賃借人とは? 賃貸人との関係と義務を確認しよう

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賃借人の意味と義務を押さえよう!

賃借人
賃借人とは、賃貸物件を家賃を払って、借りる人のこと

賃貸契約をすると、その物件を借りる側と貸す側にそれぞれ「義務」が発生する。特に借主は入居時だけでなく退去時にしなければならないことも多く、把握できないと余計なトラブルに巻き込まれてしまう。

そこで今回は、物件を借りる賃借人と物件を貸す側の賃貸人の関係について詳しく解説する。それぞれに発生する義務を把握して、トラブルなく入居から退去までできるようにしておこう。

賃借人とは、家賃を払って賃貸物件を借りる人のこと

一人暮らしを始める際に、不動産会社から「賃借人」という言葉を聞いたことがある人は多いだろう。しかしこの言葉、一体どういう意味かわからないという人も少なくないはずだ。

賃貸物件を借りる際に必ずといっていいほど出てくる賃借人という言葉は、家賃を払って賃貸物件を借りる人のことを指す。借主(入居者)と同意義だと考えて良い。

貸借人と反対の言葉に、賃貸人という言葉もある。賃貸人とは賃貸借の契約で目的のものを提供する人のことで、貸主(大家さん、不動産会社)と同じ意味である。

賃借人・賃貸人という言葉は不動産だけではなく、レンタルビデオやレンタカーといった貸借が発生するサービスにおいても使われることが多い。

賃借人・賃貸人それぞれの義務と関係

賃貸借契約をイメージした模型
賃借人・賃貸人それぞれに義務がある

まずは、賃借人と賃貸人の義務から見ていこう。賃貸借契約を結ぶ際は、しっかりと義務を理解しておく必要がある。

賃借人(入居者)の義務

不動産賃借において賃借人の義務は大きく以下の3つがある。

  • 家賃支払をする義務
  • 原状回復をする義務
  • 契約内容を遵守する義務

それぞれ詳しく見ていこう。

家賃支払いをする義務

賃貸借契約によって、物件を借りる賃借人は賃貸人に対して「家賃」を支払わなければならない義務を負う。前払いで家賃を請求される場合が多く、たとえば4月の家賃は前月の3月中に支払いを済ませるといった具合だ。このように家賃の支払いは義務であるため、万が一滞納などをしてしまうと家賃の増額という措置を取られかねないので注意しておこう。

原状回復をする義務

原状回復とは、退去してから次の入居者が問題なく生活できるように室内の損傷部分を修繕することを指す。時間の経過による劣化(経年劣化)や、通常の利用により起こった傷や汚れ(通常損耗)については、原則として入居者に原状回復の責任はない。一方、掃除を疎かにして発生したカビや汚れ、喫煙によるヤニ汚れ、飼っているペットがつけた傷やシミなど、入居者の故意によって生じた傷・汚れについては、入居者に修繕費用負担が求められるケースが多い。

契約内容を遵守する義務

上記の家賃支払いや原状回復をする義務をはじめ、賃借人が守らなければならないルールや決まり事はすべて賃貸契約を結んだ際に渡される契約書に記載されている。晴れて契約となった場合、貸借人は契約書の内容に書かれているルールを守らなければならない。

義務を守っていれば、保護されるのが貸借人

義務と聞くと制限されているように感じるかもしれないが、これらの多くは賃借人を守るために存在している。たとえば、建物の老朽化などによって賃借人(入居者)に立ち退きをお願いする場合、賃貸人(大家)は契約期間満了の6ヶ月前から1年前までの間に勧告を行う必要がある。つまり、賃貸人が賃借人をいきなり退去させることはできないようになっているのだ。

賃貸人(大家)の義務

次に、賃貸人に課せられる義務を見ていこう。不動産貸借における賃貸人の義務は以下の3つが主である。

  • 使用収益をさせる義務
  • 修繕をする義務
  • 費用を償還する義務

こちらも1つずつ解説していく。

使用収益をさせる義務

使用収益とは、物件内にある目的物を賃借人に引き渡して使用させることを指す。たとえば、騒音などで夜中にぐっすり寝られない賃借人がいる場合は、その問題を放置せず解決する必要がある。このように、賃借人には入居者が快適に暮らせるように環境を整える義務があるのだ。

修繕をする義務

先ほど述べた通り賃貸人は、賃貸物件の部屋や設備などの目的物を賃借人に引き渡すことが義務となっている。しかし、設備の故障や騒音トラブルなど、その目的物が問題なく使用できるような状態でない場合は修繕しなければならない。ただし、すべての目的物を修繕するのが義務ということではなく、それぞれの契約内容によって修繕する範囲は変わることがあるので注意が必要だ。

費用を償還する義務

費用の償還とは、物件内の設備等を賃借人が修繕した場合、その修繕費を賃貸人が支払わなければならないというものである。この費用は必要費と有益費の2種類に分けられる。

たとえば窓ガラスの破損や雨漏りといった安全に住むために必要な補償費用は必要費、ウォシュレットの増設やクロスの張替えといった賃貸物件の価値を高める費用は有益費となる。必要費は修繕後に賃借人からすぐに請求され、有益費は賃貸物件を退去する際に賃借人から請求されることが多い。

ただし、契約上賃借人が修繕する必要があると定められていたものについては、償還請求することができない。

賃貸人(大家)の許可がないとできないこと

賃借人2
ルールは守ろう

賃貸物件の契約には、賃借人と賃貸人双方にそれぞれ義務が課せられる。特に賃借人は、課せられた義務に違反するような行為をするとペナルティーが発生するケースもあるので、しっかり理解しておくことが重要だ。

原状回復できないDIY

先述のとおり、賃借人は賃貸物件を原状回復して返還しなければならない。もしも原状回復ができないようなDIYを施した場合は、契約違反となってしまう。

原状回復ができないDIYとは、壁にペンキで色付けをしたり、柱や壁に棚をネジで設置したりすることなどである。配線を変えたり照明元を増やしたりするのも、原状回復ができないDIYだ。

最近では取り外しができるリメイクシートや、柱や壁に穴を開けずに棚を取り付けられるツールが豊富に売られている。どうしてもDIYをしたい場合は、原状回復ができるよう工夫を施しながら行うと良いだろう。

ペットの飼育

賃貸借契約にペット可の記載がない場合は、勝手にペットを飼うことは禁じられている。ペット可の賃貸物件でも、飼えるペットの種類や数に制限が設けられていることもあるので、契約時にしっかりと確認する必要がある。

分譲マンションの場合は、管理契約上ではペットの飼育が可能でも賃貸借契約だとペットの飼育ができない可能性もある。管理契約と賃貸借契約のどちらでもペット飼育が可能の場合のみ、ペットを飼うことができる。

転貸

転貸とは、借りている賃貸物件を他の人に貸すということ。賃貸物件では、無断で転貸するのを禁止している契約がほとんどである。どうしても転貸をしなければいけない状況になった時は、賃貸人に相談をしてみると良いだろう。

自分の部屋を旅行者に貸して収入を得る事業や、コワーキングスペースとしての貸し出しも転貸にあたる。転貸にあたるかどうかは、事前に賃貸人に確認しておこう。

賃貸借契約をする際に忘れがちな注意点

賃貸借契約の書類とあんこ
注意点も把握しておこう

では最後に、賃貸借契約をする際に注意しなければならないポイントを説明する。以下の2つはつい忘れがちになってしまうため、しっかりと覚えておこう。

解約予告

賃貸物件を退去する際はいきなり退去できない。なぜなら、賃貸借契約に解約と通知する期限が設けられているからである。

基本的に住居の場合は退去の1〜3ヶ月前に賃貸契約の解約を予告する必要がある。解約予告が遅れると、本来であれば支払う必要のない家賃の支払いや更新料が発生する可能性もあるため、遅れず通知するように心がけよう。

特約事項

特約とは、それぞれの賃貸物件によって異なる契約のこと。敷金の返還ルールや原状回復費用の負担の線引きについて記載されていることがほとんどだ。

特約の多くが、賃借人に原則以上の負担を求める内容になっている。負担が重すぎると感じた場合は、契約の前に条件の変更を申し出ることも可能だ。特約を把握していないと退去時のトラブルにも発展する可能性もあるので、必ず目を通しておこう。

賃貸借契約の内容や条件は物件ごとに異なるため、しっかり確認しよう

賃借人・賃貸人にそれぞれ義務が課せられている賃貸物件の契約は、契約内容に明確なルールはなく、それぞれの賃貸物件によって異なる。専門用語が多く長いからといって無視せずに、しっかり内容を把握しておくことが重要だ。

賃貸借契約の内容を知らないと勝手に契約違反をしてしまう場合もあり、不要の金額の支払いなどのペナルティが課されることもある。

契約前に契約内容に異議があれば条件の変更を申し出ることも可能なため、契約を決める前に必ず契約内容を確認しよう。

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