家賃を抑えて資金を貯蓄!都内で格安物件に住む男性の、格安家賃だからこそ描ける夢とは

公開日:2018年7月5日

格安物件に住んで、資金を貯蓄!カフェ経営者が描く多店舗経営への夢

生活費の大半を占める家賃をコストカットして、自分の趣味や夢のために投資する人を取材するこの企画。今回は東京都世田谷区で家賃4万5000円の賃貸物件に住むカフェ経営者・菅野真利さんのお部屋を訪問。

菅野さんは、お風呂と寝る場所さえあれば、自分が住む部屋には特にこだわらないという。格安家賃だからこそ、描くことのできる夢とは……?

夢も部屋も自分流のスタイルを貫き続ける、彼のおしゃれな暮らしぶりに迫る。

東京都世田谷区で家賃4万5000円の賃貸物件に住むカフェ経営者・菅野真利さんの部屋
家賃を抑えて夢を叶える方法を菅野さんに聞いてみよう!

プロフィール

名前:菅野真利さん
性別:男性
年齢:35歳
職業:カフェ経営者

生活費

菅野さんの1ヶ月の生活費。家賃(管理費込)45,000円、食費10,000円、光熱費10,000円、通信費10,000円、交際費50,000円の合計125,000円
菅野さんの1ヶ月の生活費はこちら

物件情報

所在地:東京都世田谷区
家賃:45,000円(管理費込)
間取り:1K(18㎡)
築年数:29年

菅野さんが住む賃貸物件の間取図。洋室約5帖のロフト付き1Kだ
菅野さんが住む賃貸物件の間取図

三軒茶屋まで徒歩圏内なのに家賃4万5000円!

世田谷線沿いの住宅エリアで暮らす菅野真利さん。築30年近い木造アパートだが、風呂・トイレ付きで4万5000円。三軒茶屋まで徒歩圏で、この家賃は魅力的だ。

ロフト部分を寝室として使用。ただし、天井と近いせいか、ロフトで寝ると上の階の住人の声がたまに聴こえてきてしまうそう
ロフト部分を寝室として使用。ただし、天井と近いせいか、ロフトで寝ると上の階の住人の声がたまに聴こえてきてしまうそう
玄関も決して広くはないが、石材と間接照明を使って空間をオシャレに、且つ収納力のある仕様に演出
玄関も決して広くはないが、石材と間接照明を使って空間をオシャレに、且つ収納力のある仕様に演出
食器類や物が雑多に置かれたキッチン。日々、カフェで料理をする分、家ではほとんど料理はしないそうだ
食器類や物が雑多に置かれたキッチン。日々、カフェで料理をする分、家ではほとんど料理はしないそうだ

「以前も三茶のシェアハウスに住んでいたんですけど、このエリアの肩肘張らない感じが好きなんですよ。ユルいんだけど、面白いものを持っている人が集まっている」(菅野さん)

しかし、菅野さんが経営するカフェ「Chick Flick Bake」の所在地は豊島区の東長崎である。

「まったく土地勘のない場所だったんですけど、もともとイベントスペースだった物件が安く借りられることを人づてに知って、思い切ってやってみようと」(菅野さん)

飲食店を出すために準備をしていた菅野さんにとって、この話は渡りに船。予定よりも早く夢を実現することができた。

「調理のスペースや飲食用の器材はそろっていたので、ちょこちょことオーブンを買い足したりする程度で、初期費用をめちゃめちゃ抑えることができました」(菅野さん)

オープンは一昨年の10月。これまで一度も赤字を出したことがないというからすごい。

「とはいっても最初の月の給料は7,000円でしたけどね(笑)。おかげさまで、少しずつお客さんが増えてくれて」(菅野さん)

学生時代から抱いていた夢を脱サラして実現

菅野さんが飲食店の経営を意識しだしたのは、学生時代。そこには不思議な縁があった。バンクーバーでのワーキングホリデーを目前に控えていた時期に、行きつけの美容室で散髪していたところ、たまたま隣に座っていた同世代の男子が「バンクーバーへ行くんだ」と話をしているのを耳にしたのだ。

「その場でメール交換をしてバンクーバーで会ってみたら、めちゃくちゃ面白いやつだったんですよ。その彼が帰国後に野方(中野区)で飲食店を出したので、友達の部屋のような感覚で、しょっちゅう遊びに行くようになって」(菅野さん)

いつしか自分も店を持ちたいと思うようになった菅野さん。大学院を卒業後は3年ほど広告代理店に勤めていたが、思い切って脱サラし、さまざまな業態の飲食店で修行を積んでいった。

「いまの店は自分の好きなものと、これまで働いてきた経験が、全部ごちゃまぜになってガッチャンコした感じです」(菅野さん)

菅野さんが経営するカフェ「Chick Flick Bake」の外観写真
菅野さんが経営するカフェ「Chick Flick Bake」は、西武池袋線の東長崎駅北口より徒歩6分の場所にある
菅野さんが経営するカフェ「Chick Flick Bake」の店内の写真
まるでアートを見ているような感覚になるおしゃれな店内。お客さんとのコミュニケーションも大切にしているそう

早期に夢を実現するために家賃は5万円以下が基本

カフェ「Chick Flick Bake」の名物は、ボリュームたっぷりのハンバーガー。取材時にはラム肉バージョンをいただいたが、普通のハンバーガーとはまた違った独特の味わいで、とても美味だった。

「できれば早い段階で2店目を出したいと考えています。今度は、なじみのある世田谷周辺で。そのためにも家賃は5万円以下に抑えたいので、まだまだこの部屋から引っ越すことは考えていません。部屋で仕事をすることもないし、シャワーを浴びて眠れればいいので」(菅野さん)

家賃を抑えてプールした分をどんどん開業資金に回し、「最低でも都内に10店舗は出したい」。菅野さんの夢は尽きない。

格安物件に住めば、夢のための資金を貯められる!

多店舗経営への夢のために、家賃を抑えた物件に住んで資金を貯蓄している菅野さん。

もし叶えたい夢があるという人は、菅野さんのように、部屋は“寝に帰るだけ”と割り切って格安物件を選ぶのもアリかもしれない。

家賃を抑えて夢のために貯蓄してみない?
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文=奈良崎コロスケ
写真=尾形和美

※「CHINTAI2018年8月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています

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