【美容ライター解説】脂性肌による顔のテカリを防ぐ方法やスキンケア、おすすめアイテムを紹介
脂性肌になる原因や肌トラブルについてチェックしよう!

顔のテカリや化粧崩れ、毛穴の開きといった悩みが落ち着かない場合は、「脂性肌」が原因の可能性も。実は、その原因には複数のパターンがある。
本記事では美容ライターである筆者が、肌がオイリーになる原因や、それによって起こる肌トラブル、脂性肌を改善するためのスキンケアなどを解説。おすすめのケアアイテムなども紹介しているので、自分にあったケア方法とあわせてチェックしてみて!
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脂性肌ってどんな状態?
一般的に脂性肌とは「皮脂の過剰分泌により、肌表面が油っぽくなっている状態」と定義されている。肌質は遺伝的要素によって決まる部分もあり、家族に脂性肌の人がいる場合、オイリーになりやすい傾向があると言われている。
しかし、20歳を越えてからはスキンケアを含む生活習慣全般によって、肌質や体質は大きく変わってくる。そのため、どんな肌質の人も適切なスキンケアや、規則正しい生活を意識すれば理想の肌質に近づけると考えて良いだろう。
理想的な肌か見極めるポイントは、以下の5つ。
- 潤いが十分に保たれている
- キメが整っていて滑らか
- ハリがある
- 弾力がある
- 血色が良い
この5つの美肌要素を保つためにもっとも重要なのは、おもに刺激や異物から肌を保護する肌の「バリア機能」が適切に機能していること。脂性肌の人は、このバリア機能が低下している場合がある。その結果、バリア機能に代わって肌を守るために過剰に皮脂が分泌されている可能性が高い。
脂性肌になる原因は?

脂性肌で悩んでいる人は、20代前半くらいまでの男女や、中高年の男性が圧倒的に多い。
脂性肌の主な原因として挙げられるのが、以下の3つ。
脂性肌になる原因①:脂っこい食事を摂りすぎている
実はスキンケアと同じくらい、いやそれ以上と言ってもいいほどに重要なのが日々の食生活。特に顔全体がオイリーでテカリやすかったり、毛穴が開きファンデーションなどのメイクが崩れたりするという悩みがあるのであれば、まずは日々の食事を確認しよう。
具体的には、日々の食事に揚げ物が多くないか、脂質を多く含むスナックやスイーツを摂りすぎていないかなどに気をつける必要がある。ちなみに、特に脂質が多く含まれる食品は揚げ物のほか、バター、ファストフード、インスタント食品、クッキーやチョコレートなどのお菓子だ。
一方、脂性肌の人が積極的に摂るべき栄養素は「ビタミンB」で、その中でも特に「ビタミンB2」と「ビタミンB6」だ。これらのビタミンは脂質の代謝や、肌の新陳代謝に関わっている。納豆・海藻・きのこ類にはビタミンBが豊富に含まれているので積極的に食べてほしい。本気で脂性肌を改善したいなら、食事の補助としてビタミンBのサプリメントを摂取するのもおすすめだ。
脂性肌になる原因②:不規則な生活や睡眠不足
睡眠が不足すると、途端に皮脂が過剰に分泌されてしまう。これは睡眠不足によって肌のターンオーバー(肌の細胞の生まれ変わり)が阻害され、バリア機能が低下するためだ。肌のキメを整えるためにも、シンデレラタイム(夜中の12時)までに眠るのが理想だといえる。
脂性肌になる原因③:スキンケアが間違っている
TゾーンやUゾーンなど肌の一部だけが油っぽくなり、他の部分はそうでもないという場合、間違ったスキンケアが原因である可能性が高い。これは脂性肌の中でも「インナードライタイプ」と呼ばれ、内側の潤いが足りず皮脂が過剰に分泌されている状態だ。
インナードライは、以下のような原因で皮脂の分泌が過剰になり引き起こされるケースがほとんど。
- メイクがきちんと落とせていない
- スキンケアによる刺激や摩擦で肌が傷ついている
- 保湿が足りていない
- 基礎化粧品で肌の油分を十分に補っていない
この場合、スキンケアの見直しが必要だ。
脂性肌を改善するスキンケア

肌のために行っているスキンケアが、かえって肌の不調につながってしまうこともある。ここからは、脂性肌の人に見直してほしいスキンケアについて確認していこう。
脂性肌を改善するためのスキンケア①:クレンジング
化粧をした日は、必ずクレンジングを使って汚れをしっかり落とそう。石鹸で落とせるタイプの化粧品であっても同様だ。
ただし、オイルタイプのクレンジングは、肌がテカりやすくなってしまうので脂性肌の人は避けた方が無難。擦ると毛穴がますます広がるので、なじませて落ちるジェルタイプか乳液タイプのクレンジングがおすすめ。
脂性肌を改善するためのスキンケア②:洗顔
朝晩の洗顔もマスト。水でさっと洗い流すだけでなく、肌を摩擦しないように優しく洗う「泡洗顔」が◎。
顔全体に泡を1分ほど乗せて放置してから、優しくすすぐ「泡パック」もおすすめ。洗顔の際に力が入ってしまう人は、ぜひ泡パックを試してみてほしい。
脂性肌を改善するためのスキンケア③:保湿
脂性肌を改善するには保湿も重要だ。化粧水は最低でも3度づけ、時間があれば5回、7回とつけるようにしよう。保湿の目安は、化粧水をつけた後に3分放置しても乾かなくなるぐらいだ。
特に、元々スキンケアの経験がなかった人は、洗顔後の化粧水を取り入れただけで「毛穴が気にならなくなった・オイリースキンが解消した・色が白くなった」と感じる人が多いよう。スキンケアのひとつとして、保湿は必ず行おう。
脂性肌を改善するためのスキンケア④:乳液やクリームの使用
保湿した後は、乳液・美容液・クリームなど油分の含まれているもので肌に蓋をする必要がある。ここで蓋をしないとせっかく入れた水分が蒸発し、それを防ごうと皮脂が過剰に分泌され、脂性肌に陥ってしまう可能性がある。
肌がベタつく、重いといった理由から化粧水の後に何もしない人も多いが、必ず乳液やクリームなどで蓋をして肌の水分を蒸発させない意識を持ってほしい。
脂性肌を改善するためのスキンケア⑤:メイクを見直す
皮脂が出やすい脂性肌の人は、ファンデーションなどに含まれる油分と顔から出る皮脂とが混じり合い、ドロドロに崩れてしまう。そのため、脂性肌の人ほど、なるべくメイクは薄めにしよう。
化粧水が肌に十分に入ると、内側から自然に発光するようなツヤが出る。そのツヤを生かすために、ベースメイクは肌色を補正するタイプの日焼け止めを塗ったら、パウダーを乗せて終わりにしよう。特にパウダーは「皮脂吸収タイプ」のものを使うと良い。どうしても隠したい部分があるなら、コンシーラーなどをポイント使いするにとどめて。
脂性肌の人が避けるべき行動

脂性肌を脱するためには、避けるべき行動もある。脂性肌の人がしてはいけない事項をまとめておこう。
脂性肌の人が避けるべき行動①:熱いお湯で顔を洗う
熱いお湯で顔を洗うと毛穴が開くだけでなく、肌のバリア機能が簡単に壊れてしまう。冷たいと感じるくらいのぬるま湯で顔を洗うのがベストだ。それが難しい場合は、顔を洗った後に冷蔵庫で冷やした化粧水を使うと開いた毛穴を引き締めてくれる。
脂性肌の人が避けるべき行動②:シャワーで顔を洗う
シャワーでの洗顔は気持ちが良いのでついやりたくなってしまうが、水圧が強いと肌のバリア機能があっという間に壊れてしまう。私たちの肌の一番外側にある角質層(バリア機能も含む)は、わずか0.02mmほど。薄い角質層を壊さないようにするために、とにかく「丁寧に」触れることが重要。シャワーの刺激もなるべく避けよう。
脂性肌の人が避けるべき行動③:保湿をしない
保湿を怠ると、足りない皮脂を補おうとして肌はどんどん過剰に皮脂を分泌してしまう。保湿は、化粧水での「水分補給」と、乳液かクリームで「肌に蓋をする」ことをセットで行おう。
脂性肌の人が避けるべき行動④:日焼け対策をしない
肌に紫外線が当たると、皮膚の中で活性酸素が発生し肌細胞が傷つく。その結果、過剰な皮脂分泌の原因になってしまうのだ。日焼け対策をする際は「UVA(紫外線A波)」と「UVB(紫外線B波)」の両方をチェックして、しっかり肌を紫外線から守ろう。
脂性肌を改善するためのおすすめアイテム

ここでは、ネットで手軽に購入できる「脂性肌を改善するためのおすすめアイテム」を紹介する。自分のお悩みに合ったものを早速見つけてみて!
脂性肌の改善におすすめのアイテム①:ピーリングローション
定期的に使ってほしいのがピーリングローション。古い角質を取り除き、滑らかな肌にしてくれる。
脂性肌の改善におすすめのピーリングローション:LA ROCHE-POSAY/エファクラ ピールケア セラム

¥4,950/LA ROCHE-POSAY
LA ROCHE-POSAYは、敏感肌のことを考慮したブランドだ。敏感肌用だと効果が弱いのでは? と考える人もいるかもしれないが、こちらのアイテムは、毎日・朝晩使ってもOKで、保湿効果もある。使用し続けるほどに毛穴が引き締まり、肌質を柔らかくしてくれる効果が期待できる。
脂性肌の改善におすすめのアイテム②:クレイパック
毛穴の汚れが気になるなら、毛穴の汚れをしっかり取り除いてくれるクレイパックがおすすめ。
ただし、クレイパックを使用した後は、もう一度保湿を十分に行うことが重要だ。できれば、冷蔵庫で冷やしたフェイスパックなどで毛穴を引き締めよう。
脂性肌の改善におすすめのクレイパック:NATURECO/FACE MASK CLAY

¥990/NATURECO
泥でやさしく汚れを落としてくれる、ペースト状のパック。アルガンオイルやホホバオイルなどの保湿成分も入っているので、洗い上がりのツッパリ感も少ない。100gの大容量なので、気軽に使えるのも嬉しいポイント。
脂性肌の改善におすすめのアイテム③:毛穴引き締め効果がある化粧水
化粧水は「トーニング(毛穴引き締め)」や「収れん」と書いてあるタイプを選ぼう。特に夏季は、冷蔵庫に入れて使うのがおすすめ。
脂性肌の改善におすすめの化粧水:TNディッキンソンズ/ウィッチヘーゼル アストリンジェント

¥1,480/TNディッキンソンズ
こちらは、香料や着色料などの添加物が一切配合されていないため、肌の刺激に弱いお子さんなど家族全員で使える引き締めローション。これからスキンケアを始めてみたい人にもおすすめ。
脂性肌の改善におすすめアイテム④:化粧下地効果がある日焼け止め
脂性肌を落ち着かせるには、できるだけメイクを薄くするのがポイント。化粧下地効果がある日焼け止めを選べば、ファンデーションなしですむ。
脂性肌の改善におすすめの日焼け止め:ビオレ/化粧下地UV 皮脂テカリ防止タイプ

¥1,700/ビオレ
肌の補正はもちろん、ヨレやムラ、毛穴落ちなどの化粧崩れも防げる「皮脂吸着タイプ」の日焼け止め。SPF50+・PA++++なので、強力な紫外線から肌を守ってくれるのもポイント!
脂性肌の改善におすすめのアイテム⑤:パウダー
パウダーは肌表面を滑らかに整えてくれる効果がある。化粧崩れが気になる人ほど、パウダーにはこだわろう。
脂性肌の改善におすすめのパウダー:プリマヴィスタ/化粧持ち実感おしろい 超オイリー肌用

¥2,530/プリマヴィスタ
こちらは、脂性肌の人向けに特化したパウダー。伸縮ネットが採用されており、ムラなく仕上げられるのも嬉しい。化粧崩れしたくない、肌の表面をサラサラに保ちたいという人はぜひ使ってみて。
スキンケアや生活習慣を見直して、皮脂バランスを整えよう

脂性肌には様々な原因があるが、スキンケアの見直しに加え、食生活や睡眠のリズムなどを整えれば、改善する可能性は十分にある。特に20代や30代の場合、普段の食事の中に含まれる脂質が多いケースも。揚げ物やスナック菓子はなるべく食べないようにしているという人でも、スイーツなどに含まれる脂質は見落としがち。
今まで何をしても脂性肌が改善されなかったという人も、ぜひスキンンケアと生活習慣の見直しを心がけてみて。
※この記事は2022年10月24日時点の情報をもとに制作しております