【猫との暮らし】中野のワンルームで愛猫と暮らす女性に、ペット可物件を探すコツを聞いた
猫と引越しを重ねて3軒目。理想の住まいを手に入れた
ペット可でも「猫は不可」とされている物件もある。「爪とぎで内装を傷つける」というのがその理由だ。猫の性格にもよるが、爪とぎ器の設置や爪切りで対策できるケースも多い。
愛猫の“はっさく”を飼い始めてから3軒目の部屋に住む遠藤さんは、理解ある家主に出会い、理想の住まいに好条件で入居することができたそう。そんな遠藤さんに、ペット可物件の部屋探しについてや交渉のコツについて聞いてみた。

プロフィール
名前:遠藤
職業:ウェブメディアの編集ライター
居住形態:一人暮らし+ミックス1匹
猫にかかる月々の費用:約5,000円
ルームデータ
所在地:東京都中野区
家賃:68,000円
間取り:1R(28㎡)
築年数:15年
猫プロフィール
はっさく(オス・推定15歳):人にはフレンドリー。でも猫は嫌い。
里親に出そうと思ったら病気が発覚。引き取りを決意!
「はっさくとの出会いは、青森県のアパートに住んでいた大学生の時です。ゴミ捨て場をウロウロしていた猫と目が合って、『家に来る?』と誘ったらついてきました(笑)。最初は保護して里親に出すつもりでしたが、推定3歳と若かったのに尿結石症だったんです。それでなかなか里親が見つからず、覚悟を決めて飼うことにしました。それから12年間の付き合いです」(遠藤さん)

大学卒業後に実家へ戻った後、上京して新宿区のマンションに住み、次に現在の中野区のマンションへ引越した。爪とぎ器の設置と定期的な爪切りで内装を傷つけたことはないが、「不動産屋さんや大家さんには、『猫は部屋を傷つける』『おしっこで臭くなる』と思われていることが多かった」と部屋探しには苦労したとか。
現在の部屋は6件目に訪ねた不動産会社で出会った。家主が提示した猫を飼う条件は敷金1ヵ月・礼金2ヵ月だったが、はっさくの性格や爪切りしていることを伝えて交渉し、敷金2ヵ月・礼金1ヵ月に変えてもらった。「敷金ならきれいに使えば戻ってくる」というのが理由だ。

猫が思い切り走れるように奥行きがある部屋を選んだ
上京して初めて住んだ部屋は利便性と家賃重視。都内の交通路線に迷わないように考えてのことだったが、狭いうえに日当たりはいまひとつ。失敗を教訓として手に入れた現在の部屋は、遠藤さんとはっさくにとって理想の住まいとなった。
「はっさくはキャットタワーの上下運動よりも、おもちゃを追いかけるほうが好き。思い切り走れるように、細長い部屋を選んだんです。ベランダも広くてひなたぼっこにぴったり。周りの環境が静かで、隣室との仕切りもしっかりしているのが気に入りました」(遠藤さん)


水を飲ませる工夫は高さのあるコップと置き場所
保護した当時に尿結石症の手術をしているが、尿結石ができやすい体質は変わらない。そんなはっさくが水を飲みたくなるように工夫しているそう。
「水は高さのあるカップに入れて2箇所に置いています。食後に飲めるようにごはんの隣と、お気に入りのベッドに近いサイドテーブルの下です」(遠藤さん)
はっさくは間もなく推定16歳。大がかりな設備がなくても、小さな工夫の積み重ねが快適で健康的な暮らしにつながっていくようだ。

観葉植物をいたずらされないようにハンギングタイプのみ置いている。「ダメと言えばやめるんですけど、叱って雰囲気が悪くなるのはお互い嫌じゃないですか」と、遠藤さんは環境を整えることを重視している。

一人暮らしでも猫が「おかえり」と言ってくれる
「一人暮らしだと寝るだけの部屋になりがちですが、猫がいると間取りや日当たりが気になりますよね。猫のためと思ったけど、私にとっても居心地がいい部屋になりました。休日にはベランダにヨガマットを敷いて、はっさくと一緒に光合成しています(笑)」(遠藤さん)
最後に、遠藤さんが教えてくれた「猫と暮らすポイント」をまとめよう。
「猫と賃貸暮らし」を送るポイント
・物件探しをあきらめなければ、理解ある家主に出会えるかも!
・猫の性格に合わせた間取りやレイアウトを考えよう
・小さな工夫の積み重ねが快適で健康的な暮らしにつながる
普段は思い思いに過ごすことが多いものの、帰った時に「おかえり」と言ってくれる存在がいるのがうれしいとか。「一人暮らしだから」「物件がないから」とあきらめないことも大切だ。

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文・写真=金子志緒
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