引越しの決定後、退去までにやることは?手続きや退去当日の流れも紹介

公開日:2018年10月22日

引越しが決まったら、退去までにやることは?

荷物をまとめはじめるその前に
荷物をまとめ始めるその前に

今住んでいる物件から引越すことになったらさまざまな手続きが必要になる。特に退去前は荷造りや各種手続きなどやるべきことが多く、どれから始めていいのか困ってしまう方も少なくはない。

そこで今回は、物件から退去時までにやらなければならないこと、退去日の流れについて解説する。

物件の退去までにやること・必要な退去手続き

まずは物件の退去までにやっておかなければならない10の行動・手続きを紹介する。うっかり忘れてしまわないよう、ひとつずつチェックしていこう。

退去を決めたら様々な手続きや連絡が必要
退去を決めたらさまざまな手続きや連絡が必要

退去までにやること1:不動産会社または大家さんに退去予告をする

現在賃貸物件に住んでいる場合、引越しが決まったらまず行うべきは「退去予告」だ。

退去予告には期限がある。これは、貸主(大家さん)が次の入居者を探したり、部屋の修繕を行うための準備が必要なため。大家さんは家賃収入で生活をしているため、いきなり「明日出ていきます」と言われても困ってしまう。

賃貸契約書には、退去の「1ヶ月前まで」または「2ヶ月前まで」などと書かれているので、時期までに管理会社に連絡し、まずはおおまかな「引越し日」を伝えよう。

退去までにやること2:退去届を提出する

管理会社に引越しの連絡をすると「退去届」が送られてくるので、必要事項を記入して返送する。

退去までにやること3:引越し業者に依頼する

引越し業者への依頼は、引越しが決まったらなるべく早めに行っておきたい。特に、引越しの繁忙期である3〜4月は予約が取りにくくなる傾向にある。

また、引越しにかかる料金は業者によってそれぞれ異なる。引越し料金をなるべく安く済ませるには複数の引越し業者の見積もりを取り、料金を比較して決める必要がある。

退去までにやること4:引越し日・退去立会日を連絡する

引越し日が確定したら、管理会社や大家さんに連絡をして立ち会い日を決めよう。退去の立ち会いでは、管理会社や大家さんとともに住んでいた賃貸物件の状態をチェックする。破損している箇所や設備の故障などがあれば、修繕費の負担が発生する場合もある。入居者本人の立ち会いが必ず必要な作業なので、忘れずに日取りを決めておこう。

退去までにやること5:電気・ガス・水道会社などに連絡をする

電気・ガス・水道の引越し手続きをしよう。通常であれば個別に連絡・手続きする必要があるが、そのような手間を省きたいと考えている人はインターネット上で一括手続きできるサイトがおすすめ。また、インターネット回線の変更手続きも忘れないようにしたい。

おすすめサービス

引越れんらく帳
http://www.hikkoshi-line.jp/
こちらはライフラインのみならず、クレジットカード(DC・NICOS)や通販サイト・ディノス、セシールなどの連携も可能だ。

<手続きできるもの>

  • 電気(東京電力エナジーパートナー、中部電力、東北電力など)
  • 都市ガス(東京ガス、京葉ガスなど)
  • 水道(東京都水道局など)
  • 新聞(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞など)
  • クレジットカード(DC・NICOS)

退去までにやること6:郵便物の転送手続きをする

郵便物の転送手続きも賃貸物件の退去日までに行っておきたい作業のひとつだ。転送手続きを行っていないと、退去した物件の住所に郵便が届いてしまう可能性がある。

手続きは、郵便局の窓口で転送届を提出すればOKだ。窓口で手続きを行う場合の詳細は下記のとおり。

届出をする人本人
届出先郵便局の窓口
必要なもの本人確認書類旧住所が確認できる書類
転送期間1年間
費用無料

窓口へ出向くのが難しい場合は、郵送やインターネットでの手続きも可能だ。その場合、後日、下記方法で転居の事実確認が行われることがある。

  • 旧住所または新住所(転居先)に訪問
  • 旧住所または新住所(転居先)に書面を投函

引越し前はほかにもやることが多く忙しいので、手軽なインターネット手続きも活用したい。

退去までにやること7:バイクのナンバープレートを返納する

バイクを持っている場合には、バイクの住所変更およびナンバープレートの返納が必要になる。125cc以下の原付を所有している場合には居住先の役所、軽二輪(126~250cc)および小型二輪(251cc以上)のバイクを所有している場合には国土交通省の陸運支局で手続きを行おう。

ただし、同じ陸運支局の管轄内で引越しする場合には、ナンバープレートの返納は行わず、住所変更の手続きのみとなる。また同一市区町村に引越しする場合、役所に転居届を提出するだけで原付の住所も変更されるため、特別な手続きは不要だ。

原付軽二輪126cc~250ccの
バイクの場合
小型二輪251cc以上の
バイクの場合
届出をする人本人(代理人の場合は委任状本人(代理人の場合は委任状)本人(代理人の場合は委任状)
届出先移住先の役所陸運支局陸運支局
必要なもの・廃車申告受付書
(廃車していない場合は
標識交付証明書と
前登録地のナンバープレート)
・印鑑(認印)
・本人確認書類
・委任状(本人でない場合)
・軽自動車届出済証
・軽自動車届出済証・記入申請書
(運輸局で購入できる)
・自動車損害賠償責任保険証書
・住民票
・印鑑(認印)
・委任状(本人でない場合)
・ナンバープレート
(引越し先が以前と異なる運輸局の管轄である場合)
・自動車検査証(車検証)
・住民票
・手数料納付書
・申請書(運輸局で購入できる)
・印鑑(認印)
・委任状(本人でない場合)
・ナンバープレート
(引越し先が以前と異なる運輸局の管轄である場合)
期間新住所移転後15日以内新住所移転後15日以内新住所移転後15日以内
費用ナンバープレートを
返納できない場合は200円程度
ナンバープレートが変わる場合は600円程度
(その他書類購入費用)
ナンバープレートが変わる場合は600円程度
(その他書類購入費用)

退去までにやること8:転出届もしくは転居届を提出する

同じ市区町村内で引越す場合は必要ないが、違う市区町村に引越す場合は転出届の提出が必要になる。役所に用意されている「住民異動届書」に必要事項を記載して窓口に提出しよう。その際「転出証明書」をもらうが、こちらは転入届を提出する際に必要になるので失くさないように。

なお、同じ市区町村内に引越す場合に提出する「転居届」は引越し後に受理されるものなので、引越し後に忘れずに手続きしよう。

転出届転居届
届出をする人現在住んでいる場所と
別の市町村へ引越しをする人
現在住んでいる場所と
同じ市町村内で引越しをする人
届出先旧住所の役所居住地の役所
必要なもの本人確認書類印鑑本人確認書類印鑑
転送期間引越し2週間前~当日引越し当日~2週間以内
費用無料無料

退去までにやること9:引越し作業と掃除を行う

引越し作業と掃除は計画的に行い、引越し日までに終わらせておこう。引越しにあたっては、荷造りと掃除だけでなく、不用品の処分が必要になることも多い。このうち粗大ゴミの収集方法は市町村によって異なっているので、不安な方は事前に自治体のルールを確認しておこう。

なお、退去時の掃除については、こちらの記事も参考にしてほしい。

おすすめサービス

引越しの荷造りに困ったときや、忙しくて自身で荷造りする時間がない場合、下記のサービスを利用してみよう。

アートのおまかせパック

https://www.the0123.com/plan/omakase/

コースごとに分かれており、荷造りから荷解きまで細かいニーズにも応えてくれるのが特徴だ。

また、退去時の清掃や不用品の処分には、ハウスクリーニングサービスや不用品買取サービスを利用するとスムーズに進む。

お引越し前・後 まるごとクリーニング

https://www.osoujihonpo.com/house-cleaning/pack/move

状況に応じてオプションもつけられるので、クリーニングサービスの利用を検討する際に連絡してみてほしい。

退去までにやること10:引越しの挨拶をする

近隣への引越しの挨拶は、引越しまでに済ませておこう。挨拶には簡単な粗品を持参するのが一般的なので、タオルやお菓子などの粗品も同時に用意しておくと良いだろう。

物件の退去立会日にやること

退去立会い
後から不満が出ないようにしっかりと立ち会って確認しよう

退去の立ち会いは部屋に荷物のない状態で行うので、当日までに荷物を運び終えておくようにしよう。基本的に1日あれば終わるため、引越しと立ち会いを同日に行う人もいる。

立会人として、不動産会社の担当者がくるので、一緒に部屋の状況を確認しよう。所要時間は20~40分ほどだ。傷や汚れがあれば聞いてくるので、入居前にすでにあったものなのか、入居後に自分がつけてしまったものなのかを答えていく。このとき、入居時にすでに傷や汚れがあるところの写真を撮っておくと、立会人に証拠として見せることができる。

確認が終わった後は鍵を返却し、書面にサインをして完了となる。書面に目を通し、内容を確認してからサインをしよう。

しばらくすると、敷金精算の見積書が送られてくるので、内容を確認する。内容に疑問がなければ、敷金の全額または敷金の残金が指定した口座に振り込まれる。退去時の残置物についてはこちらの記事をチェックしよう。

物件の退去時に、不動産会社や大家さんとトラブルになってしまった場合は?

物件の退去時に、部屋の原状回復について不動産会社や大家さんとトラブルになるケースもある。

自身に責任があると考えられる場合は修繕費用を支払うことになるが、自身に非がないと考えられるときや、請求された費用が高すぎると感じた場合には消費者センターや国民生活センターに電話しよう。退去時の不当請求に悩む方は多いため、不当な請求には泣き寝入りしないようにしてほしい。

関連記事はこちら!

物件の退去までにやることを把握して、スムーズに引越しをしよう!

立会いをする際はこちらもチェックする気持ちで
立会する際はこちらもチェックする気持ちで

今回紹介したように、物件の退去までにやることは山積みだ。これらを引越し日までに済ますには、やることを把握したうえで事前に計画を立て、それぞれの作業を少しずつ進めていくことが大切だ。

引越し当日にあわてて作業をしたり、必要な手続きを失念してしまったりしないよう気をつけてほしい。

文=ささきち

フリーライター。暮らし、住宅、不動産、グルメの記事を執筆。病院や医院で医療事務員として約10年働く。医療事務1級、認定心理士を取得

2021年2月加筆=CHINTAI情報局編集部

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CHINTAI編集部
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1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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