炊飯器を掃除して長持ちさせよう!捨て方やゴミとしての処分ルールも解説
使用頻度が高いからこそ、きれいに掃除しておきたい炊飯器

炊飯器の掃除、こまめにしてる?
米が主食の日本人にとって、炊飯器というのは掃除機や洗濯機と同じぐらい使用頻度が高い生活家電といえるだろう。一人暮らしで普段はあまり自炊をしない人であっても、炊飯器は定期的に使っているのではないだろうか。
米を炊いた後には内釜を洗うが、蓋や本体を定期的に掃除しているという人はさほど多くはない。直接食べるものに触れるものではないものの、やはりきれいにしておいた方がよいものなので、掃除の仕方や処分方法などを紹介していく。
そもそも炊飯器の掃除って必要?
米を炊く内釜についた汚れを放置すると雑菌が繁殖してしまうので、内釜は使うたびに洗わなければならない。一方、ほかのパーツは特に汚れることがないので、掃除をする必要があるのか疑問に思う人もいるだろう。
しかし、たとえ直接食べ物に触れないとしても、使っていれば徐々にそのパーツは汚れてしまう。米を炊くと、炊飯器自体が高温多湿の状態になるため、触れない部分のパーツにも水滴がつく。この水滴を放置すると雑菌が繁殖していき、カビが発生してしまうのだ。
また、米を炊いたときの水蒸気にはデンプン質が混ざっている。これが外釜や蒸気口に付着することでも同じように雑菌が繁殖してしまうので、こまめに掃除をする必要があるのだ。
炊飯器の掃除はどのくらいの頻度がよいの?
炊飯器の掃除は、パーツによって頻度が異なる。内釜や外釜は炊飯器を使うたびに洗わなくてはいけないが、外釜や蒸気口は1週間に1回程度で問題ない。
また、炊飯器の裏にファンがついている場合もある。ファンにホコリが蓄積するため、こちらは1年に1回程度を目安に掃除をしよう。
炊飯器の掃除方法

炊飯器の掃除方法をしっかり確認しよう
炊飯器の掃除をしたことがない場合、何から始めればいいのかわからないかもしれない。しかし、特に難しいこともなく、特別な掃除道具も必要ない。家庭にあるもので簡単にできるので、パーツごとの掃除方法をマスターしておこう。
まずは掃除に使うものをチェックしよう。
・食器洗い用のやわらかいスポンジ(硬いものは炊飯器を傷めるのでNG)
・食器用洗剤
・メラミンスポンジ(なくてもOK)
・綿棒
・布巾
これらの掃除道具を準備すれば、問題なく掃除を行うことができる。
炊飯器の掃除のやり方①:外側
炊飯器の外側は、水で濡らしてしっかり絞った布巾で拭いていこう。基本的に水拭きできれいになるが、仮に汚れがひどく水だけで落ちないようであれば、薄めた食器用洗剤を少量含ませて拭き取る。
拭き取った後は、布巾をきれいに洗って固く絞り、再度水拭きをして洗剤をすべて拭き取るようにしよう。蓋にファンの通気口がついている場合はホコリが溜まっていないかチェックして、汚れているようであればこちらもきちんと掃除をしてほしい。
炊飯器の掃除のやり方②:内釜、内蓋
内釜と内蓋は水洗いができるので、スポンジに食器用洗剤を含ませて洗おう。内釜の汚れは簡単に落ちるが、内蓋にはデンプン汚れがこびりついていることもあるのでしっかり洗ってほしい。
また、内釜にパッキンがついている場合は、パッキンの裏にデンプン汚れが付着していないか確認しよう。ここに汚れが残っていると、炊いた御飯にカビや雑菌がついてしまうかもしれない。
毎回内蓋を洗っているという人でも、パッキンの裏の汚れは見落とすことが多いので要注意だ。どちらも米を炊くときに使われるパーツなので、米粒やデンプン汚れをしっかりと落としておこう。
炊飯器の掃除のやり方③:通気口
通気口は蒸気の出口となるので、デンプン質を含んだ汚れが付着しやすい。また、空気中のホコリもつきやすいのでしっかり掃除をしよう。
通気口は取り外しができるので、本体から外して外側と内側を拭き取る。本体側も汚れていることがあるので、濡らして固く絞った布巾で拭き上げよう。
また、穴が空いている部分の汚れは布巾だと取りきれないことが多い。この場合、綿棒を少し湿らせてホコリを絡め取り、新しい綿棒で仕上げ拭きをするときれいになる。
炊飯器の掃除のやり方④:外釜・外蓋
内釜に熱を与える外釜は水を使ってしまうと故障の原因になってしまうため、濡らした布巾をしっかり絞って拭き上げる。外釜には焦げがつきやすいが、金属たわしなどを使うと傷がつく可能性があるので、メラミンスポンジを使って磨くといいだろう。
外蓋は軽く水拭きをすればきれいになるが、キッチンに置いてあると油汚れがついていることもある。油汚れは水拭きでは落ちないので、セスキ炭酸ソーダや油汚れ用スプレーを拭きかけて布巾で拭き上げよう。なお、簡単な汚れであればアルコールスプレーでも落とすことができる。
炊飯器の臭いが気になるときの掃除方法は?
汚れは落ちても、炊飯器の臭いが気になるということもあるかもしれない。特に、炊き込み御飯などをすると調味料の臭いがつきやすくなるため、臭いも除去しておくといいだろう。
臭い掃除には、脱臭効果があるクエン酸や重曹がおすすめだ。どちらも安全な成分なので、安心して掃除ができる。
クエン酸を使うのであれば20g程度を内釜に入れて、さらに水を8分目まで入れる。重曹を使う場合は、小さじ1/2を入れて、水は2合目まで入れよう。
仮に臭いがきつければ、水ではなくお湯を使うのをおすすめする。軽く攪拌したら、普通炊きの炊飯ボタンを押し、そのまま放置する。しっかり冷め切った後は中の水を捨てて、内釜と内蓋を洗えば臭いもすっきり落ちる。
炊飯器の掃除をするときの注意点
炊飯器を掃除する場合、いくつかの注意点があるので覚えておこう。
・炊飯直後は釜や蓋の温度が高いので冷めるまで待つ
・熱湯は変形や故障の原因になるので使わない
・クレンザーやナイロンたわし、漂白剤や金属へらは傷つけるので使わない
・内釜に重曹を多量に使うと傷むことがあるので適量を守る
・内釜が土鍋の場合、クエン酸は使わない
炊飯器の掃除は基本的に危ないことはほとんどないが、それでも掃除のタイミングや使用する道具によっては炊飯器の寿命を縮めてしまうので、上記の注意点をしっかり守ってほしい。
不要になった炊飯器の捨て方
炊飯器の故障や買い替えで処分するとなった場合、処分に困ってしまう人もいるだろう。サイズや素材によって異なるが、基本的に住んでいるところの自治体で指定されているので、市区町村のホームページや「家庭ゴミの出し方・分け方」などでチェックをしておくことが重要だ。
また、最近では便利なゴミ分別アプリもあるので、こういったものを活用して正しく処分をしよう。
炊飯器は「小型家電リサイクル法」の対象
炊飯器は小型家電リサイクル法の対象となる家電製品なので、決められたルールに沿ってきちんと処分する必要がある。貴重な資源となるものはきちんと再利用されるので、地球環境を守るためにも正しい処分方法を実践してほしい。
最近は、街中を巡回したり、チラシを配ったりする廃棄物回収業者や空き地で回収している業者などを見かけるが、中には違法な処分をしていることもあるので注意しよう。
環境省・経済産業省から認定を受けている事業者であれば、正しい方法でリサイクルを行っている。不安な方は自治体などに連絡を入れて処分するとよいだろう。
炊飯器をこまめに掃除して長く使おう!
毎日使う炊飯器は、内釜と内蓋さえ洗っていればよい、と思っている人も多いかもしれない。また、忙しい毎日の中で、炊飯器の手入れまでするというのは大変だろう。
しかし、後回しにすると臭いの原因となるカビや雑菌が繁殖したり、汚れ自体が落ちなくなってしまったりするなど、さまざまなトラブルが起こってしまう。炊飯器を長く使うためにもこまめに掃除をしておこう。