【収納王子コジマジックさん直伝】 100均アイテムで便利な「浮かせる収納」を作る秘訣
100均アイテムで作れる「浮かせる収納」のアイデアを、コジマジックさんに聞いた

ワンルームや1Kなどの賃貸の一人暮らしの場合、収納が少なかったり、思い通りの場所に収納スペースがなかったり……収納で困っている人は多いだろう。
そんな時、ふと頭によぎるのは100均に並ぶ収納グッズの数々……。しかし、100均のグッズを使った浮かせる収納にはちょっとしたコツが必要だ。
今回はテレビやYouTubeで大活躍の収納王子コジマジックさんに、部屋を狭くすることなく、100均グッズで「浮かせる収納」を作るコツを聞いた。

このページの目次
- 100均アイテムで作れる「浮かせる収納」のアイデアを、コジマジックさんに聞いた
- 100均グッズでもできる⁉︎ 空中に浮かせる収納とは
- 浮かせる収納のメリット
- 浮かせる収納の注意点
- コジマジックさんからのアドバイス 100均グッズで浮かせる収納を作る前に取り組むべき3つのこと
- コジマジックさん直伝 100均アイテムでできる浮かせる収納アイデア
- 100均のウォールバーを使った浮かせる収納アイデア
- 100均のタオル掛けを使った浮かせる収納アイデxア
- 100均のつっぱり棒を使った浮かせる収納アイデア
- 100均のプラスチックチェーンを使った浮かせる収納アイデア
- 100均のゴムバンドを使った浮かせる収納アイデア
- 100均のフックを使った浮かせる収納アイデア
- 【番外編】デッドスペースを活かす収納アイデア
- 100均グッズを使った浮かせる収納で、自宅をパワースポットに!
100均グッズでもできる⁉︎ 空中に浮かせる収納とは
収納といえば、「棚や箱を買ってきて置く」と思っている人は多いだろう。 しかし収納用品を置いてしまうと、居住空間を侵食して狭い部屋はさらに狭くなりかねない。
そんな時、空中に浮かせる収納なら、さまざまな悩みを一挙に解決できる。
ただし「収納なら100均!」と、何も考えずに店に直行してしまう人がいるが、その前に行うべきいくつかのステップがあるので注意しよう。
まずは浮かせる収納のメリットと注意点から紹介する。
「片づけが苦手な人ほど収納グッズを沢山持っている」なんてこともありますよ!
▽100均アイテム以外の浮かせる収納アイディアはこちら
浮かせる収納のメリット

浮かせる収納の魅力は、空中に収納スペースを作り出すこと以外にも沢山ある。
ここでは浮かせる収納のメリットを、コジマジックさんに3点あげてもらった。
浮かせる収納メリット① 居住空間を広く使える
床に収納用品を置かず、壁に設置したり空中に浮かせたりする収納は、居住空間が狭くならないため圧迫感を感じない。
また人は床が多く見えると「広い」と感じやすい。床にモノを置かない浮かせる収納なら「収納を置いたせいで狭くなった」と感じず、ストレスフリーだ。
部屋の空間を最大限使う方法を考えた究極が「空中収納」(浮かせる収納)でした。
浮かせる収納メリット② しまいやすく・出しやすい
最初から部屋にある収納と違い、自分が使う場所に自分で作る「浮かせる収納」は、オーダーメイド並みに使いやすい。
ただし収納を作る時は「使う場所の近くに」が鉄則。これを守らないと、使いやすい収納にはならないので注意しよう。
収納を作ることが目的にならないように気をつけましょう。
浮かせる収納メリット③ 掃除が楽になる
床置きの収納と違い、浮かせる収納は掃除機もかけやすく、ロボット掃除機やフローリングモップを使う際もラクラク。
また床に溜まりやすいホコリも、浮かせてあれば吸着しづらいので、収納したモノがいつでもすっきり清潔なのも嬉しい。
浮かせる収納とロボット掃除機の相性は最高です!
浮かせる収納の注意点

いいことづくめの浮かせる収納だが、取り入れる際に注意すべき点もある。
ここでは浮かせる収納の注意点を、コジマジックさんに3点あげてもらった。
注意点① 部屋を傷つけないように配慮する
人から借りているモノに傷をつけないのは、人としてのマナー。賃貸物件に住んでいる場合は、壁や柱、床などに傷を残さないように細心の注意を払おう。
また賃貸物件の入居者には「原状回復義務」があり、収納を作るために部屋に傷をつけてしまうと、退去時に修繕費を請求されることもある。
次に住む人のことも考えて、傷つけないように配慮しましょう。
注意点② 圧迫感が出ないように工夫する
これまで何もなかった壁や空間に新たに収納を作ることになるので、物理的に出っぱったり、見た目の圧迫感を感じたりすることもある。
色を揃えたり、透け感のあるプラカゴなど軽い印象の収納グッズを使うなどの工夫をしよう。
浮かせる収納の活用方法に迷っても大丈夫!記事の後半で具体的な浮かせる収納アイデアを紹介するので参考にしてください。
注意点③ 安全性を考慮する
浮かせる収納ではつっぱり棒や両面テープなどを使うことが多いので、基本的にあまり重いモノを収納するには向かない。
浮かせる収納に限らないが、「重いモノは下、軽いモノは上」「滑り止めや固定具を使う」など、地震対策や耐荷重は十分考えよう。
製品の説明書をしっかり読んで正しく使用しましょう。
コジマジックさんからのアドバイス 100均グッズで浮かせる収納を作る前に取り組むべき3つのこと

「さぁ浮かせる収納を作るぞ!」とまず収納グッズを購入してしまう人は多い。
特に100均の品揃えは年々魅力的になり、つい使う予定がなくても買いたくなってしまう。
ここでは浮かせる収納を作る前にすべきことを、コジマジックさんに3点あげてもらった。
取り組み① モノの数を減らす
そもそも人の持ち物は平均1500アイテムといわれ、クローゼットからモノが溢れているタイプの人だと2000アイテムほどなのだそう。
それに対し、ホテルや旅館などの部屋にあるモノは約150アイテム。
さほど不便を感じないホテルや旅館の10倍もモノを持っていたら、十分すぎるほどモノがあるということ。
まずはモノを収納する前に、モノを減らすことから始めてみよう。
ただし、モノが増えてしまいがちな人は「捨てるのが苦手」な人が多いので、最初に「捨てる」ことに焦点を当てると作業が進まない。
まずは「お気に入りを残す」という観点で、自分の持ち物を見直してみよう。
モノが捨てられなかった人もお気に入りのモノを残すという視点で作業するとびっくりするくらい片づけやすくなります。
取り組み② むやみにデッドスペースを有効利用しようとしない
収納を作るとなると、「このスペースがもったいない」「有効に使いたい」と、デッドスペースや使っていない場所を躍起になって探してしまいがち。
しかし今デッドスペースになっているのは、その場所が「使いづらい」からに他ならない。使っていない場所やデッドスペースを有効利用しようとして、先に「場所」を決めるのはやめよう。
デッドスペースを使いたくなる気持ちはわかりますが、そこをグッとこらえて使いやすい収納を目指しましょう。
取り組み③ 「使う場所の近くに収納」を徹底する
収納を考える際に、一番大切なのが「使う場所に置く」こと。使う場所から離れた場違いな収納は、部屋が散らかってしまう原因になる。
また「アイテムを出す・しまう」ためのアクション数が多いのも、片づかない理由の一つ。浮かせる収納を作る際は、必ず「どこで使うか」「取り出す・しまう際のアクション数」を考えて設置しよう。
例えばキッチン収納の場合は、フライパンはコンロの近く、ザルやボウルはシンクの近くといったように収納すると使いやすくなります。
コジマジックさん直伝 100均アイテムでできる浮かせる収納アイデア
床面積を占有しない「浮かせる収納」は、狭い部屋の収納としては非常に優秀。
今回は手軽に「100均」で手に入る、「ウォールバー」「タオル掛け」「つっぱり棒」「プラスチックチェーン」「ゴムバンド」「粘着フック」といったアイテムで作る浮かせる収納を、コジマジックさんからご紹介。
また最終章の番外編では、デッドスペースを活かした収納アイデアも提案してもらった。
コジマジックさんの目からウロコの「100均アイテムを使った浮かせる収納」で、お部屋をすっきり変身させよう。
ここからは具体的な浮かせる収納アイデアをどんどん紹介していきます!
100均のウォールバーを使った浮かせる収納アイデア
浮かせる収納アイデア①キッチンの引き出し

商品名:インテリアウォールバー(セリア)
価格:110円×2本
使い方:コの字型のウォールバーを2本、吊り戸棚の下部分に両面テープなどで貼り付けて、プラスチックカゴの出っぱり部分を通す。
吊り戸棚の下はデッドスペースになりがちなので、ウォールバーを引き出しのレール代わりに使えば、引き出し式の「浮かせる収納」ができあがる。
乾物や食品ストックなど、キッチンの細々した軽いモノを入れて置くのに便利です!
浮かせる収納アイデア②CD収納

商品名:インテリアウォールバー(セリア)
価格:110円(1本)
使い方:コの字型のウォールバーを壁に取り付け、CDやポストカード、本や雑誌などの見せる収納として飾る。
賃貸の場合は壁に直接ではなく、半透明の養生テープを壁に貼り、その上に強力両面テープなどで固定すると、壁にテープ跡が残ったり壁紙が傷付きにくい。
お気に入りのCDなどは壁面収納で見える場所に飾ると、気分もアガりますね。
100均のタオル掛けを使った浮かせる収納アイデxア
浮かせる収納アイデア①スリッパ収納

商品名:タオル掛け 粘着タイプ(ダイソー)
価格:110円(税込)×2本
使い方:玄関のシューズケースの扉の裏などにタオル掛けを設置し、スリッパを差し込んで収納する。
一人暮らしの部屋では玄関にスリッパ置き場を確保するのは難しい。しかし扉裏にタオル掛けを使うだけで、場所も取らずにサッと取り出せる収納になる。
タオル掛けはいろいろなモノを挟んで空中に収納できるので、「浮かせる収納」で大活躍する100均アイテムです。
浮かせる収納アイデア②タオル収納

商品名:タオル掛け 粘着タイプ(ダイソー)
価格:110円(税込)×2本
使い方:タオル掛け2本を立てに設置し、その隙間にタオルを丸めて収納する。
キッチンの棚や冷蔵庫の側面に設置すれば、手が濡れている時も使いたい時にすぐ取り出せて便利。
下から使い、洗濯後の新しいタオルを上から入れれば満遍なくタオルも使えます。
浮かせる収納アイデア②フライパンや鍋のふた収納

商品名:タオル掛け 吸盤タイプ(ダイソー)
価格:110円(税込)
使い方:キッチンの壁にタオル掛けを設置し、ふたを引っ掛けて収納する。吸盤部分を内側にズラせばミトンなども引っ掛けることができる。
鍋やフライパンのふたは、ツマミ部分が出っぱっているので収納に困る代表アイテム。ふたのサイズに合わせて、タオル掛けを選べばぴったりサイズの浮かせる収納に。
料理中でもすぐ使えて便利!吸盤タイプなら取り外しも簡単でお掃除も楽ですよ。
※編集部注:コンロの上などに設置すると、吊るした物の重みで落ちた時に危ないため、下に火の元や壊れやすいものがない場所に設置しましょう
100均のつっぱり棒を使った浮かせる収納アイデア
浮かせる収納アイデア①ぬいぐるみ収納

商品名:つっぱり棒
価格:110円(税込)
使い方:つっぱり棒を縦に設置し、ヘアゴムを結束バンドで固定する。各ゴムにぬいぐるみを挟みこむ。
子どものおもちゃやUFOキャッチャーの景品など、かさばりがちな「ぬいぐるみ」は、縦のラインで収納すると場所を取らない。
つっぱり棒の縦使いは、収納の範囲が広がってスペースを有効利用できます。かわいく飾るためにぬいぐるみの首ではなく、胴体部分をゴムで挟んでください。
浮かせる収納アイデア②キッチン壁面収納

商品名:つっぱり棒、すのこ
価格:各110円(税込)
使い方:つっぱり棒を縦に設置し、すのこのケタ(すのこをつないでいる木)部分を結束バンドでつっぱり棒に固定する。
壁に沿った壁面収納で、キッチンを狭くさせずに浮かせる収納スペースが確保できる。S字フックや木製ボックスを利用すれば、さらに収納力がアップ。
100均のペンキでインテリアに合わせた色を塗ってもおしゃれです。
浮かせる収納アイデア③洋服収納

商品名:つっぱり棒、ワイヤーネット、ハンガー
価格:各110円(税込)
使い方:ハンガーにぶら下げるように、ワイヤーネットを結束バンドで固定する。その2枚を橋渡しするように、ワイヤーネットを横に固定して収納棚にする。
ワイヤーネットは通気性が高いので、棚としても優秀。スウェットや部屋着、セーターなど、ハンガーに掛けない洋服の収納に最適です。ワイヤーネットでハンギングシェルフを作れば、クローゼットの収納力がさらにアップ。
目線から腰までの位置は、人が一番使いやすい高さ。使いやすいゾーンに棚を作ると入れやすいので、散らかさずに収納する癖がつきます。
100均のプラスチックチェーンを使った浮かせる収納アイデア
浮かせる収納アイデア①吊り掛け収納

商品名:プラスチックチェーン、リング付きピンチ
価格:各110円(税込)
使い方:部屋の「長押(なげし)」や扉などにフックでプラスチックチェーンを掛け、リングや紐つきのピンチを固定すれば、縦長の壁面収納のできあがり。
帽子やバッグなど、場所を取るモノの収納には最適。クローゼットの中に設置しても便利に使える。
ファミリーなら子どもの絵や作品など、ディスプレイを兼ねた収納ができます。
浮かせる収納アイデア②メガネ収納

商品名:プラスチックチェーン、吸盤フック
価格:各110円(税込)
使い方:鏡や姿見などに吸盤フックでプラスチックチェーンを渡し、メガネやサングラス、アクセサリーなどを掛ける。
メガネやサングラスは、サッと取って使いたいのに収納に困るグッズ。玄関の姿見や洗面所などに掛けて収納すれば、紛失防止にも。
サングラスやアクセサリーも、取り出しがスムーズで、すぐに元に戻せれば出番も増えて一挙両得です。
100均のゴムバンドを使った浮かせる収納アイデア
浮かせる収納アイデア①ボックスティッシュ収納

商品名:ゴムバンド、プッシュピン
価格:各110円(税込)
使い方:棚板やテーブルの下にプッシュピンでゴムバンドを固定し、ボックスティッシュを下向きに挟む。
ティッシュを見えない場所に隠す、手っ取り早いアイデア。座る位置のすぐ近くに設置すれば、必要な時にすぐに使えて卓上に置くより便利。
ゴムで固定しているので、ボックスの交換も簡単なのがポイントです。
100均のフックを使った浮かせる収納アイデア
浮かせる収納アイデア①ゴミ箱収納

商品名:粘着フック、プラスチックゴミ箱
価格:各110円(税込)
使い方:デスク下のキャビネットやテーブル下の棚側面など、見えない部分に粘着フックをつけ(マグネットでも可)、プラスチック製のゴミ箱を引っ掛ける。
ゴミ箱も隠しておきたいお部屋アイテム。デスクやテーブルの下の見えない部分に浮かせて設置すれば、部屋もスッキリ&掃除も楽々。
ゴミ箱が重いとフックの負荷が高まるので、プラスチック製などの軽いゴミ箱がおすすめです。
【番外編】デッドスペースを活かす収納アイデア
デッドスペースを活かす収納アイデア①洗濯機横の収納

商品名:ワイヤーネット
価格:各110円(税込)
使い方:洗濯機横の空きスペースに合わせてワイヤーネットを組み合わせ、結束バンドで留めて棚を作る。
洗濯機横のスペースは、洗濯パンの段差があり既成の収納は置きづらい。ワイヤーネットを組み合わせた棚を自作すれば、脚の長さを調整でき、オーダーメイド並みにぴったりの収納棚が作れる。
洗濯機横は工夫次第で意外と使えるスペースなので、大いに利用しましょう。中段はハンガーやホース、一番上には洗濯カゴを置くなど自分に使いやすくアレンジを。
デッドスペースを活かす収納アイデア②まな板収納

商品名:タオル掛け(ダイソー)
価格:110円(税込)
使い方:キッチンの壁にタオル掛けを設置し、まな板ホルダーとして利用。
まな板は立てかけるだけだと、置きにくかったり倒れたり……かといって置き型のホルダーは邪魔になる。タオル掛けなら、差し込むだけで複数枚、一度に収納できて使いやすい。
フックを引っ掛けたり、挟み込んだり、タオル掛けは本来の目的以外にも役立つグッズ。オリジナルの利用方法を考えるのも楽しいですね。
デッドスペースを活かす収納アイデア②アイロン台収納

商品名:ゴムバンド、粘着フック
価格:各110円(税込)
使い方:押し入れやクローゼットの壁などに粘着フックを取り付け、ゴムバンドに穴をあけてフックを通す。そこにアイロン台を挟んで立たせる。
アイロン台は壁に沿って置いても荷物を出すと倒れてきたり、位置がズレたりと安定させづらい。ゴムバンドをつけるだけで位置が固定でき、取り出しも簡単に。
なんてことないアイデアですが、アイロン台を固定させるだけで、荷物の出し入れがとても楽になりますよ。
100均グッズを使った浮かせる収納で、自宅をパワースポットに!
浮かせる収納もスッキリした部屋づくりも、最初に取り組むべきは「必要なモノの見極め」。
収納用具を買い集めても、収納場所をたくさん作っても部屋の広さは変えられず、モノが多すぎては片づかない。
100均に買い物に行くのは、必要なモノを残し、使う場所を特定して、収納する場所を決めてから。
「浮かせる収納アイデア」で部屋がスッキリと使いやすくなれば、「帰りたい場所」「ゆっくり休める場所」になり、きっと自分の部屋が「パワースポット」に変身するはず。
さぁ「必要なモノ」「大切なモノ」を厳選することから、スタートさせてみよう。
取材・文=元井朋子
※記載の商品価格・情報は2022年10月31日時点のもの