具や服を大量に断捨離したときに、そのまま自分で焼却場に持っていったんです。そこの従業員の方が、わたしが持っていった要らないものをどんどんゴミの山に放り投げていくんです。要らないと思って持ってきたはずなのに、ショックでした。昨日まで普通にうちにあったものがどんどんゴミの山に積まれていく様子は想像を絶するものでした。
その経験があってから、余計なものは買わないようにしています。欲しいと思っても、「これ本当に必要かな」って結構考えます。

─── 後悔というか、その経験が今の生活に生きているんですね。
Kさん:そうだと思います。だから断捨離したいと思った人は、迷ったら捨てるのも手だと思います。それで失敗したら、さらに豊かな暮らしをつくれるかもしれない。
わたしも、「ザ・ミニマリスト」に憧れて結構物を手放したこともありました。でも落ち着かなかったんです。カーペットがないと意外と足音がするから下に気を遣わなきゃとか、友人が来たときに座る椅子がないだとか。
そういう経験と、焼却炉での光景があるから今の生活ができていると思います。物が一番多かった2014年からDIYをしたり整理したり。そして断捨離を初めて2年たった今、やっと理想の部屋だと言えます。これからも物を大事にしながら、理想の部屋で自分を豊かにしていきたいですね。
自分が暮らしやすい物の量を知ることが、シンプルな暮らしのスタート

物の量は、人によって違うもの。自分を豊かにしてくれる物は、少しくらい荷物になっても持つべきなのだ。
ただいまと部屋に帰ると、どこに座っても寝転がっても、部屋の様子が目に入る。そしてその部屋で一日の3割を占める時間を過ごしているということを、分かっていても忘れがちだ。
その空間が自分にフィットしているほど、癒やされたり元気になったり、日々の暮らしを豊かにしてくれたりするに違いない。自分が落ち着く物の量を知り、増やしたり減らしたりすることが、シンプルで豊かな暮らしのスタートなのだと思う。
文章・写真=Nana Takahashi
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