引越し費用が足りない…カードで分割払いは可能?費用を抑えることも検討しよう
引越し費用の分割払いは可能?引越し費用・賃貸の初期費用は想像以上にかかる

近年の運送業界の人手不足や労働環境の改善などの影響により、引越し費用の相場は値上がり傾向にある。大手引越し業者は相次いで10%~20%の値上げを発表している。
単身世帯では、近隣への引越しであっても3万円以上は見積もっておく必要がある。さらにファミリー世帯で遠方への引越しであれば、30万円以上という高額な金額になることもあるようだ。
もし、引越し費用が足りない場合はどのような方法を取ればいいのだろうか。まずは、引越し資金が足りない場合のお金の工面の仕方について確認しよう。
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賃貸の初期費用・引越し費用はカードで分割払いできる?

現金で引越し費用のすべてを支払えない場合、心強い味方になってくれるのがクレジットカードだ。ここでは、賃貸物件の契約にかかる初期費用や、引越し業者に支払う引越し料金について分割払いができるのかを解説する。
引越し業者へ支払う費用の分割払い:業者によって異なる
引越し業者にもよるが、ほとんどの引越し業者はクレジットカードを使った支払いにも対応している。ただし、決済方法は業者によって異なる。分割払いに応じているかどうか、契約する前に支払い方法を確認することが大切だ。
賃貸契約にかかる初期費用の分割払い:物件によって異なる
賃貸物件の契約時にかかる初期費用について、カードで支払えるかどうかは物件によって異なる。不動産会社や大家さんの方針によって変わるため、こちらも事前の確認が必須である。
初期費用の内訳としては敷金、礼金などが挙げられるが、カード払いはこのうちの一部のみに適用できるというケースも多い。残りの費用を現金で支払うことを求められることもあるので、細かい部分も事前に確認しておこう。
引越し費用をカードで分割払いするメリット

仮に現金一括で引越し費用を支払えるとしても、あえてクレジットカードを使って分割払いをした方がお得になるケースもある。引越し費用の分割払いにより、どういったメリットを得られるのか把握しておこう。
引越し費用を分割払いするメリット①まとまったお金を用意する必要がない
第一のメリットは、まとまったお金を用意しなくてもいいということだ。引越し費用は想像以上に高くなる場合が多く、家族3~4人での引越しとなるとその費用は数十万円単位にもおよぶ。別途初期費用の用意が必要な状況で、このような高額の出費は大きな痛手となるだろう。
引越し費用を分割で支払うことにより、手持ちの現金の支出を抑えられる。仮に30万円の引越し費用がかかったとしても、12回払いにすれば月々の負担は3万円以下だ。今後の生活を考えて、支払い方法を決めるようにしたい。
引越し費用を分割払いするメリット②カードのポイントがたまる
クレジットカードを利用すれば、利用額に応じて付与されるポイントを獲得できる。仮に100円で1ポイントを獲得できるカードだとすれば、引越し費用が30万円だった場合、3,000円分のポイントを獲得可能だ。現金で支払えばポイントは一切受け取れないのだから、これも大きなメリットと言えるだろう。
引越し費用をカードで分割払いする際の注意点

一方で、引越し費用をカードで分割払いする際に知っておくべき注意点もある。余計なトラブルを防ぐためにも、ここでは2つのポイントを確認しておこう。
引越し費用を分割払いする注意点①カード会社が指定されている場合があるため、事前に確認する
引越し業者がクレジットカードでの支払いに応じていたとしても、すべてのカード会社に対応しているわけではない。特にアメックスやダイナースといった会社は大手でも対応外というケースもあるため、これらのカードを使っている場合は注意が必要である。引越し業者を決めるときに、念のため担当者に利用できるカード会社について聞いておいた方が良いだろう。
引越し費用を分割払いする注意点②決済手数料を確認する
引越し業者によっては、クレジットカードでの支払いを希望する場合、別途決済手数料を差し引かれる可能性もある。また、分割払い・リボ払いを選ぶ場合、各カード会社が定める金利・手数料の支払いが必要になる。
引越し費用が安かったとしても、金利や手数料が高額になってしまうとトータルでの出費が増えてしまう。短期的に考えるのではなく、長期的に見て節約になるかどうかを考えて判断するようにしたいところだ。
引越し費用を抑えるなら、賃貸契約にかかる初期費用を抑えることも検討しよう

カードを使えばその場の出費を抑えられるが、将来的には全額を支払わなければならない。金額が大きければ大きいほど完済までの時間も増えてしまうため、引越し費用そのものを抑えることも検討しよう。
初期費用を抑える方法:敷金・礼金なしの物件を選ぶ
賃貸物件によっては、敷金・礼金なしで契約できる物件も存在する。こういった物件を選ぶことで、家賃の2~4ヶ月分程度の支払いを節約することが可能だ。ただし敷金なしの物件の場合、退去時に清掃費などを支払う義務が生じる場合が多いため、事前に契約内容をよく確認しておこう。
初期費用を抑える方法:仲介手数料の低い不動産会社を選ぶ
不動産会社に支払う仲介手数料は、家賃の1ヶ月分に定められることが一般的だ。しかしこの金額はあくまでも上限額であり、それよりも安い金額に設定している不動産会社もある。「仲介手数料半額」といった不動産会社を選び、仲介手数料の出費を抑えよう。
初期費用を抑える方法:フリーレント物件を選ぶ
契約初月の家賃が無料といったフリーレント物件も引越し先の候補に加えよう。中には2~3ヶ月分をフリーレントにしている物件も存在する。仮に家賃8万円で3ヶ月のフリーレントが付帯していれば、合計で24万円も節約できるのだ。
引越し費用の分割払いはメリットとデメリットを把握したうえで行うようにしよう!

先述の通り引越し費用の分割払いにはメリットとデメリットがある。クレジットカードを使えば現金の出費をなくすことができるため、キャッシュを用意できない状況で引越しをする際に有効だろう。
しかし、最終的には支払った費用を完済しなければならない。無理なく引越しを済ませるためには、費用そのものを減らすことが一番の解決策になる。敷金・礼金なしの物件を選んだり、仲介手数料が安い不動産会社で契約したりするなど、費用を抑えるためにできる工夫は意外にも多い。
さらに、フリーレントの物件を選べば初月の家賃を支払う必要もなくなる。自分に合った方法で、賃貸契約にかかる初期費用を節約してみてはいかがだろうか。
文=松本和博
平成23年度 宅地建物取引士試験合格。不動産と住宅関連の分野を中心にWEBコンテンツ執筆、書籍制作協力等を行う不動産ライター。
2021年7月加筆=CHINTAI情報局編集部
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