【伊織庵 二人暮らしの家】第3話 二人暮らしの悩みはマイナス×マイナスでプラスにしてしまえ
Twitterで人気の伊織さんの連載第3回目
彼女との日常投稿が人気を博し、Twitterフォロワー45万人を超えた伊織さん(@iorisanv)。Twitterではイケメンな彼女のあんさんと伊織さんのやりとりをのぞきみることができる。
彼女が「キスしろよ」って壁ドンしてきたのがイケメンだったので僕も真似して彼女にしてみたら、両手首を掴まれ、そのまま通路の反対側の壁に押しやられて、「キスしてやるよ」ってさらにイケメンな対応でキスされた。キスさせるはずがキスしてもらうことになりました。彼氏としての自信を失いました。
— 伊織 6/7僕の彼女は最高です!6巻発売 (@iorisanv) May 24, 2014
そんな伊織さんに、これから同棲をしたいと思っている方、同棲をしたいと思っているけれどその一歩が踏み出せない方のために、伊織さんに二人暮らしを始めたきっかけやエピソード、二人暮らしにまつわ思いを綴る連載【二人暮らしの家 伊織庵】がスタートした。
第3回目は二人暮らしの悩みにまつわるエピソードを思い出してもらった。
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悩みのない人間なんていない

誰しも生きていれば悩みの1つや2つはあるものです。一人で生きていたって悩みや問題は尽きないというのに、二人暮らしの生活でトラブルが起きないはずがありません。僕と彼女はもちろん、側から見ると順風満帆なカップルだってきっと例外じゃないはず。という訳で、今回は僕たちの二人暮らしならではの悩みとその解決の仕方、向き合い方について話していきたいと思います。
僕の視点で書いていくので、どうしても自分のことは棚に上げて彼女への不満ばっかり言いやがるクソ野郎みたいな感じになってしまうのはどうかご了承ください。
彼女に聞けばきっと僕と同じくらい、もしくはそれ以上に悩みをぶち撒けてくれるはずです。
彼女の寝相が前衛的すぎる

とりあえず、彼女の寝相がめちゃくちゃ悪いんですよね。夏は冷んやりするポイントを求めて縦横無尽に動き回る。朝起きたら180°ひっくり返ってたのは最初は戸惑いました。冬は寒いと布団と毛布を巻き込み、暑いと毛布を押し付けて掛け布団だけで寝ることも。夜中に毛布一枚にされて寒くて目を覚ますことも頻繁にあります。
あと、彼女は枕無し派なのに枕を置いて寝ます。どうも枕と枕の間に頭をすっぽり収めて寝るのが好きみたいです。つまりベッドのど真ん中が指定席。ベッドのど真ん中で僕を抱き枕にして眠りにつきます。可愛いけどなかなか迷惑です。ただ、一度寝るとおいそれとは起きないので、いい感じに寝息をたてだしたらコロコロと反対側に転がしてベッドの隅に追いやっても大丈夫。今度は僕がベッドを広々と使うターンです。
これに気付くのに長い年月がかかりました。最初はシングルベッドに二人で寝てたんだけど、客人用の布団を出してバラバラに寝たりもしました。でも、朝起きるとベッドで寝てたはずの彼女が何故か布団で一緒に寝てるんですよね。寝相が悪くてもベッドから落ちることは無いので、一緒に寝るために夜中に降りてくるんです。こうなったら一緒に寝るにはもう広いベッドしか無いってことで、セミダブルのソファーベッドを購入。だけど、まだ狭い。という訳で、今はダブルベッドです。まだ狭いです。
キングサイズのベッドを買ったら解決するかなって思ったりもしたけど、どんなに広いベッドでも彼女が僕にくっ付いて寝ることには変わりないので、今は幸せな悩みって考えることにしています。ていうか、彼女が自発的にくっ付いて寝てくれなくなったら快適だろうけどそれはそれで悲しいっていう。

あと、最近はフィンランドに旅行に行った時に買った白くまのぬいぐるみと一緒に寝るのが好きみたいで、ぬいぐるみを赤ちゃんに見立てたオママゴトに付き合わされるのが地味に睡眠泥棒だったり。でも、可愛いし面白いからオッケーかな。朝起きたら寝相の悪い彼女に吹き飛ばされたぬいぐるみがとんでもない場所に転がってるのも楽しみだったりね。
お家デートって響きは良いけど

二人暮らしってお家デートが増えますよね。次はいつ会える?とか、その日はバイトがあって…とか、そういうの無いからね。わざわざスケジュールを調整しなくてもいつでも好きな人と一緒。予定の無い日はおはようからおやすみまで好きな人と一緒。僕たちは一緒にいて話をしたりふざけたりするだけで楽しい人間なので、わざわざ外に出てデートをするのが億劫になっちゃう。
そんな僕たちでも一応は久々にちょっと遠出でもしようか、なんて予定を立てたりはするんですよ。でも、そのデートがなかなか実現しないんですよね。当日の朝起きるのがしんどかったら来週でいいかって、再来週でもいいかって、一緒に生活してるんだからいつでも行けるしって、怠け者気質も相まってどんどん延期されて結局行かずに終わり。家で一緒にいれるパワーが強すぎて引きこもっちゃう。今日はデートの日だけど、お家でもいい…けどやっぱりデート…いや、お家でもいいか、みたいな。お互いにこの感覚は理解してるから、何か問題あるかって言ったら無いんだけど、それでもちょっと良くないかなって。もっと意識してデートしないとって。
ただ、この生活には良い面があって、外に出ないからお金が貯まるんですよね。交際費って節約してるつもりでも知らないところで使ってるんですよ。僕たちは出不精のおかげでオーロラを観に彼女をフィンランドに連れて行ってあげることができました。オーロラを観るのは彼女の夢だったので、叶えてあげたかったし、そういう意味でも僕たちが本当に行きたかった場所にデートに行けたのはこの生活のおかげとも言えます。そう考えると引きこもりデートばかりも悪くないのかな、なんて。きっとバランスが大切なんでしょうね。
例え平和主義者でもやるときはやる

喧嘩。これはもう二人暮らしの方なら絶対あると思うんです。一人で生活していたら絶対に起こりえない問題だからね。言うまでもないけれど、喧嘩するととりあえず家の中が地獄になります。喧嘩した相手が目の前にいるんだよ。勘弁してくれよって感じですよね。ちなみにワンルームから2DKまで住んでみたけど、部屋の数が増えても地獄には変わりありません。どちらかが家を出るしか解決策は無いと思います。でも、特に用事も無いのに喧嘩したからって家を出るのは癪なのでお互い出ません。ていうか、お前さっさと家出ろよって、第2ラウンドいけます。よってこの悩みは解決しません。でも、喧嘩はした方がいいです。僕たちは仲良しカップルって自負してるけど、それでも喧嘩します。喧嘩が好きだからするわけじゃないよ。普通に嫌いです。でも、する。
喧嘩ってのは思いや考え方の対立があるから発生するものだと思うんですよね。そこには何かしらの問題というか、議題があるわけです。これを解決することができれば二人の生活をより良いものにすることができるチャンス。喧嘩したくないからってそれを放っておいたり、我慢したりっていうのは、二人暮らしにおいて全く建設的じゃない。フラれるかもしれないから喧嘩はしないっていう声もあるけど、喧嘩しない方が辛い日々が続くと思うし、その先にはもっと辛い結末が待ち受けてると思う。もちろん感情的にならずに話し合えるならそれが一番だけど、感情的になったとしてもそのテンションをずっと保つことはないから大丈夫。
僕たちはそんなこんなで喧嘩を重ねながらも問題を解決して前に進んでるので、最近はそもそも問題が起きないし、問題が発生しても喧嘩した分だけ喧嘩のしんどさを理解してるので、感情的になることもなく話し合うことができてます。それでも相手が感情的になる時は、これは相手にとってそれだけ許せないことなんだってなって喧嘩に発展する前に反省モード。説教する先生と生徒みたい。
とか、こんな感じで喧嘩についてはもう達観しました的な持論を述べても、虫の居所が悪いと感情のコントロールができなくて好戦的になるし、不毛な言い争いになることもあります。親子喧嘩で謝らないでも翌朝にはケロっとしてるそういうやつ。まいっかってやつ。喜怒哀楽のある人間なんだからそういう喧嘩もきっと普通のことだよね。
自分たちらしく向き合うことができれば勝ち

という感じで、カップルなら大多数が抱えるであろう悩みから、僕たちならではの悩みを書いてみました。僕たちに中で具体的に解決したのは彼女の寝相問題くらいで、他については考え方や向き合い方を変えて受け入れることにしました。
僕たちの正解が全てではなく、二人暮らしの悩みにはカップルの数だけ解決方法があります。自分たちらしい解決方法を見つけられるように、二人の悩みに向き合ってみてください。二人暮らしの悩みは二人で向き合える分、一人で悩むよりいろいろな解決方法が思いつくはず。何とかなる、そうポジティブに捉えて、どんな困難も乗り越えてずっと一緒にいれる二人になりたいですね。