自転車で家賃を 1.6万円も節約!? 自転車と徒歩、2つの生活の費用と質を比較してみた!

公開日:2018年9月25日

自転車暮らしで家賃を1.6万円も節約できる!?

家賃に大きく影響する条件は「エリア」、「駅までの距離」、「専有面積」、「築年数」の4つ。

「人気の街」、「駅近」、「部屋が広い」、「築浅」なら家賃は高くなり、その逆の条件なら家賃は安くなる。つまり、この4条件をいかに緩めるかが物件探しのポイントだ。

では、安くていい部屋に住みたい場合、どの条件を緩和すべきか。

答えは「駅までの距離」。ただし、だからといって不便な生活を強いられることはない。

自転車での生活を前提に賃貸物件を検索すれば、駅までの所要時間を変えることなく、遠くの物件を候補に入れることができる。家賃は駅までの距離に影響され、遠く離れた分だけ家賃相場は下がり、よりお得な物件を借りることができるはずだ。

では、それはどれほどお得なのか? そこで今回は自転車と徒歩、2つの生活にかかる費用と質を比較してみた。

自転車に乗る女性
自転車を上手に活用すればいい部屋を安く借りられる!

自転車VS徒歩①:家賃相場を比べる

全国人気エリアの家賃相場
相場の差額はわずか!? しかし、その実態は……

全国の主要駅・人気の駅の家賃相場を調べてみると、自転車5分圏内の方が徒歩5分圏内より家賃相場が低かった。物件が密集する都市部、特に人気エリアほど、駅から離れると家賃が安くなる傾向にあった。

相場の差が小さい街もあるが、その場合は駅から離れるほど、新築だったり広かったりする物件数が増えた。

つまり、駅から遠い場所に条件の良い物件が集まっている可能性があり、自転車暮らしなら、そういう物件も選択肢に入ってくる。

自転車VS徒歩②:高コスパを追求する

自転車5分以内VS徒歩5分以内の物件のスペック比較
自転車生活なら、同じくらいの家賃でも約10㎡も広い部屋に住むことが可能

では、実際どのような物件が借りられるか比べてみよう。エリアは住みたい街ランキングの常連、東京・吉祥寺。家賃10万円以下で、できるだけ新しくて広い物件を検索した。

徒歩5分以内の場合、家賃9.9万円(管理費込み)で築14年、約22㎡の1Kを見つけることができた。自転車5分以内なら、家賃9.7万円(管理費込み)で築5年、約31㎡の1Kを発見!

駅までの所要時間は同じでも、自転車暮らしの方が、より希望条件に合った部屋を探すことができた。

自転車VS徒歩③:格安物件を探す

徒歩5分の部屋より管理費込みで1.6万円も安く、より広い部屋が見つかった
徒歩5分の部屋より管理費込みで1.6万円も安く、より広い部屋が見つかった

次に広さや築年数を追求せず、できるだけ家賃を抑えようとしたら、どんな部屋を借りられるか調べた。

エリアは家賃相場の高い東京・新宿。築20年以内で15㎡以上の1Kを検索した。徒歩5分以内の場合は、築15年の約18㎡で9.3万円(管理費込み)が最安値物件だった。

一方で自転車5分以内の場合は、築17年の約21㎡で7.7万円が最も安かった。これはもちろん一例だが、都市部なら同様に、自転車暮らしで家賃を抑えることができるだろう。

自転車VS徒歩④:希少条件で検索する

「ペット可」物件が同予算で8倍も多く見つかった!

ペット可物件
「ペット可」物件が同予算で8倍も多く見つかった!

駅からの自転車分数で部屋を検索すれば、「ペット可」や「楽器可」といった希少な条件の物件もより多く見つけられる。大阪・天王寺で、家賃8万円以下の物件をそれぞれ探してみた。

ペット可物件は徒歩5分以内だと5件だったが、自転車5分以内だと41件。楽器可は徒歩5分以内だと0件だった! しかし、自転車5分以内であれば2件見つけることができた。

このように、希少な条件の部屋を探すなら、自転車暮らしを前提に検索した方が効率的だ。

自転車VS徒歩⑤:交通費を調べる

プライベートで使用する月額の交通費(回答207名)1,000円以下:27.05%(56人)、1,001~3,000円:38.65%(80人)、3,001~5,000円以下:23.67%、5,001~10,000円:6.76%(14人)、10,001円以上:3.86%(8人)
プライベートの交通費は約66%の人が月額3,000円以下。一方で、約11%の人が月に5,000円以上も交通費に使っていた

自転車があれば、家賃だけでなく交通費も節約できる。全国207名の男女にプライベートで使う交通費についてアンケート調査したところ、約39%が月額1,000〜3,000円と回答。2,000〜5,000円使っている人は約24%にも上った。

よく遊びに行く街への交通手段を自転車に変え、仮に月額2,000円節約できるとしたら年間24,000円を浮かせられる。

これは大きなポイントだろう。そして学生なら通学も自転車に替えれば定期代もカット可能。社会人でも勤め先の通勤手当の規定によっては節約できる。

自転車生活のメリットは?始める前に気になる疑問を解消しておこう!

自転車と徒歩だと自転車生活の方がお得で良い部屋が見つかることがわかった。

ただ、「自転車って疲れない?」「自転車暮らし向きの部屋ってあるの?」など自転車生活を始めるにあたり疑問を抱く人もいるはず。

そこで、自転車生活にまつわる疑問をまるっとお答えしていこう。

Q自転車暮らしをするメリットは?

A節約だけでなく自由に時間が使えること
自転車暮らしには生活費の節約だけでなく、さまざまなメリットがある。自然と体が鍛えられるし、どこにでも
気軽に行ける。また、自転車通勤・通学に切り替えれば、電車の時間に左右されることなく、自由にスケジュー
ルを立てられるのも魅力。

Q自転車暮らし向きの部屋ってある?

Aやっぱり駐輪場付きがベター
自転車には駐輪場が必須。やっぱり物件に備え付けの駐輪場を利用するのが、一番利便性が高い。駐輪場の利用
には料金がかかる場合もあるが、近場の月極駐輪場を別で借りるよりリーズナブルだし便利だ。可能なら駐輪場
付きの物件を選ぼう。

Q自転車での通勤は疲れない?

A疲れるが、その分健康に効果がある
当然だが、自転車は自分で漕がなければ進まないし、どんなに慣れていても疲れる。しかし適度な運動は健康に
良いだけでなく、仕事や学業にも良い影響を及ぼす。血行が促進され、集中力が増加。デメリット以上のメリッ
トがある。

Qどんな自転車がおすすめ?

A電動アシスト自転車がイチオシ!
最近はさまざまなタイプの自転車がある。自分のライフスタイルに合っていることが前提だが、街乗りメインだ
ったらおすすめなのは電動アシスト自転車。モーターの力で走行を補助してくれるので、坂が多い土地でもスイ
スイ進むことができる。

Q自転車通勤って冬場は寒くない?

Aきちんと厚着をすれば問題なし
自転車通勤の最大の問題は、やはり天候。雨は正直お手上げだが、寒さは十分に対策がとれる。最近ではユニク
ロのヒートテックをはじめ、手袋やネックウォーマーなど高性能な防寒具が簡単に揃えられる。しっかり防寒し
ておけば冬場も問題なしだ。

生活も、物件探しも自由で豊かにしてくれる自転車生活を始めよう!

今回の調査で駅までの徒歩を「自転車」に替えるだけで、物件探しは激変し、部屋を安く借りられることがわかった。

もしこれから物件探しを始めようとしている人は、自転車を上手に活用して、お得な部屋を選ぼう!

自転車通勤中の男性
自転車通勤・通学なら、満員電車から解放されるのも大きなメリット。さらに運動不足も解消され、自然とストレスも発散できる

文=綱島 剛
イラスト=石 明子(株式会社コットンズ)
※物件情報・家賃相場はCHINTAIネット調べ(2018年8月8日現在)
※「CHINTAI2018年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています

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CHINTAI編集部
CHINTAI編集部

1992年創業、お部屋探しや生活の情報を発信してきた株式会社CHINTAIが運営するWebメディア。引越しに関する情報はもちろん、家事や家計、季節の楽しみなど日々を豊かにする知識を調査・ご紹介。
不動産店舗での業務経験者、宅建試験合格者などお部屋探し分野のプロも活躍する編集部が、新生活に役立つ情報をお届けします。

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