賃貸契約の入居審査とは?チェックの基準や審査に通るためのポイントを解説
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賃貸物件の入居審査に通らない理由
以下のような条件に該当する場合、賃貸物件の入居審査に通らない可能性が出てくる。
- 収入が家賃額と比べて不十分
- 連帯保証人の収入が不十分、または無職
- 身だしなみや言葉遣いに問題がある
- 過去に家賃やクレジットカードの滞納歴がある
上記の条件に該当したからといって、必ず審査に落ちるというものではない。
しかし、収入に見合った家賃の物件を選ぶ、身だしなみや言葉遣いに注意して対応するなど、変えられる部分があれば改善して部屋探しを進めていってほしい。
賃貸物件の入居審査を通過するための4つのポイント
入居審査に通りやすくするためのポイントとしては、下記の4つが挙げられる。
入居審査通過のポイント①:物件の家賃は「年収の3分の1以下」を目安にしよう

入居審査に通りやすくするための最大のポイントは、無理なく支払える家賃の物件を選ぶこと。目安としては、物件の家賃を「年収の3分の1以下」にすると良いだろう。
もし年収が220万円なら、家賃は年間で73万円(月6万円)以下、年収が300万円なら、家賃は年間で100万円(月8万3,000円)以下といった具合だ。
入居審査通過のポイント②:収入が安定した身内に連帯保証人になってもらう
家賃の滞納や、入居者が行方不明になった場合など、万が一の場合に入居者に代わって債務を弁済するのが連帯保証人。連帯保証人についても、安定した収入がある人物かどうかが審査のポイントになるのだ。
連帯保証人は、両親など身内の人にお願いすることが多いが、両親が60歳を超えている場合、連帯保証人になってもらうことが難しい場合もある。すでに定年退職している、もしくは、将来の勤続年数が短いことが主な理由だ。もし不安な方は、働いている兄弟に連帯保証人になってもらった方が安心だといえる。
なお、連帯保証人をお願いできる人がいない場合でも、保証会社を利用できる物件を選ぶという方法もある。保証機関を利用する際には、保証料として月額家賃の半額〜1ヶ月分ほどを支払うことにはなるが、入居審査には通りやすくなる。不動産会社の担当者にあらかじめ相談しておくと良いだろう。
また物件検索サイトでも、保証会社利用可の物件を検索できる機能が用意されているのでチェックしてみよう。
入居審査 通過のポイント③:自分の印象を良くする努力をする
前述したとおり、不動産会社へ来店したときの言動や人となりも判断基準となる。不動産会社に行くとき、大家さんと会う際には印象良く接することが重要だ。
大家さんに直接会わない場合でも、大家さんは不動産会社の担当者経由で入居希望者の人となりを確認する。不動産会社に悪い印象を持たれると、そのまま大家さんに悪い印象が伝わってしまうので注意する必要がある。
とはいえ、わざわざスーツを着たり、髪の毛を染め直したりといったことまでする必要はない。清潔感のある服装を心がければ十分だ。また、不動産会社へ連絡する際には、言葉遣いやマナーにも気をつけた方が、入居審査は通りやすくなるだろう。
入居審査 通過のポイント④:過去にあった滞納歴を隠さない
過去に滞納歴がある場合、それを隠さないことも大切だ。クレジットカードの滞納歴などは個人信用情報を取り扱っている会社に記録されていることがあり、支払い能力に大きな影響を与えるので入居審査で必ず調べられる。
滞納歴がある人は不動産屋に過去の滞納歴を正直に伝えて、審査に通りやすい部屋を紹介してもらった方が良いだろう。
賃貸物件の入居審査に落ちた場合の対処法
先に紹介したようなポイントを押さえても、賃貸物件の入居審査で落ちてしまうこともある。よくある理由として挙げられるのは、物件家賃が年収の3分の1以上だったというケースだ。しかし、大家さんによって、その理由はさまざまなのが現実なのである。
もし入居審査に落ちてしまった場合には、以下の対処法を試してみてほしい。
入居審査に落ちた場合の対処法①:配偶者の収入も同時に申告してみる
年間の家賃が年収の3分の1を超えてしまっていることが原因であれば、一緒に暮らす予定の配偶者の収入も同時に申告することで、審査に通る可能性が高くなる。配偶者のみならず、同居人であれば兄弟などでもOKだが、その収入については継続的な就業によるものであることが必要だ。
入居審査に落ちた場合の対処法②:ほかの物件に変えて入居審査の申請をする
一人暮らしの賃貸物件で、審査に落ちた理由が収入の場合は、家賃がもう少し安い物件へ変更するのが早い。
また一人暮らしの人が、子どもを含むファミリー世帯の多い集合住宅の賃貸物件を希望した際にも、トラブルの発生を未然に防ぐために審査に落ちることもある。
このような場合には、単身者が多いほかの物件を不動産会社の担当者に紹介してもらうのが良いだろう。
賃貸物件の入居審査後にキャンセルはできる?
賃貸物件の入居審査が終わった後、何かしらの理由からキャンセルしようと考えることもあるだろう。
一般的に、賃貸契約を結ぶ前であればキャンセルは可能とされている。入居審査は申込みの段階であり、仮に費用を支払ったとしても契約書にサインをしない限りキャンセルでき、高額な違約金なども発生しない。
なお、キャンセル料についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、気になる方は一度チェックしてほしい。
賃貸物件の入居審査の基準は複数ある!審査に通るためのポイントを押さえよう
賃貸物件の入居審査に関わる基準は不動産会社や大家さんによってさまざまだ。
「収入に見合った家賃の物件を選ぶ」「収入が安定した人に連帯保証人になってもらう」「自分の印象を良くする」などのポイントを意識して申込みをすれば、希望する物件の入居審査をクリアできるだろう。今回ご紹介した内容を参考にして、自分に合った賃貸物件を見つけてほしい。
文=ブロック
2022年4月加筆=CHINTAI情報局編集部