日光でダニは死なないらしい……布団のダニ対策を「東京西川」に聞いた

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布団のダニ対策をして快適な睡眠を取ろう!

天日干ししている布団を叩く手
よく見かけるこの風景。実はNG行為!

晴れた日は、布団を天日干し。おひさまの香りがして、気分も良くなる。布団たたきでバンバンとたたけば、ほこりもダニも空気中へさようなら。これでダニ対策も完璧!と思ったら、天日干しでは、ダニ対策にならないらしい。

それでは、どうすればダニの被害をなくして快適な睡眠を取れるようになるのだろうか。今回は、そもそもダニはなぜ発生するのか、どんな理由で繁殖するのかを解説したうえで、ダニ退治の方法について紹介していく。

布団のダニ対策については、寝具の製造・卸売業を手がける「東京西川」の池田さんにもお話を伺っているので、ぜひチェックしてほしい。

布団のダニとは?

ダニにも多くの種類があるが、布団にいることが多いと言われるのは「ヒョウヒダニ」だ。ヒョウヒダニは人を刺すことがなく、体長は大きくても0.3mm程度と目立たない。軽視してしまいがちではあるものの、アレルギーの原因となることには変わりなく、早急に退治する必要がある。

ヒョウヒダニは25度前後の温度と、70%前後の湿度で繁殖しやすいと言われている。この条件を満たすのは5月~7月頃なので、この時期には特に対策を強化しなければならない。ヒョウヒダニが増えると、ヒョウヒダニをエサに繁殖する「ツメダニ」も増えるため、状況が悪化してしまうのだ。

布団にいるダニの人体への影響

寝室にある白い布団と枕
ダニの死骸や抜け殻、糞は人体にも影響を及ぼす?

ダニが人体に与える影響として特に注意したいのは「アレルギー」である。ダニの死骸や抜け殻、糞はアレルゲンとなり、アレルギー反応を引き起こす。ダニによるアレルギー反応の主な症状としては、鼻炎や皮膚炎、結膜炎、重いものでは喘息が挙げられる。

アレルギー反応は、特に子どもの症状が強く出やすいと言われている。原因不明の咳や鼻水、目のかゆみといった症状が見られた場合は、ダニの存在を疑おう。また、前述したツメダニは人を刺すこともあり、患部に腫れや赤み、かゆみといった症状があらわれる。

布団でダニが繁殖しやすい3つの理由

家の中でダニが繁殖しやすいものの1つとして「布団」が挙げられるが、なぜダニは布団で繁殖しやすいのだろうか。ダニの特性を見ていくと、そこには3つの理由が隠れていることがわかった。ここではそれぞれの理由について詳しく解説していく。

布団でダニが繁殖しやすい理由①:快適な温度

前述したように、ダニが繁殖しやすい温度は25度前後とされる。それに対して夏の睡眠環境は約26度と、ダニにとって快適な温度とほぼ合致する。人間とダニの両方が快適に感じる温度が近いため、ダニが繁殖しやすいのだ。

布団でダニが繫殖しやすい理由②:高い湿度

温度と同じように、布団の湿度とダニが好む湿度はほぼ合致する。ダニが好む湿度は70%前後だが、夏の布団の湿度は60%ほどと、温度と同じように快適な条件となってしまう。温度だけでなく、湿度にも注意しないとダニが一気に繁殖してしまうことになるのだ。

布団でダニが繫殖しやすい理由③:エサがある

ヒョウヒダニは人間の髪の毛やフケ、アカなどをエサにする。この3つが揃っているものと言えば、やはり布団や枕などの寝具だろう。

ほかの場所にいたヒョウダニもエサを求めて布団に集結してくるため、布団の中がダニだらけという恐ろしい状態になってしまう。ダニの繁殖を抑えるためにも、寝具の衛生状態に気を配る必要がある。

布団でダニを繁殖させないための3つの対策

茶色の布団に触る男性の手
ダニを繁殖させないための方法とは?

ダニの恐ろしさや繁殖する理由を知ると、一刻も早く退治したいと思うだろう。快適な睡眠環境にダニは邪魔者でしかない。どうすれば効果的にダニを退治できるのか、寝具の製造・卸売業を手がける「東京西川」の池田さんに聞いてみた。

布団でダニを繁殖させないための対策①:天日干し

ダニは50度以上の環境になれば死滅すると言われる。そうなると天日干しは無意味のようにも感じるが……?

「意味はあります。掛け布団に一番効果的なケアは、風を通して、湿気を飛ばすことができる天日干しなのです。日に当てることで殺菌にもなります」(池田さん)

天日干しで50度に達することはないが、風通しをよくして湿気を飛ばし、ダニが繁殖しづらい環境を作ることができる。殺菌効果もあるそうなので、十分な効果に期待できるだろう。天候に注意しつつ、晴れた日を狙ってベランダなどに干すようにしよう。

布団でダニを繁殖させないための対策②:掃除機でダニを吸い取る

「ダニなどのアレルゲンが気になる場合は、布団専用ノズルをつけた掃除機で吸い取るのが一番効果的です」(池田さん)

ダニは掃除機を使うと簡単に対処できるようだ。ダニの死骸や糞を回収することで、人体に悪影響をおよぼすアレルゲンを取り除くことができる。

できれば毎日掃除機をかけたいものだが、難しい場合は休日だけでもかけておきたいところだ。定期的に掃除機をかけて、なるべくダニを除去するようにしたい。

布団でダニを繫殖させないための対策③:ダニ防止グッズを活用する

ダニを集めて捕獲するグッズや、紫外線をあててダニを殺菌できるグッズなど、ダニ防止グッズが豊富に販売されている。どれも専門的なアイテムで、単純に掃除機で対処するよりも効率よくダニを除去することができる。比較的リーズナブルな値段のものが多いので、ダニの被害が気になる場合は取り入れてみよう。

【注意】「布団たたき」はダニ対策になら逆効果!

では、布団たたきは? 空気に舞うほこりを見ているだけで、キレイになったような気もするのだが……。

「布団たたきはおすすめしておりません。生地を傷めるだけでなく、ダニの糞や死骸といったアレルゲンを細かくして、表面に出してしまうからです」(池田さん)

天日干しをした際についやってしまう布団たたきだが、これはダニ対策としては逆効果になってしまう。また、「生地を傷める」というプロの言葉にも説得力があり、大事な布団を劣化させてしまう原因にもなる。

また、布団をたたいてしまうと大量のほこりが出てしまうので、人によっては咳き込んでしまうこともあるだろう。喘息持ちの方であれば、症状が悪化してしまう危険性もある。健康のためはもちろん、布団を長持ちさせるためにも、布団たたきはやめておいた方が良さそうだ。

布団のダニについて知って対策を行おう!

ダニが生息しやすい環境は、人間が眠りにつきやすい環境と合致する。また、髪の毛やフケなどをエサにするという特性も、布団にダニが集まりやすい理由の一つだ。ダニの死骸や糞を吸い込むとアレルギーを発症することもあり、十分な警戒と対策が必要と言える。

東京西川の池田さんに対処法を伺ったところ、「天日干し」「掃除機・ダニ防止グッズによる対策」が有効なことがわかった。一方で布団たたきを使った対応は、ダニに対して逆効果になってしまう。有効な対策を行ってダニを退治し、快適な環境を手に入れよう。

(ミノシマタカコ+ノオト)
2021年8月加筆=CHINTAI情報局編集部

<関連リンク>
▼東京西川
http://www.nishikawasangyo.co.jp/

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