【女性必見】一人暮らしは防犯上「2階の物件」が安全って本当? デメリットは?
一人暮らしの場合、2階の部屋に住めば安全なの?

一人暮らしの部屋の階数。防犯上、1階の物件は危険、2階以上に住めば安心と思っている人もいるのでは。しかし、5階以上などの高層階はともかく、2階の物件は、はしごなど目立つものを使わず十分に侵入可能な高さである。
そのため、実は2階に住んでいるからといって、安心するのは禁物ともいえる。
もちろん2階の物件にはメリットも多いが、女性が2階の物件で一人暮らしをする場合、どんなことに気を付ければよいのだろうか。本記事ではアパートやマンションで2階に住むときのメリットと注意点を挙げていこう。
女性の一人暮らしで2階に住むメリット
冒頭でも軽く触れた通り、2階に住むメリットはたくさんある。後述する注意点を把握する必要はあるが、まずは2階に住むとどんなメリットを得られるのかご紹介しよう。
2階に住むメリット①:1階と比べて侵入リスクが少ないとされる
あくまでも1階と比べてという話にはなるが、不審者に侵入されるリスクは2階の方が少なくなる。外出するところを見られたり、鍵を開けたところを突然背後から襲われたりする可能性が低くなるからだ。
ただし、2階だからといって防犯対策を怠ってしまうと犯罪の被害に遭ってしまうことになる。安心して暮らすために、詳しくは後述の注意点を参照してほしい。
2階に住むメリット②:日当たりや風通しがよい
1階と比べると、窓からの日照を遮るものが少なくなるため、日当たりに恵まれやすいこともメリットだろう。また、これと同様の理由で風通しもよくなる。家賃については1階よりも高くなるが、高層階と比べると安い。1階で生じる日当たり不足・風通しりの悪さといったデメリットをある程度解消できることを考えると、コストパフォーマンスに優れているといえるだろう。
2階に住むメリット③:プライバシーが確保される
2階の場合、通行人と直接目が合う高さではないため、通行人に部屋の中の様子を見られることはほとんどない。物件周辺の人通りを気にせず、室内でくつろぐことができるだろう。
ただし、同じ目線の高さに近隣のマンションや商業施設などがある場合、のぞきや盗撮などの犯罪被害に遭うリスクはある。2階以上だからといって油断せずに対策を行ってほしい。
2階に住むメリット④:階段での移動が苦にならない
災害時には電力供給が止まり、エレベーターが動かなくなることもある。そういったトラブルが発生した場合、高層階に住んでいると自室に戻ることもままならなくなるが、2階なら苦労せず階段で移動できるだろう。エレベーターを待つ時間も必要なく、通勤で急いでいたり、ゴミを捨てたりするときも快適だ。
女性の一人暮らしで2階の部屋に住む際の注意点
2階に住むメリットはたくさんあるが、これから解説する注意点も把握したうえで2階の物件に住むかどうかを検討すべきである。一人暮らしの女性は特に犯罪に遭いやすいので、デメリットを詳しく知っておこう。
2階の物件の注意点①:室外機や配管に足をかければ、2階への侵入は十分に可能

2階はある程度の高さがあるので、簡単には侵入できないように思われる。しかし、1階より手間がかかるのは間違いないが、2階程度の高さであれば、侵入はそれほど難しいものではない。
例えばエアコンの室外機や配管、換気扇のフードなどを足場にすることで、2階程度の高さであれば、時間をかけずに簡単によじ登ることができてしまうのだ。そのため、足場になるような設置物や出っ張りが多いアパートやマンションは、外部からの侵入者に注意しなければいけない。
また、1階にはベランダがないことが多いが、2階はベランダがついていることが多く、ベランダの影に身を隠せば、外部から見ても不審者が隠れていることに気づきにくくなる。そのため、2階でも油断していると不審者が侵入してしまう恐れがあるのだ。
2階の物件の注意点②:1階より視線を遮るものがないことが多い

もう一つ注意したいのが、実は2階の方が1階よりも部屋の中の様子を探られやすいということ。アパートやマンションでも周辺に塀がついていたり、樹木が植えられていたりすれば、1階の部屋は視線が遮られ、中で何をしているのかわからないことが多い。
しかし、2階程度の高さであれば、ある程度離れた場所から眺めた時、ちょうど視線の高さと部屋の高さが一致することもあり、室内の様子がよく見えるのである。どんな人間が住んでいるのか、どんな生活パターンなのか、どのような洗濯物が干してあるのかなど、面している道路側から大変確認しやすいこともある。視線を遮るものがないという点には、よく注意しておかなければいけない。
2階の物件の注意点③:防犯だけでなく防災面でも注意が必要

防犯だけではなく、防災面でも2階だからといって油断してはいけないこともある。1階に住んでいると、大雨が降った際に浸水する恐れがある。浸水の被害を最も受けやすいのは、1階であることは間違いない。しかし、2階以上に住んでいるからといって、全く浸水がないというわけではない。
注意したいのは、ベランダに設置されている排水管である。排水管に枯葉やゴミなどが詰まっていると水を排出できなくなる。その状態で放置しておくと、降水時にはベランダに水が溜まってしまい、窓の隙間やエアコンの配管用の穴から、部屋の内部に水が流れ込んでしまうことがあるのだ。
ベランダの柵がコンクリートで頑丈なものであり、高さがあるものほど、ベランダに水が溜まりやすくなってしまう。もちろん、排水溝の詰まりがなければスムーズに排水されるので、普段から清掃しておき、特に大雨の前には排水溝の点検を怠らないようにしたい。
「2階だから浸水が全く起こらない」と思い込むのではなく、大雨の前にはベランダの状態をよく見ておこう。
女性の一人暮らしで意識すべき物件選びのポイント
それでは、一人暮らしを始める女性は何を重視して物件選びを進めるべきなのだろうか。意識すべき項目は3つあるので、できるだけ多くの条件を満たす物件を選ぼう。
女性一人暮らしの物件選び:セキュリティー面
まずはセキュリティー面を確認しよう。例えばオートロックつきの住宅であれば、不審者の侵入を防ぎやすくなる。また、管理人が有人管理している物件なら緊急時の場合でもすぐに対応してもらえる。
女性一人暮らしの物件選び:建物の造りや立地面
不審者の侵入経路は玄関に限らず、バルコニーも警戒する必要がある。例えばバルコニーのすぐ近くに木がある場合、それを足場に侵入される恐れがあるため要警戒だ。また近所に公園がある場合、利用者を装って物件の下見に使われるリスクがある。
女性一人暮らしの物件選び:物件付近の夜の状態
内見に出かける時間帯は昼間が多くなりがちだが、夜間の状況も確認しておきたい。夜間でもなるべく人通りが多い環境にあれば、帰宅途中に犯罪に巻き込まれるリスクが下がる。また、街灯が多く明るい場所や、見通しがよく後方を確認しやすい道沿いにある物件を選ぶことも重要だ。
2階の部屋だからと安心して防犯対策を怠らないようにしよう!

1階に住むと防犯面に不安があることは、多くの人が知っている。それだけに、「2階以上に住めば安全だ」と思い込んでしまう人も多いのだ。犯罪者は、巧妙に人間の油断をついてくる。警戒心が高い1階の住人よりも、防犯面で油断している2階以上の方が侵入しやすいと、犯罪者も考えるのだ。
2階のベランダの鍵をかけずにそのまま出かけてしまうことは、大変危険である。少なくとも2階は、外部からの侵入が難しい高さの部屋ではない。そのことをきちんと自覚しておき、2階の物件を選ぶときには、登りやすい足場かないか、外部から身を隠せるような死角がないかなど、侵入者の目線で安全性を十分に確認しておこう。
文=正三
不動産投資を始め1年で脱サラに成功した元サラリーマン。ライター業と兼業で実業の進出を狙っている。今投資したいのはリースバック物件。
2021年8月加筆=CHINTAI情報局編集部