引越しの時ベッドはどう運ぶ?運搬のポイントと注意点を解説
引越しでベッドを運ぶ時はどうしたらいいの?

引越しの際、ベッドを自分で新居へ運ぶことを検討する方もいるのではないだろうか。引越し会社に依頼をすれば手間はかからないものの費用が発生するため、自分でベッドを運搬できれば節約になりそうだ。
本記事では、ベッドの引越しについて解説する。引越し会社に依頼する場合の流れや、ベッドの運搬を自分で行う方法を紹介するので、双方を比較してベストな運搬方法を見つけてほしい。
引越しでベッドを運ぶ前に確認したいポイント
ベッドは大型家具のため、机やイスのように手軽に運べない。「重くて運べない」「ドアや通路を通れない」といった問題が起こる可能性もある。住んでいた部屋から運び出す時だけではなく、新居に搬入する時においても困らないように、引越しを自分で行う際に確認しておくべきポイントを紹介しよう。
ベッドの引越しのポイント①:ベッドが解体できるか
まずは「使っているベッドが解体できるか」という点が確認事項だ。解体できれば、人が通る経路さえあれば問題なく搬出・搬入ができる。
ベッドが解体できない場合、部屋の階層によっては窓からクレーンなどで搬出・搬入をすることになる。クレーンを使った搬出・搬入には追加費用がかかるので、費用をかけたくないという方は、ベッドは処分をして新しく買い直すことをおすすめする。
ベッドの引越しのポイント②:搬入出の経路と配置スペース
旧居と新居それぞれ、廊下や階段などにベッドの搬入出経路があるかを確認しよう。特に、解体できないベッドの場合、廊下や階段、玄関などに十分な幅がないと運び込めないことがある。
また、当然ながら設置予定の部屋に十分なスペースがあるかも確認しておく必要がある。寸法を測っておくようにしよう。
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合
ベッドを自分で運ぶことは可能だが、解体の手間がかかる。また、運搬するための車や手伝ってもらう人の手配、壁などにキズをつけないための養生、搬入後の組み立てなど、相当な労力が必要だ。できれば引越し会社など運送事業者へ依頼を行おう。
ここでは、運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合について解説していこう。
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合のメリット
- 労力がかからない
- 搬入出が短時間で完了する
- 壁や床を傷つけるリスクが少ない
運送事業者にベッドの引越しを依頼するのは、「自分の労力をかけずに運べる」ということ以外にもいくつかメリットがある。
まずは作業がスムーズに終わること。運送事業者は引越しのプロであり、大型家具の扱いに慣れていることから、解体や組み立て、養生などの作業時間が早い。引越しのときはやることがたくさんあるため、短時間でベッドを設置できるのは大きなメリットとなる。
また、荷物を運び慣れているので、壁や床を傷つけるリスクも少なく、安心して任せることができる。万が一、傷がついてしまっても保証があるので、自分で修繕費用を出す必要がないのもメリットといえるだろう。
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合の注意点
あわせて注意点も確認しておこう。
- 解体や組み立てについては対応してもらえない場合がある
- 依頼内容によっては追加費用がかかる
例えば木ネジのように特殊なネジを使っている場合、解体や組み立て時に破損する可能性がある。運送事業者はトラブルのリスクがある作業は受けやってくれないので、対応してもらえないこともある点にため注意してほしい。
また、単身パックなどの運ぶ荷物の量やサイズに上限があるプランの場合、解体や組み立てはオプションとなるため、追加費用がかかることもある。見積り後にベッドの搬送を依頼した場合、見積り金額より費用が高くなるかもしれないので注意しよう。
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合の料金相場
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合、気になるのは費用のことだろう。費用は引越し先までの距離やプラン、荷物の量などによって変わるが、ある程度の相場は決まっているので、参考にしてみてほしい。
プラン | 引越し相場 |
---|---|
単身パック(専用ボックスだけを運ぶ) | 約20,000~30,000円 |
単身向けプラン(一人用引越しプラン) | 約50,000~60,000円 |
ファミリ-向けプラン(3~4人用引越しプラン) | 約80,000~100,000円 |
ベッドだけを運ぶプラン | 約20,000~30,000円 |
単身パックではベッドを運んでもらえない可能性があるが、トラックに空きがあれば、ベッドのタイプによっては運んでもらえるので相談してみよう。また、ベッドだけを運ぶプランもあるので、予算に余裕があれば併せて活用するのもおすすめだ。
組み立て式ベッドの解体方法
組み立て式のベッドの解体で使用する道具は以下のとおりだ。
- ドライバー
- 六角レンチ
- ネジを入れる袋
- フレームをまとめる紐や透明テープ
- 緩衝材
一般的な解体方法は以下の通り。詳しくは説明書などを参照してほしい。
- マットレスを取り外して枠組みだけの状態にする
- 運搬後、スムーズに組み立てられるように、スマートフォンやカメラで解体前のベッドの写真を撮影しておく
- 枠組みの対角線上のネジやボルトを少しずつ緩めてすべて外す
- フレームを分解し、外したネジやボルトは袋にしまう
- 分解したフレームや枠組みを紐もしくは養生テープでまとめて、緩衝材で包んで完了
ロフトベッドの解体方法
ロフトベッドの解体に必要なものは組み立て式ベッドと同じだが、ベッドの形状によってはハンマーを使うこともあるため、やはり説明書を確認して準備をしておこう。一般的な解体方法は以下の通り。
- ロフト部分の板を外す
- ベッドサイドの手すり部分のネジやボルトを緩めて外していく
- 床板部分を支えているパーツ、サイドフレームの順番で外していく
- 頭側と足側のフレームを解体する
マットレス・フレーム一体型のベッドは解体不可
マットレスとフレームが一体になっているベッドは解体できないので、専用カバーや毛布などをかけて傷がつかないように梱包しよう。
ベッドによっては、脚だけ外せるものもあるので、搬入経路が狭い場合などは外しておく。ヘッドフレームがないベッドであれば、壁などに立てかけて脚を外すことができる。
ヘッドフレームや引きだしが付いたりしているベッドは、ベッドを支えられる高さまで雑誌や本を積み、その上にベッドを載せて浮かせよう。簡単に脚を外せる。
外した脚はなくさないように、一つの袋にまとめておこう。
運送事業者にベッドの引越しを依頼する場合の運搬当日の流れ
運送事業者によって、また搬出する部屋の位置によって運搬方法は異なるが、大体の流れは決まっている。
- ベッドを解体する
- 壁や床など搬出通路を養生(保護)する
- 本体とパーツを搬出し、トラックに積む
- 搬入通路を養生する
- 設置場所に本体とパーツを搬入する
- ベッドを組み立てる
3階以上の場合はクレーンを使うこともあるが、2階までであればこのような流れでベッドを運ぶのが一般的だ。

ベッドの引越しを自分で行う場合
結論からいえば、ベッドの引越しを自分で行うことはおすすめできない。
ただし、自分で運ぶメリットがあるのも事実だ。もちろん注意点もあるので、内容をチェックして自分で運ぶかどうかを検討してみてほしい。
ベッドの引越しを自分で行うメリット
- 運搬費用を節約できる
ベッドの引越しを自分で行うメリットは、ベッドの重量分の費用を節約できることだ。特に、単身パックの場合はベッドの搬送費用が含まれていないことがあり、運んでもらうとなると別途料金がかかってしまう。
自分で運べば追加料金がかからないので、引越し費用を抑えたいという方にはメリットとなるだろう。
ベッドの引越しを自分で行う場合の注意点
- そもそも搬入出が行えない場合がある
- 運送事業者に依頼するより時間がかかる
- 壁や床を傷つけるリスク
本記事の前半で解説したように、解体できないタイプのベッドは搬入出経路が確保できず、クレーン等を使用せざるをえない場合がある。自分でベッドの運搬を行うつもりが、引越し当日になって運び出せないことが分かって慌てることがないように、事前に必ず経路の幅を確認しておこう。
解体できるタイプのベッドでも注意が必要だ。
ベッドは大型家具なので、一つひとつの部品が大きい。そのため、解体にも組み立てにも時間がかかってしまうのだ。また、作業に不慣れな場合、壁や床を傷つけるリスクもある。旧居でも新居でも、内装に傷をつけてしまうと原状回復費用がかかるので気をつけよう。
ベッドの引越しを自分で行う場合の事前準備
- レンタカーの手配
- 搬入出を手伝ってくれる人の手配
- 搬入出経路の確認
- ベッドの解体
ベッドを引越し直前まで使う場合、解体は引越し前日もしくは当日に行うことになる。先述した解体方法を参考に手順を確認しておこう。
ベッドの引越しを自分で行う場合の運搬当日の流れ
解体できるベッドであれば、それぞれのパーツを積み込むだけで運搬できる。解体できないベッドの運搬は経路の養生などが必要になるので、運搬当日は以下のような流れで運ぼう。
- 運搬経路の廊下や曲がり角、階段などをダンボールで養生する
- 2人以上で搬出して、自動車に積む
- ベッドをロープなどで固定して、傷をつけないようにする
- 新居に着いたら、運搬経路を養生する
- ロープを外して自動車から降ろし、設置する部屋へ搬入する
自分で運搬する場合、途中でぶつけたり落としたりしても保険がきかない。また、レンタカーの場合、車に傷をつけてしまうと修繕費用を負担しなければならないので十分に注意して運ぼう。
ベッドフレームやマットレスを処分する方法
新居の間取りと今使っているベッドのサイズが合わない、新しいものに買い替えるという場合は、ベッドフレームやマットレスを処分しなければならない。
処分するには、以下の5つの方法がある。
不用品回収事業者を利用する
住んでいる地域を対象としている不用品回収事業者を利用すれば、ベッドを引き取ってもらえる。費用は会社によって異なるので、ネットで利用できる会社を複数探して見積り作成を依頼しよう。
自治体の粗大ごみ回収より費用がかかってしまうかもしれないが、自宅まで回収しにきてくれる、自分のスケジュールに合わせてもらえるなどのメリットがある。
引越し会社に引き取りを依頼する
最近は、引越し会社が不用品を引き取ってくれる場合もある。引越しの見積りを依頼する際に、マットレスやベッドを処分してもらえるか確認し、可能であれば引き取ってもらおう。
引越し会社に依頼できれば当日までベッドを使えるし、処分の手間もかからない。ただし、別途処分費用がかかる場合があるため、事前に確認しておこう。
フリマアプリやリサイクルショップで売る
ベッドが買い取ってもらえる状態であれば、フリマアプリやリサイクルショップに売るという手もある。
ただし、フリマアプリやオークションだと、自分で配送手続きをするため、梱包や手配の手間がかかる。また、送料や梱包材の費用、手数料なども発生するため、利益はほとんど出ない可能性がある点は注意が必要だ。
利益がなくてもOKという場合は、無料で譲る代わりに自宅まで取りに来てくれる地元のコミュニティアプリを利用するのもおすすめだ。
リサイクルショップの場合、出張買取をしているところを利用すれば運搬の手間をかけずに買い取ってもらえる。ただし、中にはベッドの買い取りをしていないお店もあるため、事前にホームページなどで確認しておこう。
自治体に回収してもらう
自治体では、粗大ごみとしてベッドを回収してくれるところもある。回収のルールは地域ごとに違うので、住んでいる地域の自治体で規定されている方法に沿って回収してもらおう。
購入したお店に引き取ってもらう
家具屋によっては、新しいベッドを購入した場合に古いベッドの引き取りサービスを行っている。ただし、引き取りの条件を設定している場合もあるため、現在使っているベッドやマットレスを引き取ってもらえるか確認しておく必要があるだろう。
また、購入品の配送と引き取りは同住所が基本。購入品との入れ替えになるので、新しいベッドを新居に運ぶ必要があることも考慮して検討しよう。
ベッドの引越しは専門事業者に任せるのが正解!
ベッドは、種類によっては解体ができないため、運搬費用が高額になってしまう可能性がある。そのため、引越し費用を抑えようと、自分で運ぶことを選択する方もいるかもしれない。
しかし、そのまま運ぶ場合は人手が必要になるし、トラックも用意しなければならないので、忙しい引越し時にさらに手間がかかることになる。
また、搬入の際に壁や床を傷つけてしまうリスクもあるので、ベッドの引越しは専門事業者に任せるのが正解といえるだろう。