【日本最古の地下街】観光の街・浅草でディープでレトロな浅草地下商店街を散策してみた

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「浅草地下商店街」の生き証人がいる「亀すし」

きっと頑固な大将が黙々と切り盛りしているのだろう……とドキドキしながら暖簾をくぐると、そこには温厚な面持ちのご主人が待っていた。

オススメのちらし寿司をいただきながら「浅草地下商店街」の変遷を聞かせていただく。初代店主(ご主人の父上)は吉原の入り口で寿司屋を営んでいたが、地下街開通に伴う店舗募集を見て63年前に移転してきたとのこと。

「昔はここから松屋の花売場が見えてね。福ちゃんのところは証券会社だったんだよ。景気のいい時は常連さん達と〝友亀会(ともきかい)〟と称して旅行したり、楽しかったよ。店主が亡くなると店も終わっちゃうって感じでね、気がついたら開業年からやってる店はウチだけになっちゃったね」と、生き証人ならではの言葉があふれる。長く続くことの尊さに感じ入るばかりだった。

外国人観光客はうどん屋と間違えて入ってくるらしい、残念!|亀すし(浅草地下商店街)
外国人観光客はうどん屋と間違えて入ってくるらしい、残念!
何から何までセピア色。三社祭や仲見世通りの古い写真がずらり|亀すし(浅草地下商店街)
何から何までセピア色。三社祭や仲見世通りの古い写真がずらり
年季の入った厨房は一周まわってインスタ映え|亀すし(浅草地下商店街)
年季の入った厨房は一周まわってインスタ映え
意図せず3D効果を放つお品書き。けっして写真のピンが甘いわけではない|亀すし(浅草地下商店街)
意図せず3D効果を放つお品書き。けっして写真のピンが甘いわけではない
40年来の常連さんと昔話に花が咲く|亀すし(浅草地下商店街)
40年来の常連さんと昔話に花が咲く
寿司職人になって54年のご主人。常連さん達は〝カメちゃん〟と呼ぶ|亀すし(浅草地下商店街)
寿司職人になって54年のご主人。常連さん達は〝カメちゃん〟と呼ぶ
ちらし寿司750円。滋味あふれる自家製お新香付き|亀すし(浅草地下商店街)
ちらし寿司750円。滋味あふれる自家製お新香付き

「亀すし」で心もお腹も大いに満たされたし、そろそろ帰ろう……と思ったのも束の間。目線の先に忍者を発見!

昭和ノスタルジーに支配された「浅草地下商店街」で忍者、しかも背後には近未来風ディスプレイ。思わずカメラを向けると忍々ポーズで応えてくれた。よし、一体どういうことなのか話を聞いてみよう。

イケメン忍者にロックオン!
イケメン忍者にロックオン!

ワンカップ酒と缶詰で楽しむスタンディングバー「忍者場」

長身イケメン忍者の説明によれば、この店は平成29年9月にオープンしたばかりのスタンディングバーらしい。全国各地のカップ酒を常時約300種、カクテルやビールも約80種ラインナップしているとのこと。しかもノーチャージ、WiFiフリーだ。

客の約4割は外国人観光客らしく、お酒片手にコスプレやカラオケを楽しんでいくという。昭和一辺倒の「浅草地下商店街」に新風を吹き込んでる店だなぁ……とりあえず乾杯!

ずらりと並んだカップ酒の数々。もはやアートの領域|忍者場(浅草地下商店街)
ずらりと並んだカップ酒の数々。もはやアートの領域
ネオンカラーが否応なしに気分を上げてくれる|忍者場(浅草地下商店街)
ネオンカラーが否応なしに気分を上げてくれる
お酒のつまみにぴったりな缶詰や乾きものも盛りだくさん|忍者場(浅草地下商店街)
お酒のつまみにぴったりな缶詰や乾きものも盛りだくさん
人気のカップ酒は辛口浅草600円と忍者若戎800円|忍者場(浅草地下商店街)
人気のカップ酒は辛口浅草600円と忍者若戎800円
忍者アイランドアイスティー800円と忍者ウルトラジントニック800円|忍者場(浅草地下商店街)
忍者アイランドアイスティー800円と忍者ウルトラジントニック800円
乾杯は世界を一つにする!|忍者場(浅草地下商店街)
乾杯は世界を一つにする!
おもちゃのマイクと刀も売っていた。各200円|忍者場(浅草地下商店街)
おもちゃのマイクと刀も売っていた。各200円
店内では唄い放題、ただしマイクに電源は入っていないよ!|忍者場(浅草地下商店街)
店内では唄い放題、ただしマイクに電源は入っていないよ!
外国人観光客に大好評のコスプレ衣装も約20種あり|忍者場(浅草地下商店街)
外国人観光客に大好評のコスプレ衣装も約20種あり
お土産には手裏剣コースター(4種セット)1,000円をどうぞ|忍者場(浅草地下商店街)
お土産には手裏剣コースター(4種セット)1,000円をどうぞ
カップ酒ギャラリーの向かいには大きな鏡が設置されているので記念撮影に最適!|忍者場(浅草地下商店街)
カップ酒ギャラリーの向かいには大きな鏡が設置されているので記念撮影に最適!

地下探訪を終えて……

まもなく平成も終わるというのに、今なお昭和であり続ける「浅草地下商店街」は〝レトロ〟なんて甘っちょろい言葉では片付けられぬ、ディープな空間だった。

しかし、ユニークなアイディアで勝負する新しい店も登場していることがわかり、訪れる前に抱いていた〝消失しそうなの?〟というお節介な気持ちは薄らいだ。昔から続く店で人情に触れ、新しい店で好奇心を満たし、明日も楽しく生きていこうと思わせてくれる空間だった。

それは「浅草」という街の魅力に通じるかも知れない。古いものをとても大事にしているけれど、新しいものを楽しむ余裕もある街。そんな「浅草」に興味が湧いたなら、さっそく部屋を探してみよう!

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写真・文=野中かおり

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CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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