【日本最古の地下街】観光の街・浅草でディープでレトロな浅草地下商店街を散策してみた

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浅草文化を地下から支え続ける異空間へGO!

「浅草地下商店街」への出入口は4つ。銀座線浅草駅の出入口8と出入口6(新仲見世商店街内)、銀座線浅草駅改札口(出入口5・6・7・8方面)、東武線と銀座線の地下連絡通路からアクセスできる。

今回は「浅草エキミセ(松屋浅草)」そばにある出入口8から潜入してみることにした。

数年前に新調された案内板。正しくは〝地下商店街〟ではなく〝地下街〟なのか?|浅草
数年前に新調された案内板。正しくは〝地下商店街〟ではなく〝地下街〟なのか?

階段を降りると剥き出しのダクトや薄汚れたコンクリートがお出迎え。階下にはスタンディングスタイルの店らしきものが見える。

不思議な引力で地下へと誘う階段。急勾配なので慎重に降りるべし|浅草地下商店街
不思議な引力で地下へと誘う階段。急勾配なので慎重に降りるべし

階段脇にはショップリストが貼られていた。こちらも数年前に新調されたものと思われる。飲食店、理容店、整体院など22店舗が表示されており、そのうち3つはコインロッカーのようだ。

ショップリストには〝地下商店会〟と表示されている。どれが正式名称なのか?|浅草地下商店街
ショップリストには〝地下商店会〟と表示されている。どれが正式名称なのか?
いつの間にかマスコットができていた。その名もモグラのちか男くん|浅草地下商店街
いつの間にかマスコットができていた。その名もモグラのちか男くん
階段を降りきった右には東武線と銀座線をつなぐ地下連絡通路がある|浅草地下商店街
階段を降りきった右には東武線と銀座線をつなぐ地下連絡通路がある
地下連絡通路から見た「浅草地下商店街」入口。ここには〝地下商店街〟と書かれている……
地下連絡通路から見た「浅草地下商店街」入口。ここには〝地下商店街〟と書かれている……


階下に見えたスタンディングスタイルの正体は「立喰いうどん・そば 文殊」だった。浅草ダンディがひしめき合う様を横目に西へ通路を進むと、右に「700円カット」正面に「香香(シャンシャン)」の文字が現れる。

階段脇のショップリストには「香香(シャンシャン)」という店名は見当たらなかったので、新しく入った店だろう。「香香(シャンシャン)」を右手に向きを変えると、その先にはコインロッカーや金券ショップ、そして「浅草地下商店街」で2番目に古い店「福ちゃん」がある。

圧倒的インパクトのカット700円。外壁にカウンター風の出っ張りがあるのは前テナントの名残りか?|浅草地下商店街
圧倒的インパクトのカット700円。外壁にカウンター風の出っ張りがあるのは前テナントの名残りか?
中華料理でシャンシャン。上野の子パンダに便乗していない……はずがない!|浅草地下商店街
中華料理でシャンシャン。上野の子パンダに便乗していない……はずがない!
南へ続く通路はL字に曲がっていて、その先に銀座線浅草駅改札口がある|浅草地下商店街
南へ続く通路はL字に曲がっていて、その先に銀座線浅草駅改札口がある
通路のところどころに貼ってある〝就寝厳禁〟の貼り紙|浅草地下商店街
通路のところどころに貼ってある〝就寝厳禁〟の貼り紙

創業50余年の「福ちゃん」で名物焼きそばに舌鼓

昭和40年からここで営業している、焼きそばで有名な「福ちゃん」。50余年の歴史を物語るのは、飴色に染まった壁やカウンター。

居合わせた常連客の〝スーパーホッピー〟ことセキちゃん曰く「この汚さが良いんだ。リフォームなんかしたら二度と来ないよ」。名物の焼きそばは懐かしい銀皿で供される。アットホームで気取りない雰囲気が心地よく、つい長居してしまった。

銀座線改札口から徒歩0分のレトロジェニックな店・福ちゃん|浅草地下商店街
銀座線改札口から徒歩0分のレトロジェニックな店・福ちゃん
リーズナブルゆえ1000円あれば楽しく過ごせてしまうのだ|福ちゃん(浅草地下商店街)
リーズナブルゆえ1000円あれば楽しく過ごせてしまうのだ
焼きそばを仕上げる鉄板ブースは通路から眺められる|福ちゃん(浅草地下商店街)
焼きそばを仕上げる鉄板ブースは通路から眺められる
ソース焼きそば350円、餃子370円はセットで頼むと650円に(70円お得!)。瓶ビールは450円|福ちゃん(浅草地下商店街)
ソース焼きそば350円、餃子370円はセットで頼むと650円に(70円お得!)。瓶ビールは450円
常連客のセキちゃんと一緒に乾杯!|福ちゃん(浅草地下商店街)
常連客のセキちゃんと一緒に乾杯!
濃厚ソースでつやつやの中太麺にキャベツと揚げ玉がたっぷり|福ちゃん(浅草地下商店街)
濃厚ソースでつやつやの中太麺にキャベツと揚げ玉がたっぷり
左から店員のハルちゃん、ヒラサワさん、ミユちゃん|福ちゃん(浅草地下商店街)
左から店員のハルちゃん、ヒラサワさん、ミユちゃん

「福ちゃん」に別れを告げ、通路を北に戻ってみる。「福ちゃん」向かいの「Jプライス」は中古DVDや家電小物を揃えるディスカウントショップ。店主のナガイさんは「浅草地下商店街」会長だ。

元々は靴屋だった場所に「Jプライス」。アダルティなタイトルがずらり|浅草地下商店街
元々は靴屋だった場所に「Jプライス」。アダルティなタイトルがずらり
700円カットまで戻ってきたところ。通路向かいの「ラーメン山小屋」は今年1月に閉店してしまったとのこと|浅草地下商店街
700円カットまで戻ってきたところ。通路向かいの「ラーメン山小屋」は今年1月に閉店してしまったとのこと
「カットセブン」は絶賛営業中! 一級技術者が対応してくれる|浅草地下商店街
「カットセブン」は絶賛営業中! 一級技術者が対応してくれる
その隣の「宙遊健康院」では電極棒を使った施術が受けられるようだ|浅草地下商店街
その隣の「宙遊健康院」では電極棒を使った施術が受けられるようだ
〝お客様の声〟を読み、電極棒への興味は深まるばかり|宙遊健康院(浅草地下商店街)
〝お客様の声〟を読み、電極棒への興味は深まるばかり
浅草でワンダーです……!?|宙遊健康院(浅草地下商店街)
浅草でワンダーです……!?
電極棒の隣は「たんぼ」。多くの浅草芸人が通う店として有名|浅草地下商店街
電極棒の隣は「たんぼ」。多くの浅草芸人が通う店として有名

タイ通も納得のハンパない本場感を「モンティ」で満喫

「たんぼ」の真向かいにあるのが、タイ屋台料理の「モンティ」。日本人の味覚に迎合することなく、本場の味そのままに提供している。ゆえに辛い! とにかく辛い! しかしクセになる辛さ、つまり美味!

店員さんは日本語がほとんど通じないし、電飾はビッカビカだし、もちろんBGMもタイのポップチューンだし、タイの屋台街に迷い込んだようなバーチャル感が楽しい。

あれ、ココって浅草でしたよね?ってくらいの本場感|モンティ(浅草地下商店街)
あれ、ココって浅草でしたよね?ってくらいの本場感
ピンクの電飾がビカビカしてて、個人的には大好物なシチュエーション|モンティ(浅草地下商店街)
ピンクの電飾がビカビカしてて、個人的には大好物なシチュエーション
客のほとんどは女性。女子ってエスニック、好きだよねー|モンティ(浅草地下商店街)
客のほとんどは女性。女子ってエスニック、好きだよねー
テーブルに着くと運ばれてくるお冷。アルミカップにカラフルなストロー|モンティ(浅草地下商店街)
テーブルに着くと運ばれてくるお冷。アルミカップにカラフルなストロー
電飾ビカビカでメニューが読みにくい(けっして老眼のせいではない)|モンティ(浅草地下商店街)
電飾ビカビカでメニューが読みにくい(けっして老眼のせいではない)
ガパオ780円。この店で提供しているメニューで最辛レベルの〝唐辛子3〟だった|モンティ(浅草地下商店街)
ガパオ780円。この店で提供しているメニューで最辛レベルの〝唐辛子3〟だった
タイ風油そばのバミーヘーン680円。バミーは〝中華麺〟、ヘーンは〝乾いた〟という意味|モンティ(浅草地下商店街)
タイ風油そばのバミーヘーン680円。バミーは〝中華麺〟、ヘーンは〝乾いた〟という意味
バミーモンティ700円。イエローカレーベースに中華麺と揚げ麺、タイのお新香パカッドーンなどがてんこ盛り|モンティ(浅草地下商店街)
バミーモンティ700円。イエローカレーベースに中華麺と揚げ麺、タイのお新香パカッドーンなどがてんこ盛り
編集部員と食べ散らかしているの図。全て食べられると思っていたが、思いのほか量があった|モンティ(浅草地下商店街)
編集部員と食べ散らかしているの図。全て食べられると思っていたが、思いのほか量があった
食べきれなかったらパックや袋に入れてくれるよ!|モンティ(浅草地下商店街)
食べきれなかったらパックや袋に入れてくれるよ!

いやはや、食べ過ぎた。そして辛過ぎた。しかし、我々にはどうしても訪ねたい店がまだ残っている。そう、この「浅草地下商店街」が開業した当時から営業している店だ。「モンティ」の電飾でバカになった目をこすりながら、3軒隣りの「亀すし」へ向かった。

次のページでは、浅草地下商店街の生き証人と対面!

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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