マンション・アパートの専用庭とは?メリット・デメリットや活用方法を解説

公開日:2017年7月24日

アパート・マンションの専用庭の楽しみ方はたくさんある!

専用庭を楽しむ女性
自分だけの庭を楽しもう!

マンションやアパートの中には、専用庭がついている物件がある。専用庭にはさまざまな使い道があり、たくさんの楽しみ方ができるため、物件探しの条件としている人も多いだろう。今回は専用庭の有効な活用方法や、注意点について解説する。

アパート・マンションの専用庭とは

アパート・マンションの専用庭とは、下記のように定義している。

「主に集合住宅1階部分の住戸に面して設けられ、その部屋の入居者が専用利用できる屋外空間。地面が土であるものを専用庭とし、テラスと区別していることが多い。ベランダやバルコニーと同様、共用部分となる。」

引用元:https://www.chintai.net/guide/yougo/yougo_sa.html#sa89

専用庭はベランダと比べて敷地が広いことが多く、より自由度の高い使い方ができる。

専用庭のあるアパート・マンションに住む6つのメリット

1階に住んでいるみなさん! マンションやアパートの庭(専用庭)ってどう活用しているの?
メリットデメリットをまとめてみた!

ここからは、専用庭があるアパートやマンションに住むメリットについて解説していく。

専用庭のメリット①:集合住宅に住みながらガーデニングや家庭菜園などを楽しめる

専用庭が持つ大きなメリットのひとつが、ガーデニングや家庭菜園などを楽しめること。専用庭がない集合住宅の場合、本格的なガーデニングや家庭菜園はスペースの関係から難しい。プランターや鉢を用いて、ベランダなどで行う方法もあるが、できることが限られてしまう。

専用庭は十分なスペースが確保されていることが多く、ガーデニングや家庭菜園に適している。また、直接地面に草花や野菜、果物を植えられるところもある。大きな木を植えたり、すでに植えてある木を抜いたりすることはできないものの、比較的アレンジしやすいはずだ。

専用庭のメリット②:アウトドア気分を満喫できる

アウトドア気分を満喫するために専用庭を活用する方も少なくはない。たとえば、専用庭にテーブルや椅子を置いたり、大きいレジャーシートを敷いたりすれば、家族全員でピクニック気分を楽しめるだろう。また、簡易テントがあればちょっとしたキャンプも気軽に行える。

さらに、夏はビニールプールを置いて水遊びをしたり、雪が降った冬は雪遊びをしたりと、活用方法は多岐にわたる。移動の手間をかけず、自宅にいながら幅広いアウトドアを楽しめるのが大きな魅力だ。

専用庭のメリット③:布団やカーペットなど大きなものを干せる

専用庭があれば、布団やカーペットといった場所を取る洗濯物も気軽に干せる。一般的なバルコニーよりもスペースが広いため、普段はなかなか干せない大きなものを干せるのは、専用庭ならではのメリットだ。なお、高層階の物件の場合、落下防止の観点から、そもそもバルコニーに洗濯物を干すのが禁止されているケースもある。

専用庭のメリット④:駐車場がついている場合もある

専用庭が設置されている物件の中には、駐車場がついているものもある。住戸ごとの専用駐車場で、専用庭とセットとなっているのが一般的だ。集合住宅でありながら、まるで一戸建て住宅のような感覚を味わえるだろう。

また、専用庭に扉があり、共用の廊下以外からも自宅へ入れる物件の場合、荷物の出し入れに便利だ。建物の立地にもよるが、人とのすれ違いや廊下の幅を気にせず、大きな荷物を運ぶことができる。

専用庭のあるアパート・マンションに住む4つのデメリット

専用庭があるアパートやマンションには多くのメリットがある反面、次のようなデメリットも想定される。メリットとデメリットの両方を正しく理解したうえで、専用庭がある物件へ入居するかどうかを考えてほしい。

専用庭のデメリット①:雑草の手入れが必要

専用庭は、キッチンや寝室のような専有部分ではなく、アパートやマンションのエントランス、エレベーターなどと同じ共用部分として扱われる。そのため住人には専用庭の管理義務が発生し、雑草の除去といった手入れをしなければならない。

過去の事例(※)では、庭付き一戸建て住宅の雑草の処理を怠り、庭の木が枯れてしまったことについて、善管注意義務違反があったとして賃借人が費用負担すべしという判決が出ている(庭の木については手入れに専門的な知識が必要なことから、状態が悪いことを大家さんなどに連絡する義務を怠ったという判断)。
参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

この事例は国土交通省のガイドラインで事例として用いられているものだが、契約書に対応の範囲が明記されている場合や、大家さんの考え方によっても違いがあるようだ。

専用庭のある物件を契約する際は、対応が必要な範囲をあらかじめ確認しておくとよさそうだ。

専用庭のデメリット②:虫が発生しやすい

そもそも建物の1階は、蚊やハエといった虫が高層階の物件よりも発生しやすい。さらに、専用庭に草や土がある場合、虫が部屋の中に入ってくる可能性も高くなる。虫を苦手とする人にとっては苦痛に感じるかもしれない。虫の侵入ルートを防いだり、蚊帳を設置したりと、虫対策を万全にしておこう。

専用庭のデメリット③:使用料がかかる可能性がある

専用庭を持つ物件は一般的に、専用庭の使用料を設定していることがある。先に述べたように、専用庭は共用部分として扱われている。レンタカーやサブスクなどと同じように、毎月使用料を支払って使っているというイメージだ。

金額は物件によって異なるものの、100円~1,000円を超える場合などさまざまだ。決して高い金額ではないが、専用庭の利用有無に関わらず、物件を借りる場合は支払い義務が発生する。

専用庭のあるアパート・マンションに住んでる人に意見を聞いてみた!

庭がある分、占有スペースが広くなるため、有効的に使っている人も多いはずだ。

「庭付き物件に住んだことがある」という筆者の周囲の友人に、どのように使っていたのかを聞いてみた。

いや、使っていなかったです。隣の部屋との仕切りがほとんどなかったので、そんな無防備な場所に自分のモノを置いたりできないな~と思いまして」(27歳・男性)

最初は、家庭菜園でもやろうかなと思い、園芸店に通っていたんです。でも、何度も見ているうち、次第に土やプランターなど大きくて重い物を持ち帰るのが面倒だなって思い始めてしまい……。結局、住んでいた2年間、何もしませんでした」(30歳・女性)

部屋より広い庭付きの物件に住んでいたことがあります。でも、何もしなかったですね。まず除草が面倒だったし、上の階の人や通行人の目が気になったので。できれば、ガーデニングとか菜園とかやってみたかったんですけどね。そういえば、隣人も何もしてなかったなぁ」(29歳・男性)

前に住んでいた人が地面に花を植えたままだったので、そのまま継続してガーデニングをしていました。小さい鍵付き倉庫が元から設置されている物件で、用具の収納場所まで確保できたのも活用しやすかったポイントですね。倉庫には折りたたみできる椅子も一緒にしまっておいて、夜、彼氏と外で飲んだりもしていました。たしかに人目は気になりますけど(笑)」(30歳・女性)

以前は部屋で育てていた観葉植物を、庭へ出していました。部屋の中に入れておくと湿気が充満しちゃうし、日が当たらず弱ってしまうので。部屋に入れていたのは天気が悪いときくらい」(27歳・女性)

ガーデニングや洗濯物を干す以外にも、観葉植物を庭に出すなど、専用庭の活用方法は工夫次第で広がるともいえる。

アパート・マンションの専用庭の活用方法

上記の回答を踏まえ、専用庭の具体的な活用方法を紹介していく。スペースの問題で難しいこともあるかもしれないが、自分に合った方法を実践してみてほしい。

1階に住んでいるみなさん! マンションやアパートの庭(専用庭)ってどう活用しているの?
4つのおすすめ活用法を紹介!

専用庭の活用法①:家庭菜園で自給自足する

少ししか使わないからと、イタリアンパセリやバジルなど乾燥したものを買いがちなハーブ類。料理のアクセントとしてあった方がよりおいしいのに、時間がない、買うのが面倒と省略してしまいがち。さらにネギや大葉などの薬味類も、家庭菜園なら使う分だけ収穫することができる。

ほかにもトマトやナス、オクラやキュウリ、ピーマンなどもプランター菜園で十分栽培できる。専用庭なら、ベランダ菜園に比べて十分なスペースがあるのでプランターもたくさん置ける。

専用庭の活用法②:洗濯物を干す

ベランダよりも広い傾向にあるため、必然的に洗濯物がたくさん干せる。ベランダだと干すスペースが困ってしまう布団やシーツ、毛布、洗えるカーペットやマットレスも干せるので快適だ。また、テントやタープ、レジャーシートなども干せる場合もあるので、アウトドアやスポーツが好きな方にも便利に利用できる。

専用庭の活用法③:屋外用収納BOXを置いて大容量収納スペースを確保する

外用収納BOXを庭に置けば、大容量収納スペースが確保できる。アウトドア用品や工具、昔のCDやVHS時代のビデオテープ、思い出の品など、普段使わない物の保管場所にしてみよう。屋外用収納BOXは、数千円から見つかる場合もあるので購入しやすい。

専用庭の活用法④テーブルと椅子を置いて、リフレッシュ&プチリゾート体験

テーブルと椅子を置けば、読書はもちろん、部屋ではなかなか捗らない勉強にも集中できるかもしれない。天気のいい日や夕暮れ時に、友人や恋人とごはんを食べたりお酒を飲んだりするのも楽しそうだ。

次のページでは、専用庭のあるアパート・マンションに住む際の注意点を紹介!

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