6畳のレイアウトのコツは?狭い部屋を広く見せるテクニックを紹介

公開日:2023年2月6日

これから6畳の部屋に引越しをする人必見!レイアウトのポイントやテクニックをご紹介

6畳のワンルームや1Kは一人暮らし向けの物件に多い間取りで、限られた面積となるため家具のレイアウトや選び方に悩んでしまう人も少なくない。

そこで今回は、6畳の部屋を快適に過ごせる空間にするための、レイアウトのポイントを解説。また、6畳の部屋でも広く開放的な空間に見せるためのテクニックも併せて紹介。これから6畳の部屋に引越しをする人、模様替えを検討している人はぜひ参考にしてほしい。

6畳の広さはどれくらい?

6畳とは、文字どおり畳6枚分の広さのこと。間取図などに表記されている1畳分の広さは、「不動産の表示に関する公正競争規約」によって次のように定められている。

したがって、6畳の広さを平米数で換算すると、「1.62㎡×6=9.72㎡」以上となる。

「住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚あたりの広さは1.62㎡(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いる」

不動産公正取引協議会連合会『不動産の表示に関する公正競争規約』表示規約施行規則第9条

ただし、この数値はあくまで目安であり、「以上」とあるとおり、1.63㎡、1.64㎡であっても「1畳」と表記されることも。また、畳のサイズは地域によって異なることもあるため、同じ6畳表記でも物件によって実際の広さに変動があることに注意しておこう。

同じ6畳でもワンルームと1Kで居室の広さが異なる

(左:ワンルーム 右:1K)
同じ6畳でも1Kよりもワンルームの方が居住スペースは狭い

同じ6畳の居室でも、ワンルームと1Kでは広さに違いがある点も押さえておきたい。

ワンルームとは、1部屋で構成されており、キッチンと居室の間に仕切りがない間取りのこと。一人暮らし向けのマンションやアパートによく見られる間取りで、部屋の広さは6~8畳程のものが一般的。

一方、1Kは玄関やキッチンと居室とのあいだがドアなどで仕切られている間取りとなる。居室が独立しているため、玄関からプライベートな空間が丸見えにならない上、家具のレイアウトもワンルームと比べると自由度が高い。また、キッチンで調理をしてもにおいが居室まで移りにくいというメリットもある。
※キッチンと居室の間に仕切りがなくても、床素材が居室と違うなどキッチンとしての独立性が強い場合は、1Kとみなされる場合もある

1Kの場合、6畳の居室+キッチンとなるため、同じ6畳であってもワンルームのほうが1Kよりも居住スペースが狭くなるということを覚えておきたい。

6畳の部屋をレイアウトする際のポイント

何も考えずに6畳の部屋に好きな家具をどんどん配置すると、圧迫感が出て狭く感じたり、生活動線が不便になったりするため注意が必要だ。ここからは、6畳の部屋を快適に暮らせるようにレイアウトするための4つのポイントを見ていこう。

部屋の形をチェックする

6畳の部屋の形は長方形、正方形、それ以外に大きく分けられる。一般的に多い形は長方形の部屋だが、縦長か横長かによってレイアウトの仕方も変わってくる。正方形やそれ以外の形の部屋も家具配置のコツは異なるため、まずは部屋の形ごとのレイアウトのポイントをチェックしていこう。

6畳_1
部屋の形によって家具配置のコツは異なる

長方形(縦長)の部屋

両側の壁や部屋の奥にベッドやテレビ棚などの大きな家具をレイアウトすると、奥行きを活かした部屋づくりができるだろう。ただし、横幅がないためベッドのような長さのある家具を置く場所は限られる。こまめに模様替えしたい人や、レイアウトにこだわりたい人の場合は注意したい。

長方形(横長)の部屋

入り口から居室が横に伸びている横長の部屋は、入り口から見て左右に仕切ることで生活空間を分けやすいのが魅力。寝る場所、食べる場所といったスペースを分けたい人におすすめだ。
ただし、奥行きがないため、部屋に入った正面に本棚やテレビ棚、ベッドなどの大きな家具を置くと圧迫感が出てしまう。大型家具を置く際は、なるべく死角になりやすい入り口付近か、両端の壁に寄せるようにしよう。

正方形の部屋

正方形の部屋は、壁側に家具を置くと中央にしかフリースペースが生まれないため、やや手狭に感じやすいのがデメリット。背の低い家具を壁際に配置して、抜け感をつくるなどの工夫が必要だ。
一方で、1辺の壁の長さが同じため、大型家具をさまざまな箇所に配置しやすいという利点も。模様替えをして変化を楽しみたい人に向いている形だ。

三角形や台形など変形の部屋

数は少ないが、中には三角形や台形、平行四辺形といった変形タイプの部屋もある。こうした形の部屋は個性的な部屋づくりが楽しめる一方、デッドスペースが生まれやすく、同じ6畳でもかなり狭く感じるためレイアウトにも工夫が必要だ。
コンパクトな収納棚を採用する、家具を厳選するなど、無駄なスペースをなくすレイアウトを心掛けよう。

部屋での過ごし方をイメージしてレイアウトを考える

6畳の部屋のレイアウトは、部屋のスペース別に過ごし方をイメージすることもポイントだ。

「衣=着替える場所」「食=食事をする場所」「寝=休む、くつろぐ場所」というように、衣・食・寝の3つのスペースをメインにレイアウトを考えていくと良い。

例えば、クローゼット近くにスタンドミラーやアクセサリー置き場を、キッチンのそばにダイニングテーブルを配置して、ベッド周りはなるべく物を置くのを避けるなど、生活動線を意識したレイアウトを考えてみよう。

また、レイアウトは、扉の開け閉めや物の出し入れがスムーズかどうかも踏まえて決めると失敗しにくい。

最初に大型の家具の配置を決める

レイアウトを決める際は、ベッドやテーブル、ソファなどの大きな家具から置き場所を考えよう。先に大きな家具の位置が決まることで、こまごまとした物の配置もイメージしやすくなるためだ。

大きな家具のレイアウトの基本は「壁の左右に配置する」方法と「コの字型に配置する」方法に分けられるため、それぞれのポイントを見ていこう。

家具を壁の左右に配置するレイアウト

部屋の左右の壁に沿って家具をレイアウトすると、中央に細長いフリースペースが生まれて奥行きも強調される。部屋の奥にベランダがあれば、ベランダまでの動線も生まれ、家事がしやすくなるのもポイント。
ベッドの対面の壁際へテレビボードを置けば、ベッドをソファとして兼用しながらくつろぐスペースも確保できるだろう。

家具を壁の左右に配置するレイアウト

家具をコの字型にレイアウト

大型家具の配置方法としてもうひとつ挙げられるのが、両側の壁や窓に沿って、家具をコの字型にレイアウトする方法だ。ベッドなどの大きな家具を一番奥に置くことで中央にスペースが生まれ、すっきりとした空間にできる。
コンパクトなソファやダイニングセットなどを置ける場所もできるため、ベッドのほかにも大きめの家具を置きたい人におすすめのレイアウトだ。

家具をコの字型にするレイアウト

部屋を仕切って生活空間を分けるのもおすすめ

間仕切りを使って、「食事する場所」「ワークスペース」「くつろぐ場所」などの生活空間を分けるレイアウトもおすすめだ。例えば、ベッド周りのリラックススペースとほかの生活空間を分けたい場合は、ベッドの横にカラーボックスや収納棚で仕切りをつくると◎。

ワンルームの場合は、玄関から見せたくないベッドなどのプライベート空間の目隠しにもなるので、特におすすめしたいレイアウトだ。

カラーボックスで生活空間を分けるレイアウト

6畳の部屋を広く見せる部屋づくりのコツ

6畳の部屋は、家具の数や形状によっては狭く感じてしまいがち。そこで、6畳の部屋でも広く開放的な空間に見せるための部屋づくりのコツを、7つのポイント別に見ていこう。

必要な家具を絞る

6畳の部屋を広く見せるには、家具を必要最低限のものだけに絞り、なるべく圧迫感を抑えることが重要だ。家具は「部屋の面積の3分の1の占有率」が理想的ともいわれているため、6畳の部屋の場合は2畳分に収まる家具のボリュームが望ましい。

そこで活用したいのが、収納機能付きのベッドやソファベッド、必要に応じて天板を拡張できるエクステンションテーブルなどの多機能家具(兼用家具)だ。1つで2役以上の機能を持つ家具を採用して、部屋に置く家具の種類を最小限に抑えてみよう。

家具は圧迫感のない、高さが低い物を

家具は背が高い物ほど圧迫感が出やすく、視界に入る壁の面積も減って部屋を狭く見せてしまう。目線よりも低い家具を配置することで、視界が遮られず抜け感を演出できるだろう。

また、家具の高さがバラバラだと、ごちゃごちゃした印象になりやすい。できるだけ配置する家具の高さをそろえ、統一感のあるレイアウトを目指そう。

空間に余白をつくる

部屋を広く見せるためには、空間に余白をつくることも大切。家具をパラパラと配置するのではなく、できるだけ壁側に寄せて、部屋の中心にフリースペースをつくりたい。家具が端に寄ることで、視界が広がり中心部にリラックスできる空間が生まれるうえ、生活動線も確保できるのだ。

また、床にはなるべく物を置かないようにして、見える床のスペースを多く取るのもおすすめ。掃除がしやすくなるというメリットもあるため、必要な物以外は置かないことを心掛けてみよう。

収納は壁も活用する

収納スペースが足りない場合は、収納家具を部屋に置くのではなく、壁面を活用するのがおすすめ。アイテムを引っ掛けて飾れる有孔ボードや、突っ張り棚といった壁を傷つけずに設置できるアイテムなら賃貸物件でも安心。

ただし、壁面収納の場合、あまり物を配置しすぎると圧迫感が出てきてしまうため、適度にゆとりを持った配置にしてみよう。

白を中心とした淡い色で統一する

狭い部屋で家具やファブリック類の色数を増やすと、ごちゃついた印象となり、さらに窮屈に感じてしまうことに……。ベースとなるカラーやテイストを決めて、できるだけ色数を抑えたり、同じトーンで統一したりするとすっきりとした部屋に見せられる。

おすすめは、ホワイト系の色や淡い色でインテリアを統一する方法。ホワイト系のインテリアは、空間を広く見せる効果が期待できる。カーテンやベッドカバーなどのファブリック類も白やアイボリー系の色で揃えると、部屋全体が明るい印象となり、広く見えるだけでなく清潔感のある空間も演出できるだろう。

窓を塞がないようにする

6畳の部屋は、窓が1ヵ所しかないケースが多い。限られた窓を家具などで塞いでしまうと光が遮られ、暗く手狭な印象の部屋となってしまうため注意したい。

窓前のスペースは、できるだけ空けたり背の低い家具を配置したりして、光を遮らないように工夫しよう。

鏡やガラス製のアイテムを取り入れてみる

鏡には光を反射したり物を映したりすることで、明るさや奥行きを出してくれる効果がある。鏡が大きいほどこの視覚効果も強くなるため、スペースに余裕があれば、大きな鏡を壁に掛けたりスタンドミラーを置いたりしてみるのもおすすめだ。
また、ガラス製のテーブルなども、床面が透けて見えるので部屋を広く見せるアイテムのひとつ。少し大きめのテーブルが欲しいけど、圧迫感が気になる……という場合は採用してみては。

6畳のレイアウトや家具選びでよくある悩み

大型家具や家電を買う際はサイズを要チェック

6畳の部屋でうまく家具をレイアウトするには、コンパクトな家具を活用する必要があるが、セミダブルベッドやソファ、パソコンデスクといった大きめの家具を置きたい人もいるだろう。

6畳の部屋にこうした家具は置けるのか、アイテム選びのポイントとともに見ていこう。

セミダブルのベッドは置ける?

一般的なセミダブルベッドのサイズは、195cm×120cm程度。6畳の部屋でも置けないサイズではないが、これはあくまでもマットレス部分のサイズのため、ベッド全体の大きさはフレームによっても変わってくることに注意したい。ほかの家具を減らしたり、コンパクトなベッドフレームを選んだりする必要があるだろう。

おすすめは、ベッドフレームのないマットレスベッド。マットレスに脚がついた形状のためベッドフレーム分の広さが省けて、最小スペースでセミダブルベッドを置くことができる。 また、ベッドカバーの色は、ホワイト系の色味を採用してすっきりとした印象を演出しよう。

ソファのサイズはどれくらいが目安?

6畳の部屋に置くソファは、幅や奥行き、高さがコンパクトな物を選びたい。ロータイプの1人掛けソファや、小さめサイズの2人掛けソファがおすすめだ。

また、横幅を抑えられるアームレスソファなら狭い場所でも置けるうえ、アームがない分すっきりとした印象となるので◎。

パソコンデスクは置ける?

6畳の部屋にパソコンデスクを置く場合は、できるだけスリムな物や、多機能タイプのデスクを選びたい。

パソコンデスクの幅は、使う人の体の大きさにもよるが、ゆったりとキーボードとマウスを使うためには、横幅は100cm以上必要といわれている。また、パソコンデスクの奥行きは45~80cmの物が大半だ。奥行きは用途などに応じて次の3タイプに分けられるため、置きたい機材に合わせて決めるといいだろう。

パソコンデスクの目安サイズ

  • 30~45cm:ノートパソコンを使いたい人向けの、非常にコンパクトなタイプ
  • 60cm:モニターとキーボードを置けるスタンダードなサイズ
  • 80cm:液晶タブレットなどの大型機材も置ける、ゆとりのあるサイズ

なお、パソコンデスクの中には、キーボードスライダーを後付けできるタイプもある。こうしたデスクなら、必要なときだけ奥行きを出すこともできるため、置ける広さが限られる場合はこのような機能を備えたデスクも検討してみよう。

6畳のレイアウトは、部屋の形チェックや家具の厳選から始めよう

6畳の部屋は、狭すぎるということはないものの、決して広さにゆとりがあるわけではない。そのため、家具選びやレイアウトには工夫が必要だ。

まずは、本当に必要な家具だけに絞ること。そして、高さや機能性にもこだわることで、すっきりとした空間にすることができる。部屋の形や確保したい動線なども踏まえて、快適に過ごせる部屋づくりを目指そう!

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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