大学生への妥当な仕送り額とは?生活費・内訳についても確認しておこう
大学生への仕送りはいくらが妥当?

子どもが大学に進学して一人暮らしをする場合、仕送り額に悩む保護者の方も多いのではないだろうか。
今回は、大学生が一人暮らしする場合の収入・支出の内訳、仕送りでは足りない場合の収入源について解説していく。仕送り額に迷っている、仕送り以外の収入源を検討している受験生や保護者の方ぜひ参考にしてほしい。
このページの目次
大学生への仕送り 平均金額
まずは、大学生への仕送り金額について、3つの機関が実施した調査データをみていこう。
全国大学生協連 ※1 | 日本学生支援機構 ※2 | 日本政策金融公庫 ※3 |
70,410円 | 95,391円 | 79,833円 |
※1 全国大学生協連 第56回学生生活実態調査「下宿生の生活費」(調査時期:2020年10~11月)
※2 日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査「家庭からの給付」(調査時期:2020年11月)
※3 日本政策金融公庫 令和3年度 教育費負担の実態調査「自宅外通学者への仕送り額」(調査時期:2021年 10月)
3つの機関での調査結果を見ると、毎月の平均仕送り額は7万円~9万円程度であることがわかった。年間費用でいえば84~114万円必要ということになる。
いずれのデータも全国を対象にしているため、東京や大阪など家賃相場や物価の高い都市部においては、これよりも高額な仕送りが必要になるかもしれない。
なお、日本学生支援機構のデータは「家庭からの給付」という項目のため、授業料やそのほかの給付も含まれている可能性があり、比較的高額になっている。
一人暮らし大学生の収入・支出額は?生活費などの内訳も解説

大学生活において、どれくらいの支出があり、収入はどれくらい必要なのだろうか。
ここからは、大学生の仕送り以外の収入の内訳と、生活費の内訳を解説していく。
大学生の収入額と内訳
大学生の収入源としては、仕送りのほかにアルバイトや奨学金などが挙げられる。全国大学生協連・日本学生支援機構の調査結果によれば、大学生の平均的な収入の内訳以下のとおりである。
全国大学生協連 ※1 | 日本学生支援機構 ※2 | |
奨学金 | 21,130円 | 31,100円 |
アルバイト | 26,360円 | 30,541円 |
定職・その他 | 4,350円 | 3,600円 |
仕送り | 70,410円 | 95,391円 |
合計 | 122,250円 | 160,633円 |
※1 全国大学生協連 第56回学生生活実態調査「下宿生の生活費」(調査時期:2020年10~11月)
※2 日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査「家庭からの給付」(調査時期:2020年11月)
上記2機関の調査を参考にすると、1ヶ月あたりの大学生の平均収入額は12~15万円前後である。仕送りのほかに、奨学金やアルバイトから収入を得ていることがわかる。年額に換算すると、大学生が一人暮らしをするなら仕送りとその他収入を合わせて150万~190万円前後が必要という計算になる。
アルバイトで月30,000円ほどの収入を得るとなると、福岡県の最低賃金870円で計算した場合には35時間働く必要がある。1日4時間のアルバイトと仮定すると、1ヶ月あたり9日をアルバイトにあてる計算だ。
大学生の支出額と内訳
大学生の平均支出額についても、調査データを支出内訳ごとに見ていこう。
食費 | 24,570円 |
住居費 | 52,910円 |
交通費 | 3,370円 |
教育娯楽費 | 10,990円 |
書籍費 | 1,850円 |
勉学費 | 1,870円 |
日常費 | 7,120円 |
電話代 | 3,370円 |
その他 | 2,140円 |
貯金 | 12,990円 |
合計 | 121,180円 |
※全国大学生協連 第56回学生生活実態調査「下宿生の生活費」(調査時期:2020年10~11月)
一人暮らしをする大学生の、1ヶ月あたりの平均支出費用は約12万円である。1年で150万円近くの費用が必要という計算だ。
また、けがや病気、冠婚葬祭などといった急な出費にそなえて毎月の収入は残しておかないといけない。収入の平均は月12~15万円だったので、毎月最大3万円程度を繰り越すことができる計算となる。
たとえばサークルの会合や友達との旅行代などといった交際費、美容代や服飾にかける費用は、上記の表でいう「教育娯楽費」「日常費」に含まれるが、交友関係が広くて出費がかさむ場合、上記より支出は増える可能性が高いので注意が必要だ。
大学生への仕送り額の目安は?
上記で参照したデータをもとに、大学生への仕送り額の目安は住居費を含め7万円程度~が妥当であるといえる。ただし、家賃相場が高い都市部へ進学する場合にはさらにすると考えたほうが良いだろう。
不足する生活費は、奨学金やアルバイト代でまかなう学生がほとんどだ。ただし、昨今の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、アルバイト先の時短営業・勤務日数の減少など思うように収入を得られない場合もある。また学業の状況や健康上の理由などによりアルバイトができないケースも少なくない。
大学の学年やライフスタイルによっても支出は異なるため、適宜様子を見て調整することも重要だ。2~3ヶ月に1度は家族で話し合い、仕送り額を見直してみてもよいだろう。
仕送り金額が足りない場合の補い方とは
仕送りだけでは支出を賄うのが難しい場合、不足分は下記を活用して補うことができる。
- 奨学金
- 教育ローン
それぞれの特徴を詳しく見ていこう。
奨学金
奨学金には、返済不要の給付型や将来数十年にわたって返済する必要のある貸与型など、さまざまな種類がある
。奨学金は日本学生支援機構が運営しているイメージが強いかもしれないが、大学独自の奨学金制度も存在する。さらに、「新聞奨学生」という新聞配達を行う代わりに学費が免除になる制度なども活用することが可能だ。
奨学金を受けるにはいくつかの条件を満たす必要がある。給付型や無利息の貸与型、新聞奨学生は特に借りられる条件が限られてくるため、基本的には将来的に利息を払いながら返済する必要があると覚えておこう。
教育ローン
教育ローンとは、教育費を工面するために国や金融機関からお金を借りる制度である。金利や借り入れられる上限額はローンの種類によって異なり、国の教育ローンのほうが厳しいことも多い。
基本的に学生が借りて学生が返済する奨学金とは異なり、教育ローンは保護者が借りて保護者が返済する。奨学金と違い、学生の成績などに関する条件は設けられていないため、審査がとおれば誰でも利用することができる。
お子さんに将来的な負担をかけたくないという場合や、成績や申込時期を気にせず借り入れたい場合は、奨学金よりも教育ローンがおすすめだ。ただし、一般的には奨学金に比べると金利が高いため注意しよう。
大学生への仕送り金額は地域・状況に応じて検討を!
一人暮らしの大学生への平均仕送り額は7~9万円前後である。ただし進学する地域の家賃相場やアルバイトの可否などを総合的に検討し、決めることになるだろう。
仕送り額が不足する場合は、奨学金や教育ローンなどを活用する手段もある。大学生の一人暮らしにはそれなりのお金がかかるため、前もって費用の捻出方法を考えておこう。
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