浴室乾燥機付きの賃貸に住むメリットとは?気になる注意点もあわせて解説
そもそも浴室乾燥機付き賃貸ってなんだろう?

「浴室乾燥機」と聞くとちょっぴり贅沢なイメージがあるかもしれない。「どう使えばいいの?」「それって必要?」と様々な疑問もあるだろう。でもお部屋に浴室乾燥機があると、とにかく便利で快適! 今回は浴室乾燥機付き賃貸のメリットを5つ紹介したい。
浴室乾燥機付き賃貸とは
浴室乾燥機には、主に浴室の乾燥・換気・暖房・涼風の機能がある。️お風呂後の水分を乾燥させたり空気を入れ替えたりするだけではなく、入浴者の体調管理につながる温冷風も、浴室乾燥機の重要な機能だ。浴室乾燥機は、浴室を快適にするだけでなく、便利に有効利用するための設備だといえるだろう。
最近は、築浅の物件には浴室乾燥機がついていることも増えている。「電気代がかかる」「使い方が分からない」と敬遠せず、便利に賢く使いこなそう!
一度使ったら手放せない! 浴室乾燥機の5つのメリット
浴室乾燥機のメリットを5つ紹介したいと思う。
浴室乾燥機のメリット① 外に干せない日でも洗濯できる

溜まった洗濯物をやっとの思いで洗濯したら、外は雨だった……なんて経験は誰にでもある。また花粉やPM2.5が気になる、帰宅が遅くなるなど、洗濯物を外に干したくない理由は意外と多いもの。そんな時でも、浴室乾燥機を利用してバスルームに干せば、効率よくカラッと乾く。
浴室に洗濯物を干す時のコツは、温風の吹き出し口の近くに厚手のタオルや洋服などを干し、乾きやすい靴下やナイロンのTシャツなどはそれ以外の場所へ。洗濯物同士の隙間をなるべく開けて、空気の循環ができるようにすれば、より早く乾く。
このほかにも生乾きの洗濯物をしっかり乾かしたり、急に必要なった衣類を夜洗濯して朝使うなど緊急対応などにも便利だ。
浴室乾燥機のメリット② 浴室のカビ対策になる

️一軒家のように浴室に窓がついていないマンションやアパートの浴室では、湿気対策に頭を悩ませる人が多い。どんなに換気扇を回しても、カビ取り剤で掃除をしても、黒カビや赤カビは発生する。
しかし使用後に浴室乾燥機をつけると、カビの発生を予防できる。使った後に水滴や石鹸汚れを拭き取る、お風呂のお湯を放置しないようにするなど、もうひと工夫するとさらに効果的だ。
浴室乾燥機のメリット③ 換気モードで省エネも!

洗濯物を乾かしたり防カビ対策になったりと浴室乾燥機は実にお役立ちのアイテム。しかし際限なく利用していると気になるのは電気代だ。
しかし、電気代はちょっとした一手間に違いが出る。例えばお風呂の後は一度換気モードで湿気を外に逃がしその後で浴室乾燥をかける、洗濯物を干す時には最初換気モードで水分をある程度蒸発させてから乾燥するなど、換気をうまく利用した省エネを意識すれば、それは電気代の節約につながる。
浴室乾燥機のメリット④ 居室スペースを有効に利用できる

洗濯物を室内干ししている人は意外に多い。しかし歩いた拍子にぶつかって落としたり、視界に入って邪魔だったり、部屋干しの臭いがしたり、急な来客時に慌てて片付けたりと、不便な面も多々ある。
そこで洗濯物を浴室に集約できれば、煩雑な洗濯物が1箇所に片付き、広々と生活圏スペースが確保できる。普段暮らしている部屋に干すよりも速く乾き、邪魔にもならない。
浴室乾燥機の有効利用で、ゆったり余裕のある生活をも手に入れられるのだ。
浴室乾燥機のメリット⑤ ヒートショック対策など

浴室は北側にあることが多いので、脱衣所で寒い思いをした人もいるだろう。特に冬の間は、寒い脱衣所や浴室から熱い湯船に入ることで血圧が急激に上昇し、ヒートショックを起こすこともある。
浴室や脱衣場を浴室乾燥機の暖房機能で温めておくことで、急激な温度変化によるヒートショックを防ぐことができる。特に高齢者や小さい子どもがいるファミリーには、この機能はマストだろう。
また冷房で体が冷え、夏でもお風呂に入る人も増えている。そんな時に涼風機能を使えば、体は温めつつ同時に湯あたりやのぼせが防止できる。浴室のムシムシした不快感を和らげ、爽やかな気分でバスタイム・シャワータイムを1年中満喫できる。
ヒートショック対策の専門家に「賃貸物件でもカンタンにできる対策」を聞いた記事はこちら
浴室乾燥機の4つの注意点
紹介したとおり、浴室乾燥機には多くのメリットがある。しかし、浴室乾燥機付きの取り扱いには注意も必要だ。
ここでは、浴室乾燥機付きの賃貸を借りるにあたっての、また浴室乾燥機を使用するにあたっての注意点を4つ挙げていこう。
浴室乾燥機の注意点①:物件数が少なく家賃が高め

浴室乾燥機付きの賃貸物件は、全体的に見て多くはない。また、浴室乾燥機はオプション機能であるため、家賃も相場より高くなることが多い。
CHINTAIの物件における、一般家賃相場と浴室乾燥機付き家賃相場を、物件数とともに表で見てみよう。
全体の家賃相場 | 全体の物件数 | 浴室乾燥機付きの物件数 | 一般家賃相場におさまる 浴室乾燥機付きの物件数 | |
---|---|---|---|---|
渋谷 | 11.1万円 | 346件 | 207件 | 64件 |
池袋 | 8.4万円 | 1,231件 | 642件 | 84件 |
大阪 | 7.28万円 | 365件 | 187件 | 41件 |
このように、そもそも浴室乾燥機付きの物件数は、全体の5〜6割程度だ。また、浴室乾燥機付きで、全体の家賃相場以下の物件数は、かなり少ない。
このことから、浴室乾燥機付きの物件数は少なく、家賃相場も高いことがわかる。これは、浴室乾燥機付きの物件に住むにあたってのハードルだといえるだろう。
浴室乾燥機の注意点②:電気代・ガス代が高くなる
浴室乾燥機は、電気もしくはガスによって運転を行う。そのため、浴室乾燥機を利用すれば、当然電気代およびガス代は上がることになる。
電気かガスか、またメーカーや使う頻度、洗濯物の量などによってかかる費用は変わるが、固定費である光熱費が上がることは、事前に知っておいた方が良いだろう。
家賃が高めになることに加え、光熱費もかかるなど、浴室乾燥機の利用にはある程度のコストが必要なのだ。
浴室乾燥機の注意点③:定期的にフィルターを掃除する必要がある

浴室乾燥機はボタンひとつで作動できるが、定期的なメンテナンスは必要だ。メンテナンスせずにいると、内部のフィルターに埃が溜まって不衛生な状態になり、乾燥機能も弱まってしまう。
フィルターはワンタッチで取り出せるものがほとんどなので、雑巾や掃除機を使って定期的に埃を取り除くようにしよう。軽く水洗いして、よく乾燥させてから戻しても良い。
掃除の際には、フィルターを傷つけないよう注意しよう。
浴室乾燥機の注意点④:一度にたくさんの洗濯物を乾かせない
浴室乾燥機があるからといって、大量の洗濯物を一度に乾かせるわけではない。
浴室乾燥機の機能にもよるが、狭い浴室でしっかりと洗濯物を乾燥させるには、洗濯物同士に空気の通る隙間を空けることが大切だ。ぎゅうぎゅうに洗濯物を干してしまうと、洗濯物の間に空気が通らず、浴室乾燥機をつけても生乾きになってしまう恐れがある。
浴室乾燥機を効果的に使うには、適量の洗濯物を干すこと。無理に大量の洗濯物を干さないよう注意しよう。
浴室乾燥機付き賃貸を積極的に探してみよう!
ファミリーでも一人暮らしでも、様々な場面で役に立つ「浴室乾燥機」。電気代が上がってしまうのでは?と気にする人もいるが、「乾燥・換気・暖房・涼風」の4機能を使い分けたり、水滴を拭き取るなどのちょっとした工夫を行ったりすることで、効率よく利用できるようになる。
築年数が浅い物件なら標準装備されていることも多いので、「浴室乾燥機付き物件は高い」と先入観を持たずに気軽に問い合わせてみよう。
文=元井朋子
※2021年2月加筆=CHINTAI情報局編集部