おとり物件って何?見極め方を解説
おとり物件とは?
賃貸物件探しの際に注意すべきなのが「おとり物件」だ。
おとり物件とは、
・実際には存在しない物件
・存在はしているが既に契約されているなどの理由で、実際に取引することができない物件
・問合せが多数あるにもかかわらず、実際に取引をする意思がないと判断される物件
のことを指す。不動産業界では、釣り物件やおとり広告とも呼ばれている。
おとり物件は宅建業法32条(誇大広告等の禁止)で宅地建物取引業法違反にあたるが、摘発をすることが困難なため、いまだになくならないのが現状だ。
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おとり物件の種類にはどんなものがある?
おとり広告は、悪意を持ってわざと行われているものばかりでなく、不注意のようなミスから生まれる場合も多い。物件情報の更新や管理が、適切にできていなければ、おとり物件を作り出してしまう可能性があるのだ。
ここからは おとり物件の種類と、どうしてそのようなおとり物件が発生してしまうのか確認していこう。
おとり物件の種類①:物件情報が古いままになってしまっている
成約済みとなった賃貸物件を削除し忘れてそのまま掲載していたり、物件の最新状況を把握せずにインターネット広告を掲載し続けてしまったりすることで、現に募集が終了している物件を広告宣伝したままとなっている場合がある。
原因としては、物件の管理システムの問題が関係している。賃貸物件サイトで掲載している物件は「自社で管理している物件」と「他社あるいは大家さん個人が管理している物件」の二つに分けられる。
「他社あるいは大家さん個人が管理している物件」に関しては、一般的に管理会社や大家さんが、個別に不動産会社へ「あの物件は申し込み済みだ」などの連絡をするようなことはほとんどない。そのため申し込み済みとなっていることを認識するまでに時間差ができてしまうのだ。
おとり物件の種類②:来店率を増やすための悪質なもの
悪質なおとり物件の原因は、来店率を増やすというものが多い。
来店率は物件の成約率を上げるために重要な要素となる。実際には契約ができないと分かっているにもかかわらず、来店率を上げるために、好条件の物件を広告宣伝し顧客の来店につなげようとするものである。
具体的な手法としては、紹介可能といわれていた物件の内見を予約した前日や当日に「契約が決まってしまったので別の物件を紹介したい」などと新たな物件を紹介するというもの。このような場合は、希望していた物件がおとり物件である可能性が高い。
おとり物件を見極める方法をパターン別に紹介
おとり物件に引っかかってしまうと、自分が希望している部屋を見逃してしまったり、予算や条件に合わない部屋を契約させられてしまったりする危険性がある。
自分の希望する物件が、おとり物件でないかどうかを見極める方法をパターンごとに解説していこう。
おとり物件の見極め方【物件管理の滞りが原因の場合】
ここからは物件の情報管理の滞りが原因でおとり物件になってしまっている賃貸物件を見極める方法を解説していく。
おとり物件の見極め方:物件管理の滞りが原因の場合①.不動産会社に直接問合せをする
まず気になる物件があれば、すぐに不動産会社へ直接掲載物件について問合せをしよう。
問合せをすることで、不動産会社は物件の現在の状況について確認をするようになる。そうすると最新の情報を入手できるので、おとり物件かどうかを明確に判断できる。
おとり物件の見極め方:物件管理の滞りが原因の場合②.情報の更新や管理が追い付いてない不動産会社を見極める
ずさんな管理でおとり物件を発生させてしまっている不動産会社を避ければ、おとり物件も避けることができる。情報の管理が追い付いていない不動産会社の特徴を確認しよう。
【情報の更新や管理が追い付いてない不動産会社の特徴】
賃貸物件サイトで避けたい、情報の更新や管理が間に合っていない不動産会社の特徴は以下の通り。
・物件の詳細情報が記載されていない
・物件そのものの画像が登録されていない、もしくは画像が使い回し
・「未公開情報あり」などのワードで別物件へ誘導している
物件に関しての情報が著しく不足していたり不確定であったりする場合は、特に注意しよう。
おとり物件の見分け方【集客目的の場合】
次に来店率を上げるため、集客目的で掲載されているおとり物件を見極める方法を解説していく。
おとり物件の見分け方:集客目的の場合①.相場に対してかけ離れた条件の物件
一般的に家賃が相場よりも極端に安くなることは、ほとんどない。過去に事故や事件が起こった瑕疵物件の場合は別だが、特別な理由なく家賃が下がることはない。
近隣の類似物件の相場に対し、賃貸物件の家賃が極端に安い場合や敷金・礼金など初期費用がゼロ、間取りが極端に広いなどといった物件はおとり物件の可能性がある。
条件のよい物件が、長期間残っていることは少ないため、近隣物件の相場より著しく安いにも関わらず長期間募集が続いている物件などには注意しよう。
おとり物件の見分け方:集客目的の場合②.住所の詳細が不明
通常、賃貸物件の住所の詳細や建物名は、きちんと記載されている。詳細が掲載されていない場合は、おとり物件である可能性が高い。
物件の住所や建物名の詳細がない場合、不動産会社側が詳細の検索をされると困るなどといった事情によるもので、あえて詳細を掲載していない物件が存在する。
物件情報を見る際は、住所の詳細が記載されているか複数の不動産情報サイトで確認をすることが重要だ。
おとり物件の見分け方:集客目的の場合③.現地案内が可能かどうか
不動産会社に来店せず、直接内見をしたいと提案をするというのも、おとり物件であるかどうか見極める方法の一つだ。
もしも、おとり物件であった場合は、実際に存在しない物件や存在するが契約できない物件であるため、現地での内見はできないといわれるだろう。
「オーナーに禁止されている」などと理由を付け、一度来店してから内見可能といわれる場合も、おとり物件である可能性がある。オーナーが直接現地に集合することを禁止にする理由はないので、これも来店率を上げるための手法だと考えていいだろう。
>おとり物件の見分け方:集客目的の場合④.複数の物件情報サイトを見比べる
一つの賃貸情報サイトにだけ掲載されており、ほかのどのサイトにも掲載されていない場合、おとり物件の可能性が高い。一つのサイトだけに掲載されている場合、成約済みの可能性があるので注意が必要だ。
また、複数のサイトに物件情報は掲載されているが、ほかのサイトと条件が食い違っている場合も注意しよう。
どちらの場合も直接不動産会社に連絡し、内見のため現地集合することは可能か、ほかのサイトと条件が異なるなど気になる部分を確認しよう。
おとり物件の見極め方を確認して、自分の希望に沿った部屋探しを行おう!
賃貸物件情報を確認するときは、必ず複数のサイトをチェックすることがポイントだ。問合せの際「未公開物件がある」といわれて別の物件を紹介するような場合は、おとり物件となる可能性があるので気を付けてほしい。
まず気になる物件があったら、すぐに問合せをして実際の条件や詳細を聞いて物件が契約可能なのか確認してみよう。人気のある物件はすぐに埋まってしまうので、おとり物件に関わらず、部屋探しは早めの行動が吉。おとり物件を見極めて複数のサイトを確認しながら、希望の部屋を見つけよう。
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