賃貸物件の家賃が安い時期って? お得に新生活を始めるなら夏が狙い目!

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賃貸物件の家賃は安い時期がある!

家賃が安くなる時期を把握しよう

引越し時期を選べるのなら、できるだけ家賃が安い時期を選びたい。特に進学、就職などで引越しをする人が増える2月~3月には家賃の値下げ交渉はしにくいが、オフシーズンを狙えば相場より安い家賃で契約できる可能性もある。今回は1年のうち、物件の家賃が安くなる時期について詳しく解説する。

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賃貸物件の家賃が高い時期と安い時期がある理由

転勤・異動などが少ない夏の時期は狙い目!
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引越しには「オンシーズン」と「オフシーズン」がある。

1月から4月上旬にかけてが引越しのオンシーズン

1月から4月上旬にかけては進学、就職、転勤などで引越しする人が多い時期なので、引越しのオンシーズンと言われている。

学生であれば、推薦入試やAO入試などで早く進学先が決まる場合には12月頃から、一般入試での入学を目指す学生も、合格する前の1、2月から物件探しを始める人が多く、不動産会社も繁忙期に入る。また、新社会人や転勤が決まった社会人にとっても、12月から4月上旬にかけては物件を探す時期となる。

オンシーズンには家賃を下げずとも入居希望者が見つかる場合が多いため、大家さんや不動産会社も家賃の値下げ交渉に応じてくれない場合が多いのだ。

4月中旬から8月が引越しのオフシーズン

一方、4月中旬になると引越しピークが過ぎ去り、オフシーズンとなる。引越し需要が減っていくと、大家さんも早く空室を埋めたいという気持ちになるため、家賃を下げて募集をかけ直す場合もある。また、値下げ交渉についても有利に進められる場合がある。

特にオフシーズンの部屋探しは6月~8月が狙い目! 年度初めとなる4月に転勤となった人の引越し需要もゴールデンウィーク頃には一旦収束。異動や転勤などを行う企業が少ない時期で、暑い夏の時期には引越しを計画する人も減るため、家賃の値下げ交渉がしやすい。

ただし、家賃を下げるとほかの入居者からクレームがくることもあるため、入居後一定期間の家賃を無料にする「フリーレント」などのサービスを行う大家さんも多い。家賃の値下げ交渉が難航する場合は、礼金の値下げやフリーレントの交渉ができないか相談しよう。

次は、オフシーズンに引越すメリット・デメリットを紹介!

オフシーズンに引越すメリットとは?

オフシーズンの引越しにはメリットが多い!
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オフシーズンの引越しは家賃が安いだけではなく、ほかにもいくつかのメリットがある。

オフシーズンに引越すメリット①:家賃・敷金・礼金が安い場合がある

オフシーズンに引越しをすると家賃だけでなく敷金・礼金などがオンシーズンと比べて安くなることがある。なぜならオフシーズンは引越しの需要が少なく、いつも以上に入居希望者の気を引く必要があるからだ。

大家さんは長期間の空室を避けるために、家賃を通常よりも低い価格に設定することも珍しくはない。価格を下げなくても集客が可能なオンシーズンと比べて、オフシーズンは普段よりも格安に物件探しができる場合が多いのだ。

オフシーズンに引越すメリット②:引越し費用が安い

引越し業者もオフシーズンなので、繁忙期よりも引越し費用が安くなる。
引越し料金は3月から4月上旬がピークで、梅雨と重なる6月や7月、気温が高い8月にかけては料金を抑える引越し業者もある。9月以降は会社によっては秋の人事異動があるため、引越しニーズが増えて料金設定がやや高くなるのが一般的だ。

さらに、曜日や時間帯によっては料金がお得になる場合も多い。費用を抑えてお得に引越ししたいなら、あらかじめ引越し会社の料金表をチェックしておこう。

オフシーズンに引越すメリット③:家賃交渉をしやすい

オフシーズンの場合、不動産会社からすると引越し需要の多い春先と比べて集客が難しいため「できれば自分の管轄の物件で契約をしてほしい」というのが本音だ。契約してほしいという気持ちが強くなるため、オンシーズンと比べると遥かに家賃交渉がしやすい状況と言える。

過度な値引きは難しいものの、相場に合った価格であれば応じてくれる可能性も高いので、気になる方は一度相談してみると良いだろう。

オフシーズンに引越すメリット④:不動産会社がゆっくり丁寧に対応してくれる

繁忙期は不動産会社も忙しく、一人の顧客に割ける時間が限られてくる。気になる物件にメールで連絡を入れたものの、返事が来るまでに時間がかかったり、店頭で案内を受ける際も待ち時間が長くなったりすることがある。

しかし、オフシーズンなら落ち着いて相談に乗ってくれるので、より丁寧に話を聞いてもらいやすくなる。

オフシーズンに引越すメリット⑤:じっくりと物件を決めることができる

オンシーズンと比べて各物件をじっくり決めることができるのも、オフシーズンに引越すメリットと言える。通常であれば、すぐに物件を決めないと別の人に先を越されてしまい、最初から物件探しをやり直すというケースも珍しくない。

しかし、オフシーズンであれば同じ物件で検討している人の数は比較的少なくなる。焦って決める必要がなくなるので、納得いくまで考えることができるだろう。

オフシーズン(賃貸物件の家賃が安い時期)に引越すデメリット

オフシーズン(賃貸物件の家賃が安い時期)に引越すデメリット
オフシーズンの引越しにはデメリットも!

オフシーズンの引越しはお得になる可能性がある一方、デメリットもある。デメリットも把握したうえで物件探しをしよう。

オフシーズンに引越すデメリット①:物件が少ない

引越しの需要が多いオンシーズンには入居希望者も多いが、その分、賃貸物件を退去する人も多い。そのため、市場に出回る物件が増え、選択肢が広がるというメリットがある。
一方で、オフシーズンに空きが出る物件はオンシーズンに比べると少ない。そのため、希望通りの物件がなかなか見つからないというケースも起こりうる。

しかし、オフシーズンに残っている物件がすべて人気のない物件や難ありの物件というわけではない。賃貸市場は一年中動いており、意外と希望条件に合う物件が見つかることも多く、「オフシーズンにはワケあり物件しかないのでは……?」と心配する必要はない。

むしろ、気になる物件が複数見つかった場合、ほかの人に先に契約されてしまうリスクがオンシーズンより少ない。物件を比較したいときはしばらく保留にしてもらえたり、ゆっくり物件探しができたりする可能性があるという点をメリットととらえることもできる。

オフシーズンに引越すデメリット②:家電や家具などの「新生活応援フェア」が使えない

家電量販店やインテリアショップでは、春になると「新生活キャンペーン」として家電や家具のお得なセット販売やセールを実施する。引越しのオンシーズンであれば安く購入できた家具・家電の費用が、オフシーズンでは高くついてしまうというケースも少なくはないので、引越しと同時に家電や家具の買い替えを検討している人は注意しよう。

また、生活するうえで必須ではない家具・家電は、新生活が始まってから、折を見て徐々に買い足していくという手もあるだろう。

オフシーズンに引越すデメリット③:学校や会社の節目の時期がずれる

オンシーズンに引越しが増えるのは、入学や転職などの節目に合わせて人が動くからだ。そのためオフシーズンに引越しをすると、会社や学校などにある節目の時期とずれてしまうことになる。

また、次の契約更新月もオフシーズンになるため、今後の引越しのプランも立てづらくなってしまう。転勤の可能性がある場合、余計な費用がかかってしまうことになるだろう。人事異動や転勤が多い職場にいる人は、少し費用はかかってもオンシーズンで検討することをおすすめする。

オフシーズンを狙って賢くお得に引越そう

オフシーズンを狙って賢くお得に引越そう
オフシーズンにお得に引越そう!

賃貸物件はゴールデンウィーク明けから8月にかけて、敷金・礼金、フリーレントなどの交渉がしやすくなり、繁忙期の3月や4月上旬よりも安く新生活をスタートできる可能性がある。引越し料金も下がり、不動産会社ではじっくり接客してもらえるなどメリットも多い。
引越し時期を選べる人は、ぜひ安い時期に引越ししよう。


文=垣内結以
2021年7月加筆=CHINTAI情報局編集部

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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