賃貸の築年数や耐震性はどう見極める?部屋探しの目安も解説
賃貸の築年数や耐震性はどう見極めればいいの?
物件選びの基準は人によって異なるが、築年数を重視する人は多いのではないだろうか。建てられてから年数が経っていない物件はきれいで、最新の設備が完備されていたりセキュリティもしっかりしていたりするなどメリットが多い。
築年数や耐震性を判断する目安、築年数ごとに異なるメリット・デメリットを確認しよう!
築年数とは?
築年数とは、建物が建築されてから経過した年数のことを指す。完成してから誰も住んでおらず、建ててから1年未満の場合は新築、2年から5年程度であれば築浅、それ以上の年数が経っているものは築古と呼ばれるのが一般的だ。
築年数が新しい物件ほど、内装や外観もきれいなうえに設備も充実しているので、たとえ間取りや周辺環境が同じであっても、築浅物件の方が家賃が高くなる。
しかし、最近はおしゃれにリノベーションしてある物件も増えているため、築古であっても築浅物件と同じぐらいの家賃相場になっているものもある。
築年数・法廷耐用年数によって変化する事項を確認しよう!
物件選びでは、見た目や設備などの機能性に加えて、住居の安全性も重要となる。特に、地震大国の日本では耐震性も重視しなくてはならない。
耐震性は法定耐用年数によって変わるため、しっかり確認しておく必要があるだろう。耐震性の確認方法はいろいろあるが、家賃や築年数からチェックするのがわかりやすい。
自分で確認するだけでは不安というようであれば、不動産会社と一緒に確認するといいだろう。
築年数と家賃の関連性について
家賃を決める要素は、立地や平米数だけでなく築年数も関わっている。そのため、建ててから年数が経っていればいるほど、賃貸物件は安くなる傾向にある。
しかし、築年数によって変わるのは家賃だけではなく、構造や劣化の度合いなども挙げられる。そのため安いからといって安易に賃貸物件を選ぶのは危険だ。
同じ間取りで同じ周辺環境であれば、古くても家賃が安い方に魅力を感じるかもしれない。しかし、災害に弱かったり劣化で設備に不備が合ったりすれば快適に暮らすことができなくなってしまう。法定耐用年数によってどのような事柄が変わるのかを確認しておこう。
築年数から耐震基準を判断しよう
耐震基準は大地震が起こったタイミングで改正される。近年でいうと1978年に発生した宮城県沖地震により、1981年に「震度5強程度の地震でほとんど損傷しない」「震度6~7でも倒壊しない」という新耐震基準が制定されている。
そのため、1981年6月以降に建築確認を受けた建物であれば、新耐震基準を満たしていると判断できるのだ。
新築・築浅物件のメリット
ここからは、新築や築浅物件のメリットについて紹介していく。
新築・築浅物件のメリット①:内装も外観もきれい
新築・安佐地区物件の一番のメリットといえば、やはり内装や外装などがきれいということが挙げられる。築古物件は過去に様々な人が生活をしていたため、いくら原状回復をしても、細かい傷や色あせなど古さが出てしまう。
外観も経年劣化してしまうため、メンテナンスや清掃だけで古さをカバーすることは難しい。新築や築浅であれば傷や汚れもなく、外観も劣化していないため快適な生活を送ることができる。
新築・築浅物件のメリット②:設備の充実
賃貸物件の設備は、築年数が浅いほど最新のものが揃っていることが多い。もちろん物件によって設置されているものは異なるが、一般的な賃貸であれば新築や築浅物件は、浴室乾燥機や防犯カメラ、モニター付きインターホン、IHクッキングヒーターなど充実した設備が完備されている場合も多い。
故障のリスクも少ないので、使い勝手がよいというのもメリットとなるだろう。
新築・築浅物件のデメリット
新築や築浅であればデメリットがないと思っている人も多いかもしれないが、少なからずデメリットは存在する。ここでは、新築・築浅物件のデメリットを紹介していこう。
新築・築浅物件のデメリット①:設備の不具合や周辺環境等が住んでみないとわからない
新築もしくは築浅の物件は、誰も住んだことがない、または住んだ期間が短いため、設備の不具合が出る可能性があったり、周辺環境などが事前にわからなかったりする場合がある。
設備の不具合は、使用開始から1年ほどで起こることが多いので、自分が住んだタイミングで調子が悪くなる可能性があるのだ。
また、それまでにも人が住んでいれば、騒音など周辺環境のトラブルを不動産会社が把握できるが、新築や築浅ではこういったことも把握できていない。そのため、実際に住んでみないと住み心地がわからないということになってしまうのだ。
築年数が古い物件のメリット
あまり想像できないかもしれないが、実は築年数が古い物件にもメリットがあるので紹介しよう。
築年数が古い物件のメリット①:家賃が安い
築年数が古い物件は間取りや平米数が同じ新築と比較しても、家賃が安いというメリットがある。どれぐらい安くなるかは、エリアや扱う不動産会社によって違ってくるが、築後10年であれば約1割、20年であれば約2割安くなっていることが多い。
今の建築技術で築10年というのは設備もそれなりに充実しているので、お得感があるだろう。
築年数が古い物件のメリット②:物件数が増える
一般的に、物件は新築や築浅の方が人気が高く、空き部屋が出た途端にどんどん埋まっていく。
その反面、築古はそこまで競争率が高くないため空き部屋も多い。つまり、築年数にそこまでこだわらなければ、たくさんの物件がヒットするため、より多くの物件から部屋を検討することができるというメリットもあるのだ。
築年数が古い物件のメリット③:リフォームやリノベーションされた物件であれば、新築並みにきれい
築年数が古い物件は、リフォームやリノベーションされているものもある。
こういった物件であれば、新築や築浅よりも安い家賃で、新築のような部屋に住むことができるというメリットがある。
築年数が古い物件のメリット④:広めの居室・収納の賃貸物件が多い
古い物件というのは、平米数の規定が今と異なるため、たとえば8畳であっても築浅より広くなっている。また、収納もクローゼットより広い押し入れがあったり、キッチンでも広めにスペースが取られていたりするので、空間に余裕があるのもメリットとなっている。
築年数が古い物件のデメリット
次は築年数が古い物件のデメリットを紹介していこう。
築年数が古い物件のデメリット①:耐震性や建物の強度に不安がある
耐震基準は改定が行われるため、改定前の基準で建てられた物件は耐震性や建物の強度に不安がある。
近年は、どの地域でも大規模な災害が起こるリスクがあるため、新耐震基準を満たしていない物件には注意が必要だ。
築年数が古い物件のデメリット②:新築に比べると設備が充実していない場合がある
住居設備はどんどん新しくなっているため、古い物件の設備は新築ほど充実していないことが多い。必要最低限の設備は整っているとしても、今まで使っていた設備がないと不便に感じたり、生活しづらかったりする可能性がある。
築年数が古い賃貸物件を選ぶ際のチェックポイントは?
築年数が古い物件にもメリットはたくさんあるが、失敗するリスクもゼロではない。ここでは、築年数が古い物件を選ぶときのチェックポイントを紹介しよう。
築年数が古い賃貸物件を選ぶ際のチェックポイント①:部屋のメンテナンス体制をチェックする
築古物件を内見するときには見た目ばかり気にしてしまうが、大事なのは部屋のメンテナンスがきちんとされているかということだ。たとえ築年巣の古い物件であっても、メンテナンス体制が万全であれば快適な生活ができる。
反対に、メンテナンスが行き届いていない物件だと、設備不良が起こったりクロスが剥がれたり、何らかの不具合が出てくる。
そのため、内見をするときには室内の四隅が汚れていないか、壁やドアの傷が放置されていないかどうかチェックしてみよう。ほかにも、水回りはきれいに掃除されているか、床にきしみやへこみはないかなどを確認することも重要だ。
細かい部分までメンテナンスが行き届いていれば、築年数が古い物件であっても不快な思いをせず生活することができる。
築年数が古い賃貸物件を選ぶ際のチェックポイント②:エントランスの管理が滞ってないかを確認する
築古物件の内見もしくは、自分で外観をチェックしに行くのであれば、部屋だけでなく、エントランスにも着目してほしい。多少経年劣化をしていたとしても、きちんと掃除がされていて清潔感がある場合は、エントランスの管理が行き届いている証拠だ。
しかし、ポストのチラシが散乱していたり、ゴミが放置されていたりするような物件は、管理がいい加減になっている。築年数に関わらず、エントランスの管理が行き届いていない物件は選ばないようにしよう。
よりよい賃貸物件を見つけよう
一般的に築年数が浅い方が心地良く暮らせるイメージがあるが、築古物件でもリノベーションが施されたおしゃれな物件が増えている。そのた、「新しい」「古い」はそこまで重視する必要はない。
新耐震基準さえクリアしていれば安全面でも問題ないので、家賃を抑えつつ快適な部屋に住みたい場合は、築古も視野に入れて物件探しをしてみよう!