中央線・阿佐ヶ谷駅にできた新感覚の高架下「ビーンズ阿佐ヶ谷」を巡ってみた
“食”を思う存分楽しめる!阿佐ヶ谷に新しい高架下が誕生
みなさんは“高架下”と聞いて、どんなイメージを抱くだろうか?
赤提灯の飲み屋街で、ベロベロに酔っぱらったおっちゃんたちが楽しげに飲んでいる、なんてイメージは、もう古い! 今や高架下はホットスポットなのである。どこか近寄りがたい雰囲気があった高架下も、近年では続々と再開発が進み、今ではおしゃれな商業施設へとリニューアルを果たしているのだ。
こんなおしゃれ高架下のある街に住んだら、どんな生活ができるだろう? というわけで、今回は阿佐ヶ谷駅にある高架下施設の楽しみ方を紹介する。
そもそも阿佐ヶ谷ってどんな街?
中央線高円寺駅の隣にあり、中央線快速を使えば新宿まで約9分、渋谷までも乗り換え1回で約22分で行けてしまう、とっても交通の便がいい阿佐ヶ谷。
中央線という人気沿線にも関わらず街全体の雰囲気は落ち着いており、20代のみならず、30代以上の単身者も非常に住みやすそうな街である。
南口側には「阿佐谷パールセンター」という商店街があり、スーパーや飲食店などが軒を連ねている。
北口そばのスターロード商店街は飲屋街として人気で、毎年5月と11月には街ぐるみで「阿佐ヶ谷飲み屋さん祭り」を開催するなど、飲み屋文化が深く根付いた街でもある。
そのため中央線沿線の中でもとりわけディープな“飲んべえ街”のイメージをお持ちの方もいるかもしれないが、「ビーンズ阿佐ヶ谷」の登場により、老若男女問わず楽しめるエリアとなったわけだ!
“食”はビーンズ阿佐ヶ谷で調達を!
さて、阿佐ヶ谷という街がわかってきたところで、今回は新しくできた高架下の商業施設「ビーンズ阿佐ヶ谷」を紹介する。
オープンは2017年7月で、もとは「阿佐ヶ谷ダイヤ街」、「ディラ阿佐ヶ谷」、「ゴールド街」として地域住民に親しまれていたが、再開発により名称変更、および新築し、「ビーンズ阿佐ヶ谷」となった。
「ビーンズ阿佐ヶ谷」は3つのエリアからなり、それぞれ「阿佐ケ谷ダイヤ街」が「ビーンズくるく」、「ディラ阿佐ヶ谷」が「ビーンズぷらす」、「ゴールド街」が「ビーンズてくて」に生まれ変わっている。
「ビーンズ阿佐ヶ谷」が他の高架下施設と異なるのは、食料品を扱うショップが多いこと。
荻窪側の「ビーンズくるく」には精肉店や青果店、鮮魚店が集まり、改札そばの「ビーンズぷらす」にはいくつかのデリカが、高円寺側の「ビーンズてくて」には、調味料などが多数揃うグロサリーがあるなど、生活に密着した施設となっている。
内装も料理も華やかな「和ごはんとカフェ Chawan(チャワン)」でランチ
というわけで、「ビーンズ阿佐ヶ谷」を散策するなら、まずはランチから始めよう!
「ビーンズてくて」の玄関口にある「和ごはんとカフェ Chawan(チャワン)」は、SNS映えする内装やソファー席が設けられており、散策の始まりにぴったりのお店。
和食屋であり、カジュアルなカフェでもある当店では、野菜が豊富で栄養バランスの取れた、見た目も美しい料理が味わえる。
揚げ物料理から焼き魚定食、丼物などメニューのバリエーションも豊富で、メニュー表をみているだけで楽しい気分に。さらに、定食メニューはご飯とお味噌汁のおかわりがし放題、丼メニューでは副菜をいくつかの種類から選択でき、お味噌汁もおかわり自由といううれしいサービス付き。
なかでも人気なのは、赤身のローストビーフがご飯が隠れるほどぎっしり盛られた「山芋とろとろ 赤身肉のローストビーフごはん」(1,380円)である。
定食と違ってご飯のおかわりはできないが、男子でも大満足の量。副菜は好物を選ぶか、足りない栄養素を補うか、優柔不断な人は組み合わせに悩むかもしれない。
【和ごはんとカフェ Chawan(チャワン)】
東京都杉並区阿佐谷南2-42-1 ビーンズ阿佐ヶ谷てくて内
電話番号:03-5378-7660
営業時間:7時~22時30分
定休日:なし
グルメ、アニメ、ファッション……。高架下なら、あらゆる文化的欲求を満たせる!?
満腹になったなら、腹ごなしがてら「ビーンズ阿佐ヶ谷」を端から端まで散策してみよう。
「ビーンズてくて」には飲食店が多いが、先ほどのグロサリー「Una casita(おなかすいた)」や、常設料理教室「コトラボ」など、個性的なお店もある。
ちなみにさらに奥に行くと、「阿佐ヶ谷アニメストリート」というアニメに特化した高架下商業施設があり、ガチャガチャが多数そろう「阿佐ヶ谷駐屯地」やアニメ関連の展示会が開催される「キャラクターベース」なども。もし時間があれば、覗いてみるのも楽しいだろう。
中央の「ビーンズぷらす」はほとんどがデリカだが、「アース ミュージックアンドエコロジー ステーションストア」が出店している。また、反対側の「ビーンズくるく」は2階建てとなっており、1階には食料品店やファッション系のお店が、2階には本屋さんやCD/DVDショップが出店している。ただ、こちらは少々婦人向けだ。
一通りまわったら、気になるお店でショッピングをしたりカフェで休憩したり。「ビーンズ阿佐ヶ谷」には各エリアにいくつかのカフェがあるが、オープンスペースも設けられているため、テイクアウトしてそこで食べるのもあり。
しばらく休んだら、ショッピングを再開してもいいし、ちょっと早めのディナーにするのもいいだろう。アルコールを提供しているお店もあるため、おいしい食事とともに、ゆったりと過ごすのも贅沢な時間の使い方だ。
阿佐ヶ谷エリア周辺には意外と一人暮らし用の賃貸物件が多い
阿佐ヶ谷は高円寺の隣でもあるし、いざ住むとなったら賑やかすぎるかも……なんて思う人もいるだろう。そんな阿佐ヶ谷も、駅を出て商店街を抜ければ閑静な住宅街に突入し、一人暮らしの物件も豊富にある狙い目のエリア。駅にはJRの中央線と総武線が停まり、都心部や吉祥寺に一本でアクセスできるため、社会人・学生ともに使い勝手がいいはずだ。
気になる人は、とにかくあきらめず物件を探してみよう。家賃や築年数・階数にこだわるのも大事だが、住みたい街に住むのも、部屋探しの一つの方法だと思う。
撮影・文=日下部貴士/A4studio
※記事の情報は2017年11月末現在のものです
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