【住む街ガイド】小説『桜の下で待っている』の舞台・花巻は山と空が美しい街だった

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小説『桜の下で待っている』(彩瀬まる・著)の舞台である花巻。そんな花巻の住みやすさを小説からピックアップしてみた

桜の下で待っている 彩瀬まる・著 1512円 実業之日本社

桜の下で待っている
彩瀬まる・著 1512円 実業之日本社

『桜の下で待っている』のあらすじ

婚約者の実家である福島を訪ねることに不安と緊張を抱く律子。両親が離婚し故郷と呼ぶ場所を持たないさくら。それぞれの事情で東北新幹線を利用する男女4人と、社内販売に携わる女性を主人公に描いた連作短編集。

山の香りに誘われて街を歩きたくなる花巻の魅力

『桜の下で待っている』は故郷がテーマの短編集。

花巻が舞台なのは4話目の「ハクモクレンが砕けるとき」だ。主人公は小学4年生の知里。叔母の結婚式に参加するため、母親の故郷である花巻へ向かい、そこで不思議な体験をする。その中で、花巻の自然はさりげなく、しかし瑞々しく描写されている。「和菓子の匂い」と知里が勘違いした、街全体に漂う山の匂い。花巻は東西を山で囲まれているので、そのためだろう。

花巻の街並みは、背の高い建物が少ない。空が高く、広く見える景観の良さが特徴。山の甘い匂いを楽しみながら、ゆっくり散策したくなる街だ。

小説に登場するスポットを歩いてみよう!

スポット①:宮沢賢治記念館

宮沢賢治記念館には、賢治の経歴や縁の品が展示されている

宮沢賢治記念館には、賢治の経歴や縁の品が展示されている

多彩な宮沢賢治の世界に触れられる施設。知里は両親と宮沢賢治童話館の後に訪れた。ここで賢治が愛する妹の死について綴った詩を知り、心を揺さぶられる。

●住所:岩手県花巻市矢沢第1地割1番地36
●アクセス:JR釜石線新花巻駅から車で3分
●TEL:0198-31-2319
●営業時間:8:30~17:00(入館16:30)
●定休日:12月28日~1月1日

スポット②:宮沢賢治童話村

宮沢賢治童話村は、まさに童話の中のジョバンニや又三郎、山猫がでてきそうな雰囲気!

宮沢賢治童話村は、まさに童話の中のジョバンニや又三郎、山猫がでてきそうな雰囲気!

宮沢賢治の童話をテーマにした楽習施設。「銀河ステーション」「天空の広場」「賢治の教室」「妖精の小径」「ふくろうの小径」「山野草園」「賢治の学校」という7つの施設で構成される。作中では結婚式の翌日に両親と訪れた。

●住所:岩手県花巻市高松26-19
●アクセス:JR釜石線新花巻駅から車で3分
●TEL:0198-31-2211
●営業時間:8:30~16:30
●定休日:12月28日~1月1日

花巻の暮らしやすさについて

花巻はバスや電車の数が少なく、クルマは必需品だ。とはいえ、東北新幹線や東北自動車道、花巻空港があり、遠出する際にはむしろ便利。街外れには田園風景が広がっているが、市街地には市役所や病院など公共施設をはじめ、スーパーやコンビニ、デパートもある。市内にキャンプ場やスキー場、温泉街もあるのは高ポイントだろう。

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文=綱島剛
写真=尾形和美

※「CHINTAI2017年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
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