部屋の床がカーペットの賃貸物件とは?メリットや注意点をご紹介します

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カーペットをはじめ賃貸物件にはどんな床がある?

カーペット 物件

賃貸物件を探す際、部屋の床を気にしたことはあるだろうか。

ほとんどの賃貸物件ではフローリングが使われており、たまに畳の部屋を見かけるくらいかもしれない。しかし気に入った部屋の床が、フローリングでも畳でもなくカーペットだったということもある。

あまり馴染みのないカーペットの床材だが、転倒防止や防音性などメリットが多い。そこで今回は、部屋の床がカーペットの賃貸物件のメリットと注意点をご紹介する。

この記事でわかること
賃貸物件の床材の種類は「カーペット・フローリング・クッションフロア・畳」の4つ
床材がカーペットのメリット「クッション性がある」「床の冷たさを感じにくい」「音が響きにくい」など
注意点は「汚れると掃除が大変」「家具の跡が残りやすい」「ダニが発生しやすい」こと

カーペットの物件

まずは、カーペットが部屋の全面に敷いてある物件だ。

カーペットは和室の部屋に敷くことで洋風の雰囲気にできることから、昭和の時代に多くの家庭で使われていた。しかしダニやアレルギーの問題が取り上げられ、代わりにフローリングの床が使われるようになった。

現在の賃貸物件ではフローリングの床が多いが、中には防音対策としてカーペットを敷いてある物件もある。

フローリングの物件

2つ目はフローリングの物件だ。

フローリングは木材の床板のことで、ほとんどの賃貸物件でフローリングが使われている。特徴としては掃除がしやすく、ダニが発生しにくい。

一方で傷がつきやすかったり、底冷えで足が冷たくなったりするというデメリットもある。

クッションフロアの物件

3つ目はクッションフロアの物件である。

クッションフロアとは塩化ビニールの床材で、やわらかいのが特徴だ。カラーバリエーションが豊富で、無地や木目調など多くのデザインがある。耐水性があり手入れがしやすいので、賃貸物件ではキッチンや洗面所に使用されていることが多い。

また音が階下に響きにくく、食器などを落としても壊れにくい。しかし、冷蔵庫などの家具の跡がつきやすいというデメリットもある。

畳の物件

4つ目は畳が使用されている物件だ。

い草を原料とする畳は断熱性があり、新しい畳であればリラックス効果が期待される。古くから日本で使用されているため馴染みやすく、床に座る生活スタイルの人におすすめのものだ。

和室は古い賃貸物件で使われているイメージがあるが、おしゃれな空間としてあえて畳を採用している新築物件もある。

部屋の床がカーペットの賃貸物件のメリットは?

カーペット 物件

賃貸物件の床がカーペットの場合には、どのようなメリットがあるのだろうか。床材がカーペットのメリットは以下の5つだ。

1.防滑性・クッション性がある
2.床の冷たさを感じやすい
3.階下に音が響きにくい
4.ほこりが舞い上がりにくい
5.床の暮らしにぴったり

それぞれひとつずつ解説していこう。

防滑性・クッション性がよく安全性が高い

最初のメリットは、防滑性・クッション性があることだ。

カーペットはフローリングに比べ滑りにくく、クッション性もあるため足腰へ負担がかかりにくい。フローリングの床は滑りやすく、熱い鍋を運んでいる途中に転んでしまうと状況によってはやけどやけがにつながる。

その点カーペットはうっかり滑ってしまうというトラブルも比較的少ない。また、小物などを落としても、フローリングに比べて壊れにくい点もメリットだ。

床の冷たさを感じにくい

2つ目は、床の冷たさを感じにくい点だ。

フローリングの床が冷たく、部屋ではスリッパが欠かせない人もいるだろう。一般的に賃貸物件のフローリングには「複合フローリング」が使われており、こちらは断熱性が低く、冷気が床下に入り込んでしまうため底冷えをしてしまう。

その点カーペットは毛足があるため、冬の冷え込んだ朝でも冷たい床にヒヤッとすることなく起き上がることができる。

防音性に優れていて下の階に音が響きにくい

3つ目のメリットは、防音性に優れていることだ。

賃貸物件で気になることといえば生活音だろう。普段の足音などは階下に響きやすく、あまりにひどいと階下の住人から注意を受けてしまうこともある。

しかし、カーペットが敷いてある部屋はさまざまな音を吸収してくれるため、階下に音が響きにくいのだ。

夜勤などで生活スタイルが昼夜逆転になっている人や、在宅ワークなどで部屋にいる時間が長い人にとっては大きなメリットとなる。

ほこりが舞い上がりにくい

4つ目のメリットは、ほこりが舞い上がりにくいことだ。

カーペットはほこりが舞いやすいイメージがあるが、実際は逆である。カーペットの繊維がほこりを取り込む「ダストポケット効果」により、ほこりが舞い上がりにくいのだ。

反対にフローリングは掃除が手軽というメリットがあるが、歩くたびにほこりが舞い、ハウスダストを吸い込んでしまう。ハウスダストはアレルギーを引き起こす原因のひとつでもあるので、気になる人にとってはむしろカーペットの賃貸物件の方が住みやすい環境ともいえる。

床の暮らしにぴったり

最後のカーペットのメリットは、床の暮らしに合致するという点だ。

多くの賃貸物件で使用されているフローリングだが、床が硬いため、ソファやイスを置くケースがほとんどだろう。しかしカーペットの賃貸物件であれば、場所を取るソファを置かず、そのまま横になることもできる。

また床に座る暮らしは、部屋が広く感じられる。床中心にそろえた低めの家具で目線が低くなり、開放感のある部屋になるのだ。

もともと床に座る生活だった人はもちろん、それ以外の人もカーペットの部屋を機に床に座るスタイルに変えてみてもいいだろう。

部屋の床がカーペットの賃貸物件の注意点と対策は?

安全性や防音性、ハウスダストのことを考えると多くのメリットがあるが、注意点も確認しておく必要がある。

部屋の床がカーペットの賃貸物件では、以下の3つに注意しなければならない。

1.汚れがつくと掃除が大変
2.家具の跡が残りやすい
3.ダニが発生しやすい

注意点と一緒に対策方法も解説するので、それぞれ見ていこう。

汚れがつくと落ちにくく掃除が大変

まず注意する点は、汚れがつくと掃除に手間がかかることだ。

ジュースやコーヒーなどの飲み物をこぼした場合、フローリングであればティッシュで拭くだけで終わるが、カーペットではなかなか簡単にはいかない。

対策としては、まずこぼした部分を乾いたタオルで汚れを吸い取る。水分がなくなった後は少量のきれいな水をかけ、また同じようにタオルで拭いていき、水分がなくなるまでこの作業を繰り返す。タオルで強くこすらずに、軽く叩くように汚れを取ろう。

家具の跡が残りやすい

2つ目は、家具の跡が残りやすいことだ。

本棚やテレビ台などの家具を長期間置いていると、家具の重みで跡が残りやすくなる。模様替えをしたら目立つ場所に跡が残ってしまったということもあるだろう。

賃貸物件のカーペットを丸ごと変えることができないが、家具跡を元通りにする方法はある。お湯で濡らしたタオルをへこみ部分に乗せ、水分を含ませたらタオルを外し、ドライヤーの温風をあてながら洋風ブラシで起毛させていく。また、アイロンのスチームをかけながらブラシで起毛する方法もある。

いずれも簡単な方法だが、カーペットの素材によっては難しい場合があることを覚えておきたい。

ダニが発生しやすい

最後の注意点は、ダニが発生しやすい点だ。

ダニは湿度60%以上、室温25℃以上の高温多湿を好み、人間の皮脂や髪の毛などを餌にしている。そのため、保湿性・気密性があるカーペットはダニが発生しやすいのだ。

ダニを発生しにくくするために、日常的に掃除をする必要がある。食べかすや髪の毛など、ダニの餌になるものをそのままにせず、カーペットを清潔に保とう。

また、換気を行い湿度を下げることも有効な方法だ。ダニは高温多湿を好むため、特に湿度が上がりやすい梅雨から夏の時期に繁殖するといわれている。換気をしっかり行い、定期的に湿度を下げるようにしよう。

ダニが繁殖してしまうと、「ダニアレルギー」を発症してしまう可能性がある。こまめに掃除や換気をすることで、ダニが発生しにくい環境づくりをしておこう。

注意さえすればカーペットの物件は快適に過ごせる!

カーペットは防音性・防滑性があり、床の冷たさを感じにくくするなど多くのメリットがある。フローリングの賃貸物件ではこれらのメリットを得るために、自分でラグやカーペットを購入している人も多い。最初から床がカーペットになっているのは、購入の手間や費用が省けるうれしいポイントだ。

ダニが発生しやすいといった注意点もあるが、日頃から気をつけて掃除を行い、カーペットの賃貸物件で快適に暮らそう。

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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