一人暮らしの引越し費用の相場は?初期費用を抑える方法をご紹介

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一人暮らしがしたい!でもお金がない……費用を賢く抑えるコツは?

進学や就職などをきっかけに一人暮らしを検討する人も多い。しかし、引越しをするとなると賃貸契約にかかる初期費用のほか、家財道具を一式そろえる必要が出てくる。また引越し費用なども考えると、なかなか一人暮らしへと踏み出せない場合もあるのではないだろうか。

この記事では初めて一人暮らしをする人へ向けて、物件の選び方をメインに、賃貸契約や引越しで極力出費を抑える方法を紹介していく。

お金がなくても一人暮らしはできるのか?
お金がなくても一人暮らしはできるのか?

一人暮らしの引越しにかかる初期費用の相場

一人暮らしでは毎月支払う「家賃」がどのくらいなのか気になるとは思うが、そのほかにも以下のような初期費用がかかることも知っておこう。

▽一人暮らしの契約時にかかる初期費用の目安

内訳相場
敷金家賃1ヶ月分
礼金家賃1ヶ月分
仲介手数料家賃半月分~1ヶ月分
火災保険料(2年契約)数千円~1万5000円
鍵の交換代1万5000円前後
前家賃家賃1ヶ月分

▽一人暮らしの引越しにかかる初期費用の目安

内訳相場
引越し代3万円~10万円
家具家電の購入費10万円前後
キッチン用品や日用品の購入費1万円

基本的な初期費用は上記の料金設定が現在の主流になっている。敷金・礼金については知っているという人も、火災保険料や鍵の交換代、1ヶ月分の前家賃などがかかってくるのは意外と見落としがち。火災保険料や鍵の交換代のほか、物件によっては以下のような費用もかかることがある。

▽物件によって必要となる初期費用

内訳相場
消毒・清掃代1万円
保証会社の契約料金賃半月分~1ヶ月分

家賃半月分~1ヶ月分消毒・清掃代の費用は交渉によって減る場合があるものの、簡単にはいかないケースも多い。契約してから後悔しないように、あらかじめ確認してから臨むようにしよう。
最近では、保証人が必要ない代わりに保証会社との契約を必須条件とする大家さんが多くなってきている。保証会社を利用する場合、賃貸契約時の審査が通りやすくなるメリットがあるが、利用には当然費用がかかるので注意しよう。

保証料の相場は保証会社によって異なるが、家賃の半月~1ヶ月分程度となっている。

賃貸契約の初期費用を抑える3つの方法

一般的に賃貸契約にかかる初期費用は家賃の約5ヶ月分~6ヶ月分だと言われている。仮に家賃7万円の賃貸物件を契約するとすると、初期費用だけで35万円~42万円にもなるという計算だ。

お金がない中で一人暮らしをしようというタイミングではなかなか厳しい額と言える。ただ、これらの費用を安く抑える方法もある。下記の方法で初期費用を安くすることができれば、余裕を持って新生活をスタートできるだろう。

賃貸契約の初期費用を抑える方法①:礼金ゼロの物件を探す

初期費用を抑える最初の狙い目は礼金だ。

まず、礼金は大家さんにお礼として支払うもの。したがって、できるだけ礼金が安い物件を探すのがおすすめ。
引越しの閑散期になると「礼金ゼロ」を謳った物件が増えてくるため、時期を見計らって物件探しを行えばお得に入居できるだろう。

礼金ゼロの物件なら、契約時に支払う初期費用が浮く!
礼金ゼロの物件なら、契約時に支払う初期費用が浮く!

賃貸契約の初期費用を抑える方法②:仲介手数料がお得な不動産会社を探す

不動産会社に払う仲介手数料の上限は、法律で家賃1ヶ月分と決まっているため、複数の不動産会社を比べて仲介手数料の安い会社を選んでみよう。
大手の不動産会社では手数料を家賃の半月分に抑えている場合も多いので、安心できる不動産会社であれば問題ないだろう。

不動産会社によっては仲介手数料がお得な設定になっている!
不動産会社によっては仲介手数料がお得な設定になっている!

賃貸契約の初期費用を抑える方法③:フリーレント物件を狙う

物件によっては、最初の1〜2ヶ月分の家賃が無料になる「フリーレント物件」もある。家賃が無料になるからと言って怪しい物件という訳ではなく、長期空室が続いている物件などで、早く借り手を決めたい大家さんが行うサービスのようなものだ。
初期費用を抑えようとしている借り手にはうれしい物件なので、もし見つけたらぜひチェックしてみよう。

「敷金」や「鍵交換代」の節約には要注意

節約を意識するときに注意したいのが、敷金と鍵の交換代だ。

敷金は退去時の原状回復費にあてられる。

物件に傷を付けずに生活していれば返金されるのが一般的だが、何らかの損傷を与えてしまった場合、その分の費用を敷金から引かれることになる。
敷金ゼロの物件に住む場合、契約内容によって異なるものの、特約によって「実費負担」としている場合が多い。一定期間住んでいれば、退去するまで物件や設備を全く無傷で使うということは難しい。

また、過失がないのにも関わらず、クリーニング代金を請求されてしまうケースも少なくはない。敷金が無料の物件は魅力的だが、その分退去時の支払いが多くなるリスクがあることを認識して契約するようにしよう。

敷金が安いとハウスクリーニング代を請求されるかも…

鍵の交換代も物件によっては大家さんが負担してくれる場合もあるが、入居者側の負担になっている物件も多い。

不動産会社の方針によっては鍵交換自体を省くこともできるが、前の住人が合い鍵を持っている可能性もあるため、防犯のためにも新しい鍵に交換しておく方が安心だ。

賃貸契約の初期費用以外に費用を安く抑える3つの方法

気に入った物件にどうしても住みたいという場合など、賃貸契約の初期費用を抑えるのが難しいこともあるだろう。そんなときは、以下のポイントを意識して節約するように心がけよう。

引越し代を安く抑える方法①一人暮らし用の家電セットで家電を用意する

家電量販店や大学生協などでは、一人暮らし用の家電セットが販売されていることが多い。このような家電セットはまとめ買いということもあり、値段が安く設定されているため初期費用の節約になる。特に新生活シーズンには、よりお得な価格となっている可能性もあるためぜひチェックしたい。

引越し代を安く抑える方法②業者に頼まず自分で荷物を運ぶ

引越し先が近い、荷物がそれほど多くないといった場合には、引越し業者に依頼せず、レンタカーなどを使って自分で荷物を運ぶのも良いだろう。特に初めての一人暮らしで、大型の家具家電などはすべて新しく購入するという場合、実家から運ぶのは衣服や日用品程度で済むためこの方法はオススメだ。しかし、いくつかリスクやデメリットもあるため確認しておこう。

運搬中に交通事故が起こってしまった場合、自分だけでなく他人をケガさせる危険がある。また、事故処理で余計に費用がかかってしまうだけでなく、場合によっては命に関わることもある。
また、引越し業者のトラックと違い、乗用車サイズのレンタカーの場合は何度も往復することになるため、時間がかかることは覚悟しよう。

引越し業者のイメージ
業者に頼まず、自力で引越しもありだが…

普通免許証でも1トンまでのトラックなら運転できるが、普段乗り慣れていないことによって事故に遭ってしまう可能性もある。
そして、素人による運搬となるため、洗濯機・冷蔵庫・テレビなど、大きな家電を移動する際に傷つけたり壊してしまったりする可能性もある。

このようなリスクを考慮したうえで、慎重に作業することをおすすめする。

引越し代を安く抑える方法③家具・家電付き物件を探す

物件によっては「家具・家電付き」の場合もある。特にベッドや冷蔵庫、テレビなどは、状況の変化に応じてゆくゆくは買い替えることになる場合が多い。
一人暮らしをする期間が一時的な場合には、「家具・家電付き」の物件を探してみるのも良いだろう。

家電が備え付けの物件なら初期費用が浮く
家電が備え付けの物件なら初期費用が浮く

お金がなくても大丈夫!引越しの初期費用を抑えて一人暮らしへと踏み出そう

一人暮らしでかかる主な初期費用は、賃貸契約時・引越し・物件による追加費用の3項目に分けることができる。一人暮らしや引越しに必要な費用についてそれぞれの項目の内訳を把握し、さらに節約方法を知っていれば、「お金がない」ということを理由に一人暮らしを諦める必要はない。
最初に少しでも金銭的な余裕ができれば、その後の生活にも余裕が生まれ、より豊かな一人暮らしを送ることができるだろう。

文=坂根 迅(株式会社YOSCA)

2021年8月加筆=CHINTAI情報局編集部

CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
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