一人暮らしでは公共料金の支払いも自分で行うことになる
毎月支払いが発生する生活に欠かせないインフラである電気代・ガス代・水道代のことをまとめて「公共料金」と呼ぶ。一人暮らしをする中で、切っても切り離せない公共料金。その平均金額はいくらなのか、支払いはどうしたらいいのかといった疑問について、詳しく解説していく。
公共料金とは公的機関が水準や価格の決定に携わっているものを指すが、一言で公共料金といってもその種類は多岐にわたる。
国や地方公共団体が決定しているサービスや価格には、電気代や都市ガス代、水道代などがある。また、鉄道やバスの乗車料金、社会保険、郵便料金や公立学校の授業料などもあてはまる。
次に、一人暮らしでかかる公共料金の平均金額を見てみよう。
エアコンを使用する冬と夏は電気代が高くなり、寒い時期にお湯を沸かすのにエネルギーが多く必要になるため、冬場のガス代が上がっているのがわかる。一方、水道代はあまり大きな差が見られない。
電気代 | ガス代 | 上下水道代 | |
2019年1~3月期 | 5,052 | 3,649 | 1,984 |
2019年4~6月期 | 4,052 | 3,039 | 1,872 |
2019年7~9月期 | 4,185 | 2,308 | 1,880 |
2019年10~12月期 | 4,014 | 2,520 | 1,857 |
一年間の平均金額 | 4,325 | 3,129 | 1,898 |
電気代 | ガス代 | 上下水道代 | |
2019年1~3月期 | 5,052 | 3,649 | 1,984 |
2019年4~6月期 | 4,052 | 3,039 | 1,872 |
2019年7~9月期 | 4,185 | 2,308 | 1,880 |
2019年10~12月期 | 4,014 | 2,520 | 1,857 |
一年間の平均金額 | 4,325 | 3,129 | 1,898 |
参考:家計調査 家計収支編 単身世帯│総務省統計局
電気代などの公共料金を節約するポイントとは?
毎月発生する公共料金。毎月のことだからこそ、なるべく節約していきたいと考えるだろう。生活に関わることなので、大幅に節約するのは難しいが、毎日少しずつできる節約ポイントを紹介していこう。
一人暮らしだと、誰かが家電や電気を消してくれるわけではないので、実家のようにつけっぱなしにしておくと電気代がかかってしまう。使わない家電や電気はこまめに電源を切るようにしよう。
古い家電は消費電力が大きい場合があり、節約するには新しい家電に替えることをおすすめする。最新の省エネ家電の消費電力と比較して、どれくらい消費電力に差があるのか確認してみよう。
また、電気料金プランや電力会社を見直すことで電気代が安くなる可能性がある。電気会社によって電気料金が変わるため、自分のライフスタイルに合ったプランを比較してみよう。
使用している都市ガス会社や携帯電話会社の電気サービスを利用すると、割引になる場合がある。お得になる場合もあるので、自分が利用しているサービスを確認してみよう。
お湯を使えば使うほど、ガス代はかさんでしまう。家族と暮らしている場合は、お風呂にお湯を溜めて入った方が抑えられる。しかし一人暮らしの場合は、お風呂にお湯を溜めるよりもシャワーを使った方がガス代の節約になる。
お湯の設定温度を少し変えるだけで、ガス代も変わってくる。極端に温度を下げて体調を崩してしまうと節約にはならないが、設定温度は低めに設定しておくといいだろう。
また、自炊するかどうかで、ガス代には大きな差が出てくる。自炊をするときに、なるべくガスを使用しないように調理するのがおすすめだ。保温調理できる器具や、電子レンジを使って食材に火を通す時間を短くすることで、ガスの使用時間を減らすことができる。
お風呂は水道代の節約ができる一番のポイントでもある。シャワーで済ますことはもちろん、節水用のシャワーヘッドに交換することで、水の使用量をより減らすことができる。
また、毎日何度も使用するトイレも節約ポイントになる。トイレは大・小で使い分ければ節約になる。小のときには、トイレットペーパーを使いすぎないことを意識し、小でも流せる量を使うことがポイントだ。
また、洗濯でお風呂のお湯を再利用するのも水道代の節約につながる。ぬるいお湯で洗濯すれば粉石鹸が溶けやすくなるので、時短にもなる。ただし、残り湯を使用するのは「洗い」だけで、「すすぎ」は残り湯の汚れが付着しないよう、きれいな水を使用しよう。
食器洗いをするときには、たらいや洗い桶に水をためて使った食器を浸けておく「ため洗い」をしよう。使う水は、米の研ぎ汁や野菜を洗ったときに出た水でもかまわない。
水に浸けておけば、茶碗や皿にこびりついた米粒なども洗いやすくなる。また、汚れは事前に拭い取っておくと洗い物にかかる時間が短くなり、水の使用量も減らすことができるのでおすすめだ。
公共料金の支払い方法にはいくつか種類がある。自分の都合に合わせた支払い方法を選択できるので、どんな支払い方法があるのか確認していこう。
・振込用紙での支払い
自宅に送られてくる振込用紙を持参して、コンビニや郵便局、銀行などで支払う方法。公共料金の支払い方法では一般的にこの方法が多い。
・口座振替
契約者の金融機関の口座から、直接使用料金を引き落とす方法。毎月自動で口座から引き落とされるので、支払い忘れが起きない。
申し込んでから金融機関での確認登録作業が発生するため、自動で引き落とされるまで1〜2ヶ月ほどかかる。その間は振込用紙での支払いとなる場合が多い。
・クレジットカード払い
クレジットカードを登録して支払う方法。口座振替のように毎月自動で支払えるので、支払い忘れが起きない。また、口座振替とは違い、即時登録完了するので、すぐにクレジットカード支払いにすることができる。公共料金でもクレジットカードのポイントが貯まるので、ポイントを貯めている人にはおすすめだ。
・スマホ払い
「LINE Pay」や「Yahoo!マネー」など、モバイル決済サービスでも公共料金の支払いが可能な場合がある。東京電力エナジーパートナーをはじめ各地方の電力会社や、一部地方自治体の水道料金で支払いが可能だ。
公共料金を支払わない状況が続くと、督促状が届いたり延滞分の追加料金が加算されたり、供給が止まったりするので気をつけよう。
滞納してもただちに停止されることはないが、滞納が続いてしまうと止められることになる。目安としてガスは滞納から50日程度、電気は滞納から60日程度、水道は滞納から2ヶ月~半年程度と覚えておくとよいだろう。
滞納分を支払えばすぐに再開されるが、原則として全額支払う必要がある。どうしても事情があって未払いになりそうな場合は、最寄りの役所に相談してみよう。
電気やガス、水道が止まると生活がままならなくなるので、公共料金の支払いは口座振替やクレジットカードを使用し、払い忘れを防ぐことが大事だ。
一人暮らしでは毎月家賃以外に、生活に欠かせない公共料金が必ず発生してしまう。あらかじめ公共料金の平均金額を確認しておき、節約方法をチェックしておくことをおすすめする。事前に対策をしておけば、一人暮らしの生活をスムーズに進めることが可能だ。