これでいつ脱いでも安心! ブーツの臭い対策はどうすればいいの?
長時間履きっぱなしだと、どうしても蒸れてしまうブーツの中。臭いの原因は、足なのだろうか? それともブーツなのだろうか? 足のケアに詳しいHealing SalonCUNA代表の細野みゆきさんに話を聞いてみた。
「ずばり原因は足、ブーツの両方にあります。ブーツに臭いがこもりやすくなるのは、足全体がブーツに密着しているので、蒸れやすくなるためです。また、履いていない状態でも履き口が狭く、密閉されているため、足の汗などが蒸発しにくく、臭いがこもりやすいのです」
どうしても臭いがこもりやすいブーツ。臭いがこもらないための対策を足側、ブーツ側で教えてもらった。
ブーツが臭う原因とは
ブーツが臭う原因は、大きく4つある。
- 毎日同じブーツを履いている
- 汚れを落とさずそのままにしている
- 靴箱など密閉した空間で保存している
- 水虫など足にまつわる病気を抱えている
上記に少しでもあてはまっているなら、すぐに改善したほうがいいだろう。ブーツの臭いを放置しておくと、足にも悪影響を及ぼしかねない。
そこで、ブーツが臭うそれぞれの原因に対しての解説と改善方法を紹介する。ぜひ参考にしてもらいたい。
毎日同じブーツを履いている
これはブーツに限らず靴でもいえることだが、毎日同じブーツを履いていると雑菌が繁殖しやすい。というのも、靴下を履いていても足からは「垢」や「皮脂」が靴底に落ちている。その垢や皮脂が原因で雑菌が繁殖するのだ。
さらに雑菌の繁殖を助けているのが、「足の汗」いわゆる蒸れである。とくにブーツの場合、普通の靴とは異なり、空気の出入りが極めて少ない。加えて、革で作られているものがほとんどだ。そのため、通常靴よりも蒸れやすく臭いの発生にもつながりやすくなる。
汚れを落とさずそのままにしている
先述したとおり、ブーツは通常の靴よりも雑菌が繁殖しやすい。そのため、汚れを落とさずそのままにしていると臭いの原因となる菌は増え続けてしまう。
とくに汚れがつきやすい箇所は、「足の甲部分」や「かかとの部分」だろう。また、一般的に革できている靴やブーツの手入れは「数ヶ月に1度」ともいわれている。こまめな手入れをすることで、臭い対策をすることが可能だ。
ちなみに、手入れをせず放置しているブーツには、目に見える汚れだけでなく「足の汗」「皮脂」「垢」など菌の好物がたくさんある状態になる。この状態で履き続ける、とブーツ内の蒸れによってさらに菌が増え続け、最終的には水虫などになってしまう恐れがある。
靴箱など密閉した空間で保存している
雑菌が増える原因は、履いているときだけではない。ブーツを保管している場所が原因になっているケースもある。とくに靴箱など密閉されている場所に保管している場合は要注意だ。
先ほど述べたように、ブーツは通常の靴よりも空気の出入りが極めて少ない。そのうえ、保管している場所も密閉されているのであれば、菌にとって楽園ともいえるだろう。
さらに靴箱など密閉されているところは、湿気も高くなりやすくなる。そのため、ブーツを保管するときはできるだけ通気性のいい場所に置いておくことをおすすめする。
水虫など足にまつわる病気を抱えている
「手入れもして、密閉されていない場所に保管しているのに、臭いの問題が解消されない」という方は、そもそも水虫などの足にまつわる病気が原因かもしれない。
水虫の原因となる「真菌」は、カビの仲間である。そこに足の汗に含まれる雑菌が加わって悪臭を発生させるのだ。
ただし、水虫は手入れの仕方というよりも病気の一種なので、治療することが1番の解決策である。放置せずに1日でも早く皮膚科への受診をおすすめする。
ブーツの臭い対策
ブーツの臭い対策には、「足の臭い対策」と「ブーツの臭い対策」とで大きく2つに分かれる。臭いの原因の章でも述べたように、臭いの原因は人の足から出る垢や皮脂に加え、ブーツ自体の汚れによる菌の繁殖が組み合わさることで発生する。
そこで、足の臭いを発生させないようにするための対策法と、ブーツ自体の臭いを抑えるための対策を解説する。
【足の臭いにまつわる対策】
- 角質ケアをする
- 足をよく洗う
- 五本指靴下を履く
- フットスプレーを使う
【ブーツの臭いにまつわる対策】
- 臭い消しの靴用スプレーを使う
- 脱いだあとは陰干しをして十分に乾燥させる
- インソールを細目に切り替え
いずれも簡単に実践できるものばかりなので、この記事が読み終わったらすぐにでも実行していただきたい。
足の臭いにまつわる対策
まずは、足の臭いへの対策を解説する。とくに足へのケアは日頃からコツコツと行うことが大事だ。さらに足は手と同じように体の末端にあり、靴下やブーツで常に密閉されている。そのため、汚れが溜まりやすい部分ということをしっかりと覚えておいてほしい。
角質ケアをする
足裏などに角質が硬くなってできたタコがある場合は、角質ケアをすることが重要。タコがあると、雑菌を吸着し、臭いの原因になることがある。
足をよく洗う
足裏の汗と古い角質が細菌により分解され、臭いを発生させる。基本的なことだが、足指一本ずつ、指の間もしっかりと洗うことが大切だ。
五本指靴下を履く
五本指タイプの靴下を履くことで、足汗をしっかり吸収し、ブーツの蒸れを軽減してくれる。
フットスプレーを使う
足の臭いや、汗を抑えてくれるフットスプレーを上手に使うことも臭いを軽減する方法だ。
足の指だけでなく、爪の溝にもゴミや角質が溜まり、これが足の臭いの原因となることがあるそう。そのため、ネイルブラシや古い歯ブラシで、爪の溝をせっけんで優しく洗うこともおすすめとのこと。ただし、強くこすると傷をつけて炎症を起こすこともあるので、優しくケアするように。
ブーツの臭いにまつわる対策
次にブーツの臭い対策を解説する。ブーツが臭う原因は冒頭でも述べたように、「革でできていること」「空気の出入りが極めて少ない」「手入れを怠りやすい」などが挙げられる。
とはいえ、ブーツは通常の靴よりも臭いが発生する要因が無数に存在する。少し面倒に思えるかもしれないが、定期的に手入れをすることで悪臭はもちろん、水虫などの病気も予防すること可能だ。
ぜひ明日からでも実践してみてほしい。
毎日同じブーツを履かない
同じブーツばかり履いていると、湿気が蓄積して臭いが蓄積する原因になってしまう。とくに湿気は雑菌が繁殖しやすい。そのため、同じブーツを履くのは避けて、履いていないブーツは風通しのいい場所に保管すると、臭いの発生を抑えられる。
臭い消しの靴用スプレーを使う
靴用のスプレーはさまざまな種類が出ている。臭いをため込まないためにも使ってみよう。ブーツの中は意外と広く、インソールを手入れしただけでは臭い消しをすることは難しい。インソールなどの手入れに加えて、ブーツ内のすみずみまで清潔に保てるスプレーを使用することが大事だ。
脱いだあとは陰干しをして十分に乾燥させる
湿気がこもったままでは、臭いのもとになる細菌の温床になってしまう。陰干しで十分に乾燥させよう。
細菌は乾燥しているところよりも湿気を好む。少しでも湿気が残っていると臭いの原因菌が増えてしまうので、必ず乾燥させることを忘れないように。ただし、ブーツは革でできているため、直射日光に当てるのは避けたほうがいい。なるべく風通しがいいところにおいて自然乾燥をさせることをおすすめする。
インソールを細目に取り替え
汗を直接吸い込むインソールは取り替えが可能だ。悪臭がする前に、新しいものへ交換しよう。
インソールは、消臭タイプのものも出ている。臭いが特に気になる人は、そういった機能性もついたタイプのものを選ぶとよいだろう。消臭タイプ以外にも通気性に優れているインソールもある。ブーツの中は、可能な限り清潔で蒸れないような対策をすることが重要だ。
足もブーツも両方ケアしてこそ、ようやく得られる臭わない安心感。今年のブーツシーズンは、予定外のお座敷などでも、自信を持って脱げるようにしよう!
ブールの臭いとおさらば!これで脱いだあとも安心
今回はブーツと足の両方の臭い対策について解説した。とくに覚えてほしいことは、「足とブーツ両方の手入れが重要」ということだ。どちらかだけを重点的に手入れをしてもあまり効果はない。
両方ともしっかりとケアすることで、「臭いが気になるから脱げない…」と悩むこともなくなる。ぜひ本記事で紹介した対策を実践して、臭いを心配する毎日を脱臭しよう。
(ミノシマタカコ+ノオト)
2021年4月加筆=CHINTAI情報局編集部