高級住宅街・広尾で楽しむ銭湯生活!広尾湯、宝来湯、アクアガーデン三越湯を巡ってきた
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緑豊かな大都会のオアシス・広尾
あこがれの街を銭湯で攻め落とすことを提唱するコンサルタント、奈良崎コロスケでございます。これまで、さまざまな街を銭湯によって陥落してきた私ですが、今回は最大級の難関が登場。その街の名は“広尾”。港区南麻布にある、あの広尾です。


日比谷線の恵比寿と六本木に挟まれたポジション(どちらも徒歩圏)。それなのに有栖川宮記念公園を中心に、緑が非常に多くて都会の喧騒とは無縁だ。低層の高級マンションや広い邸宅が多いため、圧迫感のない落ち着いた街並みを形成。
駅の周辺には各国の大使館が集中しており、あちこちに点在するおしゃれなカフェでは、彫りの深い顔立ちの女子高生たちが楽しそうに英語で話している。


まるで街全体が映画のセットのような広尾。そんな街に一度は住んでみたいですよね~。しかしながら、家賃相場は当コーナー始まって以来の高値を記録。バス・トイレ別のワンルームが平均13.00万円! 東京でも郊外だったら3LDKに住めちゃうお家賃ですね……。
ところがバス・トイレ別にこだわらなければ12.00万円まで下がるんですよ、奥さん! 個人的にはこれでも高いとは思うが、あくまで相場であり、掘り出し物のお安い物件もしっかり存在しますので。
※間取り:ワンルーム/CHINTAIネット調べ(2020年1月16日時点)

広尾銭湯その① 老舗だけど中はピカピカ!広尾駅徒歩1分の「広尾湯」
でもって、ここからが本題。こんなハイソタウンにもしっかり銭湯が残っているんですよ! 入場料数千円のサウナじゃありません。460円で入れる銭湯の話です。ハイソハイソと連呼しましたが、基本的に広尾は住宅街。少し歩けば古い街並みも現れる。地元の人たちに愛され続けている銭湯がしっかり現存しているのだ。
まず最初にご紹介するのは、なんと広尾駅から1分もかからずに到着してしまう「広尾湯」。創業は昭和初期(詳細不明)。80年以上もこの地で営業をしている老舗中の老舗である。


とはいえ、今はビル型に変わったフロント形式の都会型銭湯で、2017年5月にリニューアルを行ったことで室内はピッカピカ。タオルとボディーソープ、リンスインシャンプーが入った入浴セット(130円)があるので、いきなり手ぶらで寄っても大丈夫。こんな好立地にあるのに、室内は開放感満点で気持ちが良い。浴槽は気泡とジェットの2種類が楽しめる。
それにしても、ひとっ風呂浴びて一歩外に出ると外国人だらけ、というのは不思議な感覚だ。
【広尾湯】
住所:渋谷区広尾5-4-16
営業時間:15時~24時
定休日:毎週水曜日
せっかくなので風呂上りに広尾湯の真裏にあるオーガニックジュースバー「トゥルーベリー」で、オシャレにケール、キャベツ、セロリなどが入ったTHE GREEN(980円)をいただく。身体にいいというだけでなく、めちゃくちゃおいしいのがポイント。青汁系が苦手な人も騙されたと思って試してみて!


広尾銭湯その② 地下深くにあるレトロ銭湯「宝来湯」
さて、広尾の銭湯は「広尾湯」だけではない。駅から10分ほどの場所に2軒の銭湯が現役を張っている。恵比寿三丁目の交差点を少し南下した外苑西通り沿いにある「宝来湯」は、地下に入るタイプ。レトロな銭湯だが、リニューアルされており、床や壁はとてもきれいだ。


浴槽は2つに分かれており、バイブラとジャグジーを楽しめた。シャンプーとボディーソープは据え置きのものがあるのでタオル1枚持参でOK(フロントに伝えて、貸してもらう方式)。地下の銭湯だがかなり深い位置にあり、天井が高くて圧迫感はない。毎週日曜日はサウナも開放され、入浴料のみで利用できるのがうれしい。
【宝来湯】
住所:渋谷区恵比寿3-39-5
営業時間:16時~23時(日・祝は22時まで)
定休日:毎週土曜日
広尾銭湯その③ まるで美術館!「アクアガーデン三越湯」
3軒目は「宝来湯」から白金高輪方面へ5分ほど移動した場所にある「アクアガーデン三越湯」。白金といってもこの周辺は古い建築物が残る庶民的な界隈。
そんな通りに現れた「三越湯」はマンションの1Fにあり、パッと見で銭湯とはわからないオシャレな外観。美術館か何かだと思って、普通に素通りしちゃいました。



室内はコンパクトだが、非常に近代的かつ清潔で施設も充実。ハイパージェットや電気風呂、水風呂などさまざまな種類が楽しめる。特筆すべきは銭湯には珍しい足湯の設備があること。足湯といっても、背中からお湯が流れてくるベンチに腰かけるタイプで、なんともいえない気持ち良さが味わえます。
休憩スペースには、なんとバーカウンターもありますよ!
【アクアガーデン三越湯】
住所:港区白金5-12-16
営業時間:15時30分~22時
定休日:毎週金曜日、第3木曜日
お高くとまっているようなイメージを勝手に抱いていた広尾周辺だが、少し歩けば昭和の面影が残る住宅街が残っており、なんだかホッとした。何事も先入観をもったらいけませんね。銭湯を上手に利用すれば、有栖川宮記念公園だって自分の庭にできるんだもん。
文・写真=奈良崎コロスケ
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