一人暮らしの水道代の平均は?用途別の節約術も紹介
一人暮らしの水道代の平均は?節約方法を知りたい!

一人暮らしをすると、家賃や管理費など毎月必要となる固定費が発生するが、その中でも使い方によって請求額が大きく変わるのが水道代だ。水道は調理から入浴、掃除などあらゆるものに使用するため、知識を持っておかないと「一人暮らしなのに水道代が高い」ということになってしまう。
今回は、水道代の平均から水を多く使いやすい場所、水道代の節約術などについて解説していくので、生活費を抑えたいと考えている方はぜひ参考にしてほしい。
この記事でわかること
水道代の月平均は約2,000円!使用量での料金の変動は大きいが、季節による変動はあまりないのが特徴
一人暮らしで最も水道代がかかるのは「お風呂」!シャワーヘッドを節水タイプに変えれば節約可能
「トイレ」や「洗濯」の時にも節約可能!「トイレのレバーの大小を使い分ける」「洗濯物はできるだけまとめて洗う」など
このページの目次
一人暮らしの水道代の平均
水道代といっても、払ったことがない人からすると、いったいいくらなのか想像がつかないかもしれない。
まずは総務省統計局が発表した、2020年における単身世帯の水道料金の平均金額を見ていこう。
冬季(1月~3月) | 2,076円/月 |
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春季(4月~6月) | 2,305円/月 |
夏季(7月~9月) | 2,071円/月 |
秋季(10月~12月) | 2,242円/月 |
この表から計算すると、水道代の月平均は、約2,000円ということがわかる。ガス代は冬になると高くなり、電気代は夏になると高くなるという傾向があるが、水道代は1年を通してほぼ変化がないのが特徴だ。
1ヶ月約2,000円というのが高いか低いかは人それぞれだが、工夫すればさらに安くすることが可能といえるだろう。
水道代は従量課金制!明細の読み方と計算方法
水道代は従量課金制と呼ばれる方式に則って計算されている。しかし、計算には若干の知識が必要で、これがどのようなものなのかわからないという方も多い。ここからは、水道代の明細の読み方と計算方法について解説していく。
一人暮らしの水道代:明細の読み方
水道代の明細にはたくさんの項目が記されている。一人暮らしをする際に特に内容を知っておいてほしいのは、次の3つだ。
- 基本料金
基本料金とは、契約をしていると自動的に発生する料金のこと。水道を使ったか使わなかったかにかかわらず一定の料金がかかる。
基本料金は口径(水道管の大きさ)によって金額が変わる。口径は13mmや20mm、25mmなどがあり、現在では20mmが主流だ。
- 従量料金
基本料金に加え、使った水の量に応じて支払うのが従量料金。1立方メートルあたりの単価が段階的に課金されていく。
たとえば東京都の場合、5立方メートルまでの従量料金は無料だが、5立方メートルを超えると1立方メートルごとに従量料金が加算される。この単価は、水道使用量が多くなればなるほど上がっていくのが基本だ。
- 下水道料金
下水道料金は、各家庭の汚水排出量・料率によって金額が決まってくる。
一人暮らしの水道代:計算方法
水道代は、以下のように上水道と下水道でそれぞれ計算方法が異なる。
上水道の計算方法 | (基本料金+従量料金)×消費税 |
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下水道の計算方法 | 規定の料率に基づく料金×消費税 |
なお、下水道には上水道のように、水量を計るメーターが設置されていない。そのため、上水道の使用量を下水道への排水量とみなして下水道の使用料を計算している。
参考:東京都水道局
一人暮らしの生活でもっとも水道代がかかるのは「お風呂」

大幅な増減がないのであれば、水道代の節約は不要だと思う人もいるだろう。しかし、適当な使い方をするとすぐに料金に反映されることになる。水道代が高額にならないようにするには、日常生活の中で水を多く使いやすい場所を把握し、なるべく無駄に使わないようにする必要がある。
日常生活の中でもっとも水を使うのは「お風呂」だ。一般的な大きさの浴槽に水を張ると、おおよそ14Lから18Lの水を使用するため、毎日入浴していれば相当量の水を使うことになる。中には「自分はほとんどシャワーで済ますから大丈夫」と思う方もいるかもしれないが、実はシャワーを10分浴びるのと浴槽に水を溜める量はほとんど変わらない。
そのため、もし朝晩2回シャワーを使った場合、当然水道代も高くなってしまう。水道代を安くするには、まずお風呂の水の使用を抑えることから始める必要があるといえる。
お風呂の水道代の節約術①:湯船に湯を張らず、シャワーだけ使う
手軽に実践できる節約術は、湯船に湯を張らずシャワーだけを使うという方法だ。上記で、「シャワーを使うのも入浴するのも使用する水の量は同じ」ということを紹介したが、あくまでも「シャワーを10分使った場合」のことである。
つまり、5分でシャワーを済ませれば入浴するよりも節約できるので、可能であればシャワーの時間を短くしてみよう。
お風呂の水道代の節約術②:シャワーは流しっぱなしにしない
冬場はちょっときついかもしれないが、春や夏など暖かい季節であれば、シャワーを流しっぱなしにしないことが節約につながる。シャワーをこまめに止める癖をつけておけば、たとえ10分間使っても水の使用量を減らすことが可能だ。
お風呂の水道代の節約術➂:シャワーヘッドを節水タイプのものに取り替える
シャワーはずっと流しっぱなしにしたいという人は、シャワーヘッドを節水タイプのものに取り替えよう。最近は、節水タイプでも水圧が弱くならない、水量が減らないというハイスペックなものもあるので、口コミをチェックして評価が高いものを選ぶといいだろう。
お風呂の水道代の節約術④:追い焚きと足し湯なら足し湯を選ぶ
水道料金で考えると追い焚きの方が節約になるが、冷たい水を温める追い焚きというのはガス料金が相当に高くなる。特に冬場は足し湯にした方が節約になるので、季節によって臨機応変に対応しよう。
一人暮らしでお風呂以外の水道代を節約する方法

前述の通り、お風呂の水の使用量を抑えることで水道代の節約が叶う。しかしお風呂以外でも気をつけることで、より大きな節約に期待できるだろう。ここからは、お風呂以外で実践できる節約術について解説していく。
一人暮らしの「トイレ」にかかる水道代を節約する方法
トイレはそこまで水道代に影響を与えることはないが、少しでも節約したい場合はレバーの大小を正しく使い分けることが大切だ。常に「大」を使っているとその分下水に流れる水が増えてしまうため、適切に大小を使い分けることを意識してほしい。
一人暮らしの「洗濯」にかかる水道代を節約する方法
洗濯の場合は、洗濯機の使い方次第で水道料金も変わってくる。節約術を実践すると、少しではあるが水道代に反映されやすい。
洗濯にかかる水道代の節約術①:洗濯物はできるだけまとめ洗いをする
季節にもよるが、一人暮らしであればそれほど洗濯が溜まらない日もあるだろう。洗濯物が少ない場合、水の量を減らして洗濯をすればいいと思う人も少なくはないが、洗濯の回数を抑えた方が節約になるのでできるだけまとめ洗いをするように心がけよう。
洗濯にかかる水道代の節約術②:お風呂の残り湯を使って洗濯をする
入浴をした際は、お風呂の残り湯を使って洗濯をしよう。最近は、残り湯で洗濯するモードが搭載されているものも多い。また、自動で風呂の水を吸い上げて洗濯できる洗濯機もあるので、購入する際にこういった機能がついているものを選ぶと良いだろう。
一人暮らしの「キッチン」にかかる水道代を節約する方法
水道代の節約において、お風呂の次に意識したいのがキッチンで使用する水だ。水回りといわれることからわかるように、キッチンでは調理でも洗い物でも多くの水を使うものだ。油断をすると水道料金が跳ね上がることがあるため、以下で紹介する節約術を実践して無駄な出費を抑えよう。
キッチンにかかる水道代の節約術①:食器を洗う際は水を出しっぱなしにしない
キッチンでもっとも無駄に水を使うことになるのが、食器を洗う際に水を出しっぱなしにすることだ。洗い物の途中で別の作業をする場合、必ず水を止めるようにしよう。
キッチンにかかる水道代の節約術②:食器はある程度溜まってからまとめて洗う
シンクに汚れた食器が溜まっているのは気持ち悪いかもしれないが、少ない量であれば、ある程度溜まってからまとめて洗うのがベストだ。汚れた食器でも、水をシンク内に溜めてそこに入れておけば見た目もさほど気にならない。朝と昼の分ぐらいであればそこまで気にならないので、なるべくまとめ洗いをするようにしよう。
キッチンにかかる水道代の節約術③:油ものを洗う際は事前にキッチンペーパーなどで軽く汚れを拭き取ってから洗う
油がついたままの鍋や食器を洗うと洗剤をたくさん使うため、すすぎではかなりの水を使うことになる。炒め物や揚げ物で油汚れがついている場合、キッチンペーパーなどで油を軽く拭き取ってから洗うようにしよう。
キッチンにかかる水道代の節約術④:余裕があれば、食洗器でまとめて洗う
食洗機を持っているのであれば、まとめて洗うことで水道代の節約が叶う。ただし、少ない量だと無駄に水を使ってしまうため、状況に合わせて食洗機を使うようにしよう。
キッチンにかかる水道代の節約術⑤:野菜の下茹でには電子レンジを活用する
野菜をお湯で茹でると、水道代はもちろんガス代もかかってしまう。電子レンジを使えば電気代だけで済むので、下茹では電子レンジを活用しよう。
一人暮らしの水道代を節約するなら「口座振替」にするのもおすすめ

手っ取り早く水道代を節約するなら、支払い方法を口座振替にするのがおすすめだ。水道代の支払いは、払込用紙による現金払いやクレジットカード決済のほか、銀行口座から自動的に引き落としがかかる口座振替がある。
また、口座振替で1回あたり数十円ほどの割引を実施している自治体も多い。1ヶ月ごとで見ると大きな金額ではないものの、年換算では500円以上も安くなることもあるので見逃せない。
しかし、申請から口座振替開始まで1~2ヶ月ほどかかる場合もある。手間がかからない節約術のひとつなので、現金払いにしている方はできるだけ早めに手続きを行ってほしい。
水道代の疑問や悩みを解決して、快適な一人暮らしをしよう!
一人暮らしをするとあらゆる出費がかさんでしまうため、項目ごとに節約をすることが重要となる。水道代自体はそこまで高額ではないものの、水の使い方を少し見直すだけで節約できることも多い。
逆に、いい加減な使い方をしている場合、ファミリー世帯と同じぐらいの水道料金がかかってしまうこともある。水道代の疑問や悩みを解決しつつ、無理のない節約を実践して快適な生活を送ろう!
2022年1月加筆=CHINTAI情報局編集部