【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ

公開日:2020年10月23日

きっと誰にでもある、忘れられない部屋での思い出

住んだ部屋には人それぞれ、そして様々な思い出がある。そんな部屋の思い出を覗いてみたくはないだろうか?

忘れられないあの部屋で起こったこと、あの部屋で過ごした大切な時間、「おもいでの部屋」についてリレー形式で綴ってもらうこのコラム。

【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ しぬこさんの間取り図

第2回目は、Twitterで人気を博しているしぬこさん@shinukosan)のエピソードをお届け。

同棲相手は生ハム

はじめまして、将来の夢は2人暮らし。
未だ同棲経験すらなし、独身しぬこです。
 

初めて一人暮らしをするとき、ベッドはセミダブル、2人用の食器、2人用の歯ブラシ立て、男物のパジャマを購入し、これでいつでも同棲ができる!と準備しましたが、それから数年、男物のパジャマは、今や、私のパジャマとして活躍しています。

 
独り身を拗らせた結果、何を血迷ったか

【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ 生ハムの原木とお風呂に入っている写真

私は5㎏の生ハムの原木と同棲を始めました。
(これは一緒にお風呂に入っている写真)
 

生ハムの原木との同棲は毎日食べるなら意外とお手入れも少なく、おうちに帰ればいつでも静かに迎えてくれる生ハムの原木に癒されていました。
 

初めて切って食べたとき、とてつもないやばいものを手に入れてしまったな…、と震えました。生ハムの原木が家にあるということは、

 
毎日が生ハムの食べ放題なんです…。
 

切りたての生ハムは今まで食べていたコンビニの生ハムと全く異なり
口に入れるとふわっと草原の香りがして、うまさが強烈で、噛みしめるたびに肉の美味しさが出てくるのです…。
 

そのまま食べるだけでなく、パスタに入れたり、サラダと和えたり、フルーツと一緒に食べたり、フライパンで焼いて、ただのハムにしたり、スープの隠し味にしたり…と、普段は高くて決まった使い方しかできない生ハムも、原木で買うといろいろな料理に使ってみよう!となれるので、生ハムの可能性を最大限に楽しむことができました(たまに失敗もする)。
 

そんな生ハムも毎日食べるとどんどんと愛着が沸き、初めて骨に包丁が当たった時、私は生ハムに対してなんて酷いことをしているんだと自分を責め、1週間ほど食べられなくなりました。
 

まぁ、毎日生ハムを摂取していたせいですぐに食べたくなり、食べきってしまったのですが…、骨だけになった生ハムの原木を、私はゴミに出さず、そっと実家に持って帰り、庭に埋めました。
 

その後、私は新しい生ハムの原木を迎え入れる気持ちにはなれず、現在は食べたいときは、ネットで生ハムの原木をブロックで購入するか、デパートで生ハム専門店のスライスを購入しています。

【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ 生ハムとワイン

1度切りたての生ハムの美味しさに触れると、定期的に切りたての生ハムを摂取したくなり、生ハムの原木と暮らしたマンションから引越した今でさえ、定期的に食べています。

生ハムと暮らしたマンション

そんな生ハムと私が一緒に住んでいたマンションは1階にレストランが入っており、マンションに住んでいる人はメニューがすべて30%オフで食べられ、朝から晩までそのレストランからピアノの音が聞こえてくる愉快なところでした。
 

ちなみにこのマンション、楽器禁止です。
 

【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ 生ハムと一緒に住んでいたマンションの張り紙
ピアノの弾きすぎなのか、たまに店主がけがをする

ベランダがすごく広かったので、机を置いて、二日酔いの日はここで風を感じながら冷や汁を食べ、土日の昼は、聞こえてくるピアノの音を聞きながら生ハムと共にビールを飲んで過ごしていました。

ベランダの様子
結局もう一個の椅子は使う機会がなく最終的には椅子の上に大葉の鉢植えを置いて家庭菜園に使っていた。椅子の高さがちょうどいい
【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ 料理
これは家の中でご飯、今はほぼしない自炊もこの頃はしていた

家の近くには商店街があり、昼間はクレープ屋さんなのに、夜はちょっとしたバーになるお店があって、そこでクレープを頼みながら、瓶ビールを飲んだり、おじいちゃんがやっているパン屋さんがマンションの真横にあるので、出勤の前に揚げたてのカレーパンを買って駅まで食べながら歩いたり、休日にはフランスパンを買って家で生ハムとモッツァレラチーズとルッコラ挟んで、近くの公園で缶ビールと一緒に食べて過ごしていました。
 

そんな生ハムと暮らしたマンション、どの思い出も生ハムと共に過ごし、喜びも悲しみも分かち合ってきましたが、生ハムの原木と1Kという狭いスペースで同棲すると、生ハムがもはやルームフレグランス、花も恥じらう乙女の部屋というよりも、スペインバルと表現する方が正しく、異性に生ハムの原木を買っている(もはや飼っている)という話はウケ、食べたい!と言われはするものの、生ハムの原木と同棲する面白い女と見られ、完全に恋愛対象から外れてしまい、食べたいとは言われはするものの生ハムの香り漂う部屋に異性を呼ぶことはできず、結局この部屋に男を連れ込むことも、生ハムと共に私が食べられることもありませんでした。

 
みなさんも、誰かと同棲したいときは生ハムの原木を選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。

おまけ話

私はバスタオルをふわふわにするのが好きなので
洗濯機で洗った後、近所のコインランドリーで乾燥させているのですが
ある日、いつものように乾燥させようと向かったら

【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ コインランドリーの張り紙
【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ コインランドリーの張り紙
【おもいでの部屋】生ハムと暮らした愉快なマンション|しぬこ コインランドリーの張り紙

 
両替機が盗まれていました。

 
そんな街から引越した私ですが、今は連日パトカーの音が聞こえる治安の悪い街で楽しく暮らしています。誰か都心で治安がいい街があったら教えてください。

しぬこさんプロフィール写真
しぬこ

有り余る結婚願望と性欲と、世への妬み嫉みを抱える婚活女性。 先日結婚は諦めたと表明したが未だに結婚への願望を捨てきれずにいる。 最近はすっかりスプラトゥーンと麻雀とapexにハマり、生きている中で1番若い日をゲームに費やしている。
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▼そんなしぬこさんが、ついにお引越しをすることに!こちらの記事で真相を確かめよう

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