札幌での一人暮らしにかかる費用は?雪国ならではの注意点や節約術も紹介
札幌での一人暮らしにかかる費用や家賃相場を知ろう
日本5大都市圏のうちの1つ「札幌」は食べ物がおいしく、都会生活を送りながらも鮮明な四季の移り変わりが感じられる魅力的な土地だ。 この街で快適な一人暮らしをしたいなら、土地の相場を知り、エリアの予習をしておこう。
この記事では、札幌で一人暮らしを始めるための費用やおすすめエリアなどを紹介する。

この記事でわかること
札幌市の家賃相場の中央値は3.5万円前後!札幌駅や「すすきの」がある中央区も3.9万円と住みやすい
雪国ならではの注意点「地下鉄駅近くの物件が良い」「他の県より光熱費がかかる」
札幌一人暮らしの生活費の目安は、1ヶ月あたり12.3万円前後
このページの目次
札幌市の家賃相場や物価は?
札幌市の家賃相場は他の大都市圏と比べて安め!
▽間取り別 北海道札幌市の家賃相場
エリア名 | 1R | 1K | 1DK |
---|---|---|---|
中央区 | 3.60万円 | 4.00万円 | 4.00万円 |
北区 | 3.75万円 | 4.10万円 | 3.90万円 |
東区 | 3.30万円 | 3.90万円 | 3.90万円 |
白石区 | 3.20万円 | 3.60万円 | 3.60万円 |
豊平区 | 3.00万円 | 3.50万円 | 3.60万円 |
南区 | – | – | 3.60万円 |
西区 | 3.50万円 | 4.00万円 | 3.80万円 |
厚別区 | 4.20万円 | 4.30万円 | 4.50万円 |
手稲区 | 3.90万円 | 4.00万円 | 4.00万円 |
清田区 | 2.40万円 | 3.00万円 | 3.50万円 |
エリア名 | 1R | 1K | 1DK |
---|---|---|---|
中央区 | 3.60万円 | 4.00万円 | 4.00万円 |
北区 | 3.75万円 | 4.10万円 | 3.90万円 |
東区 | 3.30万円 | 3.90万円 | 3.90万円 |
白石区 | 3.20万円 | 3.60万円 | 3.60万円 |
豊平区 | 3.00万円 | 3.50万円 | 3.60万円 |
南区 | – | – | 3.60万円 |
西区 | 3.50万円 | 4.00万円 | 3.80万円 |
厚別区 | 4.20万円 | 4.30万円 | 4.50万円 |
手稲区 | 3.90万円 | 4.00万円 | 4.00万円 |
清田区 | 2.40万円 | 3.00万円 | 3.50万円 |
※家賃相場はCHINTAIネット2024年8月26日現在のもの
札幌で初めて一人暮らしをする場合、家賃相場はどれくらいになるだろうか。ワンルーム、1K、1DKの各間取りで調べてみた。
札幌市の商業・ビジネスの中心となるのは、札幌駅や「すすきの」がある中央区。利便性が高い分、中央区とその周辺は家賃相場が高い傾向にある。
とはいっても、札幌市内の家賃は3.5万円前後が相場の中央値となっており、他の大都市圏にくらべれば非常にお得な水準となっておる。また、これは1DKも含めた相場なので、タイプとエリアによっては2万円台の物件も見つかるだろう。

札幌市は物価も比較的安い! 暮らしやすい都市
続いて札幌市の物価について見ていこう。全国平均を100とした時の札幌市の物価指数は「98.7」となっている。東京都区部の104.3、大阪市の101と比べて札幌市は98.7と、大都市圏では物価は安い傾向にある。支出をうまくコントロールすれば、お得に暮らせる都市であるといえるだろう。
札幌市で治安の良いエリアは?
▽札幌市区別 人口1000人あたりの刑法犯認知件数が少ない区
1.札幌市清田区 | 3.86件 |
---|---|
2.札幌市南区 | 4.64件 |
3.札幌市厚別区 | 4.83件 |
4.札幌市豊平区 | 5.47件 |
5.札幌市西区 | 5.47件 |
1.札幌市清田区 | 3.86件 |
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2.札幌市南区 | 4.64件 |
3.札幌市厚別区 | 4.83件 |
4.札幌市豊平区 | 5.47件 |
5.札幌市西区 | 5.47件 |
※犯罪発生件数について:北海道警察 市町村別犯罪発生概況(平成29年)を人口1000人あたりに換算したもの
※人口について:札幌市 区、年齢、男女別住民基本台帳人口)(平成30年10月1日現在)
札幌市内10区について、人口1000人あたりの犯罪発生件数が少ない区を調べてみた。その結果、最も犯罪件数が少ないのは札幌市清田区となった。ただし清田区は札幌市10区の中で唯一鉄道路線がない区であるため、住むのであれば車が必須のエリアといえるだろう。
第2位となった札幌市南区については、区域は東西に33.2 km、南北37.6kmと札幌市10区の中で最も広く、標高1,000 mを超える山が17座あるなど、のどかな風景が広がる。地下鉄南北線が通っており、駅周辺の地域であれば商業施設も比較的充実しているが、やはり車があった方が便利なエリアだ。
その他、上位となった他の区についても札幌市の中心部から離れた南側半分に位置している。治安の良さを重視したいなら、南側エリアを中心に検討すると良いだろう。
雪国ならでは!札幌市で一人暮らしをする場合の注意点
さて、札幌市といえば思い浮かぶのが、有名な「さっぽろ雪まつり」など豪雪地帯のイメージ。ここでは、道外から札幌市内へ移り住んで一人暮らしを始める人へ向け、雪が多く降る札幌ならではの注意点をお伝えする。
札幌に暮らす場合のポイント①地下鉄駅の近くを狙え!
積雪地帯である札幌では、冬になると都市部でも車を利用する人の数が増え、道路の渋滞が多くなる。また、鉄道についても大雪の影響を受けて遅延などが発生しやすくなる。
ただし、私鉄やJRに比べ、地下鉄であれば雪の影響を受けにくい。車を持たない場合の一人暮らしは、冬場の積雪を考えて地下鉄駅近くの物件を探すのが基本だ。
また、駅から離れた場所に住む場合も「駅まで自転車で行ける範囲内だから」などと考えてはいけない。雪道で自転車に乗ることは不可能。必ずバス便などの代替手段を確保しておこう。

札幌に暮らす場合のポイント② 光熱費がかかることを覚悟しよう
厳しい寒さの北海道では固定費の家賃だけではなく、長い冬の光熱費が家計の支出に与える影響は大きい。
総務省統計の「都道府県別 月間水道光熱費」単身世帯のデータによると、北海道の水道光熱費は、東京の10,371円、大阪の9,338円を大きく上回る14,458円。これは青森の15,948円に次いで全国第2位の高さである。真冬には数万円かかる場合もあるという。
光熱費節約のためには、以下の点を工夫しよう。
光熱費の節約術1.日当たりの良い鉄筋コンクリートの物件に住む
部屋に日光が射す時間が長ければ長いほど、冬の暖房費を節約できる。また、気密性・断熱性が高い鉄筋コンクリート造の物件を選ぶのがよい。

光熱費の節約術2.夏はエアコンの使用を控える
夏が涼しく過ごしやすい札幌なら、部屋に冷房機能があってもエアコンを使わずに生活できる日は多い。このため、エアコンが備え付けられていない物件も多いほどだ。冬場に光熱費が上がることを考えて、夏の間から節約を意識しよう。

光熱費の節約術3.灯油の暖房器具を使用する
電気ストーブは手軽ではあるが、部屋全体が温まりにくく、寒さの厳しい北海道では電気代も高くなりやすい。一方、灯油を使ったストーブを使用すれば部屋が素早く温まり低コストだ。暖房効率や電気代を考えて、灯油ストーブなど別の暖房器具を使うのがおすすめだ。
またガス式の暖房器具が設置されている物件もあるが、ガス代が高くなりやすく、日中自宅を留守にする一人暮らしには不向きなので注意しよう。

札幌一人暮らしの初期費用と生活費
それでは、札幌で実際に暮らし始めるための準備資金はいくら必要なのだろうか。
札幌市内で比較的治安もよく、家賃相場も中間的な水準である西区の1K物件の平均的家賃3.4万円を例に考えよう。
(家賃相場はCHINTAIネット2018年12月3日現在のもの)
【1ヵ月あたりの生活費】
敷金 | 34,000円(家賃の1ヵ月分) |
---|---|
礼金 | 34,000円(家賃の1ヵ月分) |
仲介手数料 | 17,000円(家賃の半月分) |
火災保険 | 約4,000円 |
引越し代金 | 約29,160円 ※カンガルー引越便(1㎥パック料金)関東から北海道 |
家具・家電購入 | 約124,700円 ※無印料品 新生活基本セット① |
敷金 | 34,000円(家賃の1ヵ月分) |
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礼金 | 34,000円(家賃の1ヵ月分) |
仲介手数料 | 17,000円(家賃の半月分) |
火災保険 | 約4,000円 |
引越し代金 | 約29,160円 ※カンガルー引越便(1㎥パック料金)関東から北海道 |
家具・家電購入 | 約124,700円 ※無印料品 新生活基本セット① |
【1ヵ月あたりの生活費】
家賃 | 34,000円 |
---|---|
光熱費 | 14,500円 |
食費 | 30,000円 |
通信費(インターネット・携帯電話など) | 15,000円 |
被服費、医療費、交通費、交際費 | 30,000円 |
家賃 | 34,000円 |
---|---|
光熱費 | 14,500円 |
食費 | 30,000円 |
通信費(インターネット・携帯電話など) | 15,000円 |
被服費、医療費、交通費、交際費 | 30,000円 |
入居のタイミングが夏ならば、ひと月の光熱費はさらに安くなるだろう。反対に、冬の時期に入居するならばそれ以上になる可能性を考えておくべきだ。
札幌でもっと支出を抑えたいなら、4つのポイントを意識しよう
札幌での一人暮らしの最初を堅実に暮らしたいと思うなら、以下のような方法で予算を抑えてみてはどうだろうか。
・エリアにこだわらない分、2万円台の物件を探す
・無料のインターネット接続のある物件を選ぶ
・自炊で食費を抑える
・日当たりのよい物件、鉄筋コンクリート造の物件、都市ガスや灯油メインの暖房設備のある物件を選び、光熱費を抑える
このように、予算を考え無理なく続けられる賢い一人暮らしを心がけよう。

札幌一人暮らしの物件探しは、雪国での暮らしを意識するのがポイント
雪国の暮らしを知らない土地から引越しをする場合、物件探しのポイントが異なるかもしれない。あらかじめ、インターネットを活用してリサーチしておき、地元をよく知る不動産会社に質問や相談をしながら物件探しをすることをおすすめする。
また、雪が多く降る冬期は自転車の使用が難しい。冬の間は自転車を使用できないことも意識して物件を探そう。なお、災害により家賃相場の変動が大きいことがあるため、物件の家賃情報には注意が必要だ。
文=明石 白(株式会社YOSCA)