【フリーカメラマン × 賃貸】好きを仕事に。理想の自分と暮らしに向かった自己実現の方法をきいた|矢野拓実

公開日:2018年7月4日

自己実現の方法って?フリーで活躍するクリエイターに聞いてきた!

創造的で活動的な人生を送っているクリエイターたちを訪ねて、人生をもっと面白くするエッセンスを探るこの企画。

「好きなことを仕事にしたい」と思ったときに、年齢や実績を言い訳にして躊躇する人は多いかもしれない。一歩踏み出すタイミングを、どう見極めればいいのだろうか。

フリーカメラマンの矢野拓実さん
フリーカメラマンとして活躍する矢野拓実さん

「3年後まで待ったら、成功できないだろうなと。今すぐ行動しなきゃと思った」と話すのは、フリーカメラマンの道を選んで1年半ほどにも関わらず、着実に実績を積んでいる矢野拓実さん。

「写真で食べていく」と決意するまでの経緯と、理想の自分、理想の暮らしを手に入れるためにどんな行動を起こしたのかを、矢野さんに聞いてみた。

フリーカメラマン|矢野拓実さん
「salon de photo」主宰。1993年、宮崎県生まれ。長崎大学在学中にパリへ留学。このときから、大学2年生のときに買った一眼レフで写真を撮りはじめ、カメラマンとしての活動をスタート。大学卒業後、東京のベンチャー企業に就職したが、半年後にカメラマンとして生きていくことを決意し、独立。透明感をテーマにした作品を撮る一方で、広告、取材、宣材写真撮影等の撮影を手がけている。
矢野拓実さんのオフィシャルサイトはこちら

一度は民間企業に就職するも、「好きなことで生きたい」という気持ちに

──2018年6月で、フリーランスになって1年半ですよね。まずは、矢野さんがこれまでどんな道を進んできたかについて教えてください。矢野さんは大学生のときから写真を撮っていたそうですが、きっかけは?

カメラマン・矢野拓実さんが留学していたパリの風景
写真を撮るようになるきっかけとなったパリの風景

大学生のときにパリに留学したんですが、パリの多様な人やアートにすごく刺激を受けて、自然と一眼レフで写真を撮るようになりました。

帰国してからも出会った人の写真を趣味で撮っていたんですが、当時は「親を安心させるためにも、ちゃんと就職しなきゃ」と考えていたんです。それに、当時はまだカメラマンという仕事あるということを知らなかったんですよね(笑)。

大学は長崎でしたが、「クリエイティブなことがしたい。もっと広い世界を知りたい。なら東京に行くしかない!」と思って就活をして、東京のITベンチャー企業に就職しました。

──「東京で一旗揚げたい」という感じですか?

その気持ちは強かったかったかも(笑)。「就職した会社でめちゃくちゃ頑張ろう」って思ってました。

でも、内定をいただいてから母が他界したり、働きはじめてすぐに熊本地震が起きたりして、このまま仕事を続けていていいのかなと迷うようになって……。

そんなときに、あるイベントでコラムニストの安藤美冬さんに出会って、何かヒントが見つかるかもと思い、安藤さんのオンラインサロンに入ってみたんです。そこでは、イベントの写真やメンバーのポートレートをたくさん撮らせてもらいました。みんなが僕の撮った写真を見て喜んでくれたり、SNSでシェアしてくれたりしてくれて、すごくうれしかったんですよね。

それで、やっぱり「カメラマンになりたい」と強く思いました。後悔はしたくないと思ったんです。

カメラマン・矢野拓実さんと安藤美冬さんとの写真
恩師である安藤美冬さんとの写真

「フリーカメラマンになる」 チャンスが来たから、飛び込んでみた

──写真を本業にすると決めてからはどんな行動を?

入社して半年ほどで会社を辞めて、1ヶ月間海外へ写真を撮る旅に出ました。帰国後は自分の作品を撮ってSNSで発信してというのを続けていたのですが、一方でちゃんと写真を勉強したいと思って、撮影スタジオでアシスタントを少しの期間していました。

ちょうどその頃に、オンラインサロンで知り合った広告の仕事をしている方から「JALの機内誌の撮影をしてみないか?」と声をかけていただいたんです。このままアシスタントを続けるか、プロとして仕事を受けるか迷ったのですが……。目の前にチャンスがあるのに、それを逃すなんてもったいないと思って、アシスタントをやめてフリーカメラマンとして独立することにしました。

撮影をするカメラマン・矢野拓実さん
フリーカメラマンとして活躍する矢野さんの仕事風景

──そこで決意できるのがすごいですね。「もっとスキルを磨いてからのほうがいいかも」とか、「もう少しお金を貯めてから」とは思わなかったのですか?

今から3年間アシスタントしてからカメラマンになったら、時代についていけなくなって、成功できないんじゃないかなと思ったんです。今やりたいし、大きなチャンスをいただいている。なら、やるしかないなと。仕事としてお金をいただいて、結果を出していったほうが成長できるような気がしたんです。

──なるほど。それで、2017年1月からはフリーカメラマンとしてのキャリアがスタートしたんですね。

「やりたいことに時間を注ぐ」 SNSでつながり仕事を自ら増やしにいく

──とはいえ、フリーランスになって最初の頃は、継続的に仕事を得るのが難しいのでは?

そうですね。「月20万以上稼ぐ」という目標を立てていたのですが、最初のころは到達できない月もあって、貯金を切り崩すこともありました。フリーとしてやっていけると思えるようなったのは、独立してから半年後くらいですね。

でも、「バイトだけは絶対にしない」って決めていたんです。その時間があったら、写真を撮ったり、文章を書いたり、自分が好きなことや仕事につながることに時間を使おうと思いました。

カメラマン・矢野拓実さんの写真展「魔法と現実と」のメイン写真
矢野さんが出展された作品展「魔法と現実と」より

──仕事はどのように増やしていったんですか?

フリーになって半年くらい経ったころに、SNSである有名な旅人が「カメラマンを探している」と投稿しているのを知り合いが教えてくれたんです。それで、問い合わせてみたら、継続的にお仕事をいただけるようになりました。

ほかにも、オンラインサロンやSNSで知り合った方を通して人を紹介してもらうことが多くて、仕事も少しずつ広がっていきました。

──SNSをうまく活用して、人脈を広げていったんですね。

カメラマン・矢野拓実さんの作品展「青とニューヨーク」の写真
作品展「青とニューヨーク」より

僕自身もSNSでどのように発信するかは意識しているし、人ととつながる手段としても重視しています。SNSで気になった方がいたらリツイートしたり、その方のイベントに参加したり。会いたいと思った人には、どうやったら会えるかなって考えて行動しますね。それが仕事につながることもあるので、大事だなと思っています。

仕事をするのは、クリエイティブな街で

──今度は、フリーランスとしての暮らし方について伺いたいのですが、矢野さんにとって仕事をする理想の環境とは?

僕、家では仕事をしないようにしているんです。外に出て、カフェとかですることが多いですね。家だと気分が乗らないというか、外に出たほうがいろいろな刺激があってモチベーションが上がるというか。

街でいうと、渋谷が好きなんです。外国人観光客が多いし、クリエイティブな人が多い。渋谷の街を歩いていると刺激がたくさんあるし、こんな写真撮りたいなっていうイメージも湧いてくるんですよね。だから作業するときはよく、電車に乗って渋谷に行きます。

──カメラマンとしての視点で、部屋にはこだわりはありますか?

カメラマン・矢野拓実さんの仕事用レンズ。防湿ボックスで保管されている
防湿ボックスに保管されている仕事用のレンズ
カメラマン・矢野拓実さんのスーツケースの中のカメラ
持ち運びで使用しているスーツケース

東京にはじめて上京したのは就職のタイミングだったので、最初の家は「会社の近く」という条件だけで選んだんですよね。4畳で狭くて、シャワーしかなくて。当時はベッドと本棚とカメラ機材で部屋がうまってましたね。その部屋には2年住んで、更新のタイミングで引越ししました。

今の部屋は、「渋谷にアクセスがいいこと」と、カメラ機材を運びやすいように「坂がないこと」と「エレベーターがあること」を条件に探しました。部屋の広さは前の倍以上になって、機材を置くスペースもちゃんとできました。

将来的には、作業デスクを置ける広い部屋に住みたいと思いますが、やっぱり渋谷にアクセスがいいのが理想ですね。

カメラマン・矢野拓実さんのお部屋
すっきりとした現在の矢野さんのお部屋

──矢野さんの場合、部屋そのものよりも、場所が重要なんですね。最後に、好きなことを仕事にして自己実現していくために、矢野さんがいちばん大事にしていくることを教えてください。

今は少しずついろいろな仕事を経験しながら、将来的には広告カメラマンとして活躍したいと思っています。それを「やりたい」で終わらせないために、自分から行動していくことで道を拓いていきたいと思います。

カメラを片手にしたカメラマン・矢野拓実さん
自ら行動する大切さを教えてくれた矢野拓実さん

フリーカメラマンとして活躍する矢野さんのお部屋探しのポイント

・刺激がたくさん得られる渋谷へのアクセスが良いこと
・カメラ機材を運ぶため、坂がないこと
・エレベーターがあること

「好きなことを仕事にする」とは、そう簡単なことではないが、矢野さんは自ら日々の目標を立て、着実に自己実現にむけて進んでいた。そんな彼の仕事ぶりが、部屋探しにも大きく関わっているようだった。

みなさんも、自分の理想の姿にあわせたお部屋探しをしてみてはいかが?

文=村上佳代
写真=矢野拓実、草葉あゆみ

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