やっぱり必要?退去時に挨拶する範囲と品物の相場
退去挨拶で渡す物の種類や相場

いざ渡すとなった時に迷ってしまうのが品物。気を付けたいのが、贈り物の相場と渡す相手との関係性だ。以下の相場と選び方を参考にしてみてほしい。
価格の相場は1,000円未満
粗品として渡す物の相場は、「お返ししなくても相手が気にならない程度」がベターだと言われている。具体的には500円〜1,000円が目安。
相手が大家さんの場合も同様に、相手が気負わず受け取れる1,000円〜3,000円程度で十分だろう。
食品は喜ばれる場合も多いが、アレルギーなどに注意
何が良くて何が駄目かは千差万別。一昔前は「とりあえず菓子折り」という傾向もあったが、食品は糖質制限やアレルギーなどが絡んでくるため、最近では相手を困らせないよう敬遠されるケースもある。
もし隣人の好みなどについてある程度把握しているようであれば別だが、あくまでも渡すものは生活用品など無難なものが良いだろう。
家族構成がわかっていれば、世帯に合わせた商品を選ぼう
もし家族構成がわかっているのであれば、ファミリー世帯には洗剤のセットや石けんなどの日用品を贈る場合も多い。ただ、最近は、香りなどにこだわりがある家庭も多いので気を付けたいところだ。
そこでCHINTAI編集部がおすすめするのは、食品用保存袋やラップといった消耗品だ。これなら置いておいても邪魔にならず、洗剤のセットより安価なため渡しやすい。なお、消耗品のなかでも挨拶時にゴミ袋を渡されると不快に思う人もいるかもしれないため、避けた方が無難だろう。
また、今は若い世代を中心にネットショップのプリペイドカードもギフトとしての人気が高まっているため、隣人が単身者の場合には「クオカード」や「ギフトカード」などでも良いかもしれない。物よりも金券類の方が、抵抗感も少なくありがたいこともあるだろう。コンビニなど身近な店舗で利用できる500円単位のギフトカードも販売しているため、利用してみるのもおすすめだ。
迷ったら「タオル」がおすすめ
上記のように渡す相手によって品物を選べれば一番だが、家族構成を知らない場合、そんな余裕がない場合も多いだろう。そういった時に選ぶと良いのがやっぱり「タオル」だ。どんな年齢層や家庭でもタオルを使わない人はいないし、もし気に入らなくても雑巾として使うこともできるため困ることもない。
また、鉄板中の鉄板だけあって、のし紙つきの複数個セットが販売されていることも多い。これなら急な引越しの場合もすぐに用意ができて便利だ。
退去の挨拶をするタイミングと時間帯

引越し時の挨拶には、「今までお世話になりました」というお礼に加え、「引越し作業で騒がしくなりますが申し訳ありません」というお詫びの意味も含まれる。したがって、少なくとも引越しをする2~3日前には済ませておきたいところだ。
訪問する時間帯は、多様な働き方がある現代、なかなか一概には言えないというのが正直なところ。また、一人暮らしだと防犯の為に宅配などの来訪者以外には応じないという住人も多い。一度訪ねて不在であれば、送り主の室番号・名字とともに一言メッセージを添えて、郵便受け等に入れておくだけでも良いだろう。
退去時も挨拶をして、気持ち良く引越しをしよう
以前にはご近所への挨拶もある程度の型があったが、上記の通り今では生活スタイルが多様化しているため「これが正解」と言えるものが無くなりつつある。
しかし、やはり今まで住んでいた場所への感謝を表すという意味でも、近隣住民への挨拶はやって損はないだろう。新たな生活を気持ちよく始めるためにも、ぜひ退去時の挨拶を行ってみてはいかがだろうか。
文=坂根迅(株式会社YOSCA)