ホリスティックな空間とは?心も体も癒される部屋作りのコツ
今注目の「ホリスティック」!心地よい空間を作るためのちょっとしたコツを紹介
あなたはお部屋に関するこんな悩みを抱えていないだろうか。
✔︎ 家に帰っても疲れが取れない
✔︎ リラックスできない
✔︎ どんなインテリアにすれば良いかわからない
✔︎ 癒される空間にしたい
✔︎ 素敵なお部屋で暮らしたい
そんな人は部屋をホリスティックな空間にすることをおすすめしたい。
ホリスティックとは「癒し」「健康」「バランス」といった意味を含む「全体」を表す言葉である。癒しと健康というコンセプトに、いまやホリスティックというコンセプトは欠かせなくなってきている。
あなたを癒し、心身バランスを取り、健康に幸せにしてくれる心地よい空間とはなんだろうか?ここでは、誰でも簡単にできて癒しをもたらす「ホリスティック空間」を作るコツをお伝えしていこう。
このページの目次
なぜ「空間」が大切なのか

人は誰もが1日のうちの多くの時間を家やオフィスなどの建物の中、いわゆる「空間」で過ごしている。
夜、ベッドで眠りにつくだけでも、少なくとも人生の3分の1を寝室で過ごしていることがわかる。個人差はあれども、人は人生の営みの85~90%近くの時間を何らかの空間の中で過ごしていると言われている。
空間とは人が生きる上で不可欠なものであり、1日の大半の時間を過ごしている場がどのような空間であるかということは、人に大きな影響を与えている。
人は様々な感覚を通じて、空間から常に様々な情報を受け取っている。
例えば、空間の中で毎日見るものが心身に影響を与えている。きれいなものや整頓されているもの、木や植物など自然の美しい風景を見ていると、人はそれだけで気分が良くなり、体の状態も良くなる。
なぜなら、見ることを通して条件反射的に脳から幸せホルモンが分泌され、体の細胞も生き生きと活性化し、明るく元気になれるのだ。
反対に、汚らしいものや散らかった部屋、不快感を感じるようなものが視界に入ると、ストレスを与えるホルモンが脳から分泌され、不健康になっていってしまうのだ。

また、心地よい自然素材の家具に囲まれていれば、やすらぎやぬくもりを感じて生活することができる。
逆に、固く冷たい素材が多い無機質なインテリアに囲まれていると、心も体も冷たく固くなっていってしまう。冷たい金属に触れることで血管が収縮し、危険なヒートショック事故を起こしたりしてしまうことすらある。人間は自然のやすらぎとぬくもりを感じて生きることが必要なのである。
光が差し込む風通しの良い空間の中では、自然と呼吸も深くなり、穏やかで幸せな気持ちになれるが、暗く淀んだ空気がこもりがちの部屋では、呼吸が浅くなりがちである。脳に酸素が届かず、免疫力も低下してしまう。
ほんの一例に過ぎないが、毎日を過ごしている空間が、わたしたち人間の心身の状態や幸福度にとても大きな影響を与えているという事実がある。環境が人間に与える影響について知り、お部屋をより良い空間に整えていくことが、毎日をすこやかに幸せに生きるために、重要なのである。
ホリスティック空間とは? どんな効果があるの?

ホリスティック空間とは「人がその空間にいるだけで、心も体も癒され健康で幸せになれる空間」のことである。
人は日々の中で、自然とのつながりを感じて生きることが必要な存在である。自然とのつながりを失ってしまった時に、人はバランスを崩し、病み、不幸になっていく。
都会に住んでいたり仕事で忙しくしていると、真にリラックスしたり自然を感じながら過ごす機会が少なくなりがちである。そして、多くの時間を過ごしている住まいやオフィスの空間が冷たく無機質だったり、自然のぬくもりを感じられない空間であれば、その中で心身のバランスを失いがちである。
人は自然界の一部であり、健やかに明るく生きるために、自然とのつながりを感じて生きることがとても大切なのだ。
ホリスティック空間は、住まいやインテリアの中に自然界の要素を取り入れ、人が本来の自然の健康な状態を実現していく。生命力あふれる自然のエネルギーを日々過ごす空間の中で感じられることで、そこにいるだけで癒されバランスを取り戻すことができるのだ。
ホリスティック空間の効果
ホリスティッック空間には、以下のような効果がある。
- 深いリラックスが出来る
- 心身が癒され、健康になる
- やる気、生きる意欲が湧く
- 明るく前向きになる
- 思考がクリアになり、問題解決能力が増す
- 自律神経が整い、生命力が向上する
- 脳が活性化し、インスピレーションやアイデアが湧くようになる
- 感受性が豊かになる
- 人間関係、コミュニケーションが円滑になる
もし「家にいても落ち着かない」「疲れがなかなか取れない」「気分が晴れない」などの悩みを抱えているのであれば、部屋やインテリアをあなたをまるごと癒してくれるホリスティック空間へと変えてみよう。
自然と調和するホリスティック空間の中に住んでれば、疲れていたり落ち込んでいたとしても自然のパワーにより毎日を元気に明るく過ごせるようになるだろう。

では、ホリスティック空間をつくるためには、どうしたら良いのだろうか?自分ひとりでもできるの?難しい?
心配はいらない。たとえあなたがどんな家に住んでいても、都会の中のマンションやビルの一室であったとしても、ホリスティック空間を実現していくことができるのだ。
ホリスティック空間にするためには、部屋やインテリアに自然界の要素を上手に取り入れて、調和や幸せを感じることができるようにするのがポイントである。
ホリスティックを取り入れた、お部屋をリラックスできる癒しの空間に変えるコツ5選
空間づくりにはいろいろな要素がある。間取り、内装、動線、光と風や、家具、カーテン、雑貨などのインテリアの素材、色、形など。これらの要素の中に、ホリスティック空間の基本である「自然界の要素」を取りれていこう。
ホリスティックな空間にするコツ①:「自然の光や風を取り入れる」
太陽の光が差し込む空間、風通しの良い空気がきれいな空間にいると、人はそれだけでイキイキする。
光と空気は、生命体に必要不可欠なもの。太陽の光は、生命の象徴、わたしたちを元気にしてくれる源だ。光が不足すると人はだんだん元気がなくなり、落ち込みやすくなる。
北欧諸国では、日光が少なくなる季節にうつ病が多く発生するため、室内に光をたくさん取り入れる工夫がなされている。光を反射する白い壁の北欧インテリアは日本でも人気である。太陽の光は、住んでいる人に明るさと暖かさ、元気をいっぱいに与えてくれる。

お部屋を選ぶときは「窓のある部屋」、できれば眺めが良く光がほどよく入り風通しの良い窓のある部屋を選ぼう。
窓からの風は、空気を動かして空間を活性化し部屋を浄化してくれる。空気が淀んでいる部屋にいると呼吸が浅くなりがちだが、風を取り入れると自然と呼吸が深くなり、頭がすっきりしてくる。
光と風を取り入れるためにも、窓がある部屋で、採光や窓からの景色にもこだわってみよう。
もしいま住んでいる部屋が、外の空気が悪いなどの理由で窓を開けにくい、採光や風通しが悪いなど問題があれば、後述するアイテムを取り入れて補うところからはじめよう。
ホリスティックな空間にするコツ②:「インテリアに自然素材のものを取り入れる」
インテリアに触れると温もりを感じられる自然素材や天然素材のものを取り入れてみよう。
天然木やラタンなど植物性の家具は、手で触れたときに安心感や自然とつながっている感覚を与え、心身のバランスを取ってくれる。

無機質で冷たい素材、スチールなどの金属が部屋に多いと、冷たく感じてしまいがちである。またプラスチックやビニール、ポリエステルなどの人口のものは、静電気を発生させて空間のプラスイオンを増やし、疲労感や酸化、老化を促進してしまうこともある。
有機的なものに触れていると、だんだんと自然治癒力や生命力が向上していく。自然のぬくもりを感じることで1日の緊張がほぐれ、筋肉も緩み、血流も良くなる。

お部屋を癒しの空間にするため、家具やソファやカーテン、ラグなどのファブリック類を、なるべく自然の有機的な素材に変えてみよう。

ホリスティック空間オススメのインテリア素材
【内装】木、コルク、珪藻土やしっくい、和紙、タイル
【家具&小物】木、ラタン、竹、アタやウォーターヒラシンスなど植物からできているもの
【ファブリック】綿、麻、シルク、ウール、いぐさ、竹など
ホリスティックな空間にするコツ③:「観葉植物をインテリアに取り入れる」
森の中、緑の木々の中にいるあなたの姿をイメージで想像してみてほしい。きっとそれだけでも深呼吸したくなり、内側からリラックスして癒される感覚が沸き起こってこないだろうか。
あなたが今、たとえすぐに森や公園に行けなくても、小さな植物を空間に取り入れてみるだけで、日々の暮らしの中で自然とのつながりを感じることができる。

植物は生きている。二酸化炭素を吸収してわたしたちに必要な酸素を与え、緑色が見ている人に癒しを与えてくれる。観葉植物の葉っぱから放たれる水分が、部屋に潤いとマイナスイオンを与えてくれ有害電磁波の影響を少なくしてくれたりもする。
人や動物に個性があるように植物もいろいろな葉っぱの形や色、種類があり、きっとあなたにぴったりの植物がある。ぜひお気に入りの植物を見つけてみよう。
ホリスティックな空間にするコツ④:「インテリアにいろいろな形・色を取り入れる」
ごちゃごちゃした空間や散らかっている部屋の中にいると、頭や心も混乱しがちである。余計なものはなるべく置かず、整理整頓を心がけよう。
視覚など五感から入った情報は、瞬時に脳にダイレクトに送られる。整理整頓して、空間の中にいろいろな形や色のインテリアを取り入れてみよう。
形の持つ力、色が与える影響力というものが存在する。いろいろな形や色のものを見て、脳を活性化させ、豊かな情緒も育もう。

カタチの持つ力
【円形】
丸いもの、曲線のある空間では、人は穏やかで優しい気持ちになる。愛情や優しさ、思いやりを育む形である。丸いテーブルは角がないので、人間関係を円滑に良好にしてくれる。
【四角形】
四角の形状は安定感、安心感を与えてくれる。四角形の家具、テーブル、ラグに囲まれていると秩序を感じられる。四角の収納ボックスに物を入れて整理するだけで部屋がすっきりし、思考もクリアになる
【三角形】
三角形は、矢印のように方向性がある形状。三角形のものを見ると、やる気・熱意が出てきて何か行動したくなる。意欲的・活発になり、アイデアが湧いてくる。活動的な空間、リビングやオフィスにおすすめである。
色の活用
色は、人の心や体の状態を一瞬にして変えるくらい大きな力がある。リラックスできるホリスティック空間にするには、インテリアに自然界にある色「アースカラー」をベースに取り入れてみよう。お部屋の中にいても自然を感じることができるだろう。そして、目的に応じて、色の効果を活用しよう。

アースカラーの基本
【白(ホワイト系)】光を感じさせてくれる色。空間に広がりを与えてくれる。
【茶(ブラウン系)】天然の木の色は、大地とのつながりや安心感や落ち着きを与えてくれる。
【緑(グリーン系)】植物の葉っぱの色は、見ている人に森の息吹や生命を感じさせてくれる。
この3色をベースに、あなたに必要な色や好きな色をクッションなどのファブリック、インテリア雑貨や小物などで取り入れてみよう。
【暖色系(赤・オレンジ・ピンク・黄色など)】
あたたかさ、明るさ、楽しさを与える。交感神経を優位にして元気を与えてくれる。体温を上げて、活動的にする。
【寒色系(青・紺・紫など)】
精神を落ち着かせ、穏やかさにする。副交感神経を優位にして体をリラックスさせてくれる。
ホリスティックな空間にするコツ⑤:「インテリア雑貨や小物で、自然の要素を取り入れる」
内装や家具をすぐに変えるのは難しい。そんな時は雑貨屋さんやインテリアショップで手軽に手に入られるアイテムを使って、ホリスティック空間を実現してみよう。
ホリスティック空間おすすめアイテム
【キャンドル】
生きた光は、太陽の光と同じ熱と光でできている。キャンドルホルダーに入れて、炎を灯してみよう。希望や明るさ、暖かさをお部屋とあなたの心に灯してくれるだろう。
【間接照明】
インテリアに様々な間接照明を取り入れてみよう。落ち着いた優しい光は、豊かな情緒や感性を育んでくれる。

【アロマディフューザー】
植物の精油の香りは、様々な癒しの効能があり脳を活性化してくれる。良い香りの水蒸気が空間に適度な湿度を与え、マイナスイオンを放射してくれる。
【お香】
お香は、お部屋の空気を良い香りにしながら空間を浄化してくれる。化学物質の入っていない天然の成分でできたお香は、精神を落ち着かせてくれる。

【サンキャッチャー】
サンキャッチャーは「幸運を呼ぶインテリア」と呼ばれており、吊しておくだけで空間のエネルギーを綺麗にしてくれる。キラキラと太陽の光を反射して、空間に輝きをいっぱいに放射してくれる。

【ドリームキャッチャー】
ゆらゆらと揺れる羽のモチーフが、風を感じさせてくれる。風を感じることで頭やすっきり軽やかにしてくれる。

【ウィンドチャイム】
優しい音の響きが空気を振動させて、そこにいる人に心地よい安らぎを与えてくれる。

お気に入りの椅子にゆったりと腰掛け、クッションを背中に当てて、心地よいアロマやお香の香りを焚きながら、深呼吸してみよう。椅子は木やラタンなどの自然素材のもの、または肌触りのいい布のソファをかけて。リラックスできるに違いない。
心身バランスを取り、健康に幸せにしてくれる「ホリスティック空間」を部屋に取り入れよう
環境が私たちに与えている影響は、思った以上に大きい。毎日を過ごしている場がどのような空間であるかということが、心の状態、考え方の傾向、思考パターン、体調だけでなく、人生全般に大きな影響を及ぼしているのである。
つまり、どのような空間で毎日を過ごすかが人生を左右すると言っても過言ではない。より空間の質に目を向けていく必要があるだろう。
ホリスティック空間は、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=人生の質)を向上させ、あなたに健康と幸せをもたらしてくれる。
自然界とのつながりをテーマに、ホリスティックな視点でぜひインテリアをコーディネートしていただきたい。ホリスティック空間で、健やかな毎日があなたにも訪れますように。