デニムパンツって洗濯してもいいの?適切な頻度と洗濯のコツを伝授
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デニムパンツの洗濯は、型崩れや色落ちが心配……

「デニムパンツは洗濯しない方がいい」と聞いたことがある人も多いのではないだろうか。買ったときの色合いやヒゲの入り方などが、洗濯することによって変わってしまうという心配があるからだ。
特に、工場で作られてから洗い加工されていないインディゴブルーのノンウォッシュデニムパンツ、ダメージ加工されたデニムパンツ、そして真っ白なホワイトデニムパンツなどは、洗濯するのに勇気が要る。
しかし、頻繁に着ることによる汚れや汗、臭いが気になることも確か。デニムパンツはどのくらいの頻度で洗濯するのが良いのだろうか?デニムパンツについた頑固な汚れはどのようにして落とせば良いのか?今回はそんなデニムパンツの洗濯頻度と、洗濯のコツや注意点を紹介する。
デニムパンツは洗濯しても大丈夫?

デニムパンツは洗濯しても問題ないか? 結論から言うと答えはYES。
逆に、洗濯せずにデニムの汚れや汗を放置しておくと生地を傷めてしまい、においの原因にもなる。それに、しばらく洗濯をしていないデニムパンツはシルエットがヨレヨレしていてだらしなく見え、清潔感に欠ける。正しく洗濯をすれば、シルエットもくっきりして新品のようになるのだ。
そもそもデニムパンツは、洗濯だけでなく普段の着用によっても色落ちする。また、綿素材なので水を通して乾燥させれば、普通のTシャツや綿パンツのように多少の縮みもある。正しい洗濯方法で、洗濯による色落ちや縮みを防ごう。
デニムパンツの洗濯頻度はどれくらいが適切?
着用する季節や汚れ具合にもよるが、デニムパンツは3~4回程度着用したら洗濯するようにしよう。着用した後は、陰干しで風が当たるように乾かし、においが気になる場合は乾いたジーンズにスチームを当てて消臭しよう。
デニムパンツの洗濯方法

準備するもの
- 大きめの洗面器(水を溜められる洗面台でもOK)
- 中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)
- 水(5リットル程度)
洗濯方法
洗面器に水5リットルを入れ、10ccの中性洗剤を溶かす。洗剤の量の目安は、水の量に対して0.2%程度。そこへ折りたたんだデニムパンツを入れ、10分ほど放置。10分経ったら水を入れ替え、泡が出なくなるまで押し洗いですすぐ。お湯で洗うと色落ちや縮みの原因になるので、常温の水で洗うことがポイントだ。
すすぎが終わったら、洗濯機で1分間脱水。脱水後、デニムパンツから水が垂れてこないようなら脱水完了。水が垂れるようなら、もう一度1分間脱水をする。長時間の脱水は、シワの原因になるので気をつけよう。
デニムパンツの頑固な汚れを落とす方法

お気に入りのデニムに頑固な汚れがついてしまい、洗濯してもなかなか落ちずにあきらめる人もいるかもしれない。しかし、汚れに対して効果的に対処すれば、頑固な汚れもきれいに落とすことができる。
ここでは、デニムについてしまうことが多い代表的な汚れを落とす方法を紹介する。
泥汚れ
泥汚れは水や洗剤には溶けない汚れなので、洗剤を使った水洗いでは落ちにくい。むしろ、泥が水に濡れることで繊維の奥にこびり付いてしまう可能性がある。
泥汚れを落とすときは、まずは晴れた日に外干しして泥を乾かすことが先決だ。泥が十分に乾いたら、手やブラシを使って泥を叩くと効果的に泥汚れが落とせる。
それでも落ちないときは、固形石鹸を泥汚れに塗り込もう。固形石鹸は泥に含まれる金属イオンと結び付きやすい性質があるので、泥汚れを落とす効果に期待できる。
ケチャップ・ソース
ケチャップやソースは水に溶けやすい汚れなので、ついてすぐなら簡単な水洗いで落とすことができる。ケチャップやソースの汚れは、いかに早く水洗いできるかがポイントだ。
一方、時間が経った頑固な汚れや油分を含んでいる場合は、洗濯用の酸素系漂白剤や固形石鹸を使うと落ちやすくなる。
まずは固形石鹸を塗り込んでぬるま湯で揉み洗いしてみよう。それでも落ちないなら、酸素系漂白剤を体温ほどのお湯に溶かし、1,2時間ほどつけ置きしておくときれいに汚れを落とすことができるだろう。
飲み物
コーヒーやジュースなどの飲み物汚れも水に溶けやすい水溶性の汚れなので、水に濡らした揉み洗いでも十分に落ちやすい。このとき、冷水よりもぬるま湯やお湯の方が汚れはよく落ちる。さらにきれいに落としたいときは、台所用洗剤を活用しよう。スポンジや歯ブラシなどを使って台所用洗剤を汚れにしみ込ませ、ぬるま湯で洗い流せばきれいに汚れを落とすことができる。
台所用洗剤をしみ込ませるときにこすりすぎると色落ちや傷みにつながるので、叩くようにしてしみ込ませると効果的だ。
血液
血液の主成分はタンパク質で、熱を与えると固形化する性質がある。したがって、血液の汚れを落とすときは、ぬるま湯やお湯を使ってはいけない。
まずは、冷水に濡らしたタオルで表面の血液を拭き取ろう。次に、酸素系洗剤を血液にしみ込ませて、歯ブラシやスポンジを使ってこすり洗いする。このとき、しっかりと泡立つようにこするのがポイントだ。しっかりとこすり洗いできたら、最後に冷水で洗剤を洗い流そう。このステップを何回か繰り返せば、血液の汚れをきれいに落とせるだろう。
デニムパンツを洗濯するときの注意点
デニムを洗濯するときは、やはり型くずれや色落ちなどが気になる点だ。しかし、いつまでも洗濯しないわけにはいかず、できるだけデニムの状態を保って洗濯を完了させたいところ。
ここでは、デニムパンツを洗濯するときに注意すべきポイントを紹介する。
おしゃれ着用洗剤を使って洗う
デニムを洗濯するときは、おしゃれ着用洗剤を使うのがオススメだ。おしゃれ着用洗剤は蛍光剤・漂白剤を含んでいない中性洗剤なので、洗濯によるデニム生地の色落ちや傷みを防いでくれる。一方、アルカリ性洗剤は色落ちしやすいので使用するのを避けた方が無難だ。
おしゃれ用洗剤を使用するときは、使用量が多くなりすぎないように注意しよう。洗剤の量が多いと洗濯後にデニムに洗剤が残ってしまい、デニム生地を傷めてしまうかもしれないからだ。デニムを守るためにも、洗剤の入れ過ぎには十分注意してほしい。

ジップやボタンは閉じて洗う
デニムを洗濯するときは、ジップやボタンをしっかりと閉じておこう。ジップやボタンを開けたまま洗濯すると、型くずれしてしまう恐れがあるからだ。また、ウエストのボタンやジップは洗濯中にこすれやすい部分なので、開けたままだと擦り傷ができやすい。
しっかりと閉めて洗濯すると金属部分の劣化を防ぐことができるだろう。また、まとめて洗濯するときのデニムの色移りが気になる場合は、デニムを裏返して洗濯すると色移りしにくくなる。
干すときは直射日光を避ける
直射日光はデニムの大敵。直射日光はデニムの変色を引き起こす原因のひとつだ。デニムを干すときは、直射日光が当たらず、風通しの良い日陰に干すように注意しよう。
また、乾いたときにしわが残らないように、デニムの形を整えてから干すことも大切だ。ウエストや裾、膝回りなどにできたしわを伸ばして、きれいに成形してからデニムを干すようにしよう。このとき、重たいウエスト部分を下にして干すと、しわ伸ばしの効果にも期待できてオススメだ。
デニムパンツを洗濯しないときのお手入れ方法
デニムパンツのお手入れ方法は洗濯だけではない。小さな汚れや気になる臭いは、洗濯せずにある程度解消できる。
ここでは、デニムパンツを洗濯しないときにできるお手入れの方法を紹介する。デニムを洗濯したくない人は以下のお手入れ方法を試してみよう。
気になる汚れだけ落とす「部分洗い」
洗濯するほどではない小さな汚れが気になるときは、布と中性洗剤を使った部分洗いでお手入れするのがオススメだ。
まずは中性洗剤を水で薄めて、汚れに洗剤をしみ込ませる。次に、洗剤のヌメリがなくなるまで水で濡らした布と使って拭き取ろう。洗剤をきれいに拭き取れたら、仕上げに風通しが良い日陰で乾かそう。これで、デニムについた小さな汚れやしみは簡単に除去できる。
汚れやしみを見つけたらできるだけ早く部分洗いして、汚れやしみが残らないように対処しよう。
臭いを消す「スチームアイロン」
しばらく洗濯していないことでデニムの臭いが気になるときは、スチームアイロンを使ったお手入れが効果的だ。デニム全体に均等にスチームアイロンをあてることで消臭効果に期待できる。
しかし、スチームアイロンをしっかりあてるとしわが伸びてしまう可能性がある。あえてしわを伸ばしたくない部分があるときは、蒸気だけを軽く当てるだけでもOK。特に、夏場は汗や皮脂などでデニムに臭いがつきがちなので、スチームアイロンを上手く使って消臭してあげよう。

正しく洗濯して、お気に入りのデニムパンツを長く着こなそう!
汚れが気になりつつもなるべく洗濯しないようにして、どうしても洗濯が必要なときは洗濯機でデニムパンツを洗濯していた方も多いのではないだろうか?
正しい方法で洗濯をすれば、清潔感も保ちつつ、お気に入りのデニムパンツを着こなすことができる。また、洗濯以外にもデニムをお手入れする方法はいろいろある。頑固な汚れがついてもあきらめる必要はない。ぜひ、デニム生地をきれいに保ちながら、デニムパンツを長く楽しんでほしい。
※2021年2月加筆=CHINTAI情報局編集部