プロパンガスとは?都市ガスとの違いを徹底解説

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プロパンガスとは? 賃貸物件を選ぶときはガスの種類に要注意!

賃貸物件を選ぶ際は、都市ガスかプロパンガスかに着目しよう!

賃貸物件を選ぶときに「プロパンガス」や「都市ガス」といった記載がされているのを目にしたことはないだろうか。
賃貸物件を含む一般の住宅では、プロパンガスと都市ガスのどちらかが使われている。
今回は「プロパンガス」の特徴や都市ガスとの違い、メリット・デメリット、料金などを徹底的に解説していく。
引越しなどでガス会社を検討している人は、ぜひ参考にしてほしい。

プロパンガスの特徴

プロパンガスと都市ガスには、主に以下のような違いが挙げられる。

● 原料
● 供給方法
● におい
● 重量

具体的にどのように違うのか、詳しく見ていこう。

プロパンガスの特徴:原料

プロパンガスは、プロパンやブタンといった「液化石油ガス」を原料にしてつくられるガスのことだ。液化石油ガス(Liquefied Petroleum gas)を略して別名「LPガス」とも呼ばれる。
CO2の排出量が少ないため、環境にやさしいクリーンなエネルギーといわれているのだ。

プロパンガスの特徴:供給方法

プロパンガスは簡単に液体にできるのが特徴だ。
液体になると体積が1/250になるので、プロパンガスはガス容器に充填して容易に持ち運ぶことができる。
どんな場所の契約者にも配送して供給することができるのも特徴の一つだろう。
とくに都市ガスが引けない地方や離島にとっては、プロパンガスは重要なエネルギー源となるのだ。

プロパンガスの特徴:におい

プロパンガスも都市ガスも本来においは全くない。
しかし、ガス漏れにすぐに気がつけるように人工的ににおいがつけられている。
都市ガスにも同様に、人工的なにおいがつけられている。

プロパンガスの特徴:重量

プロパンガスは空気よりも重いのが特徴だ。
万が一家の中でガスが漏れたときは低い場所に溜まるので、窓を開けてほうきやうちわなどを使って外にかき出す必要がある。そのため、プロパンガスを使用している家庭では、ガス漏れ警報機が下の方に設置されている。
一方、都市ガスは空気より軽いので、ガス漏れの際は空中に放散されやすい。

プロパンガスのメリット・デメリット

プロパンガスのメリット・デメリットについて確認しよう

そんな4つの特徴があるプロパンガス。
料金が高いと思われがちなプロパンガスだが、メリットもたくさんあるのだ。
ここからは、プロパンガスのメリットとデメリットについて詳しく見ていこう。

プロパンガスのメリット①:災害に強く、災害時の復旧も早い

液体になると体積が小さくなるプロパンガスは、ガスが入った容器を配送して供給する分散型エネルギーのため、災害に強いエネルギーだといえる。
また、災害が起こったときにもプロパンガスの方が使い勝手が良い。
たとえば、災害が起きると都市ガスはガス導管なども点検しなければいけないので、復旧まで時間がかかってしまう。
一方でプロパンガスは、各家庭のガスボンベと周辺を1戸単位で点検するだけなのですぐに復旧できるのだ。
さらに、プロパンガスはガスボンベと使用するための設備さえあればどこへでも供給できるため、普段ガスを使わない避難所にもガスが供給できるというメリットもある。

プロパンガスのメリット②:どこでも使用でき、対応エリアが広い

プロパンガスは、ガスボンベと必要な設備さえあれば、離島や山間部などを含め日本全国どこにいても使用できる。
しかし、都市ガスは、都市ガス専用の特別なガス管がなければ使うことができない。
そのため、都市部以外ではまだまだ使えない地域が多い。
都市ガス用のガス管は日本全国の約6%にしか配管されていないため、普及率は低いのが現状だ。

プロパンガスの賃貸物件がおすすめの人:料理をする際に火力が欲しい人

プロパンガスの発熱量は都市ガスの約2倍以上ある。
火力が強いため、炒め物や中華料理など火力が必要な料理を頻繁に作る方にはプロパンガスがおすすめだ。
強火で手早く調理ができるため、料理時間の時短にもつながるだろう。

プロパンガスの賃貸物件がおすすめの人:自炊をしない人

自炊は全くしないという方にもプロパンガスがおすすめである。
料理をしなければガスを使う頻度が少なくなるため、ガス代が比較的高いプロパンガスでも問題ないだろう。

プロパンガスの賃貸物件がおすすめの人:お風呂はシャワー派の人

家庭内でガスを最も使うのがお風呂を溜めるときだ。
普段シャワーしか使わない場合は、プロパンガスの方がコストパフォーマンスが高い可能性がある。

プロパンガスのデメリット①:価格が高い

プロパンガスの大きなデメリットは、都市ガスに比べて料金が高いことだ。
地中にあるガスの管を通して供給される都市ガスに対して、人がガスボンベを各家庭に供給するプロパンガスの方が人件費や運送費がかかってしまうからである。
さらに、プロパンガスは熱量が都市ガスの2倍以上あるので、その分都市ガスよりも1.5〜2倍ほど金額が高くなってしまうのだ。

プロパンガスのデメリット②:契約後に料金が値上がりすることがある

プロパンガスは販売業者が自由に金額を決めることができるため、それぞれの販売業者が好きなタイミングで値上げをすることが可能だ。
原油価格の高騰など、やむを得ない値上げは仕方ないが、会社の勝手な都合により値上げが行われるケースもある。
知らない間に高い料金を払い続けることのないようガスの料金はしっかりと確認しておこう。

プロパンガスの賃貸物件に向いていない人:ガス料金の変動が気になる人

プロパンガスの料金は、原油価格の変動や住宅状況の影響を受け変わりやすいのが特徴だ。
ガス代が変動すると毎月の生活収支が予測がむずかしくなるため、ガス代が変動すると困るという方はプロパンガスに向いていないといえる。

プロパンガスの料金制度

プロパンガスは料金公開が義務づけられておらず、販売業者が自由に金額を設定することができる制度のため、会社によって料金がバラバラだ。
これは一見デメリットのように感じられるかもしれないが、料金やサービス内容を元にさまざまな販売業者を比べて自分に合った会社を選ぶことができるという特徴がある。

プロパンガスの適正料金は?

料金がバラバラなプロパンガスは、原油の仕入れ料金や人件費がそれぞれの販売業者によって異なるため、適正価格を定めるのが難しいといわれている。
住んでいる場所や賃貸物件の形態によって相場が変わるので、自分自身で複数の会社から見積もりを取って適正価格を見極めることが重要だ。
しかし、賃貸物件の多くは各個人ではなく大家さんがプロパンガス会社と契約しているケースが多いので、個人間でガス会社を変更するのはむずかしいのが実情である。

プロパンガスの特徴・メリット・デメリットを理解して、自分に合ったガスを選択しよう!

都市ガスに比べて毎月のガス料金は高いが、都市部以外でも幅広く使用でき災害時にも安心なプロパンガス。
プロパンガスは販売業者によって価格が異なるので、ガス代が高いと感じた場合は無駄に高すぎる金額を払っていないか確認する必要があるだろう。
賃貸物件では部屋ごとにガス会社を変えるのが難しいため、賃貸物件を選ぶときは、プロパンガスと都市ガスのどちらを使っているか事前に把握しておこう。
賃貸物件を選ぶときはガス料金だけでなく、家賃や初期費用を含めたトータルの金額で判断をしよう!

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