【住む街ガイド】小説『逃北 つかれたときは北へ逃げます』の舞台・角田にある、のどかな田舎暮らし風景

公開日:2017年12月8日

小説『逃北 つかれたときは北へ逃げます』(能町みね子・著)の舞台である角田。そんな角田の住みやすさを調べたら、辛い時こそ浸りたい、穏やかさとのどかさがあった

逃北 つかれたときは北へ逃げます 能町みね子・著 702円/文春文庫

逃北 つかれたときは北へ逃げます
能町みね子・著 702円/文春文庫

『逃北 つかれたときは北へ逃げます』のあらすじ

都会での生活に倦み、キツい時こそ北に行きたくなるという著者が、抑えきれない北へ「逃げたい衝動」=「逃北」。その魅力に開眼した卒業旅行での青森。優しかった祖母の生家を訪ねて向かった宮城。なぜ「北」なのか。著者の熱意が読ませる一冊。

もしもここで暮らしたら……。あこがれのノスタルジーを感じる街

角田駅から南角田へ。これは能町みね子の『逃北 ~つかれたときは北へ逃げます』で、能町が自身の祖母の生家を訪ねるためにレンタサイクルで走ったルートだ。

街中には民家がゆったりと建ち並ぶ。作中で、能町は観光地より「地元の土着の臭いのする街の方が好き」という。その理由を、彼女は「私の旅は、そこに住むバーチャル体験」だと説明する。確かに、こうして歩くと、飾り気のない街の生活臭に自分がここで穏やかに暮らしているような錯覚に陥る。

しばらく行くとのどかな田園地帯が顔を出す。ノスタルジックで「これぞ日本の田舎暮らし」といった風景だ。そんな中にポツンと南角田駅がある。無人駅で何もないが、なぜか惹かれる。現実にここに住むと不便な部分もあるかもしれないが、慌ただしい都会の喧騒から解放された暮らしを想像すると、この街に住んでみたくなる。

小説に登場するスポットを歩いてみよう!

スポット①:南角田駅

南角田駅は1時間に1~2本電車が停まる

南角田駅は1時間に1~2本電車が停まる

阿武隈急行線の無人駅。能町みね子とその友人のWさんが角田駅で自転車を借りて祖母の生家に向かう途中、ここで一休みした。
それから古い街道を山の方へ向かう。

●住所:宮城県角田市角田摺鉢

スポット②:鎌先温泉

鎌先温泉は角田駅からクルマで30分!

鎌先温泉は角田駅からクルマで30分!

宮城県白石市にある温泉。5軒の宿がひっそり佇む。能町みね子と友人のWさんが鎌先温泉に宿泊したことから、能町みね子の祖母の生家を目指す旅が始まる。

●住所:宮城県白石市福岡蔵本字鎌先
●アクセス:東北自動車道白石ICから車で約15分

角田の暮らしやすさについて

角田市は仙台市の南約40kmに位置している。市の7割以上の面積を農用地と森林が占めており、道路を含む宅地は1割程度しかない。人口も多くはないが、市街地には大型のスーパーもあり、日常的な買い物には困らない。電車は阿武隈急行線の「角田駅」「南角田駅」があるが、本数が少なく移動には不便。生活にはクルマが必須となる。

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文=綱島剛
写真=尾形和美
※「CHINTAI2017年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
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