【美容ライター解説】PMS(月経前症候群)とは?症状や改善方法も紹介

公開日:2021年9月15日

PMSってどんなもの?具体的な症状や改善策を知っておこう

PMSってどんなもの?具体的な症状や改善策を知っておこう
多くの女性がお悩みを抱えるPMSについて知ろう!

生理の前に不調を感じる「PMS(月経前症候群)」は、多くの女性が悩む問題のひとつ。人によって症状はさまざまだが、少しでも対策することで不快な症状を緩和できる可能性がある。まずはPMSの特徴を知って自分に合った対処方法を見つけよう。

本記事では、美容ライター兼ヨガインストラクターである筆者が、PMSの具体的な症状や、それらを改善する方法を詳しく解説する。

教えてくれたのは?

美容ライター 荒原文
文=美容ライター・aya-works

ライター、ヨガインストラクター。書籍や雑誌の編集、ライターを手がける傍、ヨガインストラクターとしても活動している。アロマ関係の書籍を多数編集・執筆。最新刊は『「年齢を重ねるほど「見た目」で得する人、損する人 人生が輝くスキンケア「肌再生プログラム」の6ステップ」』
公式サイト:aya works

PMSとは?

PMS(月経前症候群)は、Premenstrual Syndromeという英語の略称。
月経の前に理由もなくイライラしたり、いつも以上に甘いものが無性に食べたくなったり、胸が張って痛みを伴ったり、体がむくみやすくなったり、便秘になったり……と、さまざまな不調が起こることをPMSと呼ぶ。

PMSは月経の10日前あたりから起こることが多く、通常は月経のスタートとともに症状が消えていくことが多い。ただし、人によってはそのまま生理痛などが起きる月経困難症に変化していくこともある。

ほとんどの女性が何らかのPMSの症状を抱えているとされるが「PMS」そのものの認知度が低く、何も知らずにただの不調だと思って放置していたり、悩んでいたりする人が少なくないようだ。また、なぜPMSが起こるのかについてその原因は、はっきりとはわかっていない。

PMSは排卵後に起こり、月経のはじまりとともに落ち着くため、排卵後に起こる「女性ホルモン(プロゲステロン)の急激な変動」が主力の説とされている。

PMSの具体的な症状って?

PMSが問題とされるのは、症状があまりにも多岐にわたるためだ。一説によればその症状は200種類以上もあるとされる。
よく報告される症状としては以下のとおり。

・イライラする
・肌が荒れる
・のぼせやすくなる
・腹部やバストの張り
・頭痛
・憂鬱になる など

しかし、症状が毎月異なり、症状の程度も毎月変化するので対策がしづらい。

さらにPMSの症状はライフステージによっても異なるといわれている。
20代は肉体的な症状が現れやすいとされている。30代はPMSが最も強く出やすいことに加え、特に精神面にも現れやすいとされる。
さらに40代になると更年期の症状も重なり、最も不安定で重症化しやすいと報告されているのだ。

また、妊娠中から授乳中は月経が止まる。その間もホルモンバランスの変化は起こっているので、PMSと似た症状が強く出る人もいれば、出産を機にPMSが全く感じられなくなる人もいる。

このようにPMSの症状は、非常に様々で人によっても異なるものなのだ。

PMSの具体的な症状って?
頭痛や肌荒れなどが代表的だが、PMSの症状は人によって異なる

PMSを改善する方法とは?

PMSを改善する方法とは?
PMSを改善するには、排卵日を把握することが重要!

200種類以上もあるとされるPMSの症状。改善方法として特に重要なのは「自分の排卵日を把握する」ことと、排卵後は極力「溜めない生活を心がける」ことだろう。

PMSを改善する方法①:排卵日を知り、不調が起こりそうな日を把握する

PMSは排卵の後に起こるので、排卵日を把握しておくことが何よりも重要である。

月経についてはアプリやメモで管理している人も多いと思うが、できれば基礎体温を計り、排卵日に関しても確認しておくと良い。

なぜなら、PMSは排卵が起こった日の4日後くらいから次の月経までの10日間に起こることが多いためだ。その期間、カレンダーなどに印をつけておき、なるべくストレスがかかるようなことは控えるようにしよう。

例えば「旅行」「新しいコスメを試す」「美容院にいく」「新しい人と出会うイベントに参加する」といったことは自覚がなくてもストレスになりやすいため、避けた方が無難。PMS期はあらゆることに敏感になるため、新しいコスメの刺激が強く感じたり、美容院ではパーマがかかりすぎたり、新しい人と話すとイライラしたり、誰でもそういうことが起こりやすいのだ。

月経期間も調子が悪い人(月経困難症)の場合は、カレンダーの半分に印がついてしまうことになるが、それも自分のため。月の半分(生理直後を含む低温期)は「攻めの日」で、残りの半分(排卵期の4日後から月経期間)は「抑えの日」と決めて、メリハリのある1ヶ月を過ごすことをおすすめする。

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PMSを改善する方法②:「溜めない生活」を心がける

PMSのはっきりとした原因はわかっていないが、その原因の1つは女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)と考えられている。

黄体ホルモンの最大の役割は「妊娠の成立と継続」だ。もし排卵前後に精子が体内に入っていたら、体はそれを体内に留めて妊娠を成立させようと働く。そのため子宮内膜を厚くし、赤ちゃんのベッドを用意する。この時期に妊娠が成立しなかった場合は、この準備された子宮内膜が剥がれ、経血となる。

この働きからもわかるように、排卵前後はプロゲステロンによってあらゆるものを「体内に停滞させよう」とする力が強く働くのだ。

体内の水分は外に出にくくなるので、その結果むくみやすくなる。体内の老廃物は出にくくなるので、ニキビや吹き出物が出やすくなる。体内の未消化物も体内に留まり脂肪に変わろうとするので、便秘になったり太りやすくなったりする。すべては妊娠の成立と、妊娠が起こった場合にそれを維持するのに不可欠なアクションだ。

妊娠が起こればこれらは「初期の不調」と受け入れられたとしても、妊娠を望んでいない場合は厄介な不調=PMSになってしまう。
現在妊娠を望んでいない女性は、なるべく「溜めない」ことが大事だ。

具体的には、いつも以上に水を飲む、砂糖や油、カフェイン・アルコールなどの刺激物や重たいものは極力摂取を減らす、可能ならいつもより少し多めに運動し、発汗や腸の蠕動運動を促すなどが挙げられる。

このような事柄を意識した生活をすることで、溜まりやすい状態ではありながらも、極力「排泄」をサポートできる。もちろんメンタル面でも何かを溜めることはよくないので、こまめにストレス発散をするように心がけよう。

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注意!PMSを悪化させてしまう意外な行動

プロゲステロンの「溜め込む」力が理解できると、どんな行動がPMSに良くないか、イメージしやすくなるはずだ。ここでは、具体的な注意点について解説する。

PMSを悪化させてしまう行動①:ストレスフルな生活を送る

湯船に浸からない、運動量が少ない、ストレスフルな生活をするといったことはすべて体に「毒素」を溜めるようなもので、PMSの症状を重くさせてしまう可能性が高い。

ヨガの講師の中には排卵直後から月経最終日まで、加工食品の摂取を控えただけでPMSが軽くなったという人や、PMSを軽くするためにこの時期だけベジタリアンになるという人もいる。

PMSを悪化させてしまう行動②:刺激が強い食品を摂取する

例えば脂質や糖質はいつもより体に溜まりやすくなるので、こってりした食事やジャンクフードはこの時期は控えた方が良い。

また、アルコールやコーヒーなど含まれるカフェインや、チョコレートなどの刺激物も体外に排出されにくくなるためPMSを悪化させると考えられている。この時期は飲み物をハーブティーに置き換える、アルコールの摂取は控えめにする(または一切口にしない)のが得策だといえる。

辛すぎる場合はためらわずに婦人科を受診しよう

自分でコントロールできないほどのPMSがある場合は、一度婦人科に相談してみてほしい。

ネット上ではチェストベリー・ビタミンB6・月見草オイルなど、PMSに効果があるとされるさまざまな成分が出てくるが、どれが自分に効果があるものであるのかを自己判断するのは難しい。専門家の判断を仰いだ方が良いだろう。

婦人科では漢方薬のほか、低容量ピルを使ったホルモン療法、抗うつ剤、カウンセリングなど、症状や年齢に応じた適切な治療とアドバイスを行ってくれる。

PMSを悪化させてしまう行動②:刺激が強い食品を摂取する
普段の何気ない行動がPMSを悪化させていまっているかも……?

PMSの症状が月経周期に伴わない場合の注意点

先に述べた通り、PMSの症状は多岐にわたる。そのため、PMSだと思っていた症状が実は別の病気であったという可能性も否定できない。

例えば、月経周期に当てはまらならい不定愁訴である場合は医師に相談した方が良い。PMSは女性の多くに発症するが、放置すると精神症状が悪化して、PMDD(月経前不快気分障害)などの深刻な精神疾患を引き起こすこともあるため注意が必要である。

また、いわゆる「ひどい生理痛」とされる「月経困難症」、そして「更年期障害」はいずれも女性ホルモンのバランスが乱れることによって起こる。しかし治療法はそれぞれ異なり、PMSの治療とも違うものになる。
そのため自分でどの症状がわからない場合は、婦人科医に相談することで適切な治療が受けられ、症状が緩和するだろう。

PMSの具体的な症状や改善策を確認して、月経前の不調を緩和しよう!

PMSを我慢する必要はない。ほとんどの人が「病院に行くほどではない」と考え放置しているが、市販薬やサプリメント探すレベルであれば一度は婦人科を受診してみよう。

市販薬やサプリメントを探していないけれど、「何となく調子が悪い」というレベルの人は、紹介したアドバイスを頭に入れて、2週間を上手に乗り切ってほしい。

美容ライター 荒原文
文=美容ライター・aya-works

ライター、ヨガインストラクター。書籍や雑誌の編集、ライターを手がける傍、ヨガインストラクターとしても活動している。アロマ関係の書籍を多数編集・執筆。最新刊は『「年齢を重ねるほど「見た目」で得する人、損する人 人生が輝くスキンケア「肌再生プログラム」の6ステップ」』
公式サイト:aya works

※この記事は2021年9月14日時点の情報をもとに制作しております
※記事内で紹介する内容は効果を保証するものではありません
※状況に応じて医師の指示に従ってください

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