【2021年最新版】U-NEXTおすすめ映画22選+おまけ3選!ここでしか観られない隠れた名作とは?

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「U-NEXT」で観てほしい、おすすめ映画22作

この記事では、2021年8月現在U-NEXTで独占配信されている、または他の大手配信サービスでは2021年8月現在提供されていない映画から、計22作品を厳選して紹介しよう。いずれも「U-NEXTに入って良かった!」ときっと思ってもらえる作品ばかりだ。

この記事で紹介している作品22作

独占見放題の隠れた「実話もの」の名作5選
16:『テンプル・グランディン 自閉症とともに』(2010)
17:『バッド・エデュケーション』(2019)
18:『TAKING CHANCE/戦場のおくりびと』(2009)
19:『ジェニーの記憶』(2018)
20:『エレファント』(2003)

激動の時代を記録した独占見放題のドキュメンタリー映画2選
21:『ラスト・クルーズ』(2021)
22:『セガvs.任天堂/Console Wars』(2020)

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「U-NEXT」のおすすめ映画:独占見放題の隠れた「実話もの」名作5選

次に紹介するのは「実話もの」。実は、U-NEXTは2021年4月からアメリカの放送局HBOおよびHBO Maxの作品を配信しており、その映画レーベルであるHBO FilmsによるU-NEXT独占見放題の映画には、隠れた実話ものの名作がたくさんあるのだ。その中から5作品を紹介しよう。

U-NEXTおすすめ映画16:『テンプル・グランディン 自閉症とともに』(2010)

実在する自閉スペクトラム症(編集部注:公開後の2013年に表現が統一されました)の動物学者、テンプル・グランディンを主人公とした伝記映画だ。 彼女が生まれた1947年は自閉スペクトラム症の研究が進んでおらず、偏見に満ち満ちていたことが、劇中の4歳の時の医者の間違った診断からもわかる。大学に進学しても彼女は「板の間に挟まることで落ち着かせる器具」を部屋に持ち込んだこともあって奇異の目で見られてしまうのだが、その後は自身の才能を開花させ、周囲に認められていく。

その才能とは、瞬時に目に入ったものを記憶し、そして他の人にはない視点で物事を考える、というものだった。やがて彼女は牧場で、牛へのストレスを軽減する家畜施設の設計に挑む。自閉スペクトラム症の「こだわり」を表現した演出が見事で、初めは軽んじられた人物がやがて自己実現を果たしていく過程はサクセスストーリーとして抜群に面白い。全ての人の「新しい世界への挑戦」をとことん肯定してくれる作品だ。

『テンプル・グランディン 自閉症とともに』(2010)の情報

監督:ミック・ジャクソン
出演:クレア・デインズ、キャサリン・オハラ、ジュリア・オーモンド ほか
1時間47分

U-NEXTで『テンプル・グランディン 自閉症とともに』を観る

U-NEXTおすすめ映画17:『バッド・エデュケーション』(2019)

2002年に発覚した、教育者による横領事件の実話を描いた作品だ。教育長フランクは学区を全米第4位の好成績に導いたことで多額の運営資金援助を受け、生徒や保護者からも慕われる好人物だった。だが、同僚の女性の巨額の横領が発覚し、かつ学生新聞部の生徒が調査を始めたことから、フランクもまた窮地に追いやられていく。一見するとシリアスな犯罪ドラマ映画のようでもあるが、どちらかと言うと人生の悲喜こもごもをシニカルに綴った「ダークコメディ」という印象が強い。

何より秀逸なのは、ヒュー・ジャックマンというスター俳優のキャスティング。「善人にしか見えない」主人公が、徐々に「裏の顔」を見せていく様が、切ないと同時に滑稽にも描かれている。虚勢を張っているようでも、どうしても知られたくない「秘密」を内に秘めていることが、わずかな表情の機微からわかる名演を見せていた。終盤の「もはや笑うしかない」状況のおかしみと、皮肉に満ち満ちたラストをぜひ見届けてほしい。

『バッド・エデュケーション』(2019)の情報

監督:コリー・フィンリー
出演:ヒュー・ジャックマン、アリソン・ジャネイ、レイ・ロマノ ほか
1時間46分

U-NEXTで『バッド・エデュケーション』を観る

U-NEXTおすすめ映画18:『戦場のおくりびと』(2009)

イラクの戦場から帰国し内勤をしていた海兵隊員が、戦死者リストの中で「チャンス」という同郷の若者の名前を見つけ、その遺体を家族のもとへ移送するまでの任務を追った物語だ。専門家による遺体を清める所作や、旅の途中の出会いなどが淡々と、しかし丁寧に描かれていく。上映時間は80分未満とやや短いが、それでもじんわりと沁みていくような感動がある。

その感動の理由は「誰かの死を悼む」という普遍的な感情が表れているからだろう。亡くなった若者の生前の姿は映像として映し出されることはないが、「語られる」ことで彼の人生を肯定していく。同時に、戦場から離れ家族とともに平和に暮らしていた主人公の「負い目」にも、その旅を通じて変化が訪れる。それをもって、静かに、でも力強く反戦を訴える内容となっていた。ゴールデングローブ賞テレビ映画部門の主演男優賞を受賞した、ケヴィン・ベーコンの「憂い」を帯びた名演も堪能できる。

『戦場のおくりびと』(2009)の情報

監督:ロス・カッツ
出演:ケヴィン・ベーコン、トム・アルドリッジ、ニコラス・リース・アート ほか
1時間17分、R15+

U-NEXTで『戦場のおくりびと』を観る

U-NEXTおすすめ映画19:『ジェニーの記憶』(2018)

ドキュメンタリー監督であるジェニファー・フォックスが、自身の体験をもとに性的虐待の問題に迫ったドラマだ。48歳の中年女性が、母が見つけた自分が13歳の時の日記を読み返し、その夏の出来事を回想しはじめる。乗馬を教えてくれた男性コーチと過ごしたひと夏は「美しい記憶」のはずだったのだが、それは客観的にみれば少女を欲望のままに性的に搾取するおぞましい行為だった。彼女はこの事実と向き合い始めるが、同時に「割り切れない」思いも強く芽生えていく。

性的虐待と聞くと、腕力や精神的な恐怖で相手を支配する様を連想するかもしれないが、本作で描かれる加害者は13歳の少女にとって「信頼できる大人」であり、行為に及ぶときも「少女に主体的に決めさせる」ように誘導していることも恐ろしい。だからこそ、主人公は当時を振り返っても「自分が性犯罪の被害者だ」とはっきりと断定することができない。だが、そのジレンマも含めて、彼女の精神がこれまでも、そしてこれからも、性的虐待によって蝕まれていくこともわかっていく。子どもを性の対象にしてはならない理由、そして性的虐待がもたらす苦痛がどれほどのものなのかが、丹念かつ誠実に訴えられていることがわかるはずだ。

『ジェニーの記憶』(2018)の情報

監督:ジェニファー・フォックス
出演:ローラ・ダーン、エリザベス・デビッキ、ジェイソン・リッター ほか
1時間54分、R15+

U-NEXTで『ジェニーの記憶』を観る

U-NEXTおすすめ映画20:『エレファント』(2003)

1999年に起こったコロンバイン高校での銃乱射事件を追った作品だ。生徒役は約3000人からオーディションで選ばれた、俳優ではない実際の高校生であり、セリフは彼らが即興で話すという演出が取られているため、事件が起こるまでは「なんの変哲もない高校生たちの日常」を映しているような印象がある。このおかげで、無差別大量殺人というおぞましい事件が「いつもと変わらないような日でも起こる」「その瞬間まで誰も気づくこともない」という事実が突きつけられるようだった。

初めこそ、その「当たり前のいつもの日常」がありのままに映し出されるため退屈に感じられるかもしれないが、事件の「兆候」がどこかにあり、そして日常があっけなく崩壊するのだと認識しておくと(実際の事件を知っていると)、かなりの緊張感を持って観られるだろう。生徒たちの背中を追うようなカメラワークはまるで「その時のその場所」に居合わせたようなリアリズムがあり、生徒たちが無慈悲に銃殺される様が直接的に描写されるので、R15+指定にも納得だ。このように、犯人となる生徒の絶望的な心情も合わせて、新聞やニュースにはない「体験」ができることこそ、映画という媒体の意義なのではないだろうか。ぜひ、精神が安定している時に観てほしい。

『エレファント』(2003)の情報

監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ジョン・ロビンソン、アレックス・フロスト、エリック・デューレン ほか
1時間21分、R15+

U-NEXTで『エレファント』を観る

「U-NEXT」のおすすめ映画:激動の時代を記録した独占見放題のドキュメンタリー映画2選

最後は、U-NEXTオリジナルの独占見放題のドキュメンタリー映画を2作品紹介しよう。どちらも激動の時代を記録した資料としても貴重なものだ。

U-NEXTおすすめ映画21:『ラスト・クルーズ』(2021)

2020年2月に新型コロナウイルスの集団感染が起きた、大型客船ダイヤモンド・プリンセス号の船内を、30日間に渡って記録した映画だ。乗客の1人が陽性となった後に船内で感染が急拡大し、まるで「幽霊船」のように乗客がいなくなる(客室に籠る)様、そんな状況でも働くしかないクルーたちの苦悩は、まるでホラー映画のようでもあった。

新型コロナウイルスが世界的な流行を見せはじめていた当時、なんとなく「恐ろしい感染症が拡がっているようだ」と漠然とした不安や恐怖を覚えていた方は多いだろう。本作は、豪華客船の船内というミニマムな世界でも、その感情がいかに表れていたのかということが、船内に乗り合わせた人々の証言をもって克明に示されている。上映時間は約40分と短いが、現実で今も続く日本のコロナ禍の最初期に起きた出来事の映像にはかなりのインパクトがあり、それを今一度目撃することには確かな意義がある。

『ラスト・クルーズ』(2021)の情報

監督:ハンナ・オルソン
40分

U-NEXTで『ラスト・クルーズ』を観る

U-NEXTおすすめ映画22:『セガvs.任天堂/Console Wars』(2020)

1990年代のセガと任天堂の覇権争いを描いた映画だ。日本でこの戦いがあったことはゲームファンならずとも知っていることだろうが、本作で描かれているのはさらに熾烈と言えるアメリカでの戦い。実力者社員の引き抜きや意見の食い違いなどから生まれる人間同士の軋轢、組織が大胆な戦略に打って出る様が、エンターテインメントとして面白い。演出も凝っており、現実に起こった出来事がまるで16ビット時代のゲームのような「ドット絵」で表現されているのも楽しい。

終盤では単純な2社の対決の構図だけでなく、ゲームの残酷な表現の規制にまつわる騒動、ソニー(プレイステーション)という第3勢力の登場、はたまたゲーム産業を総括する話題も語られている。社会に浸透しているゲーム産業は、子どものための娯楽に留まらず、もはや近代の歴史や文化と不可分なものと思えるほどの説得力を持っていた。なお、吹き替え版は杉田智和と大塚芳忠という大人気声優が参加しており、その杉田智和と元セガ・オブ・アメリカ副社長の豊田信夫との対談映像(Youtube)も公開されている。

『セガvs.任天堂/Console Wars』(2020)の情報

監督:ブレイクJハリス、ジョナ・トゥリス
出演:杉田智和、大塚芳忠 ほか
1時間31分

U-NEXTで『セガvs.任天堂/Console Wars』を観る

おまけ3選!おすすめできないけどおすすめしたい?「トロマ映画」の魅力

※下記でご紹介している作品は、18歳以上向けの内容を含むため、遷移先に過激な表現が含まれている可能性があります

マニアックなラインナップも魅力的なU-NEXTだが、2020年9月より「トロマ映画」の独占の見放題配信も開始されている。

トロマ・エンターテインメントは40年以上にわたって低予算のB級ホラーやコメディ映画を数多く世に送り出してきた映画製作会社で、その作品群はカルト的な人気を誇っているのだが、「エログロナンセンス」を絵に描いたような内容なので観る人を大いに選ぶ、「おすすめできないけどおすすめしたい」気持ちが芽生えてくるものばかりだ。

その中で特におすすめできないけどおすすめしたいのは、以下の通り。
●いじめられっ子がバケモノと化してしまうものの盲目の美女と恋をして街のヒーローにもなっていく復讐劇『悪魔の毒々モンスター(R18+)』

●その続編であり関根勤や永井豪も出演している『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く(R18+)

●映画における限界の量のあらゆる「汁」が飛び出てきて本当に汚くてひどい(褒め言葉)ゾンビ映画『チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット(R18+)

どれもお子様には絶対におすすめできないし、大人でも気分が悪くなるかもしれないので閲覧注意だが、こんなにすごいもの観られるのはU-NEXTだけ!というのは大きなセールスポイントにならないだろうか。

ちなみに、大作アメコミ映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の他、現在『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』が劇場で公開中のジェームズ・ガン監督もトロマ映画の出身者であり、そのデビュー作『トロメオ&ジュリエット(R18+)』もU-NEXTで鑑賞できる。こちらは露悪的な登場人物ばかりの上にクセが強すぎる作品なので、マジメにあまりおすすめしないが、その作家としての源流を知りたい方は観てみるといいだろう。こちらも言うまでもなくエログロ全部盛りである。

超ハイクオリティ!「HBO」の海外ドラマも要チェック!

2021年4月よりアメリカの放送局HBOおよびHBO Maxが提供する、超ハイクオリティの海外ドラマがU-NEXTで独占配信された。

例えば、人類史上最悪の事故における悲劇を描く『チェルノブイリ(R15+)』や、映画化もされた大人向けアメコミのドラマ版『ウォッチメン(R15+)』など、圧倒的な高評価を得た作品が見放題となっているのだ。

その中で、映画ファンの方に個人的におすすめしたいのは『レイズド・バイ・ウルブス(PG12) / 神なき惑星』。「地球が滅びた近未来を舞台に、未開の惑星に降り立った2体のアンドロイドと人類の生き残りによる熾烈なサバイバルバトルを描く」というあらすじで、巨匠リドリー・スコットの製作総指揮によるハードなSFファンタジーを(1話と2話では監督も担当)を堪能できる作品だった。

そんなわけで、ハマると止まらない、U-NEXTで観られる映画やドラマを紹介してきたが、言うまでもなくここで紹介できたのはほんの一部にすぎない。さらなる「沼」がいくらでも待ち受けているので、入会した暁には、ぜひどっぷりと浸かるように楽しんでほしい。

文=ヒナタカ
WEB媒体を中心にオールジャンルの映画を紹介・解説する雑食系映画ライター。「サイゾー」「bizSPA!フレッシュ」「ねとらぼ」「Cienams PLUS」などで執筆中。おすすめは「リリイ・シュシュのすべて」「天気の子」で検索すると1ページ目に出てくる解説記事。
Twitter:@HinatakaJeF

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