同棲とは?同居や事実婚との違い、メリット・デメリット、部屋探しのコツまで詳しく解説
気になる”同棲生活”、色々と知って踏み出す勇気を!

同棲、同居、ルームシェアなど、さまざまな呼び方がある二人暮らしだが、それぞれどのような違いがあるかをご存じだろうか。特に恋人がいて「同棲生活」に憧れるという人は少なくないだろう。
今回は、そんな「同棲」と他の暮らし方の違いや、同棲のメリット・デメリット、同棲のお部屋探しのポイントなどを解説していく。
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同棲とは?同居・ルームシェアとの違い
二人暮らしは「同居」「同棲」「ルームシェア」などと呼ぶことがある。それぞれの意味は以下のとおりだ。
・同居:2人以上が同じ家で暮らすこと
・同棲:結婚していないカップルが2人で暮らすこと
・ルームシェア:家族や恋人以外の2人以上が同じ家で暮らすこと
上記のとおり2名以上の人が同じ家で暮らすことを「同居」と呼ぶため、同棲もルームシェアも同居の一種といえる。家族と暮らす場合も同居という言葉が使われる。
一方、「同棲」は、結婚していないカップルが二人暮らしをする場合にだけに用いられる。そのため、未婚のカップルが一緒に暮らす際にどちらかの子どもも同じ家に住む場合は、同棲ではなく同居と呼ばれることが多い。
なお、「ルームシェア」は家族や恋人以外との同居に限定される言葉である。主に友人同士で行われるケースが多い。
明確な定義があるわけではないが、同じ二人暮らしでも、一緒に住む相手によって呼び方が変わる場合があることを知っておこう。
部屋探しにおける同棲とルームシェアの違い
部屋探しにおいては、同居(ルームシェア)と同棲は、主に以下の2点で異なるケースが多い。
- 契約形態の違い
- 物件探しの難易度の違い
それぞれの内容は以下のとおりだ。
契約形態の違い
同棲は、代表者一人が賃貸契約を行うのが一般的だ。しかし、家族や友人以外と行うルームシェアは、入居者全員が連名で契約するケースが多い。ルームシェアは家族との同居や同棲よりも解消されやすいと考えられているため、家賃滞納を避けるために連名契約のケースが多いのだ。
物件探しの難易度の違い
物件探しの難易度は、「夫婦・親族での同居 < 恋人との同棲 < ルームシェア」の順で難しくなる。
先にも述べたとおり、ルームシェアの方が解消されやすいと思われがちなため、同棲よりもルームシェアの方が物件探しの難易度が高い。「二人入居可」と記載されている物件でも、中には夫婦または婚約済みのカップルのみOKの場合があるので注意しよう。
また、ルームシェアには住む人ごとの個室が必要なので、2DK以上の賃貸物件が推奨される。同棲だと1DKという選択肢もあるため、賃貸物件の選択肢の幅が広がるだろう。
同棲と事実婚の違い
事実婚とは、婚姻届を出していないものの、夫婦として一緒にいる意思と実態がある状態を指す。事実婚カップルは事実上の婚姻関係であるとみなされる点が同棲カップルと異なる。
事実婚カップルは婚姻届を出していないため法律上は夫婦ではないが、事実婚関係であると証明できれば、法律婚と同じような公的制度を適用することが可能。相手の健康保険の扶養に入ったり、年金の被扶養者になったりすることができる。
同棲と事実婚の違いについてはこちらの記事もチェックしてみよう。
3年以上同棲していると「内縁関係」と認められる場合もある
3年以上同棲関係を続けていると、「内縁関係」と認められるケースもある。
内縁関係とは、夫婦と同様の共同生活を送っているが、何らかの事情により婚姻届を出していないカップルのことを指す。法律上は事実婚と同様に扱われ、上記で紹介したさまざまな公的制度が適用される。
同棲のメリット
同棲には、以下のようなメリットがある。
- 一緒に過ごす時間が増える
- お互いの生活スタイルや価値観がわかる
- 結婚生活のシミュレーションができる
- 生活費の負担が減る

同棲のメリット①一緒に過ごせる時間が増える
カップルで同棲を始めると、デート中だけではなく一日中一緒に過ごせるのがメリットの一つだ。別々に暮らしていると、デート終わりにお互い別々の家に帰ることになるが、同棲カップルだと帰る家が一緒なので寂しい思いをすることも少ないだろう。
また、寝起きや寝る前の恋人を独占できるのも、同棲の魅力の一つだといえる。一緒にいる時間が増えることでコミュニケーションも増え、さらにカップルの絆が深まるだろう。「もっと一緒にいたい」とお互いが考えているのであれば、同棲の検討をおすすめする。
同棲のメリット②お互いの生活スタイルや価値観がわかる
一緒の空間で暮らすと、同棲する前は知らなかったお互いの生活スタイルや価値観を知ることができる。起きる時間や朝のルーティーン、仕事の後の過ごし方などは人によって異なる。相手が自分とまったく別の生活スタイルの場合、それを理解するには同棲をしてみるのが一番だ。食事や睡眠環境などに関する価値観も、同棲をすることでわかるはず。
生活スタイルや価値観はすぐに変えられるものではない。これからずっと一緒に暮らしていきたいなら、早いうちからお互いの生活スタイルや価値観を把握しておくとよいだろう。
同棲のメリット③結婚生活のシミュレーションができる
同棲生活を、結婚生活のシミュレーションとして捉えるカップルも少なくない。手続きや親類との関係などから、結婚後にすぐ離婚となった場合はリスクが大きいため、結婚前に一緒の空間で生活をして問題がないのかを確認するのだ。
結婚生活と同棲生活は、「法律によって夫婦と認められているかどうか」以外あまり違いがない。しかし、法律上は夫婦ではないため、合わないと思えば同棲を解消できるのが大きなメリットだ。
結婚したいけど恋人と長い時間一緒に暮らして大丈夫か不安な人は、結婚前にシミュレーションとして同棲するのがおすすめだ。
同棲のメリット④生活費の負担が減る
同棲をすると、家賃や生活費などを折半するカップルも多い。生活費は二人分かかるものの、一人あたりの費用は一人暮らしの場合より負担が少ないこともある。そのため、結婚費用を貯めたいカップルにとっては節約にも繋がることだろう。
また、家賃を折半することで家賃にかけられる予算も増えるため、賃貸物件の選択肢が広がり、立地の良い賃貸物件に住むことも可能。水回りや収納スペースも一人暮らし向け物件より設備が良い場合が多く、幅広い条件の住まいを選ぶことができるはずだ。
同棲のデメリット
さまざまなメリットがある同棲だが、以下のようなデメリットもある。
- 関係がマンネリになり結婚が遅れる可能性も
- 相手の見たくない一面を見てしまう可能性がある
- 一人の時間が減る
- 社会保障を受けられない
それぞれの内容を見ていこう。
同棲のデメリット①関係がマンネリになり結婚が遅れる可能性も
一緒にいる時間が増える同棲生活だが、長い時間を過ごしすぎたために関係がマンネリになる可能性もある。
マンネリとは、状況に慣れて新鮮味がない状態のこと。関係がマンネリになることで、お互いが結婚に対して消極的になるかもしれない。そうなると結婚の時期が遅れたり、結婚に結び付かない可能性も。
近い将来に結婚を見据えているのなら、同棲期間をあらかじめ決めておくことをおすすめする。
同棲のデメリット②相手の見たくない一面を見てしまう可能性がある
同棲すると相手のさまざまな姿を見ることができるが、理想とは違う見たくない一面が見えてきて、幻滅することもあるだろう。
ただ、人生のパートナーとして共に歩んでいくのであれば、むしろ相手の「素」の部分を知っておくのは大切なことだ。お互いの欠点や苦手なことを知ったうえで、歩み寄ることが必要になる。
同棲のデメリット③一人の時間が減る
同棲は相手と一緒の空間で過ごす時間が増えるため、自分一人の時間や空間が欲しい人はデメリットを感じる可能性が高い。お互いの個室がある場合は良いが、1DKや1DKの間取りの場合は尚更だ。
一人の時間が必要な人は「休みの日はお互いの時間を過ごす」「週に一回は別の時間を過ごす」など、事前にルールを定めておくことをおすすめする。
同棲のデメリット④社会保障を受けられない
これは法律婚または事実婚と比較した場合のデメリット。
同棲カップルと夫婦は、一緒に暮らすという点においてあまり違いがない。しかし、社会保障を受けられるかどうかは大きく異なる。社会保険の扶養に入る権利は、法律上の夫婦か、事実婚カップルにしか認められていないからだ。
また事実婚カップル・同棲カップルともに、万が一パートナーに何か起きても、遺言書等がなければ相続の権利が認められない点に注意しよう。
同棲の部屋探し・手続きをする際のポイント
同棲用の部屋探しは、一人暮らしとは違い以下のポイントに気を配る必要がある。
- お互いの生活スタイルに応じた間取りを選ぶ
- 入居条件が「同棲OK」の部屋を選ぶ
- 世帯主は「収入が多い方」または「2人とも」に設定する
それぞれの詳しい内容を見ていこう。

ポイント①お互いの生活スタイルに応じた間取りを選ぶ
同棲生活におすすめの間取りは、お互いの生活スタイルによって大きく異なる。お互いの個室が欲しいと考えているカップルは、2LDKか2DKの間取りがおすすめだ。
2つの部屋とリビング・ダイニング・キッチンで構成される2LDKの間取りは、2人の個室を確実に確保できるため、お互いが在宅勤務の場合や、一人の自分が必要なカップルに向いている。
2DKの間取りは、2つの部屋をお互いの部屋にすることも、一つをリビングルームとして使うこともできる。寝室は同じにしたいけれど、ケンカしたときなど時々は自分だけの空間が必要なカップルは、2DKの間取りが使いやすいだろう。
同じ寝室で過ごしたいというカップルは、1LDKの間取りがおすすめだ。1つの部屋とリビング・ダイニング・キッチンで構成される1LDKの間取りを選ぶと、お互いのプライベート空間は無くなるものの恋人とずっと一緒の空間にいることもできる。
ポイント②入居条件が「同棲OK」の部屋を選ぶ
同棲NGの物件も少なくないため、部屋探しをする際は「同棲や二人暮らしがOKな物件」を選ぶことが重要だ。
どちらかが一人暮らしをしている場合、その部屋で同棲を始めると契約違反になる可能性もある。このような場合は、事前に不動産会社や大家さんに確認して、同棲の許可を得なければいけない。
ポイント③世帯主は「収入が多い方」または「2人とも」に設定する
住民票を新たな住所に移す場合、世帯主を記入する欄がある。世帯主とは同じ住居に住む代表者の役割があり、誰でも自由に設定することが可能だ。同棲カップルの場合は世帯主を「収入が多い方」か「2人とも」に設定するのがおすすめである。
カップルのどちらかを世帯主にしたい場合は、収入が多い方を世帯主にしよう。世帯主には誰がなっても問題ないが、主に世帯の生計になっている人という認識があるからだ。世帯主を片方にすることで、生計を一つにしている証明となり扶養の対象なる。さらに委任状なしでお互いの住民票を取得できるメリットもある。
ただし、上記のとおり世帯主をどちらかにしてしまうと、同棲を解消する際に面倒が発生する。お互いの職場に住民票を提出する際、同棲が知られる可能性も高いので、同棲を隠したい人には注意が必要だ。
同棲の世帯主の決め方については次の記事で詳しく解説しているので、チェックしてみよう。
同棲を始める前に決めておくこと
カップルで同棲の話が出た場合、以下の4つのことを話し合っておこう。
- 同棲する期間
- 部屋・ライフラインの契約者
- 生活費の分担方法
- 生活におけるルール
これらを最初に決めておかないと、トラブルになる可能性も高い。それぞれの詳しい内容は以下のとおりだ。
同棲する期間
特に将来的に結婚を考えているカップルの場合、同棲する期間を決めておかないとズルズルと同棲期間が伸びて結婚するタイミングを逃してしまうかもしれない。
同棲におすすめの期間は1〜2年程度と言われているため、結婚を前提に同棲するカップルは上記の期間を参考に具体的な期間を決めよう。
部屋・ライフラインの契約者
同棲の場合、賃貸借契約やライフラインの契約はカップルのどちらかが行うことになる。万が一同棲を解消した場合、契約者に大きな負担がかかることが予想されるため、同棲を始める前にどちらが契約者になるか話し合っておこう。
生活費の分担方法
家賃や水道光熱費、生活費などの分担方法を決めることも、同棲には欠かせない。最初にきちんとしたルールを定めておかないと、後でトラブルになる可能性も少なくない。
折半の場合はどのタイミングで集めてどちらが支払うか、分担の場合は何をどちらが支払うかなど、なるべく具体的にルールを定めるのをおすすめする。
生活におけるルール
お互いへの干渉具合や外食の頻度、一緒に過ごす時間など、二人暮らしだからこそ生活におけるルールは多い。事前に生活におけるルールを定めておかないと、同棲にストレスを感じる部分が増えることが予想される。お互いが理解し尊重し合うことで、納得いく同棲生活を送ることが可能だ。
メリット・デメリットを知って快適な同棲生活を送ろう
恋人同士が結婚前に一緒に暮らす同棲には、メリット・デメリットがある。それぞれの特徴を知って、お互いの価値観や関係性に沿って同棲するかを決めることが重要だ。
同棲することを決めたなら、一人暮らしと違った観点から部屋探しをはじめよう。円満な同棲生活を送るために、はじめにさまざまなルールを定めておくなどの工夫をすると良い場合もある。パートナーとしっかりコミュニケーションを取り、快適な同棲生活を送ろう!
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