【猫との暮らし】猫と夫と、ときどきわたし。賃貸ペット可物件の暮らし
このページの目次
近所にいたガリガリの猫を保護。二人暮らしの生活から二人と一匹暮らしへ
─── もともとペットは飼ってなかったそうですが、ビビちゃんとの出会いは?
ペチカさん:そうなんです。近所にもともと野良猫が多くて、2年半くらい前にあるいていたらガリガリの子がいて。ペットを飼ったことがなかったのでどうしていいか分からず、その日はそのまま帰っちゃったんです。
それから何回かみるようになって、変わらずガリガリだったので保護しました。そこから動物病院や警察、迷い猫のサイトを確認して、保護活動をしている方に相談したらほぼ間違いなく野良猫ですねって。

道端でガリガリなビビちゃんと出会う
ペチカさん:このまま飼うか里親を探すかだったんですが、ペット可の物件にたまたま住んでいたし、これもなにかの縁だから飼おうということになりました。
─── ペットを飼ってない状態だったけど、ペット可の物件に住んでいたんですね。
ペチカさん:はい。もともとペットを飼っていない状態で家探しをしていて、2階以上とか静かで落ち着いているとか、虫があまり出ないとか……。そういう条件で部屋を探していたら、たまたまペット可の物件でした。
旦那さん:ペット可のところって、壁がしっかりしてるから静かだし、隙間が少ないから虫もあまり出ないのかもしれません。
─── 黒猫のビビちゃんを飼い始めてから、生活に変化はありましたか?
ペチカさん:今までペットを飼ったことなかったので、最初はビビに対して過度に要求してしまっていたんです。ここ乗らないで欲しいとか、触らないで欲しいとか。
でも、「猫はとても自由な生き物だから、人間の都合で『こうして欲しい』と思い過ぎない方が、気持ちが楽ですよ」と、猫を飼っている方にアドバイスを頂いて、なるほど!と…。それからはビビに対してやって欲しくないことは最初から出来ないように工夫するなど、先回りして対処するようになりました。
旦那さん:物をすぐしまうようになりましたね。飼い始めてすぐの頃、食パンを一斤出しっぱなしにしていたらビビが自分のケージに持ち込んでいたことがあって。カウンターの上においてたし、まさか食パンを食べると思わなかったのでびっくりしました。そこから食べ物をはじめ、いろいろなものをすぐにしまう癖がつきました。
ペチカさん:定期的に整理整頓する癖がついたよね。(笑)

食パン一斤を自分のテリトリーへと持ち込むビビちゃん
ペットを飼うために買い足したアイテムは意外と少ない
─── 整理整頓の癖がついたこと以外で、例えばビビちゃんを飼い始めて新しく買ったものってありますか?
ペチカさん:意外と少ないんです。トイレと、特別なものと言えば自動給餌マシーンくらい。スマホで何時に餌を出すとか、外からでも設定できてカメラもついているので部屋の様子も見えるんです。二人とも仕事で遅くなってしまうときとか、少し家をあけちゃうこともあるので安心です。
あとはビビが人見知りなのもあるので、夏用こたつ布団をつくりました。うすいワッフル生地の布を買ってきて、スナップボタンをつけて広がらないようなものにしました。よくここに隠れています。
旦那さん:夏には大理石プレートを出しています。ビビは体が黒いから熱くなっていることも多いので、冷やす用にと思って。

猫を飼い始めて用意したものは意外と少ない
─── 猫を飼うって、もっと物を用意したり家具がボロボロになって買い替えなきゃいけない、ってイメージだったので意外です。
ペチカさん:ペット用マンションだからか、部屋の壁も爪がひっかかりづらくなっているみたいで。爪を研げるスペースをちゃんと用意したら大丈夫だと思います。
わたしの父の趣味がDIYなので、キャットタワーを作ってくれました。

キャットタワーで堂々としているビビちゃん
ペチカさん:キャットタワーに爪を研ぐところをつけているので、ビビはよくそこで爪を研いでいます。あとは一番上に登っているときは、いつも女王様みたいな態度です。ここはわたしのエリアだ!って(笑)
あとはたまに、カーペットで爪を研いでいるときもあります。元々は普通のカーペットだったんですけど、猫だから食事をもどしちゃうことが多くて。そのたびに洗って干すのが手間だったので、ジョイントマット(ブロックで小分けにできるカーペット)
に変えました。
爪を研いでだめにしてしまっても、その部分だけカーペットを買い換えればいいし、洗濯もしやすい。これはビビを飼い始めて購入したものの中で、意外と便利なものかもしれないですね。
ペチカさんが猫のために揃えたアイテム
自動餌やり機
黒猫のビビちゃんを置いて外出しなければいけないときや、日々のえさやりで重宝しているとか。タイマーを設定して自動で餌を出すことも可能。
大理石プレート
ビビちゃんの体調を大理石プレートを購入したとか。大理石プレートがあれば暑い日も気持ちよく休めるはず。
ペットは二人をつないでくれる存在

喧嘩したときの会話のきっかけはビビちゃんであることも
─── ビビちゃんを飼い始めてからの、お二人の関係に変化はありましたか?
ペチカさん:彼に対して子煩悩なイメージというのは特になかったんですけど、「この人って面倒見が良いんだな〜」と、新しい一面を発見できました。
旦那さん:やっぱり喧嘩はするので、お互い口をきかなくなることもあるんですけど。そういうときでもビビは自由というか、「撫でて」とか「ごはんくれ」って感じでアピールしてくるんですよ。そうすると自然と二人でビビを構うことになって、それがきっかけで「ごめんね」と仲直りすることも多いです。
ペチカさん:自由に生きている風にみせかけて、実はこっちの状況わかっていて、こっちが手の上で転がされているんじゃないかと思うこともありますけど(笑)いつも癒やしてもらって、あらためて二人の関係を見つめ直せる。ビビがうちにきてくれてよかったです。
ペットという新しい命を一緒に育てて守ることで深まる二人の絆
二人で暮らすということは、楽しいことがたくさんある一方でうまくいかないことも出てくるだろう。もちろん二人で話し合ったり、歩み寄ったりすることも大切だが、その二人をつなぐ「ペット」という存在がいることでうまくいくこともあるだろう。
新しい命を一緒に育てて守るということ。それがいかに人をつないでくれて、強くしてくれるかを教えてもらった気がする。
文=高橋奈々
イラスト=ペチカ